我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2014年7月

2014年7月 6日 (日)

本望

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先日のことです。あるお客さんが、複数あるM42レンズを前に品選びに迷っていらっしゃいました。

すると、別のお客さんが来店され、「ジャンクのニッコールレンズありますか?」と尋ねられました。その時点であることに、ピピッと勘づいていたのですが~、「ジャンクはないですね、使える状態のズーム系が何本か、ここら辺とここら辺にあるだけですけど~」と、ご案内しました。

すると、とてもササッと(音速並み)、3本のズームニッコールをカウンターに持って来られて、「これください」とのこと。

他のお客さんもいらっしゃったので、確証もないのに伺うのも失礼であるので、結果、お買上げいただいた(ありがとうございます)のですが、、、万が一違っていたら申し訳ありません。

この方、多分下取り用のレンズを探しに来られたプロの方という感じ。参考ブログ記事→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2009/01/post-e73c.html

3本で合計金額が5桁直前の価格。だって、ジャンクで良いのに、それだけの金額を即決できるって。。。それに量販店の一律下取り用にしては、値がちょっと高いですよね。。。

今までに何回か「下取り用に~」と宣言された方もいらっしゃったので、なんとなく雰囲気で分かるようになってしまいました。。。

「極力、マニアの皆さんに使用目的で買っていただきたいと思っているので」と言って、ご遠慮していただいたこともあります。

そして、話は戻って、M42レンズを迷われていたお客さん。

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「35㎜って今までに何度か買っているんだけど、結局使う機会が少なくて手放してるんですよね。でも、また気になって欲しくなる。それを2~3回繰り返している。結局は持っている28㎜で足りているみたいなんだけどね。」と。

で、今回迷われているのも、その35㎜。

「すみません、今日はやはり見送ります。お騒がせしました。」と、そのお客さんは丁寧にお声掛けくださいました。

そこで私はそのお客さんに、「いえいえ、全然気にしないでください。気持ち良く迷われているお客さんであれば、お買上げいただけても、そうでなくてもお店としては本望です。先程の方は多分、これこれこうな~方だと思うんですが、下取り目的に買って行かれるのは、お店として本望ではありませんから。またお待ちしています!」と。

もし、私の勘が外れていたら大変に申し訳ないことですが、我楽多屋が「マニアの皆さんに使用目的や楽しんでいただくために買っていただきたい」という気持ちでいることに間違いはありませんので、よろしくお願い申し上げます。

 

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2014年7月 5日 (土)

基線長

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距離計について、ちょっと話をしたいのですがその原理については、他力で、、、

ウィキペディアによると、「左右に離れた2個の対物レンズで取り込んだ画像を、距離計に連動して回転する鏡(またはプリズム)によって、合成プリズムに送る。接眼レンズから覗いた左右の画像を重ね合わせて、距離を測定する。覗いたときの画像は上下に分断して見えるものと、二重に重なって見えるものとがある。」とあります。

で、この距離計において、その精度は「基線長」というものに影響されます。

その基線長の説明も他力で、、、「左右の対物レンズ間の距離を基線長といい、これが長いほど精度を高くしやすい。カメラに組み込んである光学視差式距離計の基線長は長くとも10cm程度であり…」と、ウィキペディアで説明されています。

で、いよいよ、自分で書きます。

画像の距離計は3つともライツのものですが、一番左の最初期のもは他の2種より基線長が長いのが分かりますか?

で、その長さを、M3内蔵の距離計の基線長と比較してみたのが、下の画像です。M3よりも長い基線長です。

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さて、この基線長について、ずいぶん昔に買取名人がこんなことを言っていました。

日本のプロ野球で三冠王を複数回獲った選手の両目が少し離れ気味なので、「選球眼に優れているんじゃないのだろうか???」と。フムフム、納得出来なくもないが、、、

これ、何の科学的・医学的根拠もない話なので、鵜呑みにされないでください。

 

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2014年7月 4日 (金)

壊れる直前までは動いている

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宅配便利用の買取り依頼で届いた「ロード・マーシャン」。

事前にお電話で問い合わせいただいた時に、「持っていても仕方ないし。。。」との旨でしたが、念のため以下のようなご案内をさせていただきました。

この機種は希少性があるので、手を入れる必要が無い状態であれば、単体でも値付けが可能であること。ただし、どこか手直しが必要なところがあると、値付けが厳しいですよ...と。その点、ご理解いただいた上でご発送いただきました。

で、お品物到着、早速拝見してみると。

レンズが少し汚れ気味、でも、向うが見えないとか~そんなひどい状態ではない。ただ、ストラップ取付けのアイレットが片方ぐらぐら(というか外れてしまう)。あと、レンズ鏡胴部のシャッタースピードリングの動きがイマイチで、ちゃんとしたスピードで切れないこと多々。

この時点で、お客さんにご連絡して、「これこれこうな状態なので、僅かで申し訳ないのですが、買取り価格は〇〇〇〇円で、、、」と、ご了解をいただきました。

それから、外れなかったフィルターをちょっと無理して外して、さらに検品している時のこと。

それまで、シャッター自体は切れていたのですが、突如、巻上げレバーが固まってしまって、不動に、、、あぁ。。。。これでは何とか動いているジャンクから、完全な不動品だっ。。。

幸いなのは、その前の状態で値付けして、お客さんにご了解を得ていたこと。

たとえこのカメラが、不動になる直前の状態だったのだとしても、不動な状態に至らしめたのは私。お客さんにそれを被っていただくことは有り得ません。

中古品を扱っていると、こんなこともあります。ロード・マーシャン故に、「まぁしゃあないか(マーシャンないか~)」。

 

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2014年7月 3日 (木)

フィルムカメラ的なアナログ感

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異色のデジタルカメラ、エプソンR-D1シリーズの製造が打ち切られたことが、今年3月に発表になりました。(2004年R-D1~2006年R-D1s~2009年R-D1xG)

なんといっても、フィルムカメラ的な存在感が何とも言えないこの1台。まぁ、それも当然でコシナのフィルムカメラ・ベッサR2をベースにしているのですからね。

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例えば、巻上げレバー(正式名称はシャッターチャージレバー)。これなんか、そのままフィルムカメラ。

でも、単なる飾りではなくて実際に巻き上げる動作をしないとシャッターが切れません。巻き上げ動作をシャッターチャージに利用しているため、モーターを内蔵しないでバッテリーの負担を減らしているのだそうだ。

まるで巻き戻しノブ風なジョグダイアルは、液晶画面での操作などに使用し、引き上げて回すと別の操作が出来るようになっています。

また、ボディ背面の液晶画面は裏返しに出来るので(R-D1xGは除く)、そうしてしまうとまるでフィルムカメラ。

裏返した部分の中央に貼られた円形プレートには、35mmフルサイズとの焦点距離換算値が表示されていて、これが、まるでフィルムカメラにあるフィルム感度インジケーターみたい。

そして、これが極め付けですかね。。。ボディ上面に設置された丸窓の中にある4本の指針式インジケーター。針はそれぞれ撮影残数、ホワイトバランス、バッテリー残量、画像サイズを示します。

実際、こんな指針式インジケーターを備えたフィルムカメラはありませんけども、これがフィルムカメラ的なアナログ感を演出する極め付けになっているのが、ある意味で滑稽でもあると思いませんか。。。

*ニコン35Tiに指針式インジケーターがありますが、このカメラ自体が回顧主義的に作られていますからね。。。→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2008/12/post-89e9.html

 

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2014年7月 2日 (水)

男坂・女坂

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋とも定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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さて、二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、湯島天満宮の男坂と女坂。

10年くらい前のテレビドラマの再放送を見ていたら出て来た「女坂」。段々の階段と脇にある趣ある路地の光景に惹かれて足を運んだのですが、階段と路地の間の植え込みの木の葉が茂りすぎていて、イマイチでした。。。冬に再挑戦します。

「男坂」はあんまり関心なかったのですが、女坂がイマイチだったので、男坂はモノクロでちょっと力強く。

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2014年7月 1日 (火)

レアな三位一体

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この画像を見て、フムフム~と頷ける方はかなりマニアック!!

まず、ボディに見慣れないブランドや型番が記されています、「REVUE X-4M MULTIPROGRAM」と。これは輸出用のOEMブランドのもので、正体は「MAMIYA ZE-X」です。元のZE-X自体もかなり珍品。

レンズに見覚えるのある方は多いかもしれません。これは普通のマミヤ645用SEKOR-C150mmF3.5です。

そして、ボディとレンズをくっ付けているアダプターがまた珍品。マミヤ純正のM645マウントからZEマウントに変換するアダプターなのです。

そんなもん作っていたんですね!

自社製レンズを使い回してもらおう!という正当な発想ですけど、生産期間がかなり短かったZEマウントのカメラ(1980年代初期に3機種作られただけ)で、このアダプターを必要とした人がどれ程居たのか、興味深いところであります。

 

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