NICCA ⅢL
ファインダー部分の黒い処理が特徴的なこのカメラ。私にはこの部分が仮面舞踏会って感じに見えてしまうんですが、、、
1958年にニッカ(NICCA)がヤシカに吸収合併された直後に登場したのが、この「ニッカⅢL」です。
どうやら、2000台程しか売れていないそうなので、かなり希少品と言えるでしょう。
それまで、コピーライカといえばバルナック型のコピーばかりでしたが、このⅢLは見た目からして、数年前に登場していたM3をコピーしたといえる感じですよね。
平らな軍艦部上面。ボディサイドの曲面。フィルム交換方法も底蓋を外すだけじゃなくて、背面も跳ね上げられるようになってます。
ただし、内部的にはファインダーやシャッターなどがバルナック型に近いらしいので、見た目重視!?
さて今回、このカメラを手にして私が一番気になったのが、シャッタースピードダイアルです。
ダイアルを回そうとしたら回らない。上に引き上げながら回すのね~と思って試みたけど、引き上げられない。あぁ壊れてんのか、、、と思いながら、何気に下に押したら押せるじゃないですか。
珍しくダイアルを押しながら回すんですね、このカメラは。
使いずらいとかいう問題じゃなくて、何で他に反抗するように「押すんだろ?」って気になってしまいました。
そして、巻き戻しノブ。ツマミ部分が薄いんだから引き上げて回せれば楽なのに、これも引き上げられない。
ケチをつけるために取り上げたんじゃありません。オリジナルでニッコールがセットされていましたし、独特なデザインで希少。日本カメラ史上に残る一台といっても過言では無いと思います。