我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2019年11月

2019年11月21日 (木)

フィルムカメラの2019年問題

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一昨日のブログでちょっと触れた、デート機能で表示できる日付が2019年12月31日までのカメラが多いという問題。

一部では2019年問題と呼ばれているとか。最近、何度かお客さんから聞いて知った私でした。

が、なんと!昨日発売の日本カメラ12月号で記事になっていました。

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さらになんと!そこに「フジAUTO-8 QD TATEYOKO」も紹介されているという偶然に驚きました。

どうして、今年の大晦日までしか表示できないカメラが多いのかというと、1981年に開発されたエプソンの汎用モジュールを取り入れているカメラが多く、そのモジュール自体が2019年12月31日までの設定になってしまっているからなのだそうです。

日本カメラの記事中には、2020年以降も日付設定が可能なカメラのリストも載っています。

我楽多屋にあったコンパクトカメラ数台で試してみましたが、2029年まで表示可能なカメラもチラホラありました。

 

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2019年11月20日 (水)

ガード下

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、有楽町です。

このガード下は3ヶ月前にも写真を載せました。何故かいつも気になる場所なのです。

今回は走り抜ける自転車を撮りましたが、自転車通勤をしている私の厳しい目でみると、そんなところを自転車で走ってはいけません<`~´>

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2019年11月19日 (火)

TATE YOKO

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う~ん(>_<)、こんなカメラがあったとは(゚д゚)!

フジフイルムのコンパクトカメラを動作チェックしようとして、背面にある見慣れない『たて』『よこ』という表示に「何だ?何だ?」と思いました。

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シャッターボタンを半押しすると、『よこ』の文字の上にある窓が緑色に点灯しました。へぇ~!じゃあ~と思って、縦位置にしてシャッターを半押しすると、今度は『たて』の文字の横にある窓が赤色に点灯しました。

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でも、そんなことは教えてくれなくても分かるよなぁ~という感じ。

早速検索してみたところ、デート機能で写し込む日付の位置を縦位置と横位置の場合で自動的に変えてくれるカメラなんだそうです。

背蓋を開けると、ご覧のようにデーター写し込み用の窓が二つありました。どうやら、背蓋の中に水銀スイッチが仕組まれていて、それで縦横を判断しているそうです。

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で、このカメラの名は「AUTO-8 QD TATEYOKO」

気の利いた機能だと思うのですが普及しなかった事実をみると、製造上のコストや手間に見合った販売上のアピールポイントにならなかったんでしょうね。

そして、一つ興味深いことがありました。

私はカメラを縦位置に構える時にシャッターを切る右手を下側に構えるので、このカメラの「たてよこ」機能をすんなり受け取ることが出来たのですが、シャッターを切る右手を上側に構えた場合に、このカメラは「たて」位置判定をしてくれません。なので、右手を上に構える人の場合は、横位置の場合と同じで長辺の右下に写し込まれてしまいます。

昔のブログ記事(https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2009/06/post-fc32.html?)で話題にしていますが、縦位置の際に右手を上に構える人の方が多いみたいなんですけどね。

最後にこのカメラのデート機能も多くの前世紀のカメラと同じで、設定出来る日付が2019年までです。ご注意の程を(^^;

 

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2019年11月18日 (月)

コニカの「F」

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中古カメラ屋を長い間やっていても、そうそうお目にかかれないカメラがあります。

このカメラ「コニカF」もその1台です。

古いカメラ雑誌の記事で見たことはありましたが、その後に勝手な解釈をして、発表はされたものの結局は輸出専用で国内では正式に発売されなかった…と記憶したりしていました。

実際、コニカミノルタの...いや、今となってはケンコー・トキナーのサイト内にある歴史ページ内でも「輸出のみにとどまった」と記されています。

でも、今回調べてみたら、日本語で書かれたコニカFのパンフレットのような画像も出て来たうえに、日本カメラ年鑑 にも、価格まで表示されていました。

なので、国内でも発売されたのかもしれません。ただ、売り上げはかなり芳しくなかったようなので、製造されたかなり限られた台数のほとんどが海外で販売された~というのが事実のような気がします。

ところがこのカメラ、コニカ初の35ミリ一眼レフカメラでありながら、世界初の1/2000秒のフォーカルプレーンシャッターを搭載したカメラであり、世界初の内蔵露出計連動式カメラでもあったのです。

それゆえに、トラブルが多かったという話も残っていて、それが製造販売数の少なさの理由なのかもしれません。

レンズマウント自体は、この後の同社一眼レフと同じコニカFマウントなのですが、内蔵露出計を連動させるためにレンズの絞り値を伝達するノブ付きの専用レンズが、35/52/85/135ミリの4本用意されていました。

そして今回はその専用レンズがすべて揃った状態でした。

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2019年11月17日 (日)

NIKKORキャップ

【最初に臨時休業のご案内】

本日11月17日(日)は我楽多屋のみ臨時休業します。よろしくお願い申し上げます。

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本当にごめんなさい。

我楽多屋の店内を少なくとも15分~20分くらいは品探しをされていたお客さんが、レジに来られて差し出された品物が、これでした。

すぐに謝りました。「あっ!ごめんなさい。これ値付け間違えをしてます。こんなに安くないんです。実際は〇円です。申し訳ありません」と。

お客さんは「であれば、やめておきます」と帰って行かれました。

お時間を無駄にさせてしまったかもしれません。本当に申し訳ありませんでした。

このキャップ、ご覧のように「NIKKOR」表記された40.5ミリ径用のレンズフロントキャップです。

両サイドのツマミ部分が金属製のものですし、「Nikon」表記のものよりも、両サイドのツマミがプラスティック製のものよりも、高値になってしまうんですよね。

以後、気を付けます。

 

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2019年11月16日 (土)

キヤノンFLマクロ50/3.5

【最初に臨時休業のご案内】

明日11月17日(日)は我楽多屋のみ臨時休業します。よろしくお願い申し上げます。

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珍品ってわけじゃないけど、あんまり見掛けないFLタイプのキヤノンマクロ50ミリです。

今回、何がビックリしたって!これに使えるリアキャップが無くて適当なものを探している時、何気にキヤノンEOS用ボディキャップをあてがってみたら、スーッとハマったのです。

飛び出している絞り連動ピンの高さもキャップの奥行でちょうどカバー出来てつっかえてません。

「え?うそ?EOSのボディキャップって、もしかしてキヤノンFLやFDレンズのリアキャップとして使えるの?」と思って、他のレンズ数本で試してみましたが他のFLやFDレンズでは、スーッとハマらずに外れてしまいました。中には、絞り連動ピンがつっかえてしまうレンズもありました。

という訳で、FLマクロ50/3.5とEOSボディキャップという~かなり限定された代替えキャップ情報でしかありません。すみません。それに、FLレンズに使えるリアキャップはまだそこそこありますから、代替え情報もそんなに意味がないか…。

最後に負け惜しみで一つ言っておきますと、EOSボディキャップは接地面が大きいので、こちら側を下にして置くと安定が良いかもしれません(>_<)

 

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2019年11月15日 (金)

アサヒカメラにオートバイ

【最初に臨時休業のご案内】

2019年11月17日(日)は我楽多屋のみ臨時休業します。よろしくお願い申し上げます。

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火曜日の「ライカ-メーターMR」のブログ記事に反応して、MとWの文字を合わせたマークが「昔あったオートバイ・メグロオートバイのマークに似ている」というコメントをお客さんからいただきました。

また、偶然にも同じ日に買取職人とした別の話の中で、かつて写真の集配業務でメグロオートバイの本社に出入りしていたことがある~という事実を知りました。

そこで思い出したのが、、、メグロオートバイの広告が昔の写真雑誌に出ていたよなぁ~ということ。

で、探し出しました。

1955年12月号アサヒカメラに載っていましたよ。

「課題:メグロ号オートバイを主題または添景とした斬新な広告写真」とありますので、オートバイ自体の宣伝というより広告写真の作品募集の宣伝でした。

このページを買取職人に見せると、「社長がカメラ好きだったはずだからアサヒカメラに広告を出したのかもしれない...」と言ってました。

そして、メグロオートバイのマークは上の画像の右上にも翼と組み合わさったタイプが出ていますが、下の画像のように平面的なMとWのマークもあったようです。これは「MEGURO WARKS」の略ですね。

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2019年11月14日 (木)

エイジング加工はダメなのか!?

【最初に臨時休業のご案内】

2019年11月17日(日)は我楽多屋のみ臨時休業します。よろしくお願い申し上げます】

 

オールドレンズの澤村徹さんがSNSで「すごいな」とコメントされていたので、私もその記事を見てみました。

それは富士フイルムさんのPRサイト「X-Pro3 Stories,#3 古びの美学」です。→https://fujifilm-x.com/ja-jp/stories/x-pro3-stories-3-aged-or-damaged/?fbclid=IwAR1R_BTNE57TZzNhRLc_dnKdhxoAItSyM03T0SusJCbDa8DjJsBn-aHWHSE

要約すると、

『写真家シャーリーン・ウィンフレッドさんが使い込んだ貫禄のあるX-Pro1ボディとレンズに魅力を感じ、その影響でX-Pro2のカタログにボロボロになったX-Pro2を載せたのだそうです。それは「これくらいになるまで使ってやってください」というメッセージの意味だったらしい。

しかし、あるイベント会場でそのカタログと同じようにボロボロのX-Pro2を持っているユーザーを見かけたものの、それがカタログを見ながら作ったエイジング加工されたX-Pro2であると知って、ガッカリしたという。さらには、その精神性に幻滅した、正直カッコ悪いと思ったのだそうだ。

もちろん理由はそれだけではなくて強い素材をボディに使う目的から、X-Pro3では簡単にキズの付かない付けられない、チタン外装が採用される。』

最後の方にエイジングの美しさも否定しないとは書かれていましたが、私の要約が不十分だと良くないので、なるべくリンク先の元のサイトも読んでください。

澤村さんが「すごいな」と思われたのは「自社製品のユーザーを自社のPRサイトで『その精神性に幻滅した。正直カッコ悪いと思った』と一刀両断している」という部分ですよね。

これらを受けて、ユーザーも含めて外野がそれぞれの意見を発するのは自由だと思うけど、モノに対する感覚は人それぞれ違うので「絶対」はありません。変に荒れるのはやめましょう(^^;

だって、愛機にエイジング加工を施すことで、より愛着を感じて使うユーザーもいらっしゃるでしょうからね。それより、カタログに載ったボロボロのX-Pro2は、どうやってボロボロになったんでしょうね?

前置きが長くなりましたが、私が感じたのは、富士フイルムさんはこのPRサイトを見る限りではエイジング加工に偏見を持っているのだなぁということ。じゃあ、我楽多屋で常連さんを中心に発生した「偽貫禄クラブ」が行なっているウェザリング加工を、富士フイルムさんはどう捉えているのだろうか?って聞いてみたいですね。そんなの想定外のことかもしれませんが(>_<)

ちなみに私は同じ富士フイルムのデジタルカメラでも高級機ではありませんが、X10をウェザリング加工して8年も使っています。

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*エイジング加工とウェザリング加工について/広義・狭義で解釈が違ってくるかもしれませんが、今日の記事内でエイジング加工と呼んでいるのは、キズを付けたりヤスリをかけたりして、実際に古びたり使い込んだ風合いを出してしまう加工のこと。また、今日の記事内でウェザリング加工と呼んでいるのは、元の素材の上に塗装などすることによって、古びたり使い込んだ風合いを出すことで、それを落とすことで元の状態に戻せる加工のこと。

 

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2019年11月13日 (水)

光るコンクリート壁

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日です。よろしくお願い申し上げます。

また、今度の日曜日11月17日は我楽多屋のみ臨時休業します。お気を付けくださいませ。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、大田区中馬込です。

長徳先生の影響で大田区品川区あたりをブラパチしました。ここはJR在来線の上を新幹線が走るあたりなのですが、その側壁がコンクリートなのに光の加減で金属のように光っていました。

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2019年11月12日 (火)

ライカ-メーターMR

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M型ライカのボディ上面に取り付けられる専用露出計「ライカメーターMR」の元箱にあるこのマーク。

今まで特に気にしたことなかったのですが、何のマークだか分かりますか???

元箱の側面を見て「多分そうだろうなぁ~」と、程なく推測が出来ました。

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よく見れば、ライカメーターMRの本体にも小さく刻印されているのですが、この露出計の開発は「Metrawatt」というニュルンベルクにあるメーカーとライツが共同で行なったんです。

マークを見ると、枠の中にあるのは「M」と「W」ですよね。これは「Metrawatt」の綴りに含まれている「M」と「W」だと思うんです。この推測、ほぼ間違いないと思いませんか?

 

今回、ライカポケットブック日本版(田中長徳訳)を読んでいたら、ライツの露出計に対する興味深い記述がありました。以下抜粋させてもらいます。

「1930年代にはライツはライバルであるコンタックスⅢがメーターを内蔵したことには批判的であった。その理由は、まず第一に、当時のメーターのメカニズムは丈夫ではないので、カメラ内蔵だとオーバーホールの回数がカメラのその許容回数より頻繁になる点。第二に、メーターが壊れやすいことはライカの評判を貶める、という点だった。ライツはしかしながら、ニュルンベルクのメトラワット社と共同で1399年に(←これ1939年だと思う)、初めてカメラに取付けるライカメーターを製作した。にもかかわらずこのメーターは、少なくともヨーロッパではカタログには掲載されず、最初のシリーズであるM型用のメーターの登場まで待たねばならなかった。」

これは先見の明というか、正しい判断だったと言えますよね。だって、露出計の耐久性については今だから言えることでもありますが、最初のライカメーターから半世紀くらい経ってから登場したカメラについた露出計でも長寿命とは言えませんもんね。

あと、このライカ-メーターMRの元箱が通常の完全なるライカ純正品の箱とはデザインが違うように思います。もしかして、露出計に対する不安がまだ払拭出来ておらず、何かの場合に責任逃れ!?でもしようという気持ちの表れだったのかもしれませんね(>_<)←これはあまりに乱暴すぎる推測ですな...。 

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