我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2013年6月

2013年6月13日 (木)

現像代って高いのか!?

Z1958

最近よく、「フィルムカメラはお金が掛かるから~」という話を聞きます。

そのたびに思うのが、決してフィルムの値段や現像代がメチャメチャ値上がりしているわけではないということ。

現像代にあたるものがいっさい発生しない、デジタルと比較して高い~というだけなんだと思うんですけど。

当然、今の世の中、デジタル主流なわけで、それと比較して論じることが正当だということも分かっているつもりです。

でもあえて、以下しばらく、フィルムだけに絞って論じてみます。

カラーフィルムが一般に普及し始めた1970年頃の現像代は、400~500円だったそうです。で、サービス判のプリントは1枚70~80円もしていたそうです。大卒初任給4万円、かけそば100円の時代です。

ということは、以降、現像代ってそれ程、値上がりしていないんですよね。現状600円前後が相場でしょうか。プリント代に関しては、1970年以降値下がりしていきますが、ある時から30円前後で推移しています。

約40年の年月で、世の中の物価自体はドンドン上昇したわけですから、フィルムの現像代やプリント代は、逆に安くなっていると見ることも出来ます。

デジタルカメラが登場する前は、現像代・プリント代の出費は当然であり、前述のように普及していく段階では、決して安い物でもなかったのだから、みなさん、真剣に写真を撮っていたのだと思います。だから今、大切な写真や思い出の写真がちゃんと残っているんだとも思います。まさに、写真文化を感じます。

一方で、デジタルカメラはフィルムカメラと違って、撮った枚数に比例してお金がかかるわけじゃないので、写真撮影・作品作り~という部分では、とても敷居を低いものにしてくれました。

その分、真剣に撮らない…大切にしない…という弊害もあるようですが。。。

まぁ、そのおかげで、多くのフィルムカメラの市場価格は落ちることになり、フィルムで写真を撮ろうと思った時に、機材にかかるお金の負担がかなり軽減されたのも事実です。

日常はデジカメ派っての全然オッケーです!! でも、フィルムカメラに趣味性を見出して、レジャー感覚で使ってみるのもいいと思いますよ。

ゴルフやドライブやその他のレジャー、はたまたお酒やギャンブルと比べて、決して、お金のかかる趣味ではないと思いますし。

2013年6月12日 (水)

台場公園

6月より「水曜日を定休日」とさせていただきましたので、本日12日は休業させていただきます。誤って、ご来店されぬようご注意ください。

さて、ここ数年毎日更新していた当ブログなので、とりあえずは定休日の水曜日もアップしようと思います。しばらくは前の水曜日に撮った画像などをアップしようかと・・・。

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今回は「台場公園(第三台場)」にて。

お台場にはこんなにのどかな空間もあります。http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index082.html

Kan Dai Mid

Him

2013年6月11日 (火)

with ニッコール

Z1955

今までこの二代目ブログではアイレスと言えば、35㎜カメラばかりを話題にしていました。

例えば、「アイレス35V」や「アイレスⅢC」など、どちらも味のあるいいカメラです。が、そのアイレスは2眼レフも造っています。

そして、上の画像の「アイレス・オートマット」をはじめ、数機種にニッコールレンズを搭載していて、2眼レフでは最初にニッコールを搭載したメーカーなのです。

アイレスの設計者に戦時中は日本光学に勤務していた人がいたことが、ニッコール導入を有利に出来たとか。。。

それでも、レンズの性能を十分に発揮するために、日本光学からはボディの品質・精度に強い要求もあったらしいです。

ただ、時代的な原材料不足の背景もあって、ニッコールレンズの供給にも限りがあり、程無くして、オリンパスのズイコーレンズ付きや、自社製のコーラルレンズ付きも登場します。

ズイコー付きは3ヶ月ほど前の長徳先生のブログで登場していましたね。→http://chotoku.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/d-d755.html

今回、うちにやって来た個体は、画像のようにかなり哀れな状態でして、前面の張り革はほとんど無くなってました。。。

また、ニッコール系の2眼レフネタでは、「アルペンフレックス」を製造した八陽光学が日本光学の元塩尻工場から分離独立したという背景もあって、そのレンズにはニッコールと同じ材料が使われていた~という事実もあるようです。

2013年6月10日 (月)

F80S と u2

Z1949

何故に今、フィルムAF1眼で迷う~。

私自身のカメラ歴として、フィルムAF1眼はニコンで通しています。

アローカメラで働き始めた時に、買取名人から与えられたのがニコンF-601だったからで、以降、F90X-D~F80D~u2と代替わりしてきました。

なのに、今、F80Sを知人から譲り受けてしまい、u2とどちらを選ぼうか迷っています。

そう、かつて、F80Dを持っていた時は、発売直後で中古も無く、新品でちゃんと買ったのでした。コマ間に撮影データを写し込めるF80Sは、日付写し込み機能だけのF80Dより高かったので、諦めた記憶があります。

それが、今、市場性が落ちてしまって出て来られると、俄然、魅力的に感じて来たわけです。

一方、u2はフィルムAF1眼最後期の部類で、現行ニコン・デジイチのデザインの流れ上にあるうえ(ペンタ部のデザインなど)、必要にして十分な機能、超コンパクトで魅力あるのです。。。

これ、普段から使う機会が多ければ、どちらか選べるんでしょうけど、実際はAFフィルム1眼自体を使う機会がほとんどないので判断出来ないんでしょうね。。。

両方持っておけば~という考えも頭の中でチラチラしているのですが、、、それだと、ますますどちらかを死蔵させる可能性あり~。また、使っていないとグリップ部の樹脂がベタツキ出すんだろうなぁ。

2013年6月 9日 (日)

開けるの怖い・・・

Z1940

買取り依頼でお持ち込みいただいて、触るのが怖いものがあります。

ペンタックスオート110用のワインダーがそれ。

何故って、電池ブタにあるツメが折れやすいから。これ、もともと製造上の弱点だと思うんですけどね。電池ブタを引っ掛けて留めるツメに無理な力が掛かるから、開閉時に気を付けないと、折れちゃうんです。

さらに、経年劣化で折れやすくなっているってこともあるんでしょう。

まぁ、今でこそ、オート110自体の市場性が乏しくなってきているので、ワインダーの動作不動作云々は買取り価格に関係なくなってきているので、いいものの。

15年くらい前、まだちゃんとした市場性があった頃は、買わせていただく側としては、ワインダーが動作するのか壊れているのか確認したいわけです。なのに、電池の出し入れが怖いんですよ。。。

まだ買わせていただく前の品物ですから、そのツメを折ってしまうわけにもいかないですからね。。。

下の画像ご覧ください。外した電池ブタ側にある2つの金属接点の上にそれぞれ、小さなL字型のツメがありますよね。これが折れやすいんです。電池が入っていない状態であれば良いのですが、電池が入った状態では、このツメに負荷が掛かってしまうのです。

Z1941

我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生による連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

164回目のテーマは「初めて『高級一眼レフ』のコンタックス137を買う」です。

こちらより、お楽しみください。

*閲覧は2013年9月初旬までです。

2013年6月 8日 (土)

軍艦部

Z1927

我々カメラ業者やカメラマニアなら、何の気なしに使っているであろう「軍艦部」という言葉。

カメラ初心者や若い人には通じていないのかも。。。と思ったりして、念のため調べてみました。

日本カメラ社発行の「写真用語辞典」によると、まず書き出しでビックリ! 「昔のカメラ用語で~」で始まりました。「昔」ですって!

さらに説明はこう続いて、「カメラ上部のファインダーカバー部分を指す。最近のカメラは上面が比較的平らだが、以前のものは上部に段が付いていたり、大きなフィルム巻き上げノブ、巻き戻しノブ、埋め込み式でないアクセサリーシューなど配列されていて、一見、軍艦の甲板構造に似ていたため~」とありました。

この辞典の発行自体が1991年。その時点で「昔」呼ばわりされてました。。。

もともと、ニコンSPのファインダー窓の左下方が、レンズマウントに沿ってアーチを描いているのを美しいな~と思いながら眺めている時に、おいおい~!って感じで、ニコンSPの軍艦部がまさに軍艦の甲板のように厳めしいことに、今さら気付いてしまったわけです。

で、ライカM3と比べてみたところ、軍艦性では確実にSP優勢って感じです。

Z1931

2013年6月 7日 (金)

羊の皮を被った狼

Z1923

昔から、クルマの世界では「羊の皮を被った狼」っていう表現を使いますよね。

外観は大人しめな4ドアセダンなんだけど、エンジンや駆動系はバリバリのスポーツ仕様なんかだったりするクルマのことを。

私自身はそういう系のクルマが案外好きで、今までに乗った自家用車に3台程(バリバリスポーツじゃなくて、ちょっとスポーティー系くらいだけど)、それ系のがありました。

これに似たようなパターン、カメラの世界にはあんまし合致する例えが無いよな・・・。

何でこんなこと思ったのかというと、我楽多屋のウインドウにたまたま並んでいた3台(上の画像を参照)。よくあるオリンパスOM-1、ニコンF、ニコマートFTNかと思いきや、実は、オリンパスM-1ニコンF(640~)ニッコールマートFT2なのです。

それぞれ、最近Facebookページではチラ見せしていたのですが、こうやってふつうにウインドウに並べていたら、「ちょっと値付け高めなんじゃ???」って思われても仕方ないかもなのです。でも、それぞれ、マニアには通じる一癖があるんですよ、「古くて希少」とか「輸出用」とか。

ちょっと横道にそれちゃってますが、カメラの世界で「見た目はファミリーユースの普及版を装っていて、実はプロ仕様にも耐えうる高性能機!」ってのは無いような。。。

2013年6月 6日 (木)

640にチックマーク

Z1917

人気メーカーの人気機種ですから、「ニコンF」絡みのレアモノ系は既に研究しつくされていて、文献やネット上でいくらでも情報が得られたりします。

まぁ、なので詳細は譲るとして、こうやって~現物を目の前にすると、やはり感慨深いものです。

14年の長きに渡って製造されていたニコンFのごく初期、発売から10ヶ月くらいの間に製造されたことを示す番体が、製造番号の最初の3ケタが「640」のもの。

マニア間では「ロクヨンマル」という通称で、レアモノ扱いされています。

どこが違うのか?って、巻上げレバーや、セルフタイマーレバーなどの形状が微妙に違うのです。ただ、使われている間に新しい部品に交換されていく個体もあるので、完全にオリジナルな状態のものがより珍重されたりします。

それから、レンズの方でいうと、ニッコール5cmF2の鏡胴に記された指標に微妙な違いが発見出来るモノがあります。

Z1919

被写界深度を示す指標に通常なら赤い丸だけで記されている赤外線フィルム使用時の指標。初期の個体では「R」の文字も記されています。

それから、ピントリングや絞りリングに数字だけでなくて、「|」印の目盛線が刻まれているのです。

さらに、この初期モデルには絞り羽根が9枚(以降は6枚)あるという!違いまであるのです。

まぁ、言われないと分からないレベルだったりもするんですが、ニコンものはこういう調査がシッカリされているんですよね。

なので、このブログではウンチクを掘り下げるより、富士山マークのレンズキャップまで付いて「どうだっ!見たかっ!」的な扱いにしておきます(笑)。

*本当は三角アタマのアイレベルファインダーが付いていれば美しかったんですが、、、ウエストレベルファインダーでスミマセン。。。でも、このウエストレベルファインダーも4種ある中で最初期の型です。

 

*アローカメラ&我楽多屋のFacebookページ(http://www.facebook.com/arrowcamera)、買取名人について語るブログ「日々買取名人学」(https://camera-kaukau.lekumo.biz/dailymeijin/)も合わせてご覧いただけると嬉しいです。

2013年6月 5日 (水)

いよいよ水曜

Z1920

先月からお知らせしております。6月から毎週水曜日を定休日にさせていただく件。

いよいよ、今日6月5日がその初日でございます。

皆さん、間違って四谷荒木町を目指されないようにご注意願います。

ところで、このブログ。ここ数年、毎日更新を継続しているので、今後水曜日はどうするの?って感じです。定休発表後にある方から、「ブログもお休みして~脳ミソの仕事モードをオフに~」というコメントもいただいたのですが、さて、どうしましょう。

  • 何事もなかったようにブログは毎日継続しようという案
  • ブログも週に1日お休みにしちゃう案
  • 1日だけ違うテーマでブログをアップする案

などなど、検討中です。

まぁ、今週はこんな風にお茶を濁した感じですが(笑)。