我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2015年4月

2015年4月13日 (月)

M3同士の比較広告

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朝日新聞社発行の「昭和10~40年 広告にみる国産カメラの歴史」という本があります。

過去のカメラの情報を得るうえで非常に参考になるので、頻繁にチェックしています。

先週初めごろ、大和光機工業製「Pax M3」の1957年当時の広告をたまたま見つけて、「へぇ~ライカM3と並べて比較広告かっ!?」と面白がって見ていました。

ただ、比較広告でありがちな性能や機能の比較ではなくて、大きさの比較ですね。

ところで当時、こんな比較広告をして、なおかつ機種名まで同じなのにライカからケチは付かなかったんですね!?

有名な話ですが、オリンパスのM-1ではケチがついて、機種名をOM-1に変更することになってるんですよね。こちらに関連ブログ記事あります→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2009/05/post-fee5.html

そういえば、最近発売されたキヤノンのミラーレス機EOSのM2やM3にもケチは付いてませんね…。

なんてことを考えて数日経過した昨日のこと、本物のPax M3が入って来たのでビックリしました。

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2015年4月12日 (日)

素的な小冊子

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時々やりたくなる、古いカメラの説明書へのツッコミ。今回は富士フイルムさん作成の「8ミリ撮影メモ」です。「フジカ8 T3」に付属されていた小冊子のよう。

まずは表紙のサブタイトル、「だれでも、素的に写せる」。当時はどうだか知りませんが、最近は「素敵」って表記が一般的な気がします。ただ、「素的」も「素敵」も当て字だそうで、どちらが正しいとか間違えってことではないのだそうです。

最初のページをめくって「目次」。モデルの女性に時代を感じます。ちなみに、これが作られたのは1960年代前半と思われます。

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基本編が終わり、テクニック編に入る扉ページはこんな感じ。

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 「どのように写しても

 よいようなものです

 が、このように写し

 たほうがよいという

 代表的なテクニック

 がいくつかあります」

なんかページのレイアウトが美しくないんですけど...。

「タイトル撮影」では、宣伝を強要されます(笑)。「貴方の映画のトレードマークです。必ず映画のはじめにでてくるようにします。」と、「富士フイルム」のロゴマークを入れるように指導が入ります。

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「楽しいお茶の間劇場」は、いい写真ですね!楽しそう。昭和の家庭を感じます。

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で、最後は自社フィルムの案内。「すばらしい8㎜フィルム」と自画自賛。

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最後の最後、社名欄のマークと書体がイイですね!!

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*過去の意地悪いツッコミ系ブログ記事の一部です~(笑)

 

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2015年4月11日 (土)

スベスベ角丸

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先月末、携帯電話の契約の件でソフトバンクショップに行きました。ついでに、使用中のiPhone5のバッテリーが交換対象にあるようなので相談しているうちに、いわゆるちょうど2年縛りが切れるタイミングでもあるので、iPhone6への機種変更をしました。

ちょっとサイズが大きいのが気に入らないのですが、、、

握った時に指先に角があるのを感じるiPhone5のカチッとしたデザインと違って、iPhone6は角が取れていて、やさしい手触りになっています。

で、その角丸デザインを指でスリスリしながら気付いたのが、フォクトレンダー・ビテッサあたりのボディの角の感触と似ていること。角丸の形状だけでなくて、質感的にもスベスベして似てる。

並べて比較しようと思ったのだけど、ビテッサが無い...。幸い軍艦部のパーツだけがあったので、なんとか並べられました。

手触りだけじゃなくて、なんか見た目も似てる。

 


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2015年4月10日 (金)

鈴木光学という

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さすがにカメラ屋になって20年ほど経ちますので、60年も前の希少系カメラですが、この「プレスバン(Press Van)というカメラの存在は知っていました。

記憶に残る要素として、「旭光学のタクマーレンズが装着されている~」というのが大きいでしょうね。

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しかし、このプレスバンを製造しているメーカー名は記憶していませんでした。鈴木光学と言います。

で、今回も「ふ~ん鈴木光学か...」と思ってしまったわけですが、このメーカー、実はもっと有名なエピソードと結びつくことを初めて知りました。

映画「ローマの休日」で小道具に使われたライター型のカメラをご存知な人は多いと思います。あのカメラ「エコー8」(片孔8㎜フィルム使用)というのですが、なんと!あれが日本の鈴木光学製だったのです。

逆な見方をすれば、古い映画好きな方には映画で登場したライター型カメラは良く知ってるけど、それが鈴木光学製だなんてことは知らないよ~という人の方がほとんどだと思います。

話しをプレスバンに戻します。

この個体は「プレスバン120」(1954年発売)と言って後から出たモデルで、6×6・6×4.5判兼用。これの1年前に出たモデル(呼び名は「プレスバン」だけ)は、なんと6×6判・35㎜兼用だったそう。ただ、現存していても35㎜用のスペーサーが欠品しているものがほとんどらしい。

距離計連動して、タクマーレンズが付いて、ちょっと立派なカメラなんです。

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2015年4月 9日 (木)

カッコいいケース

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最近のカメラには少ないですが、昔々カメラが高級品だった時代には立派な革ケースにカメラを入れておく~というのが定番でした。

現代人の感覚では「革ケースなんて、さらに高級な!」となってしまいますが、昔は今ほど革製品が高くなかった~という背景もあるかもしれません。

ライカやローライなどの革ケースには、カメラを包むという意味でその格好に惚れ惚れするようなものがありますが、今日のコリブリのケースは「包む」というよりは「使う」という意味でカッコいいデザインになっています。

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折りたたみファインダーを起こしたときの為の切り込みや、切り込みが大きい分カメラをキッチリ押さえるための帯状の留め部分などが、デザイン的にもカッコいいですよね。

もう一つの細い切り込みは、縦位置でカメラを立てるときの脚の為なのですが、その脚自体はこの個体と同じように欠品しているものが多いんですよね...残念。

最後にケースを脱いだ時のコリブリはこんな感じです。1930年代前半に作られていたツァイスイコン製のこのカメラ、裸のボディ自体もいいデザインしています。

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2015年4月 8日 (水)

第三台場

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋とも定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、第三台場。

日本人だからなのか、歳なのか...きれいな桜を見たいと思う気持ちは年々強くなるのだけど、桜を見に行ったつもりが人を見に行ったことになるのは、なるべく避けたいのです。

祭りの縁日とか、デパートの食品売り場とか、人が多くて思うように歩けない所が基本的に嫌いだから。

先週、実は穴場を見つけたのだけど意地悪なので披露しません。

画像はその穴場じゃなくて、第三台場で見つけた一本桜。

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2015年4月 7日 (火)

ニコンレンズ・シリーズE

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ニコンのFマウント一眼レフ用レンズの中に、「ニッコール」を名乗らないシリーズがあります。

1980年、「リトル・ニコン」のキャッチフレーズで小型軽量と価格を抑えたエントリーモデルであることをウリにして登場した「ニコンEM」。これと同時にラインナップされた「シリーズE」のレンズが「ニッコール」を名乗っていません。ズームも含めて当初5種類が用意されていました。

このシリーズEの一番のポイントは、小型軽量をウリにしたボディと同じく軽量に仕上げるために鏡胴がプラスティック製である点と、価格を抑えるためにコーティングが単層である点。

多少遠目に見ても、プラスティック外装の質感は感じられてしまい、金属鏡胴のニッコールレンズとの差が気になってしまいます。

でも、軽量とコスト減を目的とした以上、ある程度は仕方がないと思うのですが、、、さすがニコンさん、何かプライドめいたものであったのでしょうか!?マイナーチェンジをした際に鏡胴の一部にシルバーの金属リングを追加するのです。

実際これで、見た目が良くなりました。

今回の画像がそれを表せているかと思います。ボディは当時のEMではなくて、近年の廉価版ニコンFE10とFM10。右のFE10に付いているのは初期のシリーズEレンズ。左のFM10に付いているのがマイナーチェンジ後のシリーズEレンズ。

左の方が格上に見えますよね!

あと、、、今回、FE10、FM10に装着した理由があるのです。シリーズEのレンズ、製造はコシナらしいのです!!ということは、画面に写っているボディ2台・レンズ2本、計4点。全部ニコンブランドの製品ではありますが、製造はすべてコシナのOEM品ってわけです。。。

今日の記事も一昨日の記事同様、コシナ研究会さんのご協力のもとの話題です。ネタ提供ありがとうございます。

 

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我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生による連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第186回目のテーマは「新しいライトテーブルで写真展のモノクロネガを選ぶ」です。

こちらより、お楽しみください

*閲覧は2015年8月初旬までです。

2015年4月 6日 (月)

トップコート半光沢

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先日、ライカDⅡ+ニッケルエルマー用に最近作られている社外品のテカテカ(光沢)のフードを買って行かれた常連さん。先週の「フード病+貫禄志向の重症患者」の記事でも、チラッと紹介させていただきました。

で、一昨日ご来店いただいた時に見せていただいたのが、こんな感じ。ボディとレンズの本貫禄加減に合わせて、フードに偽貫禄加工をされていらっしゃいました。

質感が上手く撮れていないのはお許しください。

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金色のマーカーを利用した定番の地金が出た風な処理とともに、あまりにも塗装表面がテカテカ過ぎるので、トップコート(プラモデル用の半光沢のスプレー)処理をしたそうです。

実際、偽貫禄加工言われなければ気付かないであろう、実にしっくりとボディとレンズに馴染んでましたよ。

ちなみに、下の画像はお買上げいただいた時、まだフードがテカテカの光沢だった時のものなのですが、分かりづらいですね…。

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2015年4月 5日 (日)

ギリギリで

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AFカメラシステムが世の中に広く普及する前の時期、コシナが世に送り出したAFレンズ。

ボディがMF機であろうと、レンズ側だけでピントを合わせてしまう代物です。

鏡胴に電池他、AF機能を収めないといけないから、どうしても大きな図体になってしまいます。

で、画像をご覧ください。

ニコンFのフォトミックファインダー付きにその大きなレンズが装着されているのですが、レンズ鏡胴の出っ張りっとフォトミックファインダーの角っこが「ギリギリ」なのです。

よーく見ると、ギリギリ接触していないんじゃなくて、ギリギリ接触しちゃってるんですけども、レンズは問題なく装着されているので大丈夫なようです。

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このギリギリ加減に非常に関心があるのですが、コシナ研究会会長のお話しによると、他のコシナ製品の開発裏話を考慮すると、ちゃんと想定したうえでのギリギリでしょうねぇ~という推測です。

 

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