我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2016年11月

2016年11月11日 (金)

名人復帰

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買取名人こと野田康司、ウェブ上では特にアナウンスしておりませんでしたが、日々買取名人学の更新をせずにいたのでお気付きの方もいらっしゃったかもしれません...。今年6月初旬からお休みをいただいておりました。

事情をお話ししたお客様にはご心配をお掛けしましたし、いろいろとお声がけをいただきまして、大変感謝しております。おかげさまで、今月に入ってボチボチと復帰をしております。

大きな手術をしたため、5ヶ月程いただいたお休みのうち半分くらいはベッドで横になったままだったので、体力が落ちてしまいました。当面は体力と相談しながらの復帰になりますが、案外と厄介なのは頭と口の方はほぼ完全復活している点...。

あと、これはスゴイなぁ~と思ったことがありました。

退院後、店へ出て来た初日の開店早々、ご来店いただいた買取りのお客さんがご持参された品物の中でメインといえるカメラが、「ライカM3」だったのです。

ライカM3といえば、買取名人思い出のカメラ。名人が名人になる遥か昔、小僧(=丁稚)としてカメラ業界に入った年に発売されたライカなのです。そして今でも名機と呼ばれ、その精巧な造りはライカでも一番、いや世界のカメラの中でも一番と言っても過言ではないカメラです。

そんな思い入れから、うちの店にはM3を模った「石造りライカ」や「木製ライカ」まであるくらい。そのM3が復帰初日の開店早々に!って、凄い呼びだと思ってしまったのです。

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*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2016年11月10日 (木)

何マウントよ?

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買取りやがらくた整理をしていると、時々「これ何マウントよ?」と思うレンズが出て来ます。

ふつうはセットのボディも一緒にあるので分かるものなのですが、稀にレンズメーカー製レンズでセットになるボディが無いと、マウントが分からなくて困ることもあります。

いちおうプロだし長年の経験で、マウントを見ておおよその判断は出来るのですが、やはり確実を期すためには、後でいくつかのボディと合わせてみることでマウントが何なのか確定させます。

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今回のこのレンズ、ドイツはシュナイダー社の傘下にあるイスコ製、「REGULA-TELE-WESTANAR 135mm/F3.5」のマウントが何なのか分からなくて手こずりました...。絞りを変えるリングが鏡胴に無いし、レンズシャッター式のカメラ用の交換レンズだろう?となり、エキザクタ?パクセッテ?デッケル?などなど、思いあたるマウントが、ドンドン消えていきます。

で、もうお手あげ~と。いろいろとネット検索しているうちに、「これだな!きっと!」と思えるものに行きつきました。「photavit36」というかカメラの交換レンズのようなのです。

って、そのカメラ、知らないなぁ~。こんなカメラのようです→http://camera-wiki.org/wiki/Photavit_36

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2016年11月 9日 (水)

オープンバス

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、東京駅丸の内口。

といっても、単にJRから都バスに乗り換えるために経由しただけなのですが、はとバス乗り場に停まっていたオープンバスを見て、「夏場は乗りたいとは思わないけど、今の時期は気持ちいだろうな~」と思いました。

昼もいいけど、夜に都心の摩天楼を見上げるような乗車も気持ち良さそうですよね。

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2016年11月 8日 (火)

Paxette electromatic

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西ドイツのブラウン社製のパクセッテ(Paxette)というと、コンパクトながらズッシリと重いボディにレンズ交換が出来るタイプが頭に浮かびますが、この「electromatic」は、ちょっと毛色が違いました。

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パッと見た目はイイ感じにマニア受けしそうなスタイルをしていますが使ってみようと思うと、レンズ交換も出来なければ、パンフォーカスでピント合わせも不要、シャッタースピードも絞りも何にもいじれない入門機的なシンプルモデルでした。

露出計で得られた光量をもとに、何段階かに設定された露出を勝手に選んでくれるカメラと思います。そういう意味では、オリンパスのペンEEなんかも同じようなタイプ。

ただ~この「electromatic」の困った点は、、、フィルム感度の設定がASA10-32-64と64までしかないこと~(>_<) これは今どきのフィルム事情を考えると厳しいですね…。

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2016年11月 7日 (月)

ROBOT3

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先日、こんなトイカメラがやって来ました。色といい、レンズ周りのデザインといい、トイ的な風情満開で、真面目な中古カメラ屋としてはちょっと小馬鹿にされた感もあり(笑)。

レンズが三つあるのは、1コマを3分割にして3連写出来るという仕組みだから。

ところで、これ何というカメラなんだろう?と思って検索してみたら、「ROBOT3」というらしい。それで、3つのレンズの周囲がロボットのようにデザインされているのでしょう。

さて、ROBOTといえば、カメラ好き的にはドイツのカメラですよね。スプリング式のモータードライブを備えていて、連続撮影が可能なカメラです。

1コマ内3連写のトイカメラのROBOT3は、本家ROBOTの連続撮影の「連」を意識しての命名なのかどうか、気になるところであります。

で、思い出したのが、少し前に見つけたROBOTっぽいカメラがプリントされたポーチ。それに、トイカメラのROBOT3が程よく入るのです。そして、気になったのはプリントされたROBOTっぽいカメラが何型なのか?ってこと。どうやら、「Ⅱa」というモデルのよう。「Ⅱ」と「3」か...。

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我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第206回目の今回のテーマは「WERAA 個性的なカールツアイスイエナのカメラ」です。

こちらより、お楽しみください!

*閲覧は2017年2月初旬までです。

 

☆「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」の第1話から200話まで約17年分を1冊にまとめた冊子を販売しております。ご購入方法は、こちらでご確認ください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2016/07/magazine-7283.html

2016年11月 6日 (日)

Graphic35

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1955年アメリカ製のこのカメラは、「スピグラ」の愛称が有名な当時の報道カメラマン御用達カメラ・スピードグラフィックを製造していた「グラフレックス」社が造った35ミリカメラです。

全般的に個性的なデザインをしたカメラですが、一番特徴的なのは、ボディ前面の左右にあるフォーカシングボタンをシーソーのように操作してピントを合わせる点。

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カメラを構えた状態で、右手側のボタンを押すと無限側へ、左手側のボタンを押すと近距離側へヘリコイドが前後してフォーカシング出来ます。距離計窓はファインダー窓の左にある小さな窓で、上下像合致式。

あと、シャッターボタンも変わった場所にあって、多くの人がセルフタイマーレバーか!?と思うであろうレバーを引くとシャッターが切れます。

カメラを構えた時に、右手人差し指はフォーカシングボタン、右手中指はシャッターボタン(というよりレバー)を操作する感じです。構えたまま、どちらの操作も可能なので、実に使い心地がイイです。


YouTube: グラフレックス社 Graphic35

 

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2016年11月 5日 (土)

クセナー・ゴッセン付き

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かつて、インスタマチックというフィルムがありました。カートリッジタイプのフィルムでカメラの裏蓋を開けてポンとセットするだけで良いので、装填ミスを防げるというのが特徴。

ということは、110フィルムやAPSフィルムと一緒で、どちらかというとマニア向けというよりは一般の人向けのカメラ。すると、高級機や凝った機能があるカメラは存在しない傾向になります。

そんなインスタマチックのカメラの中でちょっと異色なのが、この「Kodak INSTAMATIC 500」。

金属外装のボディはシッカリと重厚感あります。装着レンズは、シュナイダー製のクセナー。露出計はゴッセン製。ずいぶんと贅沢な組み合わせとなっています。

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これなら、フィルムが無くても、持ってるというだけで満足感を満たしてくれます。

あと、「ローライフレックスSL26」もインスタマチックのカメラでは異色でいい感じ。

 

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2016年11月 4日 (金)

WERRA matic

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戦後ドイツの東西分裂後の東側、カールツァイス・イエナが製造したカメラ「WERRA」。発音は「ヴェラ」に近い感じだそうです。

露出計付や距離計付など~いくつかバリエーションがありますが、正直なところ正確に把握していません。私の良くない癖で、データが不明だったり・表記が無かったりして、信憑性に不安があったり・ややこしかったりすると、下手に覚えて間違えたことを教えてしまったりすると不味いので、「分からない」ことにしてしまうところがあります。

以前紹介した、何の表記も無くて露出計も距離計もないWERRAを、最初の基本形と紹介しているのですが、実は今、少し不安になって来ています。シリーズの全貌と見分け方にイマイチ不明瞭な部分があるからです。

ただ、今回のWERRAには、「WERRA matic」というプレートが付いているので、まずそれで間違いないでしょう。

WERRA maticはWERRAシリーズの中では最後発の機種のようです。露出計も距離計も装備されたモデルです。

以前紹介した、最初期のもの?と思われる機種はボディ上面は真っ平らで、潔いシンプルさを感じました。今回のWERRA maticは、上面がかまぼこのように弧を描いています。

ただ、個人的にはボディ両端部のデザイン処理に無理を感じてしまうのです。特にツルツルスベスベのフォクトレンダーあたりに比べての話。まぁ余計なお世話ですが...。ここらえんです。

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巻き上げ・シャッターチャージや、フードとキャップの造りは、前回のWERRAと同じ作りです。

 

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2016年11月 3日 (木)

グレイハウンド(GREYHOUND)

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グレイハウンドといえば、アメリカのバスのイメージが強いですが、カメラにもありました。イギリスはエンサイン社のグレイハウンド。

このカメラの「グレイハウンド」、1933年頃のカメラだそうです。

貼り革では無くて、ちりめん塗装的に加工された金属の表面と、その濁った緑のような独特な色が特徴的です。で、レンズの下に犬のグレイハウンドのイラストが描かれています。カッコいい!

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グレイハウンドという犬はどんな犬かというと~、ウサギなどの小動物の狩り用に作り出された狩猟犬種。また、俊足ゆえにドッグレース用の犬としても使用されていて、そのシステムや扱いなどから動物愛護団体からは非難の声が強く、レース主催者との間には対立があるらしい。

でも、犬のグレイハウンドのスタイルが良くて俊足なイメージにあやかるべく、社名だけでなく、ロゴにまで犬を描いたバス会社が、アメリカで最大規模のバス会社というのは皮肉な気もする。

 

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