我楽多屋で買った    モノ・マガジン

Powered by Six Apart

« 2014年5月 | メイン | 2014年7月 »

2014年6月

2014年6月21日 (土)

何処のフォクトレンダー?

Dscf4873_1280x960

「フォクトレンダー(Voigtländer)」は、1756年オーストリアのウィーンで創業後、ドイツに移転した光学機器メーカー。古くから望遠鏡や双眼鏡を造っていた、超老舗。

カメラでは1841年に総金属製カメラを作成した、やはり大ベテラン。

その後の流れを丁寧に話すと大変なことになるので、簡単に。。。戦後、カールツァイス財団に株式が売り渡され、さらにはその後、フォクトレンダーの商標権がローライに譲渡されたり、、、で、現在は、日本のコシナが商標権の使用権利を有しています。

Dscf4894_1280x960

で、ここにあるフォクトレンダーVF101の底面には、「MADE BY Rollei SINGAPORE」と書かれています。

コシナのフォクトレンダーには、「MADE BY COSINA NAGANO(JAPAN)」とは書かれていないよなぁ~。

ところで、この「VF101」、1年くらい前にも話題にしているのですが、電池室がちょっとビックリ級です。→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2013/08/vf101-016b.html

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月20日 (金)

MADE IN U.S.A.らしい

Dscf4896_1280x960

コダックの「MOTORMATIC 35」というカメラです。

1959年に登場しています。一番の特徴は「MOTOR」と謳っている自動巻き上げ機構。

自動といっても電気仕掛けではなくて、ゼンマイ式です。日本製でもリコーオートハーフや、フジカハーフオート、キヤノンダイアル35などが似たようなゼンマイ式で良く知られているかと。

あっ、前に挙げた3機種はどれもハーフ判なので、公正にフルサイズでいうと、リコー・オートショットあたりか。。

なんで「公正に?」かというと、その大きさを比較したいのです。

コダック・MOTORMATIC35は、131㎜×101㎜×72㎜の745g。それに対して、リコー・オートショットは、113㎜×73.5㎜×56.5㎜の440g。下の画像の通りの差です。

Dscf4895_1280x960

この大きさの違い相当ですよね!?同じフォーマットのカメラとは思えないくらい。。。ってのは言い過ぎかっ。でも、それほど機能は違わないんですよね。コダックはシャッタースピード優先露出で、リコーはEE専用機ってくらい。

いちおうコダックの名誉のために付け加えておくと、リコー・オートショットは1964年の登場なので、発売時期に5年の差があるわけです。この頃の技術進化は目ざましかったとも思います。あと、レンズもリコーの方が広角寄りです。

でもですねぇ、発売時期の差以上に、MADE IN U.S.A.というデカい・ゴツい~、やはりお国柄の差なのかなぁ~という結びでいいでしょうかね?

追記:何故かボディ側面がちょっと似ていました、この2台。 

Dscf4897_1280x960

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月19日 (木)

コンパクトな露出計

Dscf5377_1280x960

オート露出機能の付いていないカメラや、付いていてもその精度にあやしさのあるカメラで撮影をする際に、頼りになるのが露出計。

最近は一緒に持ち出しているデジタルカメラを露出計代わりに使う~なんて人もいらっしゃるようですがぁ。

単体の露出計、携帯するのであればコンパクトであることに越したことはありません。

Dscf5374_1280x960

で、一番便利そうなのが、今も現行品で売られている「コシナ製フォクトレンダーVCメーターⅡ」(画像はⅡ型じゃなくて初期型)。

とてもコンパクトで、カメラのアクセサリーシューにちょこんと載せられます。また、専用ホルダー(既に生産終了)を使えば首から提げるのも楽チン。

また、露出計は針で読みたいのよね~となれば、これも現行品で売られている「セコニック・ツインメイトL-208」。

Dscf5379_1280x960

ただ、ちょっと大きい。いや、首から提げたりして使うのがメインだろうからいいのだけど、付属されてるアタッチメントでカメラのアクセサリーシューに載せるとなると、これは。。。というレベルに大きい。

この2種、お値段もほぼ同じくらい。好みというよりは、使い方で選ぶのが宜しいかと思います。

と、珍しく営業トーク的になっているのは、精度を重視して露出計を探されるんであれば、中古より新品がお勧めだからです。

これはちょっと大袈裟~、いや、実態かと思われるこんな言い方をされる方もいらっしゃいますので(笑)→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2010/01/01meter.html

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月18日 (水)

スイカロッカー

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋とも定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

********************

二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、JR駅構内にある「スイカロッカー」です。

作り「ネタ」じゃないですよ、これ。

今まで一切気にしていなかったので「スイカロッカー」なんてものがあること知らなかったのです。

で、先週水曜日。ふっと気付いて「そろそろスイカの季節だからかぁ~」なんて思って、カシャッと撮ったのですが、程なく電子マネーカードの「Suica」で使えるからなんだなぁ~と気付いてからは、駅のそこらじゅうに「スイカロッカー」があることを認識したのでした。。。

4

2014年6月17日 (火)

環も「D」

Dscf4869_1280x960

ミランダDです。1960年に登場した輸出専用モデル。

ミランダ最初の一眼レフ「T」型(1955年)から続いていた、ボディ形状のアイデンティティーともいえる「12角形」は、この「D」型で最後になってしまいました。

Dscf4866_1280x960

ミランダは当初、「技術」や「先進」をウリにして、海外市場でも人気が高かったとのこと。しかし、諸事情有り、1960~1964年の間、国内での販売を中止をしたこともあったため、この「D」型は輸出専用になってしまったのでしょう。

と~、わたし的には前置きが長くなりましたが、この個体...というか、これに付いていたストラップ吊り用の環が「D」の形をしているのに気付きました。

Dscf4865_2_1280x960

普通は「丸環」だったり「三角環」だったりなのに、「D環」...。

他にもあるかもしれませんが、キヤノン・レンジファインダー機には、純正でこの形状の環が付いていたと思います。

このミランダDの場合はどういうことでしょうか???前のオーナーがカメラの名称に合わせて、この形を選んだのか、偶然だったのか、計り知れない部分ではありますが、非常に興味深いです。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月16日 (月)

ニコンフードの

Dscf4859_1280x960

ニコンの取付け部がスプリングタイプのフード、型番的にはHS-〇〇系。

装着がワンタッチであるゆえに、ぶつけて外れてしまいやすく、、、失くしてしまう人も多いようです。

人によっては、ぶつけてもフードが外れて衝撃を吸収してくれるから、レンズへの影響が少ない~なんていう人もいらっしゃいますが。。。

ところで、ご存知でしょうか?このフードって、ねじ込み式のフードのように回しても装着出来るって~。ただ、ぶつけてしまえば、前述の通り外れてしまいますけどね。。。

そこで、こんな加工をしているのを何度か見掛けたことがあります。

通常であれば、脱着時に指で押さえる銀色のポッチを2個とも外して、径の合ったビスをねじ込んでしまうのです。

Dscf4860_1280x960

すると、普通のねじ込み式フードと同じようになって、脱着とも回さないといけなくなります。よって、ぶつけて外れる可能性が減るのです。。。

*HS-〇〇系フードでも、脱着時に押さえる部分が四角いプラスティック製の後期タイプでは上記の加工は難しいと思います。

*また、この加工は一切オフィシャルなものではないので、加工される際は各自の責任のうえで行なってください。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月15日 (日)

オートロン

Dscf4845_1280x960

Dscf4844_1280x960

1982年、ペンタックス初の35㎜コンパクトカメラとして発売された「PC35AF」、別名「オートロン」。

このカメラの特徴は、外付けのワインダーが用意されていたこと。

一眼レフによくあるワインダーは、そのほとんどがボディの底に取り付けて、巻上げ軸の下側から回してやろう~という仕組みです。

でも、このオートロンのワインダーは、ボディのグリップ部に付けて、通常の巻上げノブを回してやろう~という仕組みです。

そう、単体の時には人間が親指の腹で回すノブのギザギザを、モーターで回すのです、ガリガリと。

Dscf4846_1280x960

モーター音とガリガリ音はかなり大きめで、使用する場所を選びそうなワインダーです。で、実際に迅速なのか?と聞かれると疑問符が...。

一眼レフばかり作っていたペンタックスが、最初に作った一眼レフ以外のカメラがこのコンパクト機であり、コンパクト機市場での他社との差を縮めるべく多少は奇をてらった機構を求めた結果なのかもしれません。

ただ、オートロンの3年前に発売されたキヤノン・オートボーイは、AFで自動巻き上げも装備して、大ヒットしていたんですけどね。。。

下の画像は、2年後に登場したオートロンⅡを重ねて撮ってみました。こちらは自動巻き上げ機能をカメラ自体に搭載していたので、その分横幅が大きくなっています。

Dscf4847_1280x960

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月14日 (土)

同郷カメラ

Dscf4823_1280x960

ドイツの「ウェッツラー(WETZLAR)」という街は、「光学の街」とも呼ばれているそうです。カメラに限らず双眼鏡などのメーカーも存在するらしい。

そこで、画像のカメラ2台。

右のカメラはフィルムカメラの代表と呼んでもいい、「ライカM3」。

エルンストライツ社(現ライカ社)がウェッツラーに本拠を構えていたのは有名かと思います。そこで、1954年~製造されたカメラM3。

語るまでもないと思いますが、60年が経過した今でも、その存在意義は大きく、多くのフィルムカメラマニアが憧れるカメラであります。

そして、ライカ社がウェッツラーに本社を戻したニュースはつい最近流れたばかりです。いわば里帰りしたわけですね。

左のカメラは、同じくウェッツラーに本拠を構えていたレイドルフ社製の「ロードマットC35」というカメラ(1950年代半ば頃)。

ロードマットは基本、大衆向けに作られていたカメラのようですが、レンズシャッター機ながらレンズ交換が可能で、このC35には、距離計と露出計を内蔵、交換レンズ用にパララックス補正可能なファインダーも建て増しで装備していました。

大衆機とはいえ、その造りにいい加減さは感じられず、キッチリ・シッカリしています。

また、田中長徳先生もクロームメッキの仕上げの良さを褒めていました。M3と比べても遜色ないと!

で、その2台、並べてみたのです。ずいぶんと違う存在感を発する2台ですが、60年の時を越えて同郷カメラのツーショットです。

下の画像で分かると思いますが、どちらのカメラにも「WETZLAR」の刻印が入っています。

Dscf4826_1280x960

*画像内でライカM3に付いているレンズは同郷ではありません、、、

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月13日 (金)

超美品M4塗り

Dscf4821_1280x960

アローカメラに買取り依頼のあったライカM4黒塗り。

事前に買取名人から、「〇〇さんが今日M4を売りに来られる~」という話は聞いていたので、商談成立後に買取りコーナーを覗いてみると、これが鎮座していました。

M4といえば、私の生まれ年ライカの可能性があるカメラ。

また、〇〇さんがお持込みになる品物はいつもキレイなものばかりなので、ちょっとアンテナがビンビンしていたのです。

「うわっ!キレイ!」、「これ、オリジナルの塗り~?」などとつぶやきながら、製造番号をチェックしてみると、ライカポケットブックによれば、間違いなくオリジナルの黒塗りのロッド。で、製造年は1969~70。ちなみに私は1969年生まれ。

あわわわっ・・・。

Dscf4806_1280x960

そうこうしていたら、我楽多屋に常連Kさんがご来店。Kさんのチェック(別の資料)によれば、1969年8月製造だという、、、私の生まれと3ヶ月違い。

するとKさん、「これはお手元に1台の逸品ですよ!こんなにキレイな生まれ年ライカには2度とお目にかかれないかもしれませんよ~」と、何故か営業トーク(笑)。

残念ながら、そんなお小遣いありませんので、まさか自分の手元に~なんてつもりは毛頭なかったのですけどねぇ。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2014年6月12日 (木)

キヤノン三様

Dscf4794_960x1280

1955年以前のキヤノンレンジファインダー機は、ライカでいうバルナック型のような軍艦部のデザインをしたもの。そのどれもが、フィルム巻き戻しの形状はノブ式でした。

1956年にVT型が登場して、フィルム交換が底面取り外し式から裏蓋開閉式に変わると、軍艦部のデザインもバルナック型を卒業します。

しかし、フィルム巻き戻し部の形状については、以後10年弱の間に3種ほど型違いが存在しました。その3種がちょうど揃ったので画像のように並べてみました。

  • 手前が、VT型などの埋め込み型ポップアップ回転ノブ式。
  • 中央が、P型などの折り畳み上部回転クランク式。
  • 奥が、7型などの上部回転クランク式。

Dscf4795_960x1280

上部回転クランク式は、明らかに後期モデルに採用されていますが、他の2種は前期のモデルに併用されていました。

併用の理由は、最初期のVT型はノブだけども、後から出て来た上位機種にはクランク式、普及機にはノブ式みたいな時期があったからみたいです。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。