アローカメラ         &我楽多屋

我楽多屋で買った  モノ・マガジン

Powered by Six Apart

我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第209

クラシックな映画撮影用のフリクションヘッド

Img_1735_2

佃にある自然に出来たカメラジャングルを発掘していたら、こんな映画撮影機用の三脚の付属品が出てきました。

映画撮影にはカメラを水平に保つことが1番大事です。それで中級から上級の映画撮影用の三脚は必ずこのように、三脚のヘッドの下半分が精密に加工された球体になっています。

この球体の半分を三脚の本体に落とし込んでネジで固定すればかなり傾斜した場所でも簡単に水平を保つことができます。

我楽多屋さんでこのパーツを買ったのはおそらく10年以上前でしょう。私の流儀として買ったときの黄色いプライスタグは剥がしていませんから、それで値段が確認できる。

これは俗にフリクションヘッドと言われている、三脚のヘッドでは安いほうの部類に入ります。高級なものは、ドイツのザハトラーに代表されるような油圧ヘッドです。

それは中に1種の油が入っていて、パンとテイルトをするときに抵抗を加えてスムーズな動作をさせるようになっています。これがフルードヘッドと言います。これはこの半世紀ぐらいに実用化された技術のようで、それ以前は機械式に摩擦の抵抗をつけていました。それがフリクションヘッドです。

この個体はプロ向けというよりも高級アマチュア用の三脚ヘッドのようですが、作りは小さいもののプロ用のヘッドの要素を全部持っています。これを買ったときに、この小さな三脚のボールのサイズに合う三脚本体は持っていませんでした。

しかしこの精密に加工されたアルミニュームの球体の半分をなぜたりしていると何か、数世紀前の天文学者のように、宇宙の神秘が直感的に理解されるような気がします。

別の言い方をすれば知的な、行動を伴わない想像力の運動をさせるのに向いているという遊び道具なのですね。

それで実際には制作されていない、私の幻の映画をそこに夢見ているわけです。


  
(2017.2)