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我楽多屋で買った  モノ・マガジン

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我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第233

バルコニーに置きっぱなしの

ニコンのオリーブドラブの防水双眼鏡には意味がある

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15年から20年ほど前に元買取名人、現在の買取職人さんから頂戴したニコンの双眼鏡である。

頂戴したものであるから、例の黄色いプライスタグはついていません。外見はかなりタフなオリーブドラブのヘビーデューティーな双眼鏡である。

似たような双眼鏡の本家はシュタイナーの軍用双眼鏡である。湾岸戦争の頃に使ったものを、私はいまだに使用しているのであるが過酷な条件で使い続けていたものであるから、風とか雨とかの影響で既に外側で被覆しているゴムが緩んでベタベタになっている。戦場に置かれている双眼鏡の過酷な環境というものを教えるべきである。

このシュタイナーの双眼鏡はレンズのサイズが50ミリで倍率は7倍である。しかも敵からのレーザー照射を避けるためにレーザービームをブロックするフィルターが付いている。これが画面全体をピンク色に見せているのであって、桜の満開の時に佃島の部屋から桜の花を見るとさらにピンク色が増大してなかなかきれいなものである。

私が当時の買取職人さんからいただいたニコンの双眼鏡は、おそらくこのシュタイナーの軍用モデルをもとにして作られていると思われる。でも倍率は8倍であるがレンズの口径は3センチしかないからかなり小型軽量である。しかも防水装置を完璧にするためにフロントとリアにはプラスチックの頑丈なプロテクターが付いている。

これをバルコニーに置きっぱなしにしているのは理由があって、私の家ではそれぞれの必要なところにそれぞれの双眼鏡が装備されているという軍事基地みたいな家なのだ。

ところが、一般的な合成ゴムの自然環境に対する強さというものは、どうもあまり信用できないところがある。10年という時間はずいぶん長い時間であるけれども、そのくらい経過してニコンの双眼鏡を見たら、接眼部のゴムが両方ともボロボロになっていた。思うに接眼部のゴムの部分は本体の被覆よりも重要ではないと考えられているから、ちょっとクラスの劣ったパーツを使っていたのかもしれない。

というよりも、これが軍関係の双眼鏡であればそういうのは、スペアパーツでどんどん交換するのであろう。でも私の場合はワンマンオペレーションアーミーであるから、補給方面はなかなか思うに任せない。それで接眼部のゴムのパーツは捨ててしまったら使いやすくなった。

非常に難しい評価ポイントなのであるが、一般的にこのようなヘビーデューティーの双眼鏡を10年以上フィールドで使って、パーツがボロボロになったというのは別にメーカーに文句を言っても仕方ない気がする。

というのも、シュタイナーの軍用双眼鏡は湾岸戦争の時にアメリカ海兵隊がフルに使用した軍事兵器なのである。その軍用双眼鏡の本体をシーリングしているゴムの素材が剥がれてくる位であるから、ニコンの場合はカメラでは世界一かもしれないが、双眼鏡の場合は別に世界一とは思えないから文句を言う筋合いは無いと考えている。

このニコンの双眼鏡は買取職人さんからいただいたものだが、二代目さんから買った双眼鏡で気にいっているものに、彼が自分で作ったシティーカモフラージュパターンの双眼鏡がある。

これは二代目さんがWelmy Wideの皮を張り替えた時にちょっと残った素材で在庫の双眼鏡をシティカモフラージュ仕様にしたのである。これがなかなかかっこいい。

要するに佃島の秘密の要塞にあちこち置かれている双眼鏡の納入率はアローカメラとガラクタ屋さんが非常に高いということだ。

 
  

(2019.3)