★本日第3火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
フジフイルムがチェキの需要拡大に対応して、フィルム生産に45億円投資する~なんてニュースが先月流れました。
上のニュースの「フィルム生産」の部分だけ見て、「オッ!」と思った人もいらっしゃったんじゃないでしょうか!?実際は「チェキフィルム」ですからね。神奈川県足柄工場の設備増強らしいです。
昨年から行なっている設備増強と合わせて、フル稼働する25年度の生産能力は21年度比で4割増しになるとか。
そういう明るめな見通しもあるからでしょう。今月始めにはカメラ機能だけを製品化した「instax Pal」なんてモデルも販売されて、私もつい買ってしまいそうになりました。でも、自分が持っているチェキカメラでプリントアウトするには面倒そう(マイクロSD経由!?)なだし、ネットである人が書いていた「どうせスマホという小さなカメラを持ってるんだから、結局それで撮ってチェキ(プリンター)に転送すればいいんだから~」という考えに強く共感して購入をやめました。
新発売の「instax Pal」を買うのであれば、135フィルムが9本くらい買えますしね。
枠に「nicca」の刻印が入ったフィルターで、レンズ取り付け側の普通はネジ切りがされている部分に丁寧なローレット加工されてあるものを見つけて、「なんじゃ?」と思ったのが10日程前(上の画像参照)。
「なんじゃ?」と思ったけど、実は8年前にブログ記事にしていたことをすっかり忘れていた~という老人力を発揮していたことを、その時Facebookページにアップしました。
それを見た人お二方が翌日の午前中に走ってご来店されましたが、お買上げは早い者勝ちのOさんでした。
あれから、10日程。フィルターを整理していたら出て来たんです。「nicca」と刻印された銀枠フィルターが!ネジ部分を見るとローレット加工されたタイプ!!フィルターの色自体は薄いオレンジであまり使用機会が無さそうなタイプですが、なんと!ガラス面に「nicca」の透かし文字が入ったタイプ!!!
8年前のブログで紹介したのと同じ、レアネタがダブルなフィルターが呼ばれて出て来たんです!
ローライのフィルターを使って、ドイツ語の勉強をしました。
ま、フィルターの色を見ればどういうものか分かるので、今まで特に気にすることもなかったんです。
今、我楽多屋にあるのは3色だけなんですが、どれも枠に記されている文字が違うので調べてみました。
ネット上の画像で見つけた他の色のフィルターでは、「hellrot」 ライトレッドなんてのもありました。「orange」は英語と同じですね。
ホント、今までは何か書いてあるのは知ってましたけど、それ以上のことは全く考えたことがなかったので、色によって違う文字が記されていることさえ気にしていませんでしたが、ちゃんとドイツ語で説明されていたわけです。
ただし、ライトグリーンやライトブルーなどと同じように、hellgelbにならないのか⁉︎は不明です。
完全なデジタル世代の人には、これが何をするものか分からない人も多いかもしれません。
これはニコンのフィルム一眼レフF4用のマルチコントロールバック「MF-23」という交換アクセサリーです。
標準の背蓋をこれに換えることによって、コマ間にデータを写し込んだり、いくつかの特殊な撮影を可能にしたりするアクセサリーです。当時定価で60,000円もしていました。
私の記憶にあるのは当時まだ自分で買取り査定などしていない時代でしたが、ニコンF4の買取り依頼があると買取職人(当時はまだ買取プロとしか名乗っていませんでした)はMF-23が付いているか?というのを気にしていました。何故なら、中古市場で必要とされているので十分な査定額アップが可能だったのです。
それから20年以上の年月が過ぎた今、フィルムカメラも根強い人気はあるものの…フィルムカメラで撮影する人たちにこういう機能を必要としている人は少なくなっていますね。
私も改めて、MF-23を見て「分厚っ!」と思ってしまいました。最新の技術をもってすれば「MF-23」の中にデジタルカメラとしての機能を埋め込むことが出来そう!?
さて、MF-23で出来る機能についてはニコンさんのウェブにありましたので、そちらを参照してください。
最後にアナログやなぁ~と思う部分を。MF-23の液晶表示の左下にある白い部分(経年劣化で黄ばんでますが…)は「メモ板」とされていて、ここにペンでメモを書き込んでおけるようになっています。
画像のカタログ2冊はほぼ同体裁のカタログなんですが、左側には「New F-1」と記されていて、巻末には「1986年現在の内容です」と但し書きされています。右側には「F-1」と記されていて、巻末には「1987年現在の内容です」と但し書きされています。
上記の件を「当然じゃん!」とか不思議に思わない人は、以下の今日の内容について正しい知識をお持ちの方と思うので、笑って読んでやってください。
キヤノンのフィルム一眼レフのフラッグシップ機である「F-1」は1971年に発売されます。1976年にマイナーチェンジがされます(F-1改とかF-1Nとか呼ばれる)が、ここまでのモデルを俗に「旧F-1」と呼んでいます。
そして、1981年にフルモデルチェンジをして「New F-1」が発売されます。しかしながら、実機ボディには「F-1」としか表記されていません。これが上の画像で左側のカタログにあたります。
私が知らなかったのは、1987年に名称を「F-1」に変更するという記述がウィキペディアに書かれていること。まったく同じボディ(マイナーチェンジさえされていない)なのに、「F-1」になったわけです。これが上の画像で右側のカタログにあたります。
2冊のカタログの内容を確認すると、ページデザインや使われている写真がまったく同じなのに、本文中全部で左側は「New F-1」表記で、右側は「F-1」表記になっているので、1987年に名称変更されたのが事実であることが分かります。
想像するに、フルモデルチェンジしてしばらくは旧F-1との違いをハッキリさせるべく「New」を付けていたけども、発売から6年経過して~もう「New」を外しても良い頃合いだろうってことになったんでしょうね。それがカタログにしっかり反映されているのです。
★今日に限ったことではないのですが、本ブログの画像、本文中の画像をピンチアウトして拡大すると像が粗くて見ずらいことがあると思います。その際は画像を一度クリックしていただくと拡大画像が開けるようになっています。
それでも、われわれ業者間では1981年以降のモデルは全部「New F-1」で認識しています。多分マニアの皆さんの間でも同じですよね…!?
そしてそして、今となってはキヤノンの公式サイト内にある「キヤノンカメラミュージアム」を見ても、1981年以降のモデルは全部「New F-1」でひとくくりにされていますからね。
先日、物々交換に持ち込まれた品物の中にあった1台。
ニッカ3-Sなんですがお客さん自ら書かれたメモ書きが添えられていて、そこには「出る幕なし」と記されていました。
もともとお客さんがジャンクとして入手された時からシャッター幕がなかったそうです。直すなり、部品を取るなりしようと思っていたらしいのですが、その機会無く…今回持ち込まれたようです。
このお客さん、何度も物々交換をご利用くださっていて、ものによって分かりやすいメモを付けてくださったりします。以前はこんなのを紹介したことありました→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2023/05/post-52de.html
物理的に「出る幕」はないんでしょうが、我楽多屋では何らかの目的を持って買って行かれる方がいらっしゃると思うので、そういう意味では「出る幕」があるのかと思います。
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「25 Anniversary」のプレートが貼られたニコンF2です。
これは、アメリカでニコンカメラの販売を始めてから25周年経った販社がその記念に独自販売したカメラなんだそうです。当時はフォトミックファインダーAがセットされて、4000台限定で売られたんだとか。
私はそれについて知識が無かったので、常連Yさんからこのカメラを見せられた時に「こんなプレート貼っちゃって勿体ない…」くらいに思ってしまいました。だって、ボディ自体もセットされたアイレベルファインダーも超綺麗な状態だったので。
なお、マニアックな常連Yさん的には、このカメラにセットしたレンズがコシナ製フォクトレンダーのウルトロン40mm/F2であることにもアピールポイントがあったのです。
コシナがフォクトレンダーブランドのカメラやレンズを販売初めてから来年で25周年になるので、その「25th」もボディに貼られたプレートとネタ的にかぶせているわけです(^^)
田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。
第288回目のテーマは「幻の一眼レフ頭脳カメラのペンタプリズムがとんがった系譜を受け継ぐヤシカペンタJ」です。
こちらより、お楽しみください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/monomagazine3.html
*閲覧は2024年1月初旬まで。