我楽多屋で買った    モノ・マガジン

Powered by Six Apart

« 2013年2月 | メイン | 2013年4月 »

2013年3月

2013年3月14日 (木)

情緒的な巻上げ

Z1028

「Reflex-Korelle(レフレックス‐コレレ)」というこのカメラ。ドイツのフランツコッホマンというメーカーで1934年頃から造られたカメラです。

戦後にハッセルブラッドが登場するまでは、数少ないレンズ交換式の中判一眼レフの一つでした。

レンズはヴィクターやクセナー、テッサーなど多数存在していて、この個体にはラジオナー7.5cmF2.9が付いてます。

さて、数日前から我楽多屋にこのレフレックス-コレレがありまして、当初、シャッター幕の動きが悪かったりしたのですが、その後一旦は良好に動き出したものの、再び悪化。。。もともとジャンクとして置いているので、まぁいいんですけどね。

Z1021

シャッターチャージは、ボディ正面から見て上面左側にあるダイアルを270°程回転させるのですが(よくある方法です)、案外と力が要る…でないと反発力でダイアルが元に戻ってしまいます(もしかしたら、この個体の具合が良くないのかもしれませんけど)。

そうでなくても、右隣りにあるスローシャッター用のダイアルと、左隣りにあるピントフードの枠に邪魔されて、ちょっと回しずらい。。。もう少しダイアルの高さがあれば良いのに。

Z1020

それに対して、フィルムの巻上げは、ピントフードを挟んで反対側にあるノブを回して行ないます。

このノブが起き上がるようになっていて、そこをつまみながら300°程回して、今度は逆に300°程戻すのです。この操作が何とも情緒があって良いのです。

こういう使い方には反対意見が出るかもしれませんが、こうやって巻き上げて楽しんでいるだけでも満足できそうなカメラですよ。


YouTube: Reflex-Korelle

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2013年3月13日 (水)

カメラカメラしい

Z976_2

「カメラカメラしい」、変な言葉ですが「古いフィルムカメラっぽいカメラ」ってことを言いたかっただけです。

フジのX10はそういうイメージを持っているデジカメの代表選手かと思います。で、そこに偽貫禄などを施すと、さらにカメラカメラしくなります。

そのX10の後継機種X20には、X10には無かったシルバーボディが用意されていて、さらにカメラカメラしい~と捉える人も多いようです。

先日、山形からご来店されたお客さんがX20のシルバーを見せてくれました。少し青味がったような不思議なシルバーで、落ち着いた雰囲気でした。

さて、X20はX10に比して、内面での進化がメイン。センサーやプロセッサーの変更で画質が向上している点や、X10でもウリだった明るい光学式ファインダーに、露出やAF合焦表示がされるようになった点が大きな変更点。

ところで私の場合、X10を選んだ最大の動機はカメラカメラしいデザインであることでした。

そして現状、X10でも画質十分だと感じています。たしかに光学ファインダーも購入動機の一つだったけど、実際に使ってみて何にも表示されないことに使いづらざを感じていたから、X20の新ファインダーは魅力ではあります。でも実際は、それ以前に光学ファインダー使わないんだよなぁ~という感覚でいます。

多分、私と同じような皮肉的なX10ユーザー多いんじゃないでしょうか!?

すると、X20の見方は、シルバーとブラックとどちらがカメラカメラしいのか?という点に絞られてしまう気がします。

最後に余談ですが、最近こんなのを知りました。本家ライカは関与していなくて、デザイナーさんの作品だそうですが、こんなカメラカメらしくないのも面白いですね!

2013年3月12日 (火)

2段階お作法

Z1005

もう随分と前に変わり種カメラ~として取り上げている、ヤシカの「Rapide(ラピード)」。35㎜ハーフ判のカメラです。

このカメラ、露出計を内蔵しています。ただ、この時代には多いタイプの連動機能の無い露出計。

読み取った露出データをもとに、シャッタースピードや絞りを自分で設定しないといけません。

で、かつて話題にした時は気付かなかったのか、大して驚かなかったから忘れてしまったのか、、、今回、このカメラの撮影手順を考えてみたら、露出を計る時とシャッターを切る時のカメラの向きというか、構え方が違うことに気付いてしまいました。

だって、露出計の受光部はボディの上面にあって、レンズとは違う方向を向いてます。

Z997

まず、被写体に対して、このようにカメラを持って露出を計ります。確かに、露出計のメモリ(ライトバリュー式)も撮影者側から読み取りやすい向きに表示されています。

Z998

次に、読み取ったライトバリューに見合ったシャッタースピード、絞りに設定します。この時の操作系の数字も撮影者から読み取りやすい向きに表示されています。

Z1003

そして、カメラをこう持ち変えてシャッターを切るわけです。あっ、必要に応じてピントも合わせてください(目測式)。距離の表示はこう構えた時に見やすい向きになっています。

というわけで、露出を計る時と写真を撮る時の構えが違うので、お作法的に2段階なのです。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2013年3月11日 (月)

難ありフィルター

Z956_3

我楽多屋では数年前から「難ありフィルター」として、キズがあったり、コーティングが荒れてるようなフィルターをまとめて入れているカゴを設けています。

これは、ガラスを外して枠だけを使う人や、少々のキズなど気にしない人向けに設けているつもりなので、フィルターは裸のままでガチャガチャにカゴに入っています。

お客さんは、欲しいサイズやタイプを探すのにカゴの中をガサガサしなければいけません。で、時々、画像のような光景を見掛けます。これはご自分がチェックし終わったフィルターをネジ込んで重ねていかれたのでしょうね、多分。

ただ、こうなると次の方が探し難くなると思うのですが。。。どんなもんでしょう?

いや、サイズ分けされているので、もしかして探しやすいのか・・・?

いやいや、結局は外さないといけないわけで。。。

と、これを機にいろいろ考えてしまいました。

もともと難があるものだし、カメラとフィルターは質が違うものだし、カゴに盛って置いた方が見栄え(そそられ感)がすると思って始めたこと。それから、正直いうともう一点、50円のフィルターに包装や手間をかけていたら、50円じゃ合わない~ということもあります。

でもこれって、以前にジャンクカメラをジャンク箱の中でガチャガチャするのが良くない~と訴えたことに反しているのかな?などと思ったりもして。。。難しいです。。。

我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第161回目を迎える今回のテーマは「ライカ村で造られたカメラ」です。

ちょうど、昨日の二代目ブログで取り上げた「LORDMAT」とのコラボになってます!

こちらよりお楽しみください

*閲覧は2013年6月初旬までです。

2013年3月10日 (日)

2階建てカメラ

Z981

「LORDOMAT(ロードマット) C35」というカメラ、今までにも何回か見てはいましたが、今回、何故か強力に惹かれてしまいました。

その理由は、このカメラを見た誰もがそう思うであろう~その不思議で武骨な格好した2階建てアパートみたいな軍艦部。どちらかというと、カッコ悪いと捉える人の方が多そうですが、よく見るとよく出来ています。

この2階建て構造、何ゆえにこうなっているのかというと、1階部分は一眼式のレンジファインダーと、標準50㎜用ビューファインダー。2階部分は交換レンズ用の35㎜・90㎜・135㎜用ビューファインダーと、露出計。

1階の50㎜用ファインダーは自動でパララックスを補正してくれますが、2階の方は手動となり、前方にあるダイアルで距離を合わせないとパララックス補正出来ません。露出計もあくまで単独なので、シャッタースピードダイアルなどに連動しません。

というと、2階部分は正に建て増した感が強烈ですが、造りは良く出来ています。

Z978

Z983

もともと、ただの「ロードマット」というモデルに建て増したモデルが「ロードマットC35」。その2階部分は別にして、それより下の部分は左右完全対象形をしています。世の中ほとんどのカメラで、レンズは向かって右側に少しズレているものなんですが、これは左右対称。そんなところも無意識のうちに、気を引く要素を持っているのかもしれません。

が~、2階部分は左右非対称。。。ちょっとチグハグなところが「C35」の魅力なのかも。

さて、この「ロードマット C35」、LEIDOLF(レイドルフ)というドイツのメーカー製。ライカと同じウェッツラーに本拠を置いてるメーカーでした。久々に手元に置いておきたいカメラを感じましたが、カメラ屋はカメラを流通させるのが使命ですからねぇ。

Z984

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2013年3月 9日 (土)

ジャガー

Z966

ヤシカの一眼レフ自体がマイナーであるうえに、初期のM42スクリューマウントとなると、さらにマイナーな存在。

で、その頃「J」を型番に掲げたシリーズがありました。「J」に始まり、「J-7」まであるのですが、何故か「J-2」と「J-6」はないようです。そんなこと知らない人の方が多いと思います。

そして、この「J」の由来が「ジャガー」だなんて、さらにどうでも良いようなことですが、事実なんです。

Z979   

「ジャガー」といえば、ネコ科の動物。その力強さとか、機敏さにあやかろう~ってネーミングなのかどうか、、、。残念ながら、そこらへんの由来までは確認出来ませんでした。

ちなみに、画像の「J-4」は1965年に登場したモデル。ヤシカ一眼レフとしては、最初期に独自マウントのカメラが3機種ほど存在しているのだけど、わずか2年足らずでM42マウントのヤシカペンタJに路線変更しています。

2013年3月 8日 (金)

獣の目で

Z942

常連の突撃さんが「おみやげ~」と言って持って来てくれた「キヤノンAE-1のブラック」。

とてもキレイなんですが、私が反応したのはそれに付いてたボディキャップ。獣の目(勘)で「怪しい!」とピンときたのです。

よく見るとこのボディキャップ、純正品に良く似たパチモノっぽい。

形はごく微妙に違い、表面の光沢は並べるとかなりな差。そして、Canonの「C」文字がちょっとヘタクソな感じ。

Z950

しかし、こんな些細なことに気付いてしまう自分が少々恐ろしい。。。突撃さんにもビックリされました。職業病ですね。

「日々買取名人学」

Mei

昨日から新ブログを始めてみました。そのタイトルを「日々買取名人学」と言います。

カメラ買取り専門アローカメラの「買取名人」こと野田康司について語るブログです。

生誕から現在までのエピソードや、癖とか性格、考えていることなどを、原則50文字くらいまでの短文で日々紹介していきます。

買取名人の人となりが、少しでも伝われば良いなぁ~と思って。

お楽しみに~!!

2013年3月 7日 (木)

ミニレフ板

Z940

月刊カメラマン3月号(2/20発売・モーターマガジン社発行)には、付録で「折りたたみ・ミニレフ板」が付いています。

たしか、1年程前には「ミニ三脚」が付いてましたが、あの時のは100円ショップでも売っているようなシロモノだったため、、、お世辞にも…。

ところが、今回のミニレフ板は汚名挽回!大変に好評だそうで、売切れの書店もあるとか。モーターマガジン社のウェブでは「完売」になってる。

実際に私も、ブログの用の画像を撮る時にちょろっと使ってみたら効果的に利用することが出来ました。

ただ、このタイプのレフ板って、広げるとたためなくなってしまう人いらっしゃるんですよねぇ。今までにも我楽多屋のがらくたにミニレフ板が出た時、そういったシーンを何度か見掛けたことありました。

月刊カメラマン編集部にも「たためなくなった~」という問い合わせが多いらしく、ウェブ上にたたみ方を動画でアップしました~と聞いたのだけど、あれ?見つけられなかった。。。聞き間違えたかな。。。