我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第300回
イヤホン問題とiPhone問題
二代目さんの通勤は、東京都港区から四谷まで自転車通勤です。
40年ほど前に私がまだ三十代だった時で、ウォークマンを聴きながら自転車に乗って、これは危険だなぁとすぐやめたことがありました。当時1日100キロ走らないと落ち着いて寝られないようなポタリングフリークでした。なぎら健一さんと雑談で、どちらがポタリングの元祖かなどと話をしたこともあります。
二代目さんの自転車による通勤経路はかなりの距離ですから、しかも皇居の脇から長い長い三宅坂を上って四谷に行くわけです。自転車の運転というのはなかなかデリケートなもので体力も使いますが、耳で周りの状況をよく聞きながら走らないと危険なことを、私は40年前に教わりました。ヘッドホンなどを付けて自転車に乗るのは危険ですね。
二代目さんが最近問題にしている文句の多いカメラ屋さんのステートメントの中で、私がその通りだと思っているのは、お客さんがヘッドホンを付けたまま入場してカメラやレンズを物色していることです。
カメラやレンズのチェックは耳の感覚も大事ですから、シャッター音を許可を得て切るにしても耳をすまさなければなりません。ですから音楽を聴きながらカメラのチェックというのは気が散ります。本当のカメラ好きは絶対にやらないことです。
ガラクタ屋さんのルールとして、イヤホン・ヘッドホンは禁止というのに、賛成の1票を投じます。
しばらく前に、JRで千葉の辺りを走っているときに座席に座っていたおばさんが、前に立っていたおじさんに席が空きましたよーと言ったのですが、反応なし。おばさんは反応のないおじさんを見て、あーそうか耳が聞こえないのかだと。おじさんはヘッドホンの音漏れがすごい何やらうるさい音楽を聴いている最中でした。
ガラクタ屋さんの入場の時は、ヘッドホンをしまうことという国民運動をやらなければなりません。
もう一つはiPhone問題です。外国のバイヤーさんで知識のない人が本国からの指令でガラクタ屋さんでものを探しているというのはスマートじゃないと思います。
私の個人的な感覚では、好きなカメラを探す楽しみを外国のバイヤーさんが脇から横取りするのはフェアかフェアでないかは別として、少なくとも普通のお客さんのフリをして買い物をして欲しいということです。
二代目さんは注文の多いカメラ屋さんですが、私はそこが好き。どんどん注文を多くしてもらいたいです。
(2024.10)