我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2025年3月16日 (日)

黒いトリップ35

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オリンパス・トリップ35のブラックボディって、希少品だと思います。

発売当時の1968年頃のカメラはシルバーボディが圧倒的に多く、プロ向け需要のある一眼レフなど一部機種にはブラックボディが少し割高設定で用意されていたりした時代。

そんな時代にこのトリップ35には発売当初、シルバーボディ13,500円に対して、1,000円高のブラックボディがありました。

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20年近くのロングセラーになったこのカメラですが、1974年の日本カメラ社発行のカメラ年鑑には
ブラックボディの掲載がされていないので、早い時期にカタログ落ちしたのも希少な理由のひとつでしょう。

トリップ35のブラックボディの出荷比率はきっと公けになっていないと思いますが、中古カメラ屋に30余年働いてきた実感値では1割もないんじゃないか?って感じです。

こうなると、出て来たときに「後塗りなんじゃ?」と疑ってしまうこともあります。この個体はオリジナルのブラックボディのようです。

 

 

2025年3月15日 (土)

コニカのノッチ

ノッチについては、過去に2度このブログで話題にしています。

ハッセルブランドのノッチ」と「フジカGW690Ⅱのノッチ」。

それ以外にもあるのかもしれませんが、カメラ屋は案外と気付かないものなのです。撮影して現像後のフィルムまで見る機会は非常に少ないですし、フィルム室にあるノッチ自体もごく僅かな切り込みなので。

今回、コニカFTAのチェックをしている時にたまたまノッチがあるのに気付きました。

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ついでに、我楽多屋に売り物として並べてある他のコニカ一眼レフを確認したら、機種によってノッチの位置が違いました。並べた画像では分かりづらいと思うので、この画像にも黄色の矢印で位置を示しています。

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並べたカメラは、左上:AUTOREFLEX T3、右上:Acom-1、中左:FTA、中右:FS-1、下:FC-1です(上下の画像とも並び順は一緒です)。

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2025年3月14日 (金)

“Nikon”

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正直なところ、わたし二代目のカメラ歴というのは此処で働き始めてからなので、31年です。

先日、ほぼ同じ歳の常連さん(カメラ歴は確実に私より10年以上先輩)から、ニコンのユニバーサルファインダーに記されている「"Nikon”」について、何でダブルクォーテーション(“ ”)が付いてるのだろう?と質問されました。最近、手頃な価格で入手したものの気になっているのだそうです。

これについて意識したことなかった私は「何ででしょう?」と、その場であ~じゃないか?こ~じゃないか?と考えたりしました。

Nikonを強調してるってことは、それ以外と区別するため〜という観点から、縦横比がライカ判24×36じゃなくて、ニコンⅠの24×32なんじゃないですか?と私が言うと、いや、覗けば分かるけど横長だよ…とお客さん。

後付けにはなりますが、この推測は机上の案として理に適ってなくもないんです。何故かというと、ダブルクォーテーションのNikonが記されていない、ユニバーサルファインダーには「24×36」と記されているんです。なので、縦横比の主張と捉えるのはある意味でスンナリくるんです。

他にも、幾つか想像・推測してみましたが…決定的な理由が得られず…宿題とさせていただきました。

もともとお客さんもご自身で検索されたりしていたようなので、私が調べても同じようなもの。

が、ある時にあっ!と思ったのです。ユニバーサルファインダーなのでいくつかの画角に対応しているわけで〜それがヒントでした。

「"Nikon”」の方には『3.5、5、8.5、10.5、13.5』しか記されていません。これはSマウントのニッコールに存在する焦点距離だけなので、ニコンS用という位置付け。

「24×36」と記されてる方には『3.5、5、7.5、8.5、9、10.5、13.5』と記されているので、ライカ純正で存在する焦点距離にも対応しています。ということで、ライカ用という位置付けなんだと思います。

*ダブルクォーテーション(“ ”)について意識したことなかった...なんて、いい加減な記憶ですね(・_・;)13年前にも「何なんでしょう?」ってブログに書いてました→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2012/05/fgunyari.html

 

 

2025年3月13日 (木)

ミラーずれを...

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ここ数日、このブログFacebookページに話題を提供してくれた、京セラのAF一眼レフ「300AF」。

物々交換の品物として持ち込まれた時に、お客さんから「オートフォーカスが利きません…」とコメントいただきました。確かにシャッターボタン半押しすると、ウィ~ンウィ~ンとフォーカスを迷って、合致点を行き過ぎたり戻ったりするのだけど、ピント合わせられず…シャッターも切れない状態。ミラーが少しズレているのにも気付きました。

後から、ちょっと荒療治をしてみたのですが、ここに書くのを少し躊躇ったくらいなのでお薦めする方法ではありません。やるにしても皆さん自己責任でやってください。

ミラーズレを直すのに、ドライヤーなどで温めて(接着剤を融解?)からミラーを押すと元に押し戻せる~とかいう方法。

結果、ミラー戻りました。でも、AFは直ってません。マニュアルフォーカスで使うしかありません。

画像でビフォーアフターの比較が無くてゴメンナサイ。下の画像は戻った後です。ちなみに上の画像は非常に分かりづらいですが戻る前です。

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2025年3月12日 (水)

橋脚萌え

本日水曜日は、我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、箱崎ジャンクション。

首都高速を走っている場合、箱崎ジャンクションは行き先を見据えてキッチリと車線変更するのに慣れていないと大変なジャンクションです。

しかし、こうして下からのんきに見上げると橋脚だか橋桁だかの構造美を感じちゃいますね。

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2025年3月11日 (火)

carenaって?

本日第2火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

 

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一週間くらい気になって、何とな~く調べたりしたけど詳細が分からないまま...話題にしちゃいます。

過去にも「carena」というブランドのカメラや、「carenar」というネームの付いたレンズが我楽多屋にも何度か出ています。だいたい(全部?)が一眼レフで、日本のメーカーがOEM製造したようなものばかり。

かつて一度こんな取り上げ方をしていて、その時は私なりに何らかの根拠があったんだと思うのですが「アメリカの会社」なんて書いてしまっています。

しかし、先日お客さんに「これはリヒテンシュタインのカメラですよね」と言われたのです。その場では「そうなんですね」程度の返事しか出来ませんでしたが、ボディ前面に貼られたマークに王冠が記されているあたり、リヒテンシュタインの国旗にも王冠が記されているし、とても信憑性が高いのかと。

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後で調べると、確かにリヒテンシュタインに「carena」という光学メーカーがあったようで、シネカメラは独自に製造していたらしいことが分かりました。しかし、スチールカメラの製造についての事情が正確に判明していないままです。多分、その光学メーカーがOEM品を販売していたとか、もしかしたら、のちに商標だけ別に移ったとか…。

 

ついでに知ったのは、イタリアのカメラブランド「レクタフレックス」は倒産後にリヒテンシュタインでごく少数のカメラが造られたんだとか…。

ところで、リヒテンシュタイン公国。個人的には中高生時代に地理の勉強した時以来、初めて口にした言葉のような気がします。オーストリアとスイスの間にあって、国土面積は瀬戸内海に浮かぶ小豆島とほぼ同じという小さな国。永世中立国となったのは1867年で、世界でスイスに次いで二番目。このくらいは記憶していました。

 

 

2025年3月10日 (月)

マスクの隠し場所

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1990年前後にあった、パノラマブーム

パノラマと言っても広角に写るわけではなくて、上下をカットして横長に見せるだけの似非パノラマでしたから、当時のパノラマ対応のカメラには仕掛けがされていました。

パノラマ途中切り替えが可能なカメラの場合、外装にある切り替えスイッチを操作することでフィルム面の直近に上下からマスクを出すことで、それを可能にしていました。

途中切り替えが出来ないカメラの場合は自分で付属品のマスクをセットする感じでした。私の記憶ではミノルタαあたりでは、交換用フォーカシングスクリーンのケースみたいなのに、そのマスクが入っていたと思います(あ、現物が店内にありました)。

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京セラの「300AF」というカメラでは、そのマスクがなんと!背蓋の内側にセットされています。私は今回このことに始めて気が付きました。

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背蓋の内側から外して、フィルム室にセットするとこんな感じです。

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我楽多屋で買ったモノマガジン更新

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田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第305回目のテーマは「普通の人は、レンズキャップに異常な執着を持っているらしい」です。

こちらよりお楽しみください→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/monomagazine2.html

 

*閲覧は2025年6月初旬まで。

2025年3月 9日 (日)

カラフルでいいけども

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このマミヤのレンズ鏡胴部がちょっとカラフル。

フォーカスリングに対する▲指標の両側に、緑・黄・橙・赤の丸が並んでいます。

被写界深度を表す色分けであろうことは、絞りリングに記された絞り値に同じ色が使われていることから簡単に推測出来ました。「11」が緑、「8」が黄、「5.6」が橙、「2.8」が赤。

見た目はカラフルでいいけど、直感的には分かりづらいんじゃ!?と思いました。

色で表さずに数字(絞り値)で記しても、ほとんどのカメラやレンズで決して複雑にならずに済んでいますからね。

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ズームレンズで時々ある、ヒゲのようなのは別として...。

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ところで、このカメラ。ボディには「MAMIYA」としか記されていないのですが「マミヤ ルビー」というモデルのようです。

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2025年3月 8日 (土)

ハンドストラップは3通り

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2台のGRデジタルⅡを見て、ハンドストラップを付けている位置が違うことに気付きました。

1台はカメラを構えた時に右手の小指付近にあるホールに通していました。もう1台は左手の親指や人差し指付近にあるホールに通していました。

ストラップを通すホールが左右で上下にズレていることに違和感を覚えたのも一瞬。GRデジタルはシリーズ全機種でネックストラップを付けた時に縦吊りも横吊りも出来るよう、ホールが3ヵ所にあるんでした。

とすると、ハンドストラップの場合はもう1ヵ所通す場所があるわけで、それが右手の親指や人差し指付近にあるホール。

上の画像ですが~実際にはカメラが2台しかないので、3ヵ所のホールにそれぞれハンドストラップを通した状態でカメラを並べて写真に収めることが出来ないので、合成してみました。