オープンにするかどうか迷ったのですが、私 二代目にとってかなり大きな出来事でしたので、、、悲しいお話なのですが、我楽多屋の常連さんのWさんが亡くなられました。
10年以上、毎週決まった曜日の朝イチでご来店いただける方でした。
もう5~6年前のこと、うちの店の開店時間を9時から10時に繰り下げてからも、Wさんがご来店される曜日だけは、引き続き9時過ぎには店を開けていた私。
そのことを知っていたWさんは、以後、用事で来られない時は、前の週に必ずその旨を知らせてくださいました。
とても律義で、真面目すぎるくらい真面目な雰囲気の方でした。
毎週、お会計が済んでからの10~15分、長いときは30分くらい。カメラの事に限らず、Wさんと世間話などをすることが、私の楽しみでした。
出勤中に電車内で遭遇した車内トラブルの苛立ちを、Wさんが聞いてくれて落ち着けたこともありましたし、長年の無休状態をやめて水曜定休にして出掛けた昨夏の東京湾フェリーなどは、Wさんに教えてもらったルートでした。
雨の日にご来店されると、必ず、入り口のマットで靴に付いた水分を落としてから入店される心遣い。私も他の店で自然と真似するようになってました。
Wさんの中古カメラ遊びに対するポリシーの一つに、ネットやオークションではなくて、「お店で買う!」というこだわりを聞いたことがあります。
「自分の目で直に見て選びたい!」という意味合いと、「どこの店でこんな経緯で買ったもの!」という記憶的な付加価値を付けたいから~とも言われていました。
これについては、私も同じような考えだったのでとても共感し、 実はうちの店の宣伝コピーにも使っています。
毎週いろんなお話をさせていただいたので、Wさんのカメラ以外のご趣味やご家庭環境、お身体のことなども少しお聞きしていました。
そのうち、今度一杯やりましょう!くらいの流れになっても、おかしくない会話をさせていただきましたが、お酒を飲まれない方だったので、実際は店でお会いするだけでした。
そのWさんが、2週続けてご来店なく、3週目の朝も来られない、、、いよいよ心配でならなくなりましたが、それこそ、店でお会いするだけなのでご連絡先を知りません。
でもその午後。Wさんとかつて同じ職場に居らした方で、時々、Wさんの会話にも登場される別のお客さんの顔が頭に浮かびました。その方は、もう何年かうちの店はご無沙汰なんですが、10年くらい前に用事があってメールのやり取りをしたことがありました。メールアドレスが変わっていないことを祈って、思い切ってメールを送ってみました。
早々にお返事がいただけましたが、愕然としました。
お亡くなりになられたと。。。Wさんは私より3つもお若いんですよ。
その方も今は職場が違うので、詳細はまだご存知ないとのことでしたが。。。
で、良い人には良い人の縁がつながるんだなぁと涙が出そうになったのは、そのメールの中で、「さぞやご心配になったことでしょう。でも、そのように心配してくださったことは、きっと彼もどこかで知っていて、感謝していることと思います」って言葉が添えられていたのです。
Wさん、心からご冥福をお祈りします。
画像はブログやFacebookページにアップさせていただいた、Wさんのカメラたちです。