アローカメラ         &我楽多屋

我楽多屋で買った  モノ・マガジン

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我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第251

ペットロスを救われた最初の白いオリンパスペンデジタル。

それ専用の革ケースを買いました。

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両親が亡くなった時に涙の一滴も出なかった親不孝者ですが、実際問題として葬儀委員長なんかやっていては、忙しくて時間に追いかけられて涙が出るはずがありません。

それに比較してペットが亡くなった時は涙が出ました。2009年の夏のことで、考えてみれば私はそれ以来泣いていないわけです。ペットロスというのは人間にダメージを加えるので、大切に扱わないと神経がおかしくなる可能性があります。

我楽多屋さんの二代目さんのペットは猫さんというお名前の猫さんで、二代目さんはちゃんとお墓参りに行っています。ところで数年前にその跡継ぎの白い猫さんが二代目さんのところにやってきました。

聞いた話では、我楽多屋さんのお客さんの家の壁の中から猫の鳴き声が聞こえるので壁を破って救出したら、屋根裏から壁の隙間に落下した白猫さんだったということです。それをお客さんがお店に連れて来たのが縁だそうです。

二代目さんがよく「呼ぶ」と言って、同じ種類のカメラとかレンズとかが来ることをそういう業界用語で例えていますが、ペットロスに関しても「呼ぶ」というのがありそうです。

私のペットロスは2009年の夏にライカインコが亡くなってペットロスにやられていたら、オリンパスがデジタルのムックの仕事をくれました。「長徳一目惚れ」という変なタイトルのムックでしたが、好評でシリーズが2冊出ました。

そのカメラがこの白いカメラです。何か我楽多屋の二代目さんの白い猫さんにも似ています。私は白いPenデジタルでペットロスを救われたということです。

この白いカメラは当時は非常にユニークで、おそらく日本のカメラメーカーで一番最初にデジタルカメラで白いのを作ったのがオリンパスだと思います。フイルムのオートフォーカス一眼レフだと、ミノルタのα8700宇宙船バージョンがありました。デジタルカメラの世界ではこの辺のデジタルの白いのが、先駆けになって他のメーカーでも真似して作り出しました。

ペットロスに救われた白いデジカメをずっと使っていて、しばらく前に我楽多屋さんに行ったら、このデジタルカメラ専用のエバレディケースがあったので迷わず購入しました。お値段は黄色いプライスタグに付いている通り、たったの1000円なのです。

カメラのエバレディケースとかレンズキャップというのは、カメラメーカーがお金儲けが出来る非常に重要な部分ですから、このカメラケースにしてもプライスリストで見たらビックリするような新品価格かもしれません。

私のカメラデザイン論として、いつも言っていることなのですが、カメラのデザインというのはいつも一番最初のデザインに、その真実が光っているということです。オリンパスはこの後いろいろなデザインのPenデジタルを作りましたが、これが一番優れています。

最初のモデルのこのカメラは中古市場価格ではほとんど価値がないように扱われていますが、11年前にこのカメラで初めて仕事をした時は、デジタルカメラはこれほど動きが速くなったのかと感心したものでした。

白いペンデジタルを大切にするために我楽多屋さんで専用ケースを買ったのですが、細かく見てみると、カメラのデザインとか作り込みが優れているにも関わらず、エバレディケースの方がやっつけ仕事で全く評価できません。

それは単純な理由で、フイルムカメラの黄金時代に作られた革製のエバレディケースはちゃんとしたスタンダードがありましたが、今のデジタルカメラというのは流れゆくものですから、ユーザーが10年これを使い続けるという事は想定してないので、どうしても作りが安っぽくなってしまうのでしょう。

でも私にとっては、ペットロスを救ってくれた大切な白いペンデジタルなので、このエバレディケースを付けて大切に使い続けようと思います。

オリンパスは何でもカメラ部門を他のファンドの会社に譲ってしまったそうで、これからのオリンパスのデジタルカメラがどうなっていくのかというのが気になる今日この頃ではあります。

 

  

(2020.9)