我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第299回
ネックストラップを買うことでいろいろ迷ったりしている私
理想のネックストラップは、高校生の時に神田にあるライカの輸入代理店で買ったその当時の純正のライカのストラップです。2つ手に入れて、そのうちの1つはいまだに使っています。
15年ほど前に、日本のUNというアクセサリーメーカーからその復刻版を企画して出したことがあります。ライカのストラップにそっくりのレザーのストラップです。ストラップのレザーのクオリティーの良いものはすぐ見つかったのですが、問題はアイレットのリングなんですね。
カメラに付けたり外したりすることを50年間繰り返してきたわけで、サンプルでいくつか手に入れたリングはそれに耐えられなくて口が開いてしまうのです。
それでもようやく製品化してなかなか好評でした。1本10,000円する高い製品ですが、50年使うつもりなんだから安いか。
一方で、私がガラクタ屋さんで買っているカメラのストラップは例の幅の広いやつです。私の世代からすると幅の広いストラップというのはフォークギターをぶら下げるスリングなんですけどね。
私が写真家になった50年前は、ギターのスリングみたいなのをカメラにつける習慣はありませんでした。上野のアメリカ軍の放出品のお店に行って、ライフルに付けるストラップを買ってきて、それをニコンに付けていきがっていたこともありましたが、使いにくい。
カメラファンの皇太子殿下は、昭和20年代にヨーロッパを旅行なさって、カールツアイスのコンタックスファンでニコンのレンジファインダファンでした。その息子さんの皇太子殿下はキャノンカメラのファンなのですね。お若い方の皇太子殿下が山登りをなさる時にぶら下げている一眼レフの幅広いストラップが、真っ赤なキャノンのやつなので、結構宣伝効果があったかもしれません。
ガラクタ屋さんで幅広のストラップでブランドメーカーの分かりませんが、時々見ているととても素敵な手作りの幅広のカメラストラップがあるので、それを探し出すのが楽しみです。
(2024.9)