我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2023年5月27日 (土)

かなり地味なMANBOW

本日5月26日は第4土曜日なので、午後2時から恒例の全品1割引きサービスを行ないます

 

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コニカの全天候型カメラ「MANBOW(マンボウ)」が出て来たので、このカメラにはもっと派手なカラーバリエーションがあったはずなんだけど~と思って、過去ログを検索しました。

前に紹介していたのは、コニカの「jump AUTO」でした。でも、よく似たデザイン。

今回知ったのは、MANBOWにもこの濃紺×黒ボディ以外に白っぽい明るいカラーのモデルがあった模様。そして、輸出用は「MANBOW」ではなくて「jump」ってモデル名だったそうです。

MANBOW(及びjump)はフィルム巻上げが手動なんですが、巻上げを自動にした後継モデルについては国内でもMANBOW名義をやめて、「jump AUTO」を名乗るようになり、派手なカラーバリエーションが揃うようになったみたいです。

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*AUTOになったのは巻上げだけでなくて、フィルム感度設定やフラッシュ機能などオートになったようです。

 

 

2023年5月26日 (金)

桐箱を買いました

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先週、リコーフレックスの桐箱を話題にしましたが、その直前(厳密に言うとブログの原稿は書き終わっていてアップする前)に長徳先生とお会いした時、桐箱の話で盛り上がりました。

私は桐箱に入れるようなものは「デリケートで高価なもの」という認識でいました。

着物や陶器、高級果実など。カメラではバブルの頃に発売されたゴールドモデル(ニコンFAやコンタックスRTSなど)も桐箱に入っていました。場合によっては、高価なものに見せるため桐箱に入れる~なんて方法もあるのかもしれませんね。

戦後間もない頃のリコーフレックスがどういう意味合いで桐箱入りだったのか?その一番の理由ではないかもしれませんが、やはりデリケートで高価なものという意味合いはあったはずです。

そして、長徳先生から聞いた話で興味深く思ったのは、当時、進駐軍の関係者なんかが本国への土産モノとして日本のカメラを持って帰る~という需要があって、彼らの価値観では桐箱に入っていることがデリケートで高価なもの~という認識はなかったんじゃないか?という見方をされていたこと。

同時期の豆カメラでリコーが造った「ステキー」も桐箱に入っていました。このカメラは日本国内よりも海外の方で評価が高かったそうです。

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向こうでは、缶や樹脂などの入れ物が普及していたであろうから、アジアの日本では木製の箱にカメラを入れている~という文化の違いを面白がっていたんじゃないだろうか!?とか。

あと、リコーGR1が発売される時に長徳先生は桐箱に入れることを提案したらしいが却下された…という話もお聞き出来ました。当時、長徳先生ご自身で桐箱を探しに行って、桐箱自体は決して高価なものではないという点まで調べたそうですが。

で、興味本位で小さな桐箱(へその緒入れサイズ)を入手してみました。何か小物を入れて置こうと思います。家を探せば何処かに自分のへその緒が実際に入ってる桐箱もありますけどね。

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2023年5月25日 (木)

10円のキヤノンEOS

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あるお客さんから悲痛な訴え!?を受けました。

画像に写っているもの中で我楽多屋で買っていただいたものはストラップだけ(300円)なのですが、それ以外の品物は某店で買ったものなんだそうです。

その値段、ボディ(キヤノEOS10)10円・キヤノン純正標準ズームレンズ(カビがそれなりにあり)200円・レンズフロントキャップ(200円)・EOS ART CODE BOOKはバーコードリーダー付きで無料、だったそうです。

10円のボディの程度がとても良いので、ジャンク箱の中でこれ以上ガチャガチャにされないよう急いで救出したのだと。200円のレンズを付けて撮ったらちゃんと写ったそうです。

お客さん曰く「どうして、動くしこんな綺麗なカメラが10円なんでしょうね。モノの価値を下げてしまってるようで悲しいんですけど…」と。

それをキッカケにいろいろな話をさせていただきました。お客さんがされているお仕事の業界の話も含めて。

10円のEOS10について私の勝手な見解ですが、そのお店は機種だけで判断して動作チェックさえしていないのでしょうね。動こうが動かまいがジャンク箱行きの機種なので、10円なんだと思います。あと、そのお店では動いているこれ系のカメラを求めて来る人のことは深く意識していないんでしょうね。

だったら、そもそも引き取らなければいいのに~とか、必ずしも自分の店で売らなくても…とか思っちゃいます。

 

 

2023年5月24日 (水)

新宿三丁目

本日水曜日は、我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、新宿三丁目。

新宿西口へ探し物があって行ったのですが見つからず、自転車用の手袋の買い替えも思い出して自転車やパーツ・ウェアの量販店がある新宿三丁目まで足を延ばして、銀ブラならぬ新ブラをしました。

ドラム缶の絵が良い感じ。

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2023年5月23日 (火)

「N」か「Z」か

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ライカのフィルムマガジンに小さく記された文字。

それが「N」なのか「Z」なのか、今まで特に考えたことがありませんでした…。

そもそもそれが何を意味しているのか?を考えてみれば良かったのに、とりあえずいろいろと検索していれば分かるだろう~と思って「ライカ・フィルムマガジン・N・Z」などのキーワードで検索したこともあって、どちらなのか決定付ける結果が得られませんでした。

「N」なのか「Z」なのかについて、全く触れられていないのです。

で、たまたまライカの底蓋にある開閉レバーに記されている「auf」と「zu」を思い出して、この「Zu」の「Z」と同じだろう?と思ったのです。

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フィルムマガジンは内側と外側の二重構造になっていて、内側の上部に「Z」は記されています。内側と外側をセットした時に回転させて「Z」の文字が、外側に付いている板バネ(細長い板状の金属部分)の位置に来るようにすると、側面のフィルム窓が閉まってロックされた状態になるのです。

なので、日本語では「閉」を意味する「Zu」の「Z」ということで、まず間違いないでしょう。

意味から先に考えればすんなりと結論に達しただろうし、フィルムマガジンを実用したことが無い…のがバレバレ。

負け惜しみを言っておくと、フィルムマガジンの開閉や操作の仕方を知らなかったわけじゃないですよ。理屈を理解したうえで開閉させることは出来ましたが、そこに「Z」を結び付けていなかった~ということ。

 

 

2023年5月22日 (月)

ブロニカって!?

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物々交換というか、ちょい下取り的にレンズを1本持って来られたお客さんが、これでレンズを包んでいらっしゃいました。

東京の地下鉄路線図がプリントされているんですが、隅っこ「ブロニカ」って書いてあるんです。

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ブロニカって、ゼンザブロニカ?とカメラ好きな人なら思っちゃいますよね?

でも、この書体に見覚えない気がするし、下に書いてある「Takeda」って何?という疑問。Takedaってのはレンズ拭きの特殊素材のメーカー?なんて勘ぐってみたり…。考えていたって結論は出ないので、ググってみました。

「ブロニカ」という喘息やアレルギー鼻炎向けの薬があるのですね。そうなると、takedaってのが武田製薬か何かであろう推測も出来てスッキリします。

しかし、Takedaのこの書体が武田製薬工業にも関連会社の武田テバファーマにも武田テバ薬品にも見当たらないんですよね…。

ま、この路線図自体が南北線が四ツ谷止まりで、大江戸線が光が丘~練馬間だけ。それなりに古いものなので、これ以上の詮索はやめようと思いました。

南北線が四ツ谷まで延伸開業したのが1996年3月26日、大江戸線が練馬から新宿まで延伸開業したのが1997年12月19日。この1年半ほどの間の路線図であることが分かったので、このレンズ拭きは約27年のもの。そこまで調べました('ω')ノ

 

 

2023年5月21日 (日)

手動絞り

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困った時のお客さんカメラ。もう半月も前にご来店された常連さんのカメラを話題にします。いや、注目は付いているレンズです。

ロシア製の「ZENITAR-H 28mm/F2.8」。アダプター無しでニコンFに付いているので、ニコンマウントです。

お話によると今年入手されたそうで、保証書の日付(出荷日?)は2022年11月。去年といえばもうウクライナとの戦時!?中ですね。製造工場があるクラスノゴルスクはモスクワ。

製造番号が「130060」と「13」で始まるので、2013年製?とか思ったりしましたが、製造初年が2013年では?という意見も。だとすると、60番目の製造?、製造初年から9年も経ってるのに製造数が少なくないか?という見方も。ま、製造番号の実際のところは不明です。

このレンズの絞り、オート絞りになっておらず完全に手動絞りで撮影することになります。

今どき珍しい…。本家ニッコールでもごく一部(フィッシュアイや超広角・マイクロなどの一部)を除いて手動絞りのレンズは存在しませんから。

 

2023年5月20日 (土)

飯田鉄さんとの思い出

一昨日のこと、写真家 飯田鉄先生の訃報を知って呆然としてしまいました。

飯田鉄さんとのお付き合いはアローカメラ買取名人の「カメラ四谷快談」出版パーティーにも来ていただいていますし、その随分と前からなので20年以上。

ここ数年は我楽多屋ご来店数で写真家先生No. 1だったと思いますし、私自身も写真展を訪ねた回数がNo. 1だったと思います。

「我楽多屋さんに来ないと見つからないものあるよね〜」なんて言ってくださったりしながら、いろいろなお話をさせていただきました。

去年でした、作品として発表されている写真とは別にプライベートでこんなの撮ってるですよ〜と秘蔵的な写真を見せてくださったこともありました。

皆さんご存知のように、カメラやレンズに関する知識が深くいろいろなお品物をお持ちでしたので、不要になった我楽多屋向けの品物をご放出してくださったこともあり、我楽多屋の常連さんなどへ良い橋渡しもさせていただきました。さらに個人的に嬉しかったのは、我楽多屋向けじゃない品物のご放出も買取職人ではなくて私指名でお任せくださったことがありました。

ご来店時には業界の話以外に、我楽多屋の店内BGMがキッカケで音楽の話になることも多く、その流れから私の兄がYouTubeにアップしている弾き語り動画などもご覧くださったこともあるようでした。

実は先月、電話でお話した時に少し声に元気が無いような気がしたのです。でも、まさか...。ご冥福をお祈りいたします。

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いろいろな思い出の写真を並べてみました。ありがとうございました。 

2023年5月19日 (金)

細いストラップ

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ブラックコンタックスとも呼ばれる「コンタックスⅠ型」

このカメラ、1932年登場でありながら古いカメラにありがちな…案外と無くて困るストラップ金具がちゃんとあるんです。ただ、穴が小さい。

今日はお客さんが現物をご持参のうえ、教えてくれた情報をそのままお見せします。

オリンパスのネックストラップなんですが、最近のミラーレス機用ストラップと思います。ボディ寄りがかなり細くなっているので、コンタックスⅠ型の金具に辛うじて通るのです。

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2023年5月18日 (木)

リコーフレックスの桐箱

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画像に写っているリコーフレックス、まさにこの個体がこの桐箱に入っていたわけではありません。

少し前にこのリコーフレックスを買って行かれたお客さん、マスミーキン(これについてはまた改めて話題にする時があると思います)の実証実験をしたいので~というのが購入動機でした。

その実証実験が終わって、もう要済み…というわけで、物々交換要員としてリコーフレックスを我楽多屋に戻しに来られました。

その時に「実はリコーフレックスの元箱だけは家にあったので~」と立派な桐箱を見せに持って来てくださったのです。見せるだけなので、桐箱は持って帰られましたが…。

さて、昭和25年に発売されたリコーフレックスは人気品となり、定価6,800円にプレミアが付いて1万円ちょっとで売り買いされたこともあったと言われています。

カメラとして高級機ではありませんが、当時の大卒初任給が4,000円くらいだったことを考えると、決して安い買い物でもありません。

そういうカメラが桐箱に入っていた~という点に興味深さを感じます。桐箱というと、着物や陶器・高級フルーツなどをイメージしてしまいますが、高価でデリケートなものという点でカメラも当てはまるのでしょうね。