我楽多屋で買った    モノ・マガジン

Powered by Six Apart

« 2008年4月 | メイン | 2008年6月 »

2008年5月

2008年5月21日 (水)

カメラ雑誌6月号

2008521

昨日、20日はカメラ雑誌各誌の発売日でした。

日本カメラには、別冊付録で「まるごとSIGMA DP1 ブック」という、シグマのデジカメDP1攻略ガイドがついています。一部酷評されている部分もありますが、多くの人が気になっているこのコンパクトデジカメを取り上げるあたり、日カメ編集部のモノ指向が感じられます。本誌では「銀塩×中判カメラの逆襲」が目を引きました。フィルムや現像を考えると、35ミリからのステップアップには少し壁があるものの、フィルムの良さを明らかに感じ取れる中判は見逃せませんね。今現在、一部の人気品や高級品を除けば中古中判カメラの市場価格がとても買い易い状況にあると思いますし。また、長徳先生連載の「一眼レフの王国」で登場するカメラは、我楽多屋で購入いただき、我楽多屋で買ったモノ・マガジンでも取り上げられているイカレックス35Sです。

アサヒカメラは、「ニッコール75周年」の記事が目立ちました。先月のがらくた市、田中長徳先生の「カメラライブトーク」でも話題になりましたが、一番重いニッコールや、もっとも明るいニッコール、もっとも短命なニッコールなどニッコールギネスや、歴史や開発ストーリー、描写比較までニッコールレンズの大特集になっています。また、私どもの同業「大庭商会」さんが閉店のお知らせを載せています。わざわざ枠を取って掲載されるあたり素晴らしいと思いました。長年支持してもらったお客様への礼儀なのでしょう。残された私どもで、カメラ写真マニアの方々へ楽しみの提供が出来るように頑張らなければです。

また両誌とも、カールツァイスから限定発売されるハッセルブラッド用レンズ「ZVクラシックレンズ」3本の記事を載せています。50万円前後するこれらのレンズ、我々のような中古屋も興味津々です。高級な新製品が出て市場が活性化すると、結果、中古市場にも良い波が押し寄せる傾向があるのです。

月刊カメラマンの今月号は、モノ指向より、写真を撮る側の記事が多かったように思います。気付けば17回目を迎えていた連載「ぶらり途中激写の旅」(もちろん「ぶらり途中下車の旅」にひっかけているのでしょう)が、最近どうもパワーダウンしているようで淋しいのは私だけでしょうか・・・。

2008年5月20日 (火)

製造番号で買うカメラ

2008520

カメラ好きも長年続けていると、欲しいモノ・関心のあるモノの多くを手に入れてしまい、買うモノが無くなってくる・・・らしいです。そんな時、ある人は次のステップとして製造番号にこだわった買い物を始めてしまうとか・・・。

製造番号が「222222」などのゾロ目や、「2345678」などの続き番号は、カメラ屋さんが気を利かせて!?高値を付けてしまったりしますが、自分の誕生日にちなんだ番号や、何か自分で決めた数字の場合は、見つけるのは大変でしょうが、価格的な問題は発生しません。

私自身にはそういう趣味はありませんでしたし、今もありませんが・・・。今から10年位前にあるカメラと運命的な出会いがありました。「ペトリカラー35」、コンパクトでとても凝縮感のあるそのカメラは私の好きなカメラの一台です。そのとき既に、使える個体2台・壊れた個体1台を所有していたので、もうこれ以上は必要ないと思っていました。

それは「がらくた市」の日でした。サングッドカメラの沖さんから「陽介さんの好きなカメラ持って来てますよ!」と声をかけられ、我楽多屋の隣りに設けた第2会場へ行ってみると、状態の良いペトリカラー35がありました。手に取りながら「いやいや、もう複数持っているのでやめときます」と言って、テーブルに戻そうとした時に、ボディー軍艦部の製造番号「516516」に視線が行き、以後カメラを手放せなくなりました。実は私の誕生日は5月16日、自分の好きなカメラに自分の誕生日が2回も繰り返して刻印されているなんて~!!!!

我に返った時には、どうやら沖さんに「これください!」と言った後だったみたいです。

********************

「サングッドカメラ」:かつて我楽多屋のスタッフだった沖秋男さんのお店。上野のご自宅の1階が店舗になっていて、靴を脱いであがる珍しいスタイルのカメラ屋さん。昨年夏までは、我楽多屋のがらくた市に限り「サングッドカメラの特別販売コーナー」を設けていました。

  • サングッドカメラ
  • 東京都台東区東上野3-14-3
  • ℡03-3831-6139
  • 【注意】 既に閉店されました

********************

その後、私のもとに壊れたペトリカラー35が何台かやってきました。その中に「440554」という製造番号の個体があります。これより「440516」という個体も存在するだろうと推測されるのですが、そしたら、誕生年まで(昭和44年5月16日)すべて揃ってしまうわけで、出来るものなら手に入れたい・・・です。ジャンボ宝くじに当たるのとどちらが先か楽しみに待つことにしますが。

2008520_2

数日前に入荷したレンズの番号が「10001」。レンズ自体はマミヤプレス用の127ミリ。特にどうってことのないレンズなのですが、なんか魅力ある製造番号ですね。我楽多屋で「10,001円」で売ってます。というのは冗談で、普通に「3,500円」の値札をつけています。

2008年5月19日 (月)

三共カメラの佐藤さん

2008519

銀座の老舗「三共カメラ」の佐藤照男さん(画像左)は、かつて買取名人(画像右)と同じ釜の飯を食べた仲です。三共カメラは細川社長が銀座カツミ堂から独立して興したカメラ店。独立の際、同じくカツミ堂に勤務していた名人を引き抜くように連れて開店したのが始まりです。

佐藤さんは三共カメラ開店の数ヵ月後に入社し、名人の同僚となります。開店当時、名人は夜になって店を閉めると、店のカウンターに戸板を敷いてベッド代わりにして寝泊りしていたのですが、佐藤さんの入社で、そのベッドは佐藤さんに引き継がれたそうです。

2008519a

*上の画像は昭和32年8月の三共カメラ。

2008519b

*上の画像は約50年前の佐藤さん(左)と名人

以後、名人は独立してアローカメラを構えることになるのですが、佐藤さんは三共カメラ生え抜きで50余年。銀座の一等地で舶来カメラを中心に販売に買取りに専念し、まさにその道のスペシャリスト。温厚そうな風貌ですが、ライカやハッセルなどに関する知識は名人も及ばないことがあります。例えばこんなことがありました・・・。ライカM4のブラックペイントなどは、後塗りか本塗りか、なかなか分かりにくいものですが、佐藤さんは一発で判別してみせます。

そういうわけで名人とは古い仲であり、今では飲み仲間でもあります。私も何度かプライベートでご一緒させていただきましたが、普段から優しく親しみやすい佐藤さんは、お酒が入るとさらに愉快になり、得意技はカラオケでわざと音をはずして面白おかしく音痴に唄うことだったりします。

「三共カメラ」:ライカやハッセルなど舶来品を扱う本店と、国産品を扱う三原橋店がある。佐藤さんに会うには本店へ。両店とも状態の良い中古品をズラリと揃えており、価格も銀座としては良心的な設定。

  • 三共カメラ
  • 本   店:東京都中央区銀座4-10-11 ℡03-3543-3951
  • 三原橋店:東京都中央区銀座4-8-7 ℡03-3561-2330(2013年7月1日より
  • 本店内に移転)
  • http://www.sankyocamera.com/

2008年5月18日 (日)

3割バッターでいい

我楽多屋のお客さんの中には、週に何回かご来店いただく方がいらっしゃいます。掘出しモノをGETするためには、なるべく多く足を運んでいただくことが重要なポイントになるのです。なぜなら、中古品の入荷は、私どもも待ちの姿勢。いつどこから買取りの依頼があるか分かりませんから、我楽多屋への品物の陳列もいつも随時。掘出しモノは、いつ出てくるか分からないのです。

しかし、買い物というのは難しいもので、2日続けてご来店いただいたとしても、今日帰って明日来るまでの間に、品物が入荷して他の人に買われてしまえば、当然ながら買うことも目にすることも出来ないわけです。そうかと思うと、年に数回しか来店できない遠方のお客さんが、リストアップしてきた必要なモノをほとんど見つけて買って行かれる!なんてこともあります。

また、買い物を楽しまれる方には、毎回毎回来店するたびに掘出しモノが見つかって買っていたら、お金が続かない・・・とか、買う楽しみがない・・・とか言われる方もいらっしゃいます。3回の来店で1回くらい、これはっ!という掘出しモノを見つけられれば十分だというのです。だから、3割バッターでいいのだそう。でも嬉しいことに、そういうお客さんに限って「今日は買うものがないな・・・来店記念に何かないかな(笑)」なんて気を遣ってくれたりします。

お店が商売的な観点から言えば「ドンドン買ってください!」でしょうが、なるべく長く趣味を続けて楽しんでいただきたい!という気持ちもあります。そのためには、この「3割バッター論」を肝に銘じて、魅力的な品物を永続的に提供できるような店にしないといけないのでしょうね。頑張ります。

2008518

*5月17日午後14時20分頃の我楽多屋の画像。おかげ様で店内には6名ほどのお客様がいらっしゃいます。店先のテーブルの下にあるのは、大型照明(5キロが1台、2キロが2台)。大きくて重いので、どなたか早くお買い上げください・・・。

2008年5月17日 (土)

使い込まれた!?R-D1

2008517

やはり、商売がら・・・いや、職業病・・・、お客さんが肩から提げられているカメラは気になるものです。お話をさせていただくキッカケにもなりますし、「あぁ~この人、見せびらかしてるのかな~」なんて想像力が激しくなったりもします。

画像のエプソンR-D1を見て、「いや~ずいぶん使い込まれてますねぇ」なんて口走ってしまったところ、お客さんがニヤニヤと笑いながら「これは・・・」と教えてくれました。よく考えてみれば、R-D1をどんなに使い込んだところで、マグネシウム合金を使っているからライカのブラックのように地の真鍮色は出てこないわけです。

このお客さんの遊び心、新鮮です。金色のペイントマーカーでちょこちょこと、R-D1のボデーの角っこを塗ってしまった結果が上の画像。使っているうちに剥げてくるので、時々、塗り足したりしてるらしいです。気に入らなければ簡単に落とせるし、楽しいですよ!とのこと。巻き上げレバーや、針式のインジケーターがあるR-D1、さらにレンズにズミターを装着されたりしているので、見た目はまるでクラシカルな機械式カメラにしか見えないですよね。

このお客さん、ズミター用にフードを探しに来られたのですが、残念ながら、本日は適当なフードをGET出来ずでした・・・。すみません、ブログネタだけいただく格好になってしまいました。

TVで紹介される見込み

昨日午後、テレビ局の取材がありました。フジテレビ系全国18局ネットの「ハピふる!」という番組です。その中の木曜特報企画「益田由美のとうきょう歩き」で四谷・荒木町界隈を取り上げるらしく、その中でアローカメラ我楽多屋を紹介してくれるようです。私もどんな風に紹介されるのか楽しみです。

放送予定は、平成20年5月22日木曜日午前9時55分~11時25分。

テレビは黒田さんの時以来になります。名人は一昨年、テレ朝系の「ちい散歩」の取材を受けてましたが。

2008年5月16日 (金)

査定がゼロの買取り

買取り屋ですから、電話やメールなどで日々いろんな買取りの問合せがあります。ライカやニコンなど中古市場で人気のある品物から、値付けの出来ないような市場性のないカメラやコンパクトカメラまで・・・。

今まさにカメラを売ってみようか!とお考えの方は、まず、私どもの買取り案内ページをご覧いただければ幸いです。買取りの方法や流れ、買取金額についての案内を詳しくしています。

 

さて、値付けが出来そうもない品物の相談をいただいた場合の話なのですが・・・。そうはいっても、実際には現物を見てからでないと買取金額の決定は出来ません。特に、お客様がカメラに詳しくない方の場合、電話やメールの相談だけではカメラの機種を特定出来ない場合もありますから、実際には思いのほか良い品物をお持ちだったということもあったり。また、状態に問題がなければいくらかの買取価格がつけられる品物でも、どこかに問題があればほとんど買取価格を付けられなくなることもあるからです。

こういった場合、最悪の場合は査定が出来ない場合もあるわけで、品物をお持込みいただく手間や交通費、お送りいただく送料を考えると、かえってご迷惑をかけてしまうのではないか。。。という心配を我々はしてしまいます。すると中には、「捨てるのも忍びないから」とか「何か利用してくれる人がいれば」と、お金は要らない・・・という人もいらっしゃって、こちらが恐縮してしまうことも・・・。

だからといって、「そうですか!ありがとうございます!」と簡単にタダでいただくわけにもいかないのが商売。そんな風にお客様の足もとをみて買取るようなことをしていたら、長年買取りを続けることは出来ませんから。

じゃあ、実際はどのような方法を取っているかというと。ご来店いただいた場合には、査定としてはゼロでも、うちを選んでいただいたお礼として、いくらかのお気持ちを差し上げるようにしています。また、ご遠方からこの手の相談を受けた時には、品物を着払いで送っていただき、到着後の査定でどうしても値付けが出来ない場合は、そのまま引き取らせていただく方法も取らせていただいております。要は送料分で買わせていただいたという解釈ですね。しかし、上記のような内容で送られてきた品物の買取り額が数万円になり、とても喜んでいただいたようなケースが今までに何度もありました。

あと、1台では値付けが出来ないような品物でも、台数をまとめてもらうと助かります。

2008516

(上の画像は、あくまでもイメージであって、査定がゼロのカメラの例ではありません)

*余計な話かもしれませんが、同業他社には「ゼロ査定はしません」というところや、「送料はすべて着払い」というところもあります。業者として単品で査定できないカメラでも無理に数百円とか千円とかの査定をすることも出来れば、送料着払いを謳っていても、もとの買取金額自体が送料分ないしそれ以上を差し引かれていても気付くことは出来ませんしね。これは解釈見方の違いだろうなと思います。お客様にはその方が親切な業者だなぁというイメージを与えられるような気もしますね。しかし、私どもは本音で勝負したいところです。

2008年5月15日 (木)

小さな写真博物館

2008515

うちの店の2階にあった、カメラの小さな博物館「かめら我楽多館」は今年の2月末に閉館となりましたが、埼玉県草加市に「小さな写真博物館」が仮オープンした知らせが届きました。

以下、案内状の本文を抜粋します。

***************

自宅の一室を小さな写真博物館として仮オープンしました。古写真、アンティークカメラ、8ミリ、書籍など約3000点の映像文化資料を今後10年間にわたり体系的に企画展で紹介したいと考えております。現在、市教委生涯学習課に依頼し、もっと広い展示場を模索しているところですが、今しばらくの時間が必要なようです。まだ期待に沿えるような展示物ではありませんがどうぞお立ち寄りください。

***************

企画者の中島さんは数年前からこの博物館の計画を進めていて、その間に何度もうちの店に足を運んでいただきました。また、我楽多館閉館の際には展示品の他、ショーケースの一部もお引取りいただいたので、今回オープンする写真博物館には我楽多館の血が少し流れているわけで、私どもにとっても感慨深いものがあります。

中島さんに確認したところ、「見学を希望の方はお気軽に連絡ください」とのことでした。見学は以下の要領です。

  • 公開日 毎週水曜日・午前10時~午後3時(希望者は随時)
  • 場所  埼玉県草加市松江2-4-16 谷古宇橋際
  • 連絡先 電話048-931-3844 中島清治まで

2008年5月14日 (水)

フジの引伸ばし機

2008514a

2~3ヶ月、我楽多屋に居座ってしまっているこの引伸ばし機、狭い店内で少々邪魔になってきています。また、台座部分に他の商品を陳列してしまったりしているので、埋もれてオブジェ化している傾向にもあり、ちょっと非常事態・・・。

これを見て「欲しい!」と思った方、特別に安くお譲りしますのでご来店ください。さすがに簡単に通信販売できる大きさ、重さではないので、ご来店限定でお願いします。ちなみに、45,000円の値札を付けていますが、そこから大幅値引きです!

フジ引伸ばし機 A450 レンズ無し

フィルターのブランド

2008514

ご存知だと思いますが、レンズフィルターはレンズの前に装着して、レンズを保護したり、撮影に特殊な効果を出すためのものです。カメラメーカーも各社自社ブランドのレンズフィルターを販売していますが、今も昔も、用品メーカーのレンズフィルターの方が一般的には多く使われているように思います。

現在では、「ケンコー」や「マルミ」あたりが有名なブランドかと思いますが、かつては、「東芝」や「HOYA」、「WALZ」、「マツダ」などというブランドも見かけました。

で、我楽多屋では時々珍しいブランドのフィルターを見かけます。今回、気になったのは「BICOH」(画像:上のフィルター)。はじめは「RICOH」?と思ったけど、シッカリ刻印されているもの、まさかそんなミスは無いでしょう・・・。ネットで検索したら、眼鏡パーツや関連用品を製造している会社があったので、かつて、レンズフィルターも手掛けていたのかもしれません。

もうひとつは、お日様マークのフィルター(画像:下のフィルター)。このマークは「全日本写真材料商組合」のマークなのです。調べれば分かるのでしょうが、多分、過去に販売目的か、もしくはサービス品として作られたものなのでしょう。

画像にはありませんが、ヨドバシカメラさんがかつて作っていた自社ブランドの「LION」のフィルターも時々見かけます。