我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2010年6月10日 (木)

パノラマシール

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最近の若い世代にはカメラ・写真に関心があっても、このシールがどういうものか知らない人も多いみたいです。

かつて(←こういう表現を使うことに少々抵抗がなくもない…何故なら自分にとってはそんな昔のことでもない気がするから…)、35ミリのカメラには「パノラマ」機能というのが付いていた時期があったのです。

実際は画面の上下をカットして横長にしただけなので、えせパノラマとも言えるのですが…。でも、一般の人にはパノラマに切り替えれば、広角に写る~と思い込んでしまう人が多かったのも事実。

具体的に説明すると、普通35ミリのフルサイズの画面サイズは24ミリ×36ミリであるのに対し、パノラマ機能は13ミリ×36ミリの横長に撮影するのです。で、パノラマサイズという横長のプリントが用意されていて、そのサイズは89ミリ×127ミリ。ちなみに、通常のLサイズが89ミリ×127ミリ。

このパノラマ機能で撮影されると、困ったのが写真屋さん。何故なら、お客さんが持ち込んだ撮影済みのフィルムパトローネを見ただけでは、通常のフルサイズで撮影されたものなのか、パノラマで撮影されたものなのか判別のしようがないから。

パノラマで撮影されていると、プリントを別工程で作業したりする必要性が出てくるので、納期や料金が余計にかかってしまうわけで、それを事前に知らせて欲しいために「フィルムにこのシールを貼ってください!」というシールだったのです。

えせパノラマなんて言い方をしてしまいましたが、当時登場した何機種かは真面目なパノラマを採用したものもありました。

リコーのR1、R1Sというコンパクトカメラはパノラマモードにすると、通常のレンズの後方にワイドコンバーターレンズが一枚挿入され、焦点距離が通常は30ミリなのに対して、24ミリ相当に切り替わる仕組みでした。

また、ミノルタのP’s(上の画像)というコンパクトカメラは、パノラマ専用機種で24ミリの広角レンズが装着されていました。よって、パノラマ撮影しか出来ないこの機種の場合は「全数」だけあれば、「混在」のシールは必要なかったということになります。

ちなみに、上の画像のシールはキヤノンオートボーイに付いていたもので、その裏面には以下のような注意書きがありました。

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