マミヤZE-X
マミヤといえば、中判カメラの印象が強く、35ミリ一眼レフが存在したこと自体を知っている人が少ないかもしれませんが、1961年から1982年までは製造していました。
ただ、その間にレンズマウントがたびたび変わり、MFだけで(AF化されるまえに終焉)4種類存在していることになります。
35ミリ一眼レフがマイナーなのは、そんな風にマウントがコロコロと変わったことも原因でしょうか…。また、見た目にもそんなに立派な造りのカメラが存在しないことも…。
ここにあるのは、1981年に登場した「ZE-X」です。ちなみに、翌1982年に登場した「ZMクオーツ」が、マミヤ最後の35ミリ一眼レフ。
小振りでシンプルなボディは、やはりお世辞にも高級感が無く、頼りない感じがしてしまいます。それでも、プログラムAEを備えたマルチモードAE搭載機。
機能的には、絞り優先AEでもシャッター速度優先AE時でも、設定した値で適正露出を得られない時には、自動的に設定値を変化させて適正露出を得られるようにするクロスオーバーシステムが搭載されています。
この機能の「クロス」を型名にしているそうなので、ZE「エックス」ではなくて、ZE「クロス」が正しい読みなんだそう。これだけで、「へぇ~」ボタンを5回くらい叩けそうなので取り上げた次第です。
また、このカメラのマウントは「ミラクルマウント」と呼ばれ、電気接点をたくさん備えたところが見ものです。この接点は将来的に様々な撮影機能に対応させる為に付けられたもので、登場後数年で会社の倒産騒ぎが起こり、35ミリ一眼レフの製造が中止されてしまったので、役目が与えられないまま終わってしまった接点も存在しています。