我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2020年2月

2020年2月11日 (火)

我楽多屋で買ったモノマガジン更新

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田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第244回目のテーマは「カメラの元箱の話です」です。

こちらよりお楽しみください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/monomagazine1.html

 
*閲覧は2020年5月初旬までです。

2020年2月10日 (月)

カリプソ/ニッコールとニコノス

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ニコンの全天候型カメラ「ニコノス」シリーズは、1963年から2001年に販売終了するまでに6種のカメラが製造販売されました。

その初号機(後からⅠ型と呼ばれるようになる)は、もともとフランスの潜水用品メーカー「ラ・スピロテクニーク(La Spirotechnique)」が製造販売した「カリプソ(Calypso)」(1961年発売)とほぼ同じカメラでした。

これは、1962年1月にラ・スピロテクニーク社と日本光学工業(現ニコン)が技術提携契約を締結した結果、ニコンはカリプソとほぼ同じカメラをニコノスとして製造販売始めたからです(1963年)。

その初号機に僅かな仕様変更をしたモデルが画像のニコノスⅡです。で、海外向けには「CALYPSO/NIKKOR Ⅱ」というネームで販売され、今回その2台を並べて写真に収める機会を得ました。

ボディフロント下部に貼られたネームプレート、今見るとプレートというよりもテプラで打ち出したみたいな簡単なものです。でも、背面のラバー部にはシッカリと型押しされた「Nikon」と「Nikkor」で差別化されています。

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この2台、同じ常連さんのカメラでしたが、NIKONOSの方は今回物々交換で手放されることに。折角だから~とカリプソ/ニッコールの方もご持参くださって、最後に2台並べて記念写真を撮ったという次第です。

 

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2020年2月 9日 (日)

United Camera Exchange

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もう20年近く前の中古カメラブームの時、レチナって人気ありましたよねぇ。こういう言い方をすること自体がオヤジくさいな...(笑)

中でも、大窓の「ⅢC」や、「#117」と呼ばれるファーストモデルや、レンズに「USエクター」が付いたモデルの人気がありました。いや、USエクター付きは今でも人気を持続していますね。

これは、「Ⅰ型」のエクター付き。エクターでもUSじゃないエクター付き。米コダック製ではなくて、独シュナイダーでライセンス生産されたレンズが付いています。

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でも、今日の話題はレチナのウンチクではなくてレンズ前カバーの裏に貼られていた、販売店(と思われる)のマーク。

「United Camera Exchange」と記され、3本ターレットレンズ付きムービーカメラのイラストが描かれていました。

検索してみると、1960年代のチラシ広告らしきものがみつかりました。ニューヨークにあったお店のようです。

1970年代にニューヨークにいらした田中長徳先生に聞いてみるとご存知なかったので、50年程前にお店はなくなっていたのでしょうね。

 

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2020年2月 8日 (土)

フォクトレンダー ビトーC

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この「フォクトレンダー・ビトーC」ってカメラ、ミノックス35と兄弟だか親戚関係にありそうです。

まずは、フォクトレンダーって光学機器メーカーの歴史は1756年にオーストリアのウィーンで生まれたところまで遡ります。そして、1800年代半ばにドイツのブラウンシュヴァイクに移転します。

ブラウンシュヴァイクが大戦で大きな戦災に合わなかったこと、西側(イギリス)の占領地域だったことから、東西分裂などの影響は受けることなく早々になかったものの、戦後は少しずつ日本のカメラメーカーに押されることになります。そして、カールツァイスの傘下に入ったり、商標権がローライに移ったりします。

このビトーCが発売された1981年は、倒産したローライから商標権がプルスフォト(流通・販売業)に移った時のようです。製造はドイツのバルダ社だろうと言われています。

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このカメラの見た目や大きさなどが「ミノックス35」に似ていると思う人もいらっしゃるでしょう。その感覚は正しくて、どうやら~ミノックス35もバルダのOEMだという話ですから、何らかの共通点や酷似点があるのも自然ですね。

カメラ機能としては完全プログラム露出なので、絞りもシャッタースピードもマニュアル操作は出来ません。ピントを目測で操作するだけです。

 

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2020年2月 7日 (金)

カメラ缶チョコ

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ひと月ほど前に一部のカメラ好きの間で話題になった、カメラ型の缶に入ったチョコレート

「KALDI(カルディ)」というコーヒーや輸入食品などを売るショップで販売されるも、たちまちに売り切れ続出ということでした。

私は幸い知人から1個譲ってもらうことが出来ました。

で、裏面を見てビックリ! 製造者が買取名人改め買取職人のふるさと小豆島にある会社だったんです!

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まさか!買取職人の隠し商売か!?なんてことは絶対にありません。そんなこと言うこと自体、実際の会社さんに失礼です。

でも、「不思議な縁だなぁ~」と思った次第です。

ちなみに、木製の二眼レフカメラ型の入れものに入ったチョコレートもあったのですが、こちらはさらに品切れ続発だったそうです。

 

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2020年2月 6日 (木)

古いカメラはモノクロしか撮れない!?

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この前、常連さんから聞いて受けたカルチャーショックです!

ローライフレックスのピントフードを起こしてファインダーを覗いた、フィルムカメラ初心者さんが発した言葉が「え~っ!こんな古いカメラでもカラーで写るんですね!凄い!!」だったそうです。

ぼや~っと聞いていると、何を言っているのか分からないかもしれないくらい突拍子もない発言に思えます。

その人にとっては、古いカメラはモノクロ写真しか撮れないと思っていたのでしょうか?

はたまた、ファインダー自体をテレビ画面か何かと勘違いされて、ファインダースクリーンに映し出される像が古い時代はモノクロだと思ったのでしょうか?

真相はご本人に確認してみないことには分かりませんね。

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この話で思い出した話が一つあります。もう10年以上前のことです。我楽多屋でアルバイトしてくれていた子から聞いた話なんですが、弟さんに「このカメラでモノクロ写真を撮るにはどうしたらいいの?」と聞かれたことがあったそうです。

当時はこの話にもカルチャーショックを受けましたね。

★一番上の二眼レフのファインダーを覗いた画像、カメラはローライフレックスではありません。

 

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2020年2月 5日 (水)

助手席犬

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、豊洲市場です。

先週の定休日、急ぎ店に出て来る用事が出来ました。といっても、一瞬行って帰ってくれば済むことだったので自宅近くでカーシェアをして往復しました。

途中、交差点で信号待ちをしていると、隣りに停まったトラックの助手席の窓から犬が顔を出していました。その表情が何とも言えなくて。

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2020年2月 4日 (火)

for Manchoukuo(満州国)

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我楽多屋にジャンク品として並べていた「セミイコンタ」です。

先日、お客さんがそれを見て「おぉ!満州国向けのだ。これを見てしまったからには買わずにはいられないなぁ」とつぶやかれました。

背蓋を開けた時にだけ見える本体側のある部分に、ごくごく小さい文字で「for Manchoukuo」と刻印されているものが存在することを、今回初めて知りました。

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このお客さん、この刻印が入ってるセミイコンタを既に1台お持ちなのだそうですが、祖祖父様がかつて満州国にいらっしゃったそうで、縁を感じてしまうのだそうです。

私は今回初めて知ったわけですが、ご存知の方が意識されていても、滅多にお目にかかることが無い希少品です。

さらに、この個体をいろいろと調べてみるに興味深いことも判明します。

シャッターボタンがボディ側にあるので、1932年発売のセミイコンタの後期モデル(1936年以降)です。レンズ番号を調べてみると、1936年にカールツァイスイエナで製造されたテッサ―レンズであることも判明しました。そこから、この個体は1936年ないし1937年に完成したと思われます。

満州国が建国されたのは1932年ですが、国際連盟加盟国の多くは満州国の独立を認めず、それが理由の一つとなって日本は国際連盟を脱退しました。その後、ドイツが満州国を承認したのは1938年のこと。

すると、この個体がドイツから満州へ渡ったのは1938年以降と考えるのが自然です。でも、1938年にはセミイコンタのⅡ型が登場しているのです。

ここら辺の時系列から、型遅れになったカメラに「for Manchoukuo」と刻印して売ったのかなぁ~とか、満州から日本へはどんなルートでやって来たのだろうかぁ~とか、このカメラのカメラ人生を勝手にいろいろと想像するのも楽しいですねぇ~なんて、そのお客さんと話が盛り上がりました。

 

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2020年2月 3日 (月)

全自動AFフィルムコンパクトカメラ

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1月20日発売の女性誌「mina」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2020/01/mina3-1111.html)に我楽多屋の取材記事が掲載されてから、若い女性がチラホラご来店くださっています。

特集内容がそうでしたから、「初めてのフィルムカメラ」を探しに来られる方がほとんどです。

どんな写真を撮りたいのか、どんなカメラをイメージしているのか、写真を撮るにあたってどのくらいまで自分で操作することを覚悟できるのか、などなどをヒアリングしながら、私なりにこんなカメラがいいんじゃないか~と提案するようにしています。

今のところ結果的に、全自動のAFフィルムコンパクトカメラに至るパターンがほとんどです。中にはAFではないけども、コニカC35的な簡単カメラをお買上げいただいたパターンもありましたが。

今日の話題にしたいのは、全自動のAFフィルムコンパクトカメラの動作確認や状態チェックのことです。

「mina」に掲載される前から、ここ半年くらいでしょうか。10代後半から20代くらいの若い人が1台目のフィルムカメラにこれらのカメラを選んでいく傾向があるので、中古市場の価格が少し上昇していました。

数年前なら「あげる!」と言っても断られていたようなカメラでも値が付くようになっています。

そこで私が気にし出したのは、カメラの知識がいくらかでもある人に値段で判断して買っていただくのとは訳が違うし、実際に値付けも高くなっているので、以前よりも確認やチェックを厳しくしないと~という点でした。

それ以後、常連さんとこのことについてお話をさせていただく機会が何度かありましたが、ある常連さんは「それでも、我楽多屋さんの値付けは安いよ」と。

また、娘さんにこのタイプのカメラを買って来て欲しいと頼まれたという~ある常連さんに「レンズにちょっとだけあるクモリかカビのようなものが気になるんですよね~」と言って、これから並べようと思っていた品物をお見せしたら、「他のお店なら、この程度なら全然OK品でしょう。で、もっと高い値付けで売ってますよ」と。

まあ、他のお店は~それなりのお考えもあるのでしょうけども。私の場合、カメラを始めてみようという知識の乏しい人には、ちゃんと判断したものを正直な姿勢で売りたいな~と思うのです。

雑誌の記事がキッカケでフィルムカメラを始めてみよう~という層の皆さんが、その後もカメラにハマっていく率ってのは低いかもしれないからって、こちらはいい加減したくない。また、さらなる興味を持ってカメラにハマっていく人に、最初の店としての印象を大事にしたいですからね。

長くなりますが、先日「mina」を見て来られたお客さんに向く全自動AFフィルムコンパクトカメラの在庫が我楽多屋に無くて、新宿の中古カメラ屋さんを数店紹介しました。そしたら、「他のカメラ屋さんも初心者に親切に対応してくれますか?」と心配そうにされているので、重複を避けるのと印象悪くしないために、最初から「フィルムカメラを始めたいので全自動コンパクトカメラを探してるんですが~」と切り出した方が良いと思いますよと案内しました。

画像の2台は、そのお客さんが来られた日に後から入って来たカメラ2台。ちょっとタイミングがズレちゃって残念でした。

 

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2020年2月 2日 (日)

全然似てなかった...

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画像のニコン1 J5にコダックエクターのシネレンズが取付けられているのは、昨日のお客さんカメラです。

肩から提げられたその佇まいが気になってお声掛けしました。

「何かのカメラに似ているなぁ~」と思ったからなんですが、そのカメラ自体を滅多に見かけないカメラだし、名前さえ思い出せない。たしか、ドイツのカメラだったはず...。

お客さんに「分かったらお知らせします」と言って、後からいろいろネット検索したりして探してみました。

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で、どうやらこのカメラ「ALTIX」っぽいんだけど、自分が勝手に記憶していたイメージとちょっと違っていて、お客さんカメラにほとんど似ていないような気がしてきました…恥ずかしい。

いちおう言い訳をしておきますと、レンズの両脇にある銀色の丸いボタン的なものがどちらのカメラにもあります。レンズの鏡胴が幾重かに段々になっているあたりも似ていると思いませんか!?。あと、サイズ感も似ていたような...。かなり厳しいですね(>_<)

 

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