我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2008年5月

2008年5月13日 (火)

ダイアル式電話

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長徳先生の5月12日付ブログにあったダイアル式電話の画像を見て、「そうそう!」と思い出しました。先生のブログでは「電話嫌い」について書かれていましたが、私が思い出したのは別の話。

最近の子供の中には、ダイアル式電話を目の前にして「電話をかけて!」と言われても、掛け方の分からない子供たちがいる。。。というのです。プッシュ式なら掛けたい番号を指で順に押していけば良いのだけど、ダイアル式の場合、掛けたい番号のところに指を入れ、そのまま時計回りに止まるところまで回さないといけないじゃないですか(分かっている人には言葉で説明する方が難しい・・・)。確かに、この動作は教えられたり、誰かがやっているのを見たことが無ければ、自発的には出来ないものかもしれません。

これと同じように、ものごころついた頃からデジタルカメラの環境で育った子供たちには、フィルムカメラという存在さえ未知な子もいれば、認識はしていてもフィルムの入れ方など分からない子たちはたくさんいるように思えます。

先日のブログで紹介した「銀塩親子さん」の時のように、今の子供たちには、撮影した結果がすぐに分からない感覚や、現像が出来上がるまでのワクワク感さえ、楽しみに変えられるくらいの新鮮さがあるのですから!まぁ、この点は我々でさえ、フィルムカメラを再認識する時に重要視するポイントではありますけどね。

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ここで、ついでにカメラネタも。。。かつて、キヤノンから「ダイアル35」というカメラが発売されていました。昭和38年に発売された、135ミリ判ハーフサイズのカメラ。スプリングモーターでフィルムの自動巻上げ・巻戻しが出来るのが特徴。レンズの回りに並んだ受光体がダイアル式電話に似ていることから命名されたのでしょう。ハーフ判であるけども、フィルムを縦送りにすることで、普通に構えた時に横位置の写真が撮影出来るようになっているのも特徴。マニュアル露出も可能なのでマニア受けもするのだけど、いかんせん、40年以上前のモデル。スプリングがダメになって巻上げが不良だったり、露出計が壊れていたり・・・と、状態の良い品物が少なくなってきているのが残念。

2008年5月12日 (月)

夫婦カメラではないけど。。。

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ただいま、我楽多屋のガラスケース内(比較的状態の良いもの、現状OKな品物を陳列)のカメラに不思議な現象が発生しています。2台ずつ並んでいる機種がいくつかあるのです。なので、夫婦カメラ・・・なんて称してみましたが~(笑)。

買取りをしていると、同じ機種を2台とか複数台持ってくる方が時々いらっしゃいます。使い良い、好きな機種を何台か手元に置いておきたい!という心情はよく分かります。しかし、今、我楽多屋にある夫婦カメラは、すべて出どころが別なのです。片方はちょっと前から在庫していたもの、そこへ新たに同じ機種が入荷して、気付けば5機種も夫婦になってます。。。

画像では分かりにくいと思いますが、中段右からオリンパス35DC・オリンパス35SP・リコーELNICA F・ミノルタHI-MATIC F・フジカDateがそれぞれ2台ずつ並んでます。フジカに至っては白黒色違いです。

だから何?ってわけではないのですが、ちょっと面白いな~と思ったので。まぁ、ご覧のようにガラスケース内、普段より少し多めにカメラが並んでおりますので、興味のある方、ご来店をお待ちしております。

2008年5月11日 (日)

売って!買って!

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昨日お昼頃、買取りでご来店のお客様から、ニコンAFレンズ2本と、マミヤC330他、レチナ、コニカを買わせていただきました。このお客様は先月のがらくた市の時に初めてご来店され、田中長徳先生の「カメラライブトーク」にも参加いただいた方でした。この春より遠く九州から単身赴任で上京されたとのこと。

ちょうど昨日はうちの店の近くで、「アル研」ことアルパ研究会、「コシ研」ことコシナ研究会の会合が行なわれる第2土曜日。今回は長徳先生も参加の予定を知っていたので、そのお客様をお誘いしてみました(私は主催者では無いので、そんね権限は無いのですが・・・)が、まだ開始時間まで4~5時間あるので「時間調整が出来たら・・・」と店を出られて行きました。

4時半くらいだったでしょうか、再びお客様が来店され「先程、十分な値段で買取ってもらったので、銀座でM2を買ってきました!」と現物を見せていただきました。後塗りですが、しっとりとキレイに塗られています、程度も良いです。名人が「これならずいぶんお金を足したんじゃないですか?」と質問しましたが、お客様も上手い買い物をされていました、「買取り額とほとんど同額でGETしました!」と笑顔。

さらに、カバンの中に入っていたもう一台も拝見させていただきました。ブラックのニコンFはお客様が新品で購入されて、ここまで見事に使い込んでこられた逸品。レンズはニッコール28ミリなのですが、コシナフォクトレンダーの「シューベース(ニコンF・F2用)」を付けた上にファインダーを載せた状態。「ミラーアップしたまま撮影できるので想像以上に静かでいいですよ」とのこと。個人的に私はこの渋く武装されたFが気に入ってしまいました。

さらにお話をうかがうと、最近はすっかりデジタル化していたらしいのですが、単身赴任で上京する際、パソコンやプリンターなどの周辺機器を持ってくることをあきらめたことから、再びフィルム化しているそう。現像もやろうかと・・・時間調整の間に有楽町のビッグカメラで現像タンクなどの下調べもして来たらしいです。

こうやって、皆様に「売って!買って!」していただくことで、中古市場が活性化してきます。欲しいもの、探しているものが出てくる可能性が高くなるわけです。そのためには、不要なものはなるべく市場に出していただくことも大事かと思います。

2008年5月 9日 (金)

我楽多屋で買ったモノ・マガジン更新

お待たせしました!我楽多屋で買ったモノ・マガジン第103回目を本日アップしました!今回は「イカレックス35+レンズトリオ」についてです。どうぞ、お楽しみください!こちらからどうぞ!

2008年5月 8日 (木)

Mamiyaのキャップ

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あんまり見かけないキャップです。

数日前、これと同じキャップで状態の良いのがあり、少しもったいぶってポリ袋に入れて値段を付けていたところ、すぐに、常連さんに目ざとく発見されてお買い上げいただきました。後日その方のブログを拝見したら、購入されたことがアップされていました。それくらい珍しいと言っても良い品物です。

不思議なことに1週間としないうちに、またこのキャップが入ってきました。今度はポリ袋に入れるほどキレイな状態ではありませんが・・・。サイズは52ミリ径、材質はプラスチック製。画像では見難いかもしれませんが「mamiya/sekor」と刻印されています。

普通、レンズフロントキャップの着脱方法は、ねじ込むタイプか、かぶせるタイプか、クリップタイプ。クリップタイプのほとんどはバネの付いた押さえる部分が2つあって、それを両側から指で摘まんで着脱するのですが、このマミヤのキャップは、そのクリップ部分が片側にしかありません。

しかし、品物の動きというのは不思議なもの。はっきり記憶はしていませんが、うちの店では多分数年間は見かけなかったキャップが10日足らずの間に続けて入ってくるんですから。

2008年5月 7日 (水)

MITAKON

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ご覧の画像は私の知り合いが買取りに持ち込んでくれた品物。個人的な趣味のつながりで5年以上前にいろいろいとお世話になった人です。久しぶりに連絡をくれて、実家に眠っていたカメラ(お父様が所有されていた)を整理したいので・・・と相談を受けました。ご自身、小中学生時代にはお父様のキヤノン7で学校の写真担当もされていたらしいので、思い出のカメラでもあるわけです。「捨ててしまうことも考えたけど、それより野田さんに相談!と思ってね」と、嬉しい限りです。

キヤノン7が2台。普通の家庭(カメラマニアではなくて)から出てくるには面白いな・・・と思って聞いてみると、1台は後で親戚の家よりもらったものとのこと。品物をチェックすると、50ミリF1.4が付いていたご実家の方はボディ・レンズ(135ミリレンズも)とも、カビはほとんど見られないのに対し、50ミリF1.2が付いていたご親戚の方はボディ・レンズとも、ちょっとカビがちでした。その点を指摘すると、実家のお母様が無類の湿気嫌いで、天気の良い日には窓を開け放ち、押入れやタンスの扉も開け放つとのこと。うちへ来店する前、カメラを取りにご実家に立ち寄って際も家中の窓や扉が開いていたそうです。たしかに、昨日は爽やかな良い天気だった!そのお陰なのでしょう、ご実家の品物はキヤノン7だけでなく、ペンタックス用のレンズもカビとは無縁でした。

カメラやレンズの保管はカビとの勝負と言っても過言ではないかもしれません。ほとんど使わないカメラやレンズを、ケースに入れて押入れや物置に仕舞い込むのは一番いけない方法です。一番安心なのは防湿庫にしまうことでしょうが、これだって油断は大敵。知らないうちに電源がおちていたりすると、安心しているからこそ、庫内は長期に渡り高温多湿な状態にさらされてしまいます。また、乾燥のし過ぎで、蛇腹カメラなどは蛇腹が乾いてひび割れすることもあります。

一番いいのは、風通しの良い気温の変化の少ない部屋に置いておくことらしいです。ただ、そういう条件がなかなか整わないから苦労するのですよね。夏季に家を留守にすれば、部屋は湿気と高温にさらされてしまうわけだし。夏も冬も帰宅後にエアコンを急激に使用すれば結露の危険もあるわけです。部屋の中に放置すると、ついつい埃がちにもなりやすし。。。カメラ好きにとって、カメラやレンズの保管方法は永遠の課題でしょうね。

さて、画像の中で2台のキヤノン7の右側に写っているレンズ(名がオレンジ文字のもの)。ペンタックスのM42マウントなのですが、あまり見かけない品物です。レンズ名は「MITAKON」で「135mm/F2.8」。何となくTokinaの製品っぽい作りなのですが・・・。「MADE IN JAPAN」と刻印があるので、どこかの輸出向け製品でしょうね。あるお客様がふざけて「あんまり、見たこんないレンズだね~」なんて言われてました(笑)。

2008年5月 5日 (月)

お店で買いたい

昨日、一昨日のブログで紹介した「ミノルタのセーム革」を買いに来られたお客さんとお話をさせていただきました。ミノルタの特にα-7000や9000の時代のものをコレクションされているこのお客さんは、ブログのセーム革を見て、居ても立っても居られなくて我楽多屋に足を運んでいただいたそう。それも、自分より先に他の誰かに買われてしまっているのではないか・・・と心配しながら。しかし、無事に売れずに残っていて、見事にGETしていただきました。

私自身このセーム革の存在を今回初めて知ったので、そのお客さんに「今までネットオークションとかで見かけたりしたことがありますか?」と聞いてみると、「私はネットでは買いません。こうやってお店で対面で買うことにも意味があると思ってます。その方が品物と一緒に、どこの店でどうやって買った・・・というようなエピソードも記憶に残って、結果、モノを大切に出来る」というようなお話が返ってきました。

いやいや、嬉しいお言葉です。確かに、どうしても手に入らないような必需品ならネットで買うのも良いでしょう。また、新品の場合はネットの方が安く買えてしまうようなパターンも多々あるようですし。しかし、趣味のモノ、とりわけ中古品の場合は、味気ないネットで購入するのは避けたいという考えはとても共感出来ます。私の友人にも、趣味のモノを買う楽しみはそれを買うまでの楽しみ、買ってからの楽しみ・・・が大事と言う人が居ます。さらに、それを買う店でも楽しみたい。だから、お店の人とも話がしたいし、楽しく買い物をしたいと。

これは、モノを買うときに限らず、売るときにも言えることなのでしょうか・・・。人によっては「モノを売る」ということを後ろ向きに考える方もいらっしゃるようです。特に年齢が高い方ほどその傾向が強いようです。しかし、皆様が大切にされてきた品物を買わせていただくからには、あまり事務的に対応するのもよろしくないことと私どもは考えて買取りをしています。

今日、こんな電話がありました。「買ったばかりのニコンD80とレンズを売りたい!」と。いろいろとお話をうかがっていると、D3が欲しいので、現在所有しているD80と場合によってはF6も手放そうかと思っていると。さらにお話をうかがうと、本当はフィルムカメラが好きだし、その良さを認めているけど、時代はデジタルでしょ・・・みたいな考えをお持ちでした。それを聞いて私は、フィルムの良さを分かっているのにF6を手放すのは勿体無いし、フィルムとデジタルを使い分ける上で、デジタルの良さを理解するまではD80でいいんじゃないですか、と提案してみました。もちろん、買取り屋としては、品物を売っていただかないと意味がないのだけど、目先のことだけ考えて、お客様に不利益な案内をしても良くないですから。ただ、デジタル製品の値落ちは早いので、D80の売り時だけを考えれば少しでも早い方が良いですよ!という点も言い添えました。

2008年5月 4日 (日)

ネックストラップ

先月発売の写真雑誌「PHaT PHOTO」に広告掲載をした話は先日のブログにも書きましたが、その「PHat PHOTO」の表紙(5-6月号)を見て、とても気になっていることがありました。表紙のモデルさんが、見たことも無い変わったネックストラップをしているのです。

↓これがその画像。

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写真雑誌の表紙だし、これを見たら、カメラを提げているのだろうな・・・と思いますよね?ところが本を開いて記事を良く見たら、これはネックストラップではなかった・・・。モデルが履いているパンツがサスペンダーのように肩から(正確には首から)吊るすようになっていて、その紐がネックストラップのような形をしていたのでした。

カメラ用のネックストラップというと、実用性重視のものが多かったのですが、最近は少しずつ変わったストラップも出てきています。前回のICSのカメラ市では加賀錦織のストラップが販売されていました。また、以前なにかの雑誌で見て知ったこんなお店もありますhttp://www.hiroope.com/index.html

一方、実用性重視の決定版!ともいえるストラップがあります。一昨年のことでしたか、田中長徳先生が監修のもとにUNという用品メーカーが作成した「復刻版ストラップ」。1960年代にライツ社が出していたネックストラップを復刻したもの。皮の素材、なめし具合、留め金にまでこだわって造ったストラップ。我楽多屋に数本在庫が残っています。長徳先生のサインが押印されたタイプでお値段は12,000円です。

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2008年5月 3日 (土)

ハーフレンズキャップ

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こんなモノがありました!「ミノルタ HALF LENS CAP」。ちゃんと箱に入っていて、説明書まで付いていますが、箱の裏に「非売品」と印刷されています。

実物を手にとってみると、通常のレンズフロントキャップを枠を残して半分に切り抜いただけの品物であることがよく分かります。「minolta」ロゴが「mino」の「o」の途中で見事にぶった切れています。使用方法は説明書にもある通り、多重露光をさせて画面の右半分と左半分を別々に撮影できる・・・というものです。

買取りをやっていると、時々、ホントに不思議なものが入ってきます。

ついでに、もうひとつ、ミノルタねたで。

α-7000,9000時代のαシステムの図解入り、セーム革。こんなものもあったのですね。

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2008年5月 2日 (金)

フリーダイアルにて

こんな電話がかかってきました。

A:「アローさん!オリンパスの電話番号分かる?」

私:「(エッ!誰この人?と思いながら)うちも直接取引きしていないので、すぐには分かりませんよ。104で調べたらすぐに分かるんじゃないですか?」

A:「いやいや、オリンパスは新宿にあるって聞いたから・・・」

私:「そこまで分かっているなら、それこそ104で調べたらいいんじゃないですか?」

A:「あぁ、そう」

電話を切ってから思えば、この電話はフリーダイアルでかかって来たものでした。こちらの一方的な考えかもしれませんが、常連さんや取引先ならまだしも、誰か分からない人が突然、それもフリーダイアルでかけてする質問じゃないですよね?104の利用料をケチってか、余ほど何も考えていない自己中心的な発想としか思えません、私には。

カメラ屋なんだから分かるだろう!商売なんだからそれくらい調べなさいよ!とか、お前こそフリーダイアルの通話料をケチって言ってるのだろう!と言われる方もいらっしゃるでしょう、でもそれは違うと思います。お店とお客さんのコミュニケーションだって状況や背景、その場の空気で変わってくるものです。うちの店でも壊れたカメラを持参されて修理をしたいという方が来られれば、オリンパスのサービスセンターなりを調べてお教えすることも多々ありますし。