20~30年くらい前に造られたプラスティック製フィルムコンパクトカメラのズーム機や廉価機が、近頃はフィルム未経験者の入門機として少し需要が出て来ています。
ただ、これに相応するカメラって既に電子カメラになっているので、動かなくなって修理が利かない個体も多いんですよね。
そんな不動品という理由以外に、「あげる!」と言ってももらってくれる人が居なかったよな時期があったので、売れないのに並べる商棚がない…という理由で、店のバックヤードに仕舞いこんでしまったカメラもそれなりにありました。
先日、仕舞い込んでいたカメラを数台引っ張り出して来て動作チェックなどしてたら、このカメラに遭遇しました、「コニカ Z-up80 RC」。
この機種そのものや、近似機種は決して珍しいカメラではありません。背蓋にある扉の中にあるボタンや複雑な文字や印しも記憶にあるのですが、これがどういう機能を操作し設定するのか全く気にしたことがありませんでした。
今回、調べてみて多機能さにビックリしました。「多重露光撮影」「長時間露光撮影」「インターバル撮影」の3モードが扉の中で設定出来るのでした。
そして、各モードの機能が凝っているのです。多重露光撮影は大きく分けで2モード。一つは設定した回数だけシャッターを切ってもフィルムを送らないモード。その回数を39回まで設定出来るので、構図を変えてすごい重ね撮りが可能です。もう一つは、1回のシャッター操作で可能な連続撮影、同じく39回まで設定できます。
長時間露光は、2秒から99時間まで1秒単位で設定できます。99時間って、4日と3時間ですよ(◎_◎;)
インターバル撮影は10秒から99時間までの間で秒単位の設定が出来るうえ、撮影回数も39回まで任意で設定できます。ということは、99時間間隔で36回(フィルム1本分)設定すると、3465時間(144日間)動作し続けるってことですよね!?これまたすごい(◎_◎;)
このカメラの凄いところは背蓋にある扉を閉めてしまうと、前述の高機能が操作出来ないようなること。能ある鷹は爪を隠す~って感じでしょうか!?
いやぁ、下手に間違って余計なボタンを押すと素人には判断・理解出来ないような撮影モードに突入してしまうことを防ぐためでしょう。
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