我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2025年5月30日 (金)

どう?このフィルム送り

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このカメラの巻上げスタイルというかフィルム送りが、もしかして?凄い奇抜なシステムかもしれません。

いろんなカメラの整理をしている時に出て来た、黄色いこのカメラ。パッと見、110カメラかな?と思いました。防水カメラっぽいので、110カメラだけど少し大きめなのかな?と。

背蓋を開けて、35ミリフィルム使用のカメラであることを確信。ま、その前に巻戻しクランクがあるのも確認していましたけど。

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トイレベルのカメラであるので、ちゃんとフィルムが送られるのか?気になって、テストフィルムを装填してみようと思い、フィルム室をよく見て「ん?」と。フィルムを巻き付けていく巻上げ軸(スプール)が無いんです、見えないんです。

オートローディングのカメラであればスプールがよく見えなくても、隙間にベロの先を入れて背蓋を閉めれば自動で巻上げてくれる~ものですが、そういうカメラではありません。

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で、試しにフィルムをキッチリとセットして、ベロは適当に隙間(上の画像、白い矢印の先あたり)に入れた状態で背蓋を閉めて、底面にある巻上げノブ(下の画像、赤い矢印の先にある)を回してはシャッター切ることを繰り返してから背蓋を開けてみたら、ちゃんとフィルムを送っていました。

巻上げ軸はないけど、撮影面の真下あたりにあるギア(下の画像、黄色い矢印の先)がフィルムのパーフォレーションに噛んで押し進める作業だけで、本来であれば巻上げ軸がある空間にスムーズに押し込んで行ってるのです。

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そういえば、ラピッドシステムはこんな感じで巻上げ側のカートリッジにフィルムを押し込んでいくシステムですからね。でも、このカメラは撮影後にパトローネに巻戻します。

*上の画像、青い矢印は何ぞや?と思う方もいらっしゃるでしょう。これはフィルム交換時にフィルムカウンターをゼロに戻すノブであって、フィルム送りには関係ありません。

 

このカメラ、「ADR」というブランドの「Wet one」という商品名ですが、同じ「Wet one」で「SELBY」ブランドの双子機もあったようです。

そして、背蓋に「PAT.P」(パテントペンディング)と表示されているのに気付きました。もしかして、巻上げ軸が無くてもフィルム送りを難なくこなす?このカメラの特徴あるシステムが特許出願中だったのでしょうか??

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上から3番目の画像で白い矢印の先にある空間を覗き見ると、イマイチ分かりづらいのですが~フィルムをガイドするような半透明のシートとそれにテンションを加えるような金属板が垣間見えるのです。これが巻上げ軸が無くとも、隙間の中にある空間内でフィルムを上手くロールさせていく、種明かしなんじゃないかと推測しています。全然違ったらゴメンナサイ。