我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2024年10月

2024年10月31日 (木)

古き良き感

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この話題を一昨日の10月29日で出来れば良かったのですが、気付いた時点で過ぎていて…ちょっと惜しいことをしました。

King」ブランドの写真用品をご存知の方も多いと思います。その歴史は古くて、1918年に国内商標を取っています。

その「King」を扱う浅沼商会が誕生したのは、1871年のこと。そして、10月29日が浅沼商会の創立記念日だったそうなのです。

画像の品物、そのデザインから少し古さを感じますよね。その商品名を調べようと思って、店にある1990年代後半の写真用品カタログを確認しましたが、もう載っていませんでした。もっともっと古くて、50~60年くらい前からあるモノでしょう、多分。

一般的には「クランプ」と呼べばいいのかと思います。

デザインに古さは感じますがシッカリ造られているし、その存在感?にちょっと不思議な魅力があるんですよね。

値を付ける前の2日間くらいレジカウンターに置いていたら、2人のお客さんから「いい感じですね、これ」というような声を掛けられました。

最近デザインされたモノとは違う、人間味というかアナログ感がこういう品物にも出ているような気がします。

 

 

2024年10月30日 (水)

久々の銀ぶら

本日水曜日は、我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、銀座。

出勤時に時間の余裕があると、銀ぶらを時々しています。暑い時期は汗だくになるのでしていませんが、そろそろ汗をかかずに歩けるかな~と思って、久々の銀ぶら。

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2024年10月29日 (火)

TとSとM

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先日、過去のブログ記事を見てくださった方から、ミノルタフレックスのピントフードに記されたマークについてのお電話をいただきました。

当時のブログで「T」「S」「M」の3文字を模ったであろうマークについて、私は~千代田光学の「T」、精工の「S」、ミノルタの「M」と解釈したのですが、いただいたお電話で違う解釈の提案をされました。

千代田光学精工(前身であるモルタ合資会社、さらに前身である日独写真機商店も含め)の創業者である田嶋一雄氏の名字TaShiMaの「TSM」という解釈でした。

これはあり得ますね!!ただ、調べても決定的な事実はまだ見つかっていませんが…。

さて、ミノルタフレックスのピントフードに記された「TSM」のマークですが、途中から「TIYOKO」の文字が入ったマークに変更されます。

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そして、この「TIYOKO」マークも、ミノルタオートコードでは「CHIYOKO」の文字に変更されます。(画像はピントフードに記されたものではありませんが…)

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さらには「MINOLTA」と記されたモデルも存在したようです(これもピントフードに記されたものではりませんが…)。社名自体が千代田光学からミノルタに変更されるのは、さらに後の時代なんですけどね。

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そして、変更のタイミングがいつなのか?を調べようとするうえで、話をややこしくしてくれるのがピントフードにマークが付いていないモデルもあったりする点です。

 

 

2024年10月28日 (月)

再び、あの…ズラすモノについて

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ネタ提供いただいたのに、うっかり…2ヶ月近く眠らせてしまいました…。

9月1日付ブログで、「シューの位置をズラすモノ」がYOさんのご持参くださったマミヤフレックスCと現物合わせしたことで、それ用のアクセサリーではないことが判明しました。

その10日ほど後に、YOさんが今度はマミヤフレックスC3をご持参され改めて現物合わせの機会を作ってくださいました。今度のマミヤフレックスC3にはアクササリーシューにネジ穴が無いので、謎のズラすモノに付いているネジを回すことで、逆にシッカリと圧着固定が出来るのです。

フラッシュガンを使って、ボディにあるアクセサリーシューに直接フラッシュガンを付けた時(下の画像上側)と、謎のズラすモノで位置少しズラしたアクセサリーシューにフラッシュガンを付けた時(下の画像下側)との差を比べることが出来ましたが、何処かに干渉するのを防ぐとか!?何かの操作がラクになるとか!?の意味合いは、特に見い出せませんでした。

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結局、何か分からないまま…YOさんにお譲りしました。

 

 

2024年10月27日 (日)

テカテカ黒

本日27日(日)、我楽多屋は臨時休業させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

 

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凄い綺麗なアサヒペンタックスSPのブラックボディです。テカテカしています。

改めて考えてみたら、私はペンタックスSPが現行品だった時代はよく知らないわけで、新品当時のブラックボディを見たり触ったりはしたことないわけです。

とはいえ、中古カメラ業を30年ちょっとやっているので、新品状態に近いブラックボディを何度か見たことありますし、使い込まれたブラックボディは数々見ています。

ちなみに下の画像は過去の画像から探してきたものですが、これの綺麗な方はオリジナルのブラックっぽかったです。

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これら今までの経験からして、この個体は後塗りであろうことはほぼ確実に見極めているのですが、綺麗に塗られているし露出計も動いているので、魅力を感じています。 

 

 

2024年10月26日 (土)

期限切れフィルムを試す人

本日26日は第4土曜日なので、午後2時から恒例の全品1割引きサービス行ないます

明日27日(日)、我楽多屋は臨時休業させていただきます

 

我楽多屋のお客さんの傾向として、「写真」より「カメラ」が好きという人の方が多いような気がします。もちろん、両方好きな人、実際にどちらも詳しい人もいらっしゃいます。

「カメラ」寄りな人が多い理由はほぼ分かっていて、店名の通り~がらくた寄りなモノを売る店だから。写真を撮ること、特に楽に綺麗に撮るのであればフィルム・デジタルに関わらず状態の良いモノを売る店へ行った方が話しが早く確実だからです。

前置きが長くなりましたが~我楽多屋のお客さんの中にだって、どっちも好きな人が確実に居る証拠をお見せしようと思います、今日は。

少し前に我楽多屋で売った大幅に期限の切れたフィルム。ブログでも取り上げたフィルムです→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2024/08/post-596c.html。あの中のフィルムを買って行かれたお客さんが、実際に撮影して現像した結果を報告に来てくださいました。

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左のフジのフィルムは1974年5月に期限が切れたネオパンSS。これは見るからにフィルム面の劣化が感じられ、現像の結果もかなり芳しくなかったとのこと。

右のコダックのフィルムは1982年3月に期限が切れたトライX。こちらはスキャンして少し手を加えれば十分に見られる結果が得られたとのこと。

この結果については、あくまでお買上げいただいたフィルムの結果であって、例え同じ銘柄で同じ頃に期限の切れたフィルムであったとしても、保管状況で全然違う結果になることが十分に予想される点については、ご理解の程お願い致します。

このお客さんは今までに何度も紹介しているマーキュリー愛の強い人ですから、カメラも半端なく好きな人。なおかつ、カメラにフィルムを通してちゃんと撮ってもいるのです。

 

 

2024年10月25日 (金)

パール手提暗函

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1909年、今から100年以上の前のカメラです。

小西六(当時は六櫻社)のパール手提暗函3號と思われ、ロールフィルムを使うカメラとしては国産最初とのこと。*パールについては過去記事のこちらもどうぞ→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2010/01/0105pearl.html

使用するロールフィルムはNo.118という今は無いサイズ、手札判乾板も使えますが同じく入手不可能なので、今となっては撮影が出来ないカメラになってしまっているのですが、この個体は以下のような工夫がされています。

あえて「工夫」という表現をしたのは、元々の構造に「改造」することなく、簡単に元に戻せる方法で今ある120フィルムを使えるようにしているからです。

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118フィルムは120フィルムより幅が大きいので、上下にスペーサーを入れて装填するようにしています。6×9サイズで撮れるよう施されたマスクは圧版も装備された立派なものですが、カメラ本体には4ヵ所のテープで貼り付けているだけなので簡単に外せるようになっています。

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フィルム送りはちょっと面倒になりそうですが、キッチリと回転量の指南がされているので、それに従えばOK。

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こんな風に改造せずに工夫だけで、今あるフィルムを使えようにしている点に「カメラ愛」を感じました。

さらに、乾板用のホルダーや劣化破損してしまったレリーズも一緒に残されているあたり…ますますカメラ愛がひしひしと漂っています。

このカメラを持ち込まれた方は「是非とも我楽多屋で次の人へ橋渡しをして欲しい~」という感じだったことも嬉しく。既にもう嫁いで行っております。

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2024年10月24日 (木)

約40年、放置されていたっぽい

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検品を始めようとしたコニカC35の底面に電池交換のシールが貼られていました。そのシールによれば、1980年5月に交換した模様。実際のところは、それ以降に電池交換されているかどうかは不明ですが…。

続いて、背蓋を開けたら~上の画像のような状態でした。

このカメラのフィルム室に貼られたモルトプレーンは初期状態のままだと、ご覧のようにほぼ100%の確率で劣化してボロボロになっています。また、装填されたままだったフィルムがサクラカラー時代のものであることも含めて、シールに記されていた1980年の真実味が増しました。サクラカラーからコニカカラーにブランド名を変更したのが1987年ですから。

そうなると…電池蓋を開けるのが少し心配になります。1980年以来、電池交換をしていないとなると液漏れなどが…。

幸い、電池の外装が少し変色していましたが液漏れは無くて安心しました。

で、カメラの状態はどうだったのか???新しい電池を装填してみると、ファインダー内にある露出計の針もいい感じに振れているし、それに基づいて絞りも反応しているようなのだけど、シャッター速度が遅めだと羽根が閉じ切らない…症状あり。これもこのカメラに多い症状ですが。

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2024年10月23日 (水)

♨東京欲情!?

本日水曜日は、我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、東京浴場。

西大井にあるニコン本社の新社屋が完成し、ニコンミュージアムが併設されているので見に行って来ました。

行きは大井町駅からフラフラと歩いて行ったので、途中に東京浴場を発見しました。

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2024年10月22日 (火)

アイレットが破綻しそう⁈

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カメラのネックストラップアイレット(吊り金具)が擦り減っているカメラを稀に見かけます。

ストラップとアイレットを繋ぐ吊り環との接触による摩耗が原因でしょうから、そうとう過酷に使用されたカメラであろうと推測出来るわけです。

摩耗で吊り環に負けてしまう理由はいくつかあると思います。

古いカメラの中には真鍮製のアイレットのものがあり、真鍮より強いステンレス製の吊り環に負けてしまう場合や、吊り環が円形の場合は吊り環は微妙に回転することもあるでしょうが、アイレットの方は絶えず同じ箇所が接しているから、などなど。

ま、理由はどうであれ、使い込まれたカメラであろうことには違いなく。ある種の魅力を感じてしまいます。 

ただし、その状態で更に使い続けて…ある時にスパンッと遂に破綻させてしまうのは怖いですが…。

ちなみに今回の摩耗個体はキヤノン7でした。

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