我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2013年5月

2013年5月15日 (水)

フィルムAFカメラ

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今、市場的に一番淋しい状況にあるフィルムAFカメラ。

現状として、フィルムを使って写真を楽しもうという人の場合、そのほとんどが、より年代モノの金属製機械式MFカメラに走りがちだからです。

そこには、ジックリ考えて撮る~とか、カメラの操作を味わいながら撮る~的な深い楽しみがあるからだと思います。

逆に、簡単に失敗なく撮るならデジカメがバッチリなわけで、それだって十分に説得力のある話なのです。

だから、その狭間のフィルムAFカメラが、お呼ばれしない状況になっているのだと思います。

ただ、「フィルムで撮る」というテーマを重視した場合。これは、少し前に話題にしましたが、「プリントに残す」とか「人に写真を贈る」的な写真文化を大切にすることを意識するための、あえてのフィルム撮影重視案。この場合は、失敗なく確実にキレイに撮れる~フィルムAFカメラってのが、俄然使える存在になるんです。

このGW休暇中に、それを再認識してしまった私。FUJIPET35を持って出かけました

まさにこのカメラは、持って歩く~操作する~こと自体が楽しめるカメラなのですが、現像してかなり落胆したのです、自分の技術の低さに。

まず、うっかりと多重露光をたくさんやってしまう。ピントが目測なので、ピンボケ多し。

まぁ、言い分けすれば、デジカメばかり使って慣れてないから…。当然、克服する方法もあるでしょうけど。被写体が人だったりすればそんな猶予も許されず、カメラがクラシック・マニュアル過ぎるのも未熟者には問題になったりもします。

また先日、フジのナチュラを持ち出した時もちょっと失敗したこと、自白しておきます。

飲み屋さんで人の写真を撮ろうと思って、このカメラを選択して意気込んでみたわけですが、24㎜という搭載レンズが超広角過ぎて寄りの写真が撮りにくかったこと。ナチュラの感度1600フィルムに頼ったノンフラッシュ撮影を過信してしまい、ちょいと暗い写真ばかりになってしまいました。。。

で、結論はというと、、、場面によって使うカメラを選ぶのも必要~というか楽しい!って、カメラ屋的な締めでどうでしょう?(笑)

次、飲み屋さんにはこれを持って行こう!オリンパスμ-Ⅱ。

2013年5月14日 (火)

M42のNikkor

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レンズは、Nikkor(ニッコール)の13.5cm/F3.5です。

見るからに「Sマウント」じゃないし、もちろん「Fマウント」でもないので、当然のようにライカスクリューマウントと思い、キャップをハメようとしたら、合わない。ライカスクリューマウント用のキャップの方が小さい。

「えっ!なんで?」と思いながら、M42スクリューマウントのキャップを合わせたら、スルスルと回っていくじゃないですか。。。

ニコンがM42マウントを出していたなんて情報聞いたこと無いし、造ろうはずもないと思われるので、イタズラに改造されたものだろうな~と思いながら、M42マウントのボディに装着してファインダーを覗いてみた。

無限遠も来てるみたいだし、ちゃんと改造されてる。改めて観察してみると、まるで元々こういう製品があったかのようにキレイに改造されてる。

なんぞや???と思って調べてみたところ、昭和30年代半ば頃、銀座の松島眼鏡店さんには「カメラ部」がありました。ここはミランダの最初の販売元だったりもするのです。

当時のアサヒカメラの広告には、「一般修理から各種改造」なんてアピールをされていて、改造したニッコールがペンタックスAPに付けられた図柄が載っていたりもします。

確証はありませんが、このレンズも松島眼鏡店さんで改造されたもののような感じです。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2013年5月13日 (月)

見え心地

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こんな意味不明なことをしている理由は、このビューファインダーの見え具合がとても良かったから。

キヤノン・レンジファインダー時代の50mm用ビューファインダーです。

これを覗いた時に「おぉっ!」と思うくらいの見え心地の良さにビックリしました。

もともと、キヤノンのビューファインダーの見えが悪い~という印象を持っていたわけでもないんですが、この個体の見え心地の良さは特筆ものの感あり。

視界がクリアだし、フレームもキレイに残っています。ただ、それがガチガチにクリアな感じだったり、素通しみたいに~というキレイさではなくて、なんとなく暖かみのあるキレイさなのです。まさにフィルム向きのファインダーって感じ。

で、ちょうど同じキヤノンのEOS-1とEF50mmがあったので、1眼レフだというのにわざわざ組み合わせてみたのでしたぁ。

2013年5月12日 (日)

本貫禄が可能なデジカメ

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昨日、すでにFacebookページではチョイ見せしておりましたが、先週発売されたばかりのペンタックス「MX-1」というデジタルカメラ。早々に入手されたお客さんのをみせていただきました。

スペックなどはレポートしているサイトなどが多数あると思うので、そちらでご確認ください。すみません。

さて、この「MX」という文字に見覚えある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この書体、1976年に発売されたペンタックスのフィルム1眼レフカメラ「MX」と同じなのです。手元に実物がなかったので、「MX-1」に付けられたフィギュアの「MX」と見比べてみてください。

そして、この「MX-1」、上下面カバーが真鍮製です。

ペンタックスさんがPRの中で、使い込めば地金の真鍮色が出てくる~なんてことを言うくらいウリにもしています。最近流行り?の偽貫禄加工などを施さなくても、本貫禄仕様になり得る~というのです。

実際、手に取ると確かにそれなりの重みを感じます。

ポップアップする内蔵ストロボは、最近はこういう危なっかしい造りのものが多いですが、出ている状態で何かにブツけたりしたら、即破損…しそうでヒヤヒヤしそう。

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最後にお客さんのカスタム!?ポイント。

付属のレンズキャップがボディ側の枠にスナップオン式ではめるタイプのために、そのまま電源オンすると出てくるレンズに突っ掛るそう、それを嫌って、たまたま以前に我楽多屋で見つけていたという、双眼鏡か何かのカブセ式の「PENTAX」ネーム入りキャップを使用されてました。

これだと、キャップ付けたまま電源オンしても、キャップをスッと押してレンズが出てくるので、作動部の負担が少ないだろうとのこと。

2013年5月11日 (土)

巻上げ心地

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文字でも映像でもお伝えしづらい内容で申し訳ないのですが、ミノルタXEの巻上げレバーの感触には、発売当時から高評価が与えられています。

一言で表わせば「滑らか」。

フィルムカメラの多くが自動巻上げになる前の機械式フィルムカメラでは、巻上げという動作は、撮影をする上で重要な動作の一つ。

そして、その感触が撮影意欲に影響すると言っても過言ではないのです。

レバーの巻上げの感触が重いとか引っ掛かる…というのは、おおかた好ましくないでしょう。だからと言って、軽ければいいのか!?というと、スカスカでトルク感がないのも興ざめだったりします。

ある時、お客さんとミノルタXEの巻上げについて話をしたことがありました。その時まで、私自身はXEの巻上げの好感触を意識したことがなかったし、実機を巻き上げてみて「そうですか??軽すぎるような~」と感想を言うと、そのお客さん「フィルムを入れてみると、それが実にいい具合になるのだよ!」と。

新谷かおるさん作の漫画「シリーズ1/1000sec.」では、XEの巻上げの優秀性が話題にされているらしいです。

ただ、残念なのは既に30年以上前のカメラ、劣化等で引っ掛かり症状が出て来ている個体も多いのです。

2013年5月10日 (金)

注文の多い中古カメラ屋

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時々、小うるさいことを言って、、、注文の多い中古カメラ屋だっ!って思われていることなんでしょうけど、今日もまた少し。

中古カメラ店を利用するうえで、使い方が分からないカメラを無理に操作することは控えた方が良いと思います。

前向きに購入などを考えているのであれば、店員に声を掛けて使い方を聞けばよく。それ程でもない・・・というのであれば、興味本位でイジっているという見られ方をしてしまっても、やはり仕方ないと思います。

また、イジったものはなるべく元の状態に戻す方がベター。特にスイッチを入れたり、レバーなどを操作した場合は、元に戻しましょう。

上の画像のように、注意書きがしてあるのにそれが出来ない人は、そうとうダラしない~という見られ方をしてしまいます。

中古品というのは新品と違って、同じ程度・状態のモノは世の中に一つしかなく、それをカメラマニア皆さんとカメラ店で共有していかないといけないのです。

カメラマニアの皆さんは、少しでもいいモノ(これは必ずしも程度や値段だけではなくて、ご自身の条件に見合ったモノ)を欲っされていると思います。

カメラ店だって、いいマニアの方に喜んで買っていただきたいと思っているのです。

先に述べたような、決して宜しくない行動をされることで、そういう見方をされてしまうのは得策ではないと思うのですが、いかがでしょう。

これは、偏屈な中古カメラ屋の戯言ではないと思うのですけど。。。

 

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我楽多屋で買ったモノマガジン更新

今回で163回目を迎える、田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」。

テーマは「タッチアンドトライコーナー」ではありません。「おさわりコーナー」ですよ!」です。

こちらより、お楽しみください

*閲覧は2013年8月初旬までです。

2013年5月 9日 (木)

迷彩柄のカメラ

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えっ!?上の画像内、どこにカメラがあるか分からない・・・?

さすがに、そこまでカムフラージュ出来てないでしょうが、インパクトある外装色から見覚えのある人もいらっしゃるでしょうし、付属の外付けファインダーが使えるから~という意味で、このカメラの存在を知っている人も多いのではないでしょうか。

ただ、使用フィルムが既に製造中止になってしまったAPSフィルムであるのが残念なところ。

このカメラの名称は、フジフィルムの「EPION RVX マサイラマ」。

マサイラマとは、国立野生動物保護区の名称。売上の一部がマサイラマ野生動物救済基金に寄付されたそうで、そのイメージからこのような迷彩柄をまとっていたのです。

私自身もこの外装色のイメージが強かったのですが、もともとは4ヶ月先に発売になっている「EPION 安全第一」がベース機種(名称からしてバリバリの現場仕様)。

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名称は違いますが、実際はどちらもカメラ自体は同じものと思われます。要はカラーバリエーションみたいなもの。JIS保護等級5の防水防塵設計となっています。

ちなみに、同タイプのカメラで有名なコニカ現場監督の場合、防水についてはJIS保護等級7を謳ってますが、防塵に付いては不明(負けているとは思いませんが)。

2013年5月 8日 (水)

Lマウントのキヤノンレンズ

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少し前にfacebookで 昭和20年代のキヤノンレンズの画像をアップして、「イイ造りしてるよぁ。重量感あるし」とコメントしたところ、たくさんの反応をいただいて少し驚きました。

「作り手の命が宿っている」や、「ライカやツァイスなどドイツのカメラメーカーを技術で追い越そうと壮大な目標を持っていた時代」などのメッセージをいただきました。

まさに、その通りな時代だったのだと思います。

そして、ここにある同じくライカマウントのキヤノンレンズ2本(上の画像)。どちらも1956年ですから、昭和30年代に入ってから発売されたレンズです。

光学的な面での比較は置いておいて、見ため的にずいぶんとデザインが変わってしまいました。

当然に好みもありますけど、明らかに重量感は乏しくなってしまった感が大ですよね。。。

これも、いただいたメッセージを拝借して、「コストダウンによる販売で経済的売上で追い越すことに方向転換してしまった」から、なんでしょうかね、やはり。

ただ、良くも悪くもキヤノンさんのカラーとして、以降、新しいことへの挑戦は積極的であり、あまり古いモノに固執しないスタイルが出来上がっていくのだとも思います。

 

*下の画像は、昭和20年代製の重量感ある系の2本です。

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2013年5月 7日 (火)

渋いのと変なのと

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「Kowa/SIX」(コーワ6)といえば、1970年前後に作られたていた6×6判一眼レフタイプの中判カメラです。

今では、疑って信じてくれない人もいますが、「コーワ」ってのは現存の製薬会社の興和でして、あの「コルゲンコーワ」のコーワ。当時はカメラ製造もしていたのです。今でもフィールドスコープなど光学製品を製造しています。

今日の話題は、その取扱説明書から。

上の画像をご覧ください。見方によっては「えっ?変色しちゃったの!?」ってな雰囲気もありますけど、最初からこういうトーンなんだと思います。表紙がとても渋いです!

カッコいいなぁ~!と思いながら表紙をめくると、最初の見開きページの右側に摩訶不思議な写真が載っています。

帽子の上から不思議な眼鏡をかけて、マイクを握った女性をローアングルから撮っています。ちょっと~理解に苦しむ内容なんですけど。。。

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