我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2013年9月

2013年9月21日 (土)

AOCOマーク

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アサヒペンタックスのAOCOマークをご存知でしょうか?

かつては、多くのカメラボディに刻印されていたのだけど、いつのまにか無くなってしまいました。

その由来は、社名「旭光学」の英文字表記「Asahi Optical Co.」です。

ちょっと面倒な説明になりますけども。。。よかったら読んでください。

1950年代前半に登場した国産初の一眼レフ「アサヒフレックス」は、すべての機種に大きめなAOCOマークが刻印されています。黒ペイントもされて。

続いて登場する、APやKを含むSPに代表される「Sシリーズ」。シルバーボディのペンタ部には、AOCOマークが刻印されていて、ASAHI PENTAXの文字と一緒に黒ペイントもされています。ただ、何故かブラックボディのAOCOマークは刻印のみで、ASAHI PENTAXの文字のような白ペイントは省かれていました。上の画像を参照してください。

次のシリーズ(1970年代半ば)、K2などの「Kシリーズ」では、シルバーボディのAOCOマークにもペイントがされなくなります。

続いて、「Mシリーズ」。シリーズ初期のME、MXでは、ASAHIの文字にもAOCOマークとともに、ペイントがされなくなります。そして、MV-1、ME Superで、ついに、AOCOマーク、ASAHIの文字が省かれて、「PENTAX」のみになってしまいます。それが1979年頃のこと。

当時の社名はまだ「旭光学」だったわけで(後に社名自体がペンタックスに変わる)、AOCOマークは早々に葬られたことになりますね。

ただ、このようにAOCOマークを少しずつフェードアウトさせていく方法に、何か意図的なものがあったのかどうかは不明です。

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2013年9月20日 (金)

カメラ・写真趣味は元気の源

 

9月17日の出来事。

我楽多屋にご年配の男性がご来店。数回お見掛けしたことあるお顔でした。でも、もう2年くらいはお見掛けしていない。

とても柔和な表情で、「2階に移ったんですね、私自身、久しぶりにこっちに来たので」と。

ちょっと自信のない記憶だったけど、思い切って聞いてみた。「たしか、歯医者さんに来られる時に寄っていただいてましたよね?」と。ビンゴ!でした。

その方、10年くらい前まで新宿にお住まいになっていて、奥様を亡くされてお一人になったのを機会に、郊外の老人ホームに移ったのだそうです。その際、置き場がないのでニコンF2やらレンズなどをアローカメラに売ってくださったらしいのです。

その後も歯医者さんに来られた時のついでに、何回か我楽多屋に寄っていただいていたのです。それが3~5年くらい前の話。

2年前に大きな手術を2度されたそうですが、今は顔色も良く、80歳を越えているとは思えないお元気さ。

さらにお話を聞くと、一度処分した機材。結局、またたくさん増えてしまったそうです。デジタル一眼、フィルム一眼、ミラーレスなど。。

19日まで、新宿御苑にある富士フォトギャラリー新宿で行なわれている写真展にその方の作品が展示されているというので、翌18日がちょうど定休日なので、足を運んで拝見させていただきました。

なんか~こういうご縁、対面でお客さんとお付き合いさせていただいているからこそです。嬉しい出来事でした。

あと、カメラ・写真を趣味にされている方って、ご高齢になっても元気な方が多いですよね!!

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2013年9月19日 (木)

NIKKOREX ZOOM 35

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ニコレックスズーム35のこんな立派なケース、初めて見たような気がします。

収納サイズとしては、フィルムやフード、フィルターくらいは入る余裕ありますが、基本カメラ1台分。革外装で、カタがシッカリしています。

よく話題になることですが、かつてカメラは高級品だったから~ケースに入れて移動や保護をするのが当然~的な感覚があったのは、事実と思います。

それが普及機だったとしても、壊れたら買い換え~的な現在の普及機程、ぞんざいに扱えるものではなかったのでしょう。

なので、ニコンの一眼レフとしては高級機のFに対して、普及機位置付けだったニコレックスでも、こういう立派なケースが用意されていたんでしょうね。

ただ、もともとが異色的な存在だったニコレックスだからなのか、ボディの現存数も少ないから、さらに輪をかけてケースも珍しいのかと思います。

最後に、ケースへの入れ方がこんな具合に横向きってのもいい味を出してます。

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2013年9月18日 (水)

日本橋

6月より「毎週水曜日を定休日」とさせていただきましたので、本日18日はアローカメラ・我楽多屋とも休業いたします。よろしくお願い申し上げます。

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さてさて、「先週撮ったもの行ったとこ」。

朝と晩に東京日本橋へ立ち寄ったので、同じ場所から撮影を試みてみました。ともにiPhoneなので、夜の方がちょっと見づらいかと思いますが。

長年、橋というのに上空を埋め尽くすように首都高速が走っています。でも、船着き場があって、ここから運河の見学船も出ているんですね。ちなみに、首都高速が空を覆ってしまったので、有名な麒麟の像も立派な翼があるのに飛び立てないんだとか。。。

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2013年9月17日 (火)

アルパとライカフレックス

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10年以上前だったら、触るのもドキドキしちゃいそうな位置付けでしたが、最近ではホントにごく一部のマニアが珍重する程度になってしまった感が無きにしも非ず~なこの2台。

しかし、その分、市場的には非常にお手頃傾向になっているわけです。

左は、ドイツ製ライカフレックスⅡ。15年くらい前なら、標準レンズ付きで10万円ちょっとしていました。

右は、スイス製アルパ10d。同じく標準レンズ付きで30万円近くしていました。

まぁ、当時から壊れたら修理にお金がかかる~なんて言われてましたが、それを差し引いても、今なら相当お手頃です。

実際、この2台はアローカメラから業者へ転売されて行ったので、どこかのお店に並ぶことになり、いかほどの値が付くのか詳細は不明ですけども。

買取名人が言ってました。レンズは今でも市場性あるけど、フィルムカメラのボディがなぁ~。こういう時代のいいモノは、売り方次第でまだまだ楽しんでもらえるのだから~と、売る側の努力も必要だよなぁ~的な嘆きを。

さて、これらドイツ製とスイス製の高級一眼レフ。ボディの厚みといい、幅広で低めなペンタ部分といい、何となくシルエットが似ていますね。日本の一眼レフには、こういう系のスタイルなかったように思います。

2013年9月16日 (月)

リコレットの謳い文句が

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数日前、Facebookページに「シンプルかつ渋い!」と画像をアップしたら、たくさんの「いいね!」をいただいた、このリコレットS。

リコレットSは、リコレットⅡから距離計を省いた廉価版ですが、その分、初代のリコレットに近い機能とも言えます。(リコレットS、リコレットⅡともに1955年登場)

そのオリジナルのリコレットが登場したのは1953年。リコーさんのカメラの歴史を案内するサイト内に、こんな謳い文句が書かれていたのが印象的でした。

「操作が煩雑で値段だけが高いという日本のフィルムカメラに一石を投じた。セルフコッキングでフールプルーフを実現。」

操作が煩雑で値段だけが高い~って、例えば何のカメラを指してるんだろう???気になりますよね。

1953年より前で国産の35㎜カメラというとかなり限定されるようで、ニコンやキヤノン、ミノルタなどレンズ交換可能なレンジファインダー機あたり?を指しているのかどうか、、、微妙なところです。でも、それらのカメラじゃ、さすがに格が違いすぎるような気がしなくもないのですが。。。

2013年9月15日 (日)

シイベルヘグナーの中古ライカ

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日本シイベルヘグナーといえば、かつて、ライカの正規輸入代理店だったところ(1974年~2005年)。

ちゅーことは、新品を輸入して販売するのが普通の話し。

ところが、ある時期に中古品を海外から集めて整備しては保証を付けて売るような方法も行っていました。

その証拠物件が上の画像です。1986年ですから、すでにM3の製造時期はとっくに終わっています。それを新装した化粧箱に入れて、ご覧のような保証書を付けていたのです。

何故にこんなことになったのか・・・?

中古カメラ界の生き字引とも呼ばれる!? うちの買取名人は、以下のように説明しました。

当時、新品の並行輸入品が大量に出回り、値段で負ける正規品の販売数が伸び悩んだ。また、中古品については、カメラ店やブローカーが海外から日本にたくさん持ち込み売りまくった。それらに対抗するため、苦肉の策として、シイベルヘグナーは海外でボディを買い占め(そこまではいかないまでも)、整備して保証を付けて売る~方法をとったのだそうです。

 

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2013年9月14日 (土)

AERO CONCEPT

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数日前のこと、数年間、遠方に単身赴任されていて、最近東京に戻ってこられた常連Iさんがご来店されました。

入店早々、見掛けたことのないカッコいいバッグをお持ちなのに気付いてはいましたが、ブランドとか詳しくないので、話を振るのも難しいなぁ~などと思っていました。

そしたら、幸いにIさんの方からこのバッグについて切り出してくれました。

このバッグ、航空機などに使用する軽量な金属素材を使用しているのだそうです。

で、なんと、開閉の際、閉める時の音はライカのシャッターをイメージして造っているのだとか。Iさんも、そのこだわりを知って、買わずにはいられなくなったらしいです。

お値段を聞いて、ちょっとビックリするレベルでしたが、そのモノ造りへのこだわりは、私が下手に語れない程なので、ウェブで確認ください→http://www.aeroconcept.co.jp/

2013年9月13日 (金)

Canon E・P

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これ、キヤノンの「E・P」ってカメラではないですよ。

じゃあ、「E・P」ってマークは何かというと、「Exchange Post」の略だそう。

かつて、進駐軍の売店などで販売された個体に記されたマークで、物品税の免税識別の為に付けられたものだそうです。

ちなみに、実際のこのカメラの型名は「ⅣSb」。昭和20年代末期のものです。

上の画像で「E・P」マークの右横に目を向けると、製造番号が記されていて「135341」。

「いざこざよい」って、ずいぶんと物騒なナンバーですねぇ(笑)。

2013年9月12日 (木)

ストラップ ネタ

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今まで話題にしていそうで、そんなに話題にしていないのが、ストラップにまつわること。

すんごい使い良いとか、どうにも使いづらいとかあれば、話題にも出来るんでしょうけど、実際そんなに使いづらいストラップは製品化されていないようだし、ストラップ自体がどうのこうのというよりは、使い方次第だったりしますからね。

また、見た目の話では、使う人の個性が出る部分なので、何か突拍子もないストラップだったとしても、それを良い悪い言うものでもないと思ってます。

が~、今回、このニコンF3に付いていたストラップ。かなりインパクトありますよね!!

その色といい、その風貌といい。

ボディ本体はかなり使い込まれた形跡があります。このストラップを付けて、どのような使い方をされていたのか、非常に興味深いですね。