★本日第2火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
本ブログで何度か取り上げているのは、「ACTINA TOKYO」。
かつて、ライカなどを輸入販売していたシュミット商会のブランドで、国内では品薄だった高価なライカ純正フードやケースなどの代用品として製造販売したカメラアクセサリーに与えられたブランド名でした。
しかしながら、「ACTINA」というブランドは海外にも存在していたのです。
イギリスのB.D.B.社が「ACTINA」ネーム入りのフィルターやフードを売っていたのですが、こちらはライカ系アクセサリーに限らなかったようです。
今回出て来たフィルターのケースには「ACTINA LONDON」と記されています。32ミリ径のカブセ式で中のガラスは簡単に入れ替えが出来るようになっていて、これにはクローズアップレンズが入ってしました。枠に「ACTINA 32」とだけ記されています。
田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。
第294目のテーマは「タムロンアダプトールレンズ関係の専門店といえます」です。
こちらより、お楽しみください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/monomagazine3.html
*閲覧は2024年7月初旬まで
★本日4月8日(月)、我楽多屋は地元商店会の打合せ参加のために閉店時間を少し繰り上げて、午後5時45分に閉店させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
「ちょっと愚痴を聞いてくださいよ」と、お客さんに言われました。
ニッカⅢLのファインダー周りの外装部品の新品並みに綺麗なモノを以前に他店で入手されたのだそうです。その犯行の動機は、いつかこの部分の程度が悪いニッカⅢLを見つけた時に交換出来るようにとのことで。
そして最近、ニッカⅢLの掘出しモノを見つけたところ、皮肉なことにその部分は無傷でボディ側に凹みがある個体。それでも、ジャンク品と割り切れる価格だったので入手されたんだとか。
しかしながら、その個体は結局シャッターに難がある状態だったため、修理出しの目的で我楽多屋へ持って来られたのです。そのついでに愚痴をこぼされた…というわけです。
この組み合わせでは当初の目論み通りにはいかないわけで…、修理ついでにパーツ交換は希望されずにファインダー周りの外装部分は持ち帰られました。
まぁ~ずいぶんとマニアックな愚痴をこぼされる常連さんだなぁ~と思っていたら、「通りすがりの単なるカメラ好きの愚痴を聞いてもらってすみませんでした~」とのこと。あ、これいつものパターンだ(笑)
このカメラ、型名を外装に記さず、底蓋を外したところに型名を記した金属プレートを貼るという珍しい仕上げ?になっています。
*修理について、我楽多屋では原則として修理の受付はしておりません。通常は付き合いのある修理屋さんを紹介させていただく対応しております。このお客さんの場合は、ある企画(https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2012/06/yokota.html)の時から長年継続してご依頼いただいており、その修理屋さんにご一任いただくなどの条件のもと我楽多屋で取次ぎをしております。ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。
若い女性が「このカメラ壊れちゃったみたいなんですけど」と、フジの「カルディア トラベルミニ デュアルP」を持って来られました。
2~3年前に買ったカメラで、それ以来ぶりくらいに使おうと思ってフィルムを入れたら動かなくなった…とのこと。電池も新品に替えたのに。
レンズが出たままの状態でうんともすんとも言わない状態でした。ただ、背面の液晶表示が全くされていなかったので、私の中では原因として思いあたる節がありました。
実は最初意志の疎通が出来ていなくて、私はうちの店で買ってもらったカメラだとは認識していませんでしたが、話しているうちにお客さんのご反応からちゃんと確認した方が良いな…と思ったので「これはうちで買ったもらったカメラじゃないですよね…!?」と少し自信なさげに聞くと、「こちらでいただいたものです」とのこと。
「あ…すみません、記憶していなくて。でも、壊れてしまっていても、これだけ経過しているので返品とか交換とかは出来かねますよ…」と伝えると、それは十分にご理解いただいている模様。
うちで買っていただいたものなら、そうでないものよりは何とかしたくなるじゃないですか、人情として(^^)。それと、全く同じカメラがちょうど在庫にあるので、よそで買われたものなら~そっちをお勧めしようとかなるじゃないですか、商売人として(^^;)。
ということで、より何とかしようという気持ちになって、確認開始。
このカメラはメインの電池が生きていても、背蓋のフィルム室側に装填する液晶用(通常のデート機能など用)の電池が死んでいると通常動作がしなくなるのです。とはいえ、メイン電池が生きていれば電源オンオフくらいの反応はあったような気もしたのです。
ほとんどのコンパクトカメラでは、背蓋の中に入れる電池はデート写し込み機能だけのためのものなのでその機能を無視すれば、フィルムを送ったり戻したり、写真を撮ることの基本動作に影響しないんですけど。このカメラは違うんです。
お客さんに最悪の事態として、万が一フィルムの送りが進んでいたら光線被りをしてしまうこと。取り出す際にフィルムを切らないといけない可能性もあること。背蓋側の電池を交換したとしても使えない可能性も高いことなど説明して、ご了承をいただいてから確認作業を始めました。
背蓋を開けると、何故かフィルムはパトローネに全部戻ってしまっていました。背蓋側の電池は残量が無かったので交換したら液晶が表示され、テストフィルムを装填したら普通に動作を始めたのです。フィルムのベロ出しをして再装填。
「これで、まず大丈夫です!」とお渡ししました。
販売用じゃなくてテスト用に置いてあった電池ですが、未使用だったので100円でお買上げいただき一件落着。
すると、もう一台買っても良いかなぁと思っていたので~と。いくつかお話をした結果、フィルムAF一眼レフ(EOS-Kiss 標準ズーム付き)を買っていただきました。ちょうど在庫にある同じカルディア トラベルミニよりEOS-Kissの方が安価なのは不思議な気もしますが…これはご時世ということで。
一昨日話題にしたマーキュリー好きがとまらないお客さんがご来店時に、久しぶりのご来店されたのは
何か分からないレンズから新たなレンズを自作してしまう高校生。以前聞かせていただいてた志望校に今春からの進学が決まったとの報告をしてくださいました。
私がそれぞれに会話をしていた内容に、おのおの関心を持たれたようだったので、私からお話を振ってみました。
マーキュリー好きなお客さんは、私より少しお若い世代の方でデジタルカメラはほとんど使いません。フラッシュバルブを光らせたりして古いカメラやレンズでフィルムカメラを楽しんでいらっしゃいます。最近はレンズ遊びに手を出されていますが、旋盤を使ってご自身でアダプターなんかまで作っちゃってます。
一方の新大学生は、何個かのジャンクテレコンをバラして組み合わせたり、何だか分からない工業用のレンズなどを組み合わせてレンズを自作して、鏡胴は3Dプリンターで作っちゃってます。撮った作品でコンテスト受賞までされていらっしゃいますが、フィルムカメラはまだほぼ未経験。
お互い全然違う立ち位置なんだけど、カメラ好き写真好きな共通点から刺激を受けて関心をお持ちになったみたいです。
我楽多屋がそういう出会いの場になったことが嬉しいです。かつて、どなたかに言われたことがあります「我楽多屋さんって、人間交差点だ!」って。
がらくたの整理をしていると、「なんだこれ?」というアクセサリーというか部品みたいなものが時々出て来ます。
今日のはリング状のもの。
片側(上の画像内左側)には52㎜のネジ切りがされていますが、反対側(上の画像内右側)にはネジ切りがされていないのでステップアップリングではないでしょう。
反対側とした方の3ヵ所に板バネ状の金属が付いているので、これをヒントに「あれか?」と推測出来るような場合もあるのですが、これは見たこともなく…。
とすると、これは何かから分解されたレベルで外れてしまったもので、もともとバラで出て来るようなものじゃないのでは?という推測も出来るわけで、そうだとすると~ほぼお手上げになってしまいます。
でも、しばらくしてフッと思いつきました。52㎜というサイズやその質感から「ニコンのものでは?」と。我楽多屋の在庫にあった「ゼラチンフィルターホルダーA-1」と見比べてみたら、「ビンゴ!!」っぽい。
ゼラチンフィルターホルダーA-1のレンズへの取り付け部は本来は外れる部分ではありまん。内側に接着されている板を剥がすと、きっとこのリングが見えるのだと思います。板バネ状の金属はリングを回転させた時にテンションを掛けるためのものと思われます。
これが分かったこと自体に個人的にはかなり~満足していますが、ここだけを買いに来る人はまず居ないと思われ…どのみち流石にこれは廃棄なのかな…と(T_T)
もうお馴染み~と感じる方もいらっしゃるでしょう、マーキュリー好きなお客さんからの新報告です。
前回はCマウントレンズを中心に何種かのレンズを装着するためのアダプターを旋盤で作成して~という内容でした。
今回はまずオリンパスペンのレンズをマーキュリーに付けることから始まったそうです。
キッカケは前回も書いているんですが、セット売りされていたアクセサリー欲しさに入手したマーキュリーに付いていたレンズがリコーオートハーフのレンズを改造したものだったことと、前回ご来店時に我楽多屋でジャンクのオリンパスペンをご覧になっていたことだとか。
その後、不動品のペンSを入手してそのレンズを加工して、マーキュリーに付けられるようにしました(上の画像)。その姿、見事に良い感じに仕上がっています。撮影結果も良い感じだそうです。
さらにもう一つお話があって、マーキュリーから浮気をしたわけじゃないんでしょうけど、そのお客さん自分へのご褒美として、同じくアメリカ製カメラ「フォトン」を入手されました。ただ、いいカメラなんだけど気軽に持ち出すには向いていない…と。
そこで、フォトンのレンズをマーキュリーで使えないか!?という発想に至ります。アダプターを作ってみたものの、フォトンのレンズ後方がかなり出っ張っているのでマーキュリーのボディが微妙に干渉してしまい...無限遠がちょい出ない、とのこと。
それはそれで近接寄りの描写で楽しめるんだけども~と次の段階へ進みます。前述の不動品のペンSを直して動くようにして、そこにフォトンのレンズを付ける試みをされたのです。旋盤で作ったアダプターがテカテカしていて魅力的。
そうそう!これが月曜日(4/1)にFacebookページで「ここに何のレンズを付けると思います?」の問題の答えです。『フォトンの標準レンズ(COOKE AMOTAL ANASTIGMAT 2 INCH f2)を付ける』が答えでした。難題でしたね(>_<)
カメラの底面にある三脚ネジ用の穴。このネジのサイズがほぼ統一されていることは以前に話題にしています。
そのほとんどが小ねじ(1/4インチ)と呼ばれるもので、その他には一部の古いカメラや中判・大判カメラなどに採用されている大ネジ(3/8インチ)と呼ばれているもの。この2サイズです。
稀に起こりうるのが、三脚側のネジが小ネジしかなくて、カメラが大ネジで装着出来ない…なんてパターン。そんな時に有効なのが「変換アダプター」。
この変換アダプタ―、我楽多屋にも時々出て来ますが~在庫がある時には聞かれないのに、無い時に聞かれる品物の一つのような気がします(>_<)
さて、今日このアダプターを話題にしたキッカケは、先日パソコンの画面に現れた広告を見て一瞬「えっ!?」と思ってしまったから。BVLGARIのリングが大ネジ小ネジ変換アダプターに見えてしまったからです。