我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2017年2月

2017年2月18日 (土)

マミヤ・プリズマート

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古いカメラ誌を見ていて、手が止まりました。マミヤの見たことない一眼レフが載っていたのです。

その名は「マミヤ・プリズマート」。発売日未定とありながらも、他社と比べて早い時期から一眼レフの試作がされていると噂があったマミヤから、いよいよ市販モデルが出る~的な内容が記されています。

マミヤの一眼レフはレンズマウントを度々変更しているという切り口で、このブログでも話題にしたことがありました。でも、その時の記憶にこのカメラは無いのです。改めて過去の記事を見てみると、最初の一眼レフは「プリズマットNP」(1961年発売)ということになっています。見た目も全然違うし。

で、他のカメラ誌をチェックしてみたり、ネット検索してみた結果。「プリズマート」と「プリズマットNP」は見た目の違いだけでなくて、別物のようです。

ある情報によると、プリズマートは輸出だけだったという内容でした。

今回最初に見たカメラ誌は、プリズマートが発売されたという1959年に日本で発行されたもの。国内では発表だけされて発売に至らなかったのかもしれませんね。

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しかし、このプリズマートの名板付近のデザインが洒落ていると思いませんか!

特に意識していたわけではないのですが、先日の京都行で見に行こうと決めていた三条通りのダマシンカンパニーの外壁。明かり採り窓にもなっている3連アーチの部分に、なんとなくプリズマートのペンタカバーや名板部分が似ているような気がします。

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2017年2月17日 (金)

「ROCK YOU」

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一昨日15日(水)から始まった写真展「ROCK YOU」を観に京都へ行ってきました!

「ROCK YOU」はレコードジャケット風に仕上げた写真の作品展。豪華なゲスト写真家(田中長徳・中藤毅彦・大和田良・セイリー育緒)の作品に加えて、アマチュアの一般公募作品も多数展示。その数は計100点を超えます。

河原町五条の裏道にある町家を利用した「galleryMain」。古都ゆえ控えめな入口に思わず通り過ぎそうになりましたが、一歩入ると「ROCK YOU」のポスター連貼り。趣きある階段を上がると2階に展示スペースがあります。

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広く白い壁面に展示された作品は、渋くカッコ良いまさにROCKなものもあれば、ちょっと笑えるROCKなものもあって、見て楽しい作品展になっています。

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いや、実は聞いても楽しい作品になっているそうで、主催者側が事前に用意した本物のレコードやジャケットに作品を貼ってあるので、そのレコードはちゃんと聞けるんだとか。明日18日(土)会場で行われるイベントでは、実際にレコードをかけて作品とのギャップを楽しむ企画もあるらしい。

ちなみに、私 二代目の作品!?も展示されておりまする(恥)。

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『京都展』

  • 会場:galleryMain
  • 期間:2017年2月15日(水)~26日(日)
  • 時間:13時~19時半
  • 月曜火曜休廊
  • 2月18日(土)17時からはトークイベント&パーティあり、詳細はwww.photo-square.jp/rockyou/

 

そして、「ROCK YOU」は東京にも来ます。
『東京展』

  • 会場:Gallery Niepce と CALOTYPE PHOTOWORKS
  • 期間:2017年3月4日(土)~12日(日)
  • 時間:13時~19時 最終日は17時まで
  • 3月11日(土)17時からはクロージングパーティあり。

★その他詳細はこちらへ→www.photo-square.jp/rockyou/

 

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2017年2月16日 (木)

デジタルカメラって

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家の物入れの中から、こんなデジタルカメラが出てきました。1998年発売のフジ「CLIP-IT50」。使った記憶はあまりないのですが、時代や型からして、最初に使ったデジタルカメラである可能性がかなり高いです。

あまり質感は高くないのだけど...。ある意味でデジタルカメラっぽいデザインだなぁと思いました。今、こういう変な?デザインのデジタルカメラってあまりないですよね。みんなフィルムカメラを意識(結果あまり斬新でない)したようなのが多い。

ちなみに、現在使っているデジタルカメラのフジ「X10」は使い始めてもう4年半。これを選んだ理由は「性能がいい」というのもありますが、クラシックカメラっぽいデザインだから!という不純な理由がかなり占めていました。

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あと、もう1台。メモ代わりに使っているコンパクトデジカメのフジ「Z1000」(2012年発売)。数日前に改めて手の中にあるのを見て「デザインが秀逸だよなぁ~」と思いました。これ、フロントバリアを閉じているとカメラに見えないですよね。何かアクセサリーみたい。これはこれでいいと思うんだけどなぁ。

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ここで思うのは、先月登場したライカM10が「フィルムのM型ライカ並みの厚さになった~」と話題になり、評価されているのと似たような不思議な感覚です。

デジタルカメラっぽいカメラってないのかなぁ~と。

 

と、ここまで書いてほぼ終了と思っていたら、このタイミングでアローカメラへ買取り依頼のあった中にこんなデジタルカメラも紛れ込んでいましたよ。フジのごつめなデザインのと、ミノルタのかなり流線形いや流面系なデザインの、どちらもわたし的にはデジタルカメラっぽいデザインしてる!

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2017年2月15日 (水)

ポルシェとがらくたカメラ

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、ポルシェ。

時々利用しているカーシェアリングやレンタカー会社のサービスで、高級車を短時間からレンタル出来るサービスがあるので利用してみました。

ポルシェ・ボクスタースパイダー(987型)。オープンカーの醍醐味の一つは冬の晴れ間でしょう!ってことで、これを選択。

こんな時はマニュアルミッション車に乗りたいものですが、オープンでは選べず。7速でクラッチ操作は機械がしてくれる2ペダルのセミオートマチック車。

たった1時間というのは、操作や感覚などが慣れる前に終了ですが、一瞬でもポルシェを味わうことが出来ました。一番印象に残っているのは「音」ですね。エンジンおよび排気音。

最近のエコカーでは一切と言ってよいほどに無視されている領域でしょうが、さすがスポーツカー。そこらへんは乗り手を楽しましてくれました。

さて、1時間のレンタル料3780円。これを高いと感じるか安いと感じるかは、人それぞれの価値観。

ただ、こう考えると面白いなぁと思いました。我楽多屋で現状使える50年くらい前のフィルムカメラが買える値段です。例えば、今、ウインドウにはこんなカメラがあります、「ミノルタ HI-MATIC 7s」。

このブログを普段からご覧いただいている方の場合、このカメラにご関心があれば~この金額で遊べるだったら、高い買い物だとは思われないでしょう。

レンタカーの場合は当然に返却しないといけませんが、数年前に新車当時900万円くらいした車を、HI-MATIC7sと同じようなお小遣いで一瞬でも堪能できるのです。

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2017年2月14日 (火)

未来感覚・宇宙感覚

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「未来感覚」とか「宇宙感覚」って、最近ではあまり使わなくなった言葉でしょうか!?

でも、高度成長期や昭和の時代までは、比較的よく使われていた言葉のような気がします。

例えば、銀一色のボディを持つカメラなんて、これらの表現がピッタリだったよう気がします。

少し前に話題にした「オリンパス O-product」なんかはボディカラーのみならず、形自体も特長的ですが、上の画像のコシナCX-5や、下の画像のマミヤUあたりは、形自体はそれほど特徴的ではないのに、ボディカラーが銀一色ってだけでかなり~未来・宇宙感覚を出していました。

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でも、最近の若い世代の人が見たら、そういう捉え方はしないのかな…。

 

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2017年2月13日 (月)

VITO B + iPhone

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「ファインダーがクリアだと写欲が増す!」とかよく言います。

なので、われわれ中古カメラ屋も、ファインダーがきれいなカメラは売りやすかったりします。

その逆で、ファインダーが汚くても写りには関係ないのでその分安い方がいい~という人もいらっしゃいますし、ファインダーほとんど覗かないから関係ない!という大物もいらっしゃいます。

フォクトレンダーのVITO Bは、後期型の「大窓」と呼ばれるフレーム入り等倍ファインダーの秀逸さを語られることが多いですが、前期型のこの「小窓」もクリアさでは負けていません。というか、ほとんど素通しみたいなものですからね...。

さて、クリアなファインダーに限らず、変な表示があるファインダーなどを画像に収めようとすると、思いのほか撮影が難しかったりしますが、iPhoneのカメラレンズをカメラのファインダー窓に当てて撮ると、思いのほかいい具合に撮れたりします。

この画像は、VITO B小窓+iPhone作です。

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2017年2月12日 (日)

YODOBASHI THE30TH

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今となっては知る人も少ないでしょう。ペンタカバー部に「YODOBASHI」と記された一眼レフの存在を~。

これは、ヨドバシカメラさんが創業30年の時に販売したカメラです。ベースとなったカメラは「ヤシカ108」。オートフォーカス機のような格好していますが、マニュアルフォーカス機です。

ヨドバシさんの歴史を見ると1960年創業とのことなので、このカメラは1990年の登場でしょうか。ヤシカ108も1990年に発売されていますし。

こういうのを見ると、いつもの遊び心が。

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アローカメラは今、50周年して51年目に入っているので、こんなのを作ってみたくなりました。「50」の数字はベースのカメラの機種名を活かしたいなぁ~ということで、ニコンF50。ニコンさんごめんなさい。

 

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2017年2月11日 (土)

ニコンピカイチ

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今から24年ほど前、私 二代目が父親の営むアローカメラで働くようになったとき、店では「スピードプリントショップARROW」という看板を掲げて、自家現像機を置いてフィルムの現像およびスピードプリントもやっていました。当時、私の仕事のメインはプリントショップでした。

お客さんが撮ったフィルムを日々数多く扱う中で、2度程これは何のカメラで撮ったものなんだろう?と、気になったことがありました。

一つは、ネガがハーフサイズなのにサービス判にプリントしても、フルサイズからのプリントに匹敵する画質のフィルムがあったのです。気になったので仕上がりをお渡しするときに、「カメラは何をお使いなのか?」聞いたことがありました。答えは「京セラのサムライ」でした。

もう一つは、ご近所にお住いの奥様で度々京都へ遊びに行かれていて、お友達とのスナップショットや神社仏閣などを撮られていました。コンパクトカメラをお使いだろうに、かなり画質が良いのです。ある時に聞いてみたら「ニコンの普通のバカ〇ョンですよ...それ以上は分からない」と言われて、次回ご来店の時に見せてくださったのが、ニコンL35ADだったのです。

カメラ屋になって間もない頃ですし、特に写真の勉強したことなどない頃(いや、今でもしていない…)に、明らかに違いが感じられた2台のうちの一つが、今ここにあります。

「ニコンL35AD」、ニコンが最初に作ったコンパクトカメラです。愛称は「ピカイチ」。

その動作チェックなどしている時に気付いたのですが、このカメラのデート機能。液晶表示のデジタル式なのに、年月日の「年」は「80~09」の間でしか選択できないのです。アナログ表示のダイアル操作でもないのに、ちょっと残念な感じ。だって、この個体まだちゃんと動いてるのに。

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2017年2月10日 (金)

古い未現像フィルムを

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先日、常連さんにこう聞かれました。「買取りしたカメラにフィルムが入ったままだった場合、どうしてますか?」と。

そういうフィルムの処理方法について、なんかヤバいことを指摘されるのかぁ!?と思って、ちょっと警戒しながら(笑)、正直に「その場で気付けば、お客さんに確認しますよ。持って帰る方もいらっしゃるし、処分してくれという方もいます。後から気付いた場合には、何回かはフィルムをお返ししたこともありますけど、ほとんどはそのまま処分しちゃってます。」と答えました。

どうしてこんな質問をされたのかというと、どこかのサイトで古い未現像フィルムを集めて現像して、いいカットをアップしている人(団体?)があるというのです。

単にいい写真もあるのでしょうし、人や街など文化的歴史的な意味でも貴重な写真が出てくることもあるのでしょう。

さて、この質問をされた時点で、その前の日にがらくたを含めて買取りした中にあったコンパクトカメラにフィルムが装填されたままのが2台ありました。フィルムの銘柄からして15年~20年くらい前のものでしょうか?その2本を現像してみることにしました。

果たして、その結果は、、、1本は未露光でした...。が、もう1本には10数枚、家の窓から撮った花や部屋の中など、当時の持ち主の日常であろうカットが写っていました。

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2017年2月 9日 (木)

懐中時計型カメラ

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非常に情報が少ないうえに、製造の経緯などが複雑でイマイチ、正体のつかめていないカメラです。

もとは1900年代早々にアメリカで作られた「EXPO」というカメラらしく、そのライセンス生産でイギリスでも1905年くらいに同型の「TICKA」というカメラが作られています。

ここにあるのは、「MOMENT」と記されていますが、どうも日本製のような違うような・・・。まだ正確に特定できていません。

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17.5ミリの専用カートリッジ入りフィルムを使って25枚の撮影が可能だそう。

と、ここまで書き進めながらも引き続き、検索したり、店にある資料を探していたら、正体を見つけました。

このカメラ、やはり日本製。上田写真機店(Uyeda Camera Co.)が1910年頃に製造したもので、チッカ(TICKA)のコピー機であると。

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上田写真機は当時、ほかにも「スター」という名称の暗箱カメラや蛇腹カメラを製造していて、後にはスターフレックスという二眼レフなども製造します。ただ、戦中に廃業または撤退したと思われます。

 

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