我楽多屋で買った    モノ・マガジン

Powered by Six Apart

我楽多屋で買ったモノ・マガジン 第294

タムロンアダプトールレンズ関係の専門店といえます

Gkmn294p

私が高校生の時に最初に手に入れたのが、タムロンズームレンズ200ミリ~400ミリでした。本当はニッコール20センチが欲しかったのですが、高くて手が出ませんでした。高校生ですからお金もないし、それにタムロン200ミリ~400ミリズームはやたら長くてスタイルがよろしい。

その200ミリ~400ミリズームで父親と1泊2日の富士五湖とか富士山関係のバスツアーに行った時に、白糸の滝の下をうろうろしているツーリストをかなり長い距離から400ミリで撮影したのが、フォトコンテストというカメラ雑誌の1966年12月にセカンドプライスで2分の1ページの写真の大きさで掲載されたのです。

この最初の自分の写真が印刷されたときの興奮というのは未だによく覚えています。その当時のタムロンレンズはやはりブランドレンズの下のクラスということで、キャノンやニコンに手の届かないアマチュアの皆さんが使える良心的なレンズという印象でした。

それが今のタムロンは、OEMでカールツアイスのレンズも作っているし、大変な出世だと思います。というよりも、今の時代は今更言うまでもないことですが、ブランドレンズもノンブランドレンズも実は全く同じもので、その性能に格差などがあるわけはありません。アメリカのモダンフォトグラフィーという雑誌の編集者として、日本のカメラメーカー・レンズメーカーをめぐってそのことがわかりました。

我々カメラ人類で相変わらず頭ミクロン35ミリ8枚弾の描写がうんぬんと言っている人は、まさに古典芸能の世界に生きている人です。私は古典芸能ではなくて、最初にウィーンに暮らしていた時にソ連製のレンズを使い始めた人間で周りからかなり差別されました。それが今ではソ連製レンズというか、ウクライナ製レンズの素晴らしさは誰でも知るところです。

がんばれ、ウクライナキエフ!キーフ!

それで本題に戻るとガラクタ屋さんは、私の見解では、タムロンのアダプトール2型の専門家という感じがします。細かい区別は私も知らないのですが、私が使っていたのがライカフレックスでそこにタムロンレンズを付けようと思うと、これがなかなかの難題です。マーケットの関係で日本ではタムロンはライカフレックス用のアダプトールレンズアダプターは販売していなかったらしいですね。

もちろん貿易日本でアメリカではガンガンライカフレックス用のレンズマウントは売っています。タムロンの偉い人、前田さんに聞いたら、やはり国内では売らなかったらしくて、ある時私にぼそっと何か言いながらライカフレックスマウントのアダプタマウントを1つ私にくれました。

しばらく前に、ネットオークションでタムロンのアダプトールレンズのズームレンズが各種取り混ぜて22本売りに出たのです。誰も買いません。それで私が入札したら100円で落札。1本100円ではありませんよ。22本で100円。

そのとき二代目さんのところに行って、レアなマウントアダプターなんだけど、タムロンのライカフレックス用のマウントアダプターと、私が言い終わらないうちに、二代目さんは目の前にそのライカフレックスアダプターを黙って出してくれたのです。まるでマジックです。こういうのは何かテレビドラマの台本みたいだね。

それで60年前の私だと、タムロンはプアマンズ交換レンズということだったけど、今は全く反対で、タムロンのレンズだから使いたいという価値観の変換。これがこの半世紀以上のレンズブランドのレボリューションだと思います。

二代目さんのところは、アダプトールレンズの専門店という感じがするのは、アダプトールレンズのリアキャップとかそういうものも揃えているということで、もともと私はボディーキャップやリアキャップを使わな人間ですから、ごく最近の二代目さんのブログで、そんなものが存在しているのかとびっくりした次第です。

 

 

(2024.4)