我楽多屋で買った    モノ・マガジン

Powered by Six Apart

« 2010年2月 | メイン | 2010年4月 »

2010年3月

2010年3月13日 (土)

分かっていても外せない

IMG_1820

以前、一度話題にしたブロニカのストラップ。今回、そのストラップをボディから外す機会があったので、報告することにしました。

ちょっと特殊な取付金具なので、取り外しにコツがいることは前回にも書きました。その時に、三共カメラ秋澤さんからの感覚的なアドバイスと、ウェブ上で見つけた論理的な解説を入手しているので、「簡単なもんよ~!」と実行しましたがなかなか外れません。

片側は、ある時に「スッと」外れたのですが、もう片側が外れず、繰り返し挑戦しているうちに、ボディ側の羽根状の金具を引く親指と人差し指の先が痛くなってきて、ほぼギブアップ…。それでも、金具を引き上げるのにドライバーの力を借りてやっているうちに、なんとかこちらも外すことが出来ました。

しかし、せっかく外れたのに「たまたま」外れた感が気にいらなくて、恐る恐るもう一度取り付けて、再度取り外しに挑戦。指の先が痛いので、ドライバーの助けを借りることで、前回よりは早く外すことが出来るようになりましたが、どうやった時に「スッと」外れるかの確証が得られないまま。。。「何度かやっているうちに、たまたま外れる~」という結果しか、今回は得られませんでした。

外し方が分かっていても、確実に外せないって、どういう取付金具よ…(涙)。

2010年3月12日 (金)

金属製コンパクトカメラ

IMG_1815

今、我楽多屋店内にお客さんから特別にお預かりして、「金属製コンパクトカメラ銘機」と題して3台のカメラを展示しています。

ノミネートの条件は、まず135ミリ版フィルムのカメラであること。金属製であること。撮影フォーマットがフルサイズであること。マニュアル操作が可能であること。そして、コンパクトであること。

一緒に置いてあるバルナック型ライカ(レオタックスですが…)と比較して、そのコンパクトさが分かるかと思います。

撮影フォーマットでハーフサイズも認めれば、コンパクトさで匹敵するモデルは多々あるでしょう。また、金属製に限定しなければ、オリンパスXAもフルサイズでコンパクトです。しかし、ボディがプラスチック製なうえに、マニュアル露出が利きません。

そんな感じで条件を限定していって、これら3台がノミネートされたわけです。

まず、一番左は「Pax35」。知らない人も多いかもしれませんが、日本製。大和光機というメーカーの製品です。昭和二十年代後半に造られたカメラで、輸出がメインだったようです。バルナックライカそっくりな形をしていますが、サイズはふたまわりくらい小さい。(参考→http://arrow-camera.weblogs.jp/blog/2008/05/pax-golden-view.html

中央は「ローライ35TE」。ドイツのカメラメーカー「ローライ」の製品。初期型は1967年に発売され、その後、レンズや露出計の有無やタイプの違いから数種類のタイプが存在します。これは1980年に発売されたTEというタイプ(シンガポール製)で、露出計の表示がファインダー内LED式になっています。

一番右は日本製の「ペトリカラー35」です。1968年発売。ローライ35を意識して造られたとも言われています。距離調節やシャッタースピード調節、絞り調節をカメラ上部に集中させて、操作性をも追求したモデル。個人的に私二代目が一番好きなカメラでもあります~。

2010年3月11日 (木)

迷彩帽子

IMG_1816

2週間ほど前のことだったか。とある都合で、カメラと一緒にこんな帽子を少しまとめて引き取りました。

うちはカメラ屋ですから、我楽多屋でこれを売ることに少々ためらいがあったのですが、友人知人に分け与えるにしても、その数をさばくことは不可能。しかも、二人ほどに「要らない」と断られる始末。

で、格安値を付けて並べてみたところ、日に1個ずつくらいの割合で売れていきました。

そんな話をしていたら、ある人が「じゃあ、売れ筋商品じゃん!」と。たしかに、カメラ屋なのに、カメラに関係ないものが、日に1個の割合で売れるなんて、ある意味「売れ筋」と言えなくもない。

そして、お客さんからはいろいろな反応がありました。「帽子まで売り始めたの?」とか、「こういうのも買取るの?」とか、、、

なかでも多かった反応は、長徳先生が被っている帽子と結びつけた反応。飯田鉄先生も笑いながら「あれ!これを被ると長徳さんになれる!って帽子ですか?」と言われてました。

実際のところ長徳先生は今、この帽子を被っているのかというと、この迷彩色の帽子はずいぶんと昔のことのようで、、、でも、それだけイメージが浸透しているというのも凄いことだと思いました。

2010年3月10日 (水)

快談効果

IMG_1808

先週のこと、買取りでご来店いただいたお客さんが「野田康司のカメラ四谷快談」を指差しながら、「これを見て来ました!」とおっしゃられました。

もしかすると、今までにも黙ってご利用いただいた方がいらっしゃったのかもしれませんが、今回のお客様からはいきなり告白されました!

以前から「アローカメラ」という店があるな…くらいの認識はしていただいていたようですが、ネットでたまたま「カメラ四谷快談」の存在を知って購入され、それを読んでカメラ売却に足を運んでくださったそうです。

それも、いいカメラばかり3台。ライカM4、M5、ローライコードVb。

まさに「カメラ四谷快談」効果。

内容は読んでいただいて~と思っていたので、このブログではほとんど触れていませんでしたが、、、読まれた方の感想の中で多いのが、買取名人の生い立ちも含めて、その営業姿勢などや、カメラ屋さんの裏側(といってもそんなに大したことないのですが…)が読み取れて面白かった!という感想。で、今回のお客さんも、そのオープンな感じに安心していただけた結果、カメラ売却にうちの店を選ばれたそうです。

ところで、アローカメラは買取り専門ですから、これらマニア向けに市場性ある品物は我楽多屋で販売することなく、欲している業者に転売します。そうすることによって、在庫リスクや市場価格下落リスクを買取価格に反映させることなく、リアルタイムなハイプライスでの買取りが可能になるのです。←四谷怪談にはこんなことも書いてあります。

2010年3月 9日 (火)

渋カラのパトローネ

IMG_1814

買取らせていただいたカメラに、フィルムが入ったままになっていることが時々あります。ジャンク系カメラの場合は、一台一台フィルム室までチェックしないこともあるので、後から気付くことになるわけです。

先日、そういう状況のもとで現れたフィルムがこれ。このパトローネのカラーリングに惚れてしまいました。黒地に赤文字、渋くてカッコいいと思いませんか?そこで、勝手に「渋カラ」と命名。

どうやら、このフジフィルム製フジカラーN100は、1965年発売のタイプらしい(1971年発売のニュータイプではないと思う…)。当時の記憶がある人には「懐かしい」という反応なのでしょうが、私には「何これ、カッコいい!」という反応でした。

しかし、これ。カラーフィルムのパトローネのわりには、あまりカラフルではないですよね。。。

2010年3月 8日 (月)

さくらやさん

IMG_1810

実にどうでもいい系の話ではありますが、、、以前から買取名人が話している時に、ちょくちょく気になっていたことがあります。名人が話の中で大手量販店の名前を呼ぶ時、「ヨドバシカメラ」、「ビックカメラ」、「さくらやさん」と、なぜか、「さくらや」だけ「さん」付けなのです。

皆さんはどうですか?

店内などで、そこのお店の人と話している時は、店名に「さん」を付けることは普通だと思いますが、そういう状況でなければ、あまり店名に「さん」は付けないですよね。だからといって、呼び捨てにすることに、悪意や敵意はまったくないと思います。

名人も「さくらや」さんに何か恩義があるとかではないのです。何度か「何でさくらやだけ、さん付けなのか?」聞いたことがありましたが、本人はまったく意識していないようで「何でだろ!?」という反応でした。で、また次の時、「さくらやさん」と言っているのです。

そのさくらやが、先月末に営業を終えました(創業は1946年)。新宿の店舗などはビックカメラとして再営業はじめているようです。で、オッと心配になったのが~さくらやのポイントカード。

でも、安心してください。貯めたポイントは以下の方法で無駄にはなりません。ビックカメラ及びベスト電器で、それぞれの店舗へのポイント移行が可能だそうです。当然ながら有効期限内に移行することが必要です。私の場合、来年の7月9日まで大丈夫。たった221ポイントですが、、、

2010年3月 7日 (日)

デジとフィルムのシャッター

IMG_1807

画像の中の2台のカメラ、これらのシャッターボタンの違いが分かりますか?

「重み」が違うんです。だからといって、ボタンを押すのに力が要る要らない…そういう問題ではありません。デジタルカメラとフィルムカメラのシャッターボタンの違いを言いたいのです。それも、構造的に云々ではありませんよ。

失敗を恐れずに何枚でもシャッターを押し、その中からベストショットを見つけ、要らないものはその場で削除出来る~。そんなことから、デジタルカメラのシャッターはその存在意義が軽薄になりがち…。

対して、フィルムカメラの場合はフィルムや現像代のことがあるから、1枚1枚慎重に考えながら撮ることになり、それゆえ、シャッターを押すこと自体に緊張感や楽しさがあるわけです。また、結果がすぐに分からないこともポイントになり、より1枚の重みが増すのです。

「そんなことは言われなくても分かっている」という人が多いでしょう。でも、改めて以下のような話を聞いてください。ともに、お客さんから聞いた話です。

「デジタルカメラで撮影した1000枚の画像から選んだベストショットより、フィルムカメラで撮影した100枚のフィルムから選んだベストショットの方が、たとえ、作品としての質が劣っていても、後者の方が思い出になる。」とか。

「デジカメ世代の子供たちは、とりあえずシャッターを切ってしまうので、シャッターボタンを押す時は「うまく写りますように」とおまじないをしてから、撮ることを教えておきたいものです。」とか。

どちらも、フィルムカメラのシャッターの重みのことを訴えている話です。だから、デジタルカメラがダメということではありません。フィルムカメラの良さの再認識を改めてしてもらいたいな…と思って話題にしてみました。

そういえば、私の知人で記念撮影などシャッターを切った直後に「はい、よく写りました!」という人がいました。たしかに、ファインダーを覗いていれば、おおかた分かるでしょうが、厳密には現像があがってみないと分かりませんよね。これもおまじないみたいなものだったのでしょうか!?

2010年3月 6日 (土)

ペトリのロゴ

IMG_1804

またまたペトリの面白いもの発見です!上の画像の中、ボディに付いたキャップに刻印されているロゴは、あまり見掛けたことがありません。

よく見掛けるのは(ボディ右側に立て掛けてあるキャップに刻印されているロゴ)と比べて、書体がちょっとかわいらしい感じ。ボディ前面のネームプレートにも同じロゴが入っているので、もしや?と思って確認したところ、レンズの距離表示がフィート表示だけなので、明らかに輸出用と判明。

ペトリは、国内用と輸出用でロゴを変えていたんですかね?それとも、ここらへんのモデルに限って変えていたのか?

メーカーのロゴは、時代によっても少しずつ変わっていたり、イメージチェンジのために大きく変えることがあったりするものですが。。。

ところで、先月お知らせしたペンタックスの新しいデジカメ「Optio I-10」のボディに書かれている「PENTAX」のロゴは、現在一般的に使われているロゴではなくて、それこそ、オート110時代に使われていたロゴを復活させたものなんです。

Rogo

カメラ四谷快談の通販開始

Yotsuya 
 
先月発売の「野田康司のカメラ四谷快談」。うちの店でも通信販売することにしました。

ご希望の方には買取名人の直筆サインを入れてお送りします。

詳細はこちらのページでどうぞ!

 

2010年3月 5日 (金)

お手頃二眼レフで

IMG_1799

またまたしつこいようですが。。。二度あることは三度ある、最近2回ほどネタ(以下参照)になった海鴎です。

日芸H君が先日言っていた「桜と空を撮るなら、海鴎いいですよ!」の作例を見せてくれました。機材は、うちにある海鴎と同型だそうです。

上の画像では分かりずらいかと思いますが、実際、確かに良く写っています。うちのアルバイトなどは「3Dみたい!」と言うくらい、遠近感というか立体感というか、それこそ空気感が見事に出ています。

フィルムフォーマットの大きさゆえの、中判の利点なのかもしれませんが、中国製二眼レフ海鴎の描写もあなどれないってことです。中判始めてみよう!二眼レフ使ってみたい!という人には、オススメです。

もうひとつ、H君から教えてもらった情報。現在発売中のアサヒカメラ3月号内コンテスト・モノクロプリント部門で、学研フレックスで撮った、とある方の作品が入選しています。キッチリ撮ろうとすると限界を感じてしまい、トイカメラと割り切らないといけない~なんて勝手に決め付けていた学研フレックスでしたが、こうやって、作品として工夫すれば、アリなんですね。

IMG_1801

学研フレックス:学研の雑誌「大人の科学マガジン」ふろくのカメラ。