実はもう1ヶ月以上前のこと、まだカメラ歴の浅い…というお客さんから一つ話題を振られました
「TAKUMAR」と記されているキャップを見つけたのだけど、これはどういう時代のものなんでしょうか?と。
むむむ?これは以前に気になって調べたことがあったような...なかったような...件。
「ASAHI PENTAX」と記されている方はM42マウントの時代のもので間違いなく、金属製。「TAKUMAR」の方は樹脂素材で、かなり後年のもの。
そうだそうだ、ペンタックスAF初期のレンズ名が「PENTAX-F」の頃(下の画像参照)に、同デザインで「TAKUMAR-F」を名乗るものがあったよな…と少し思い出したのですが、その場でお客さんにそれ以上のお答えすることが出来ず、宿題となりました。そして、それ以後も新たに正確なことが判明せずにいました。
ある日、うちのブログの過去記事にこんなのを発見して、即解決。12年前に有力な情報をご提供いただいていたのにすっかり忘れていました…。1989年の秋頃からごく短期間「TAKUMAR-F」ネームで販売されていた事実があったそうなのです。
というわけで、宿題になっていた「TAKUMAR」と記されたキャップは、TAKUMAR-Fレンズに付いていたもので、まず間違いありません。
ちなみに、「ASAHI PENTAX」と記された方とほぼ似た体裁(金属製)で「TAKUMAR」と記されたキャップも存在していて、それは「ASAHI PENTAX」と記されたものよりも古い時代のものとなります。
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何年か前のことと思います。店に綺麗に並べ切れなかったのと、同じ機種の在庫がダブっていたことから、陳列棚の下に仕舞い込んだストロボ。
最近、他のモノを探している時にそのストロボを見つけて、今なら問題なく並べられる〜と思って引っ張り出しました。
値札に「OK」と書かれていたけど、並べる前に念の為にチェックを試みたところ。電池を入れて電源をONにするも、キィ~ンってチャージの音しているのにP.L.(パイロットランプ)が全然灯らない...。長期間使用していなかったストロボには有りがちなことなので、ちょっと待ってみるも全然ダメ…。何度かテストで使用している電池だったので、新品に入れ替えてしばらく待つもダメ。
こりゃ、壊れたか!?と、諦める前に電源ONのままでちょっと他ごとをして忘れてみた。
10分程過ぎたのか?気付いたら、P.L.が灯ってる。発光ボタンを押すとピカッと光った。
オート効いてるか!?確認しようと、センサー部を明るい所や暗い所へ向けて何度か発光させようとすると、またなかなかチャージしきらない。でも、これもよくあること。チャージする発光させる〜チャージする発光させる〜を繰り返すことで、チャージの時間が少しずつ短くなって回復してくるのです(限界もあるのでしょうが)。
これはストロボ内部にあるコンデンサーの性質なんだと聞いたことがります。充電~放電を繰り返すことである程度、性能の回復をさせることが出来ると。何度か聞いた話ですが、新品電池を1セット使いきるくらいコンデンサーの充電~放電を繰り返して復活させた~なんて苦労話を。
ちなみに今日の画像の右側、繰り返しチャージ~発光を繰り返している時に暇なので、iPhoneで発光の瞬間を撮ってみたもの(笑)。
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「これ何だと思います?」と、お客さんから悪戯っぽく聞かれました。
フィルムパトローネを模した何か別のものなんでしょうけど…。これは初めて見るもの。35ミリのホンモノのパトローネより一回りくらい大きなサイズで、プラスティック製。ヒントは窓みたいになった所なんでしょうけども…。
何か分からず私が悩んでいると、お客さんがベロの部分を引き出されました。
すると、そこには数字が記されていました。その配置などから計算機であることが判明!
ヒントの窓が液晶表示部分だったわけです。
お客さん曰く「電池交換の方法が分からず…使えない状態…」とのこと。
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ミノックス35ELが発売されたのは1974年、リコーFF-1が発売されたのが1978年。
ともにちょいちょい出て来るカメラですけども、今まで私はこの2台を比較して見ることが無かったような気がします。
言われてみればとてもよく似たカメラ。後発のリコーFF-1が発売された時には、模倣や訴訟などといろいろな噂が飛び交ったようです。噂の中には、開発はリコーの方が先だったとか?ミノックス35はバルダ社のOEM品であるため、開発自体が自社では無いとか?諸々。でも、結果的に両メーカー間で大きな問題になることはなかったそうです。
そして、個人的に今回初めて気が付いたのがレンズ名。「Color-Minotar」と「COLOR RIKENON」。ここはリコーさん後発なんだから、あえて「COLOR」を外せば良かったんじゃ!?とか思っちゃいます。
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「今日からパリオリンピックが始まりますねっ!」なんて言ってみましたが、個人的にはあまり興味はありません…すみません。
今週初めにやって来たカメラの中に、上の画像のカメラがありました。日本は参加をボイコットした1980年開催モスクワオリンピックのマーク入りのゼニットE。マークと言っても、五つの輪のマーク。
同じロシアカメラのゼニットTTLにモスクワ大会のマークが入った個体も以前に見たことあります。
オリンピックにはカメラメーカーがスポンサーに付いたり、プロカメラマンへのサポート体制をメーカーが整えるので、何かとオリンピックを記念したモデルなどが出て来ます。今まで、我楽多屋にやって来たそれらのモデルの中から画像が残っていたものを集めてみました。
オリンピック関連のブログ記事
★本日25日(木)、地元商店会の打合せのため〜午後1時45分から午後3時15分まで一旦店を閉めさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
「Canon LENS MOUNT CONVERTER A」と「Canon LENS MOUNT CONVERTER B」ってのは稀少品の部類だけども、キヤノン好きな人を中心にしている人も多いと思います。
「Canon LENS MOUNT CONVERTER A」は、L39マウントのレンズをキヤノン一眼レフに取り付けるもの。ただし、近接撮影および顕微鏡撮写真用。「Canon LENS MOUNT CONVERTER B」は、キヤノンFD系マウントのレンズをL39マウントに変換するものです。ともに、手元にある当時のキヤノンの製品カタログに載っています。
では、この「Canon LENS MOUNT CONVERTER E」は何ぞや?というと、エキザクタマウントレンズをキヤノン一眼レフに取り付けるマウント変換アダプターなのです(*この個体、ボディへ取り付けた際にロックするピンが欠品している点をご了承ください)。
手元にあるキヤノンの製品カタログは、1968年に刷られたものと1974年に刷られたものがあるんですがどっちにも載っていません。でも、ロゴが使われているし、名称も同じだし、純正品だと思うのです。
「A」と「B」には意味が無さそうですが、「E」はエキザクタのEなんだと思います。
さらに、ネットで見つけたのは「Canon LENS MOUNT CONVERTER P」というのもの。これはプラクチカマウントレンズをキヤノン一眼に付ける変換アダプターらしいので、プラクチカの「P」なんでしょう。
その存在自体がかなり稀少ではありますが、キヤノンが自社レンズ以外のレンズを自社ボディに付けるための変換アダプターを出していた~というのが少し驚きでした。
ちなみに、コニカやオリンパスあたりにはそれ系の変換アダプターがあって、それらも珍しいといえば珍しいですが、稀少性では今回のキヤノンには敵わないと思うのです。
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写真家中藤毅彦さんの新しい写真集「DOWN ON THE STREET」が先週届きました。今年1月に銀座のSony Imaging Gallaryで開催された写真展の時に予約した待ちに待った写真集。
春の出版予定が初夏までずれ込んでしまったのには、印刷や装丁にこだわったこと、その間に作品点数を増やして再編集したからだそうで、途中ご丁寧にその旨のご案内をいただきました。
今回の写真集も私が昔から思っている中藤ワールド全開な感じ。写真の勉強などろくにしていない私が言うのは恐縮なのですが、そこに写っているその時代その国その街その文化などベースにあるものを超えた人や物のアイデンティティーみたいなものが訴えかけて来る~いや滲み出て来ている作品ばかり。
今週土曜日まで、写真集出版記念展をご自身が運営されているギャラリーで開催されています。写真集はその会場で入手可能です。
ギャラリー・ニエプスは我楽多屋から徒歩10分くらいの所にあります。この暑い中、ニエプスさんと我楽多屋のハシゴなどされなくて結構ですから、今週は四谷三丁目駅や曙橋駅で降りたら迷わずニエプスさんへ足を運んでください。
中藤さんとはもう20年ちょっとのお付き合い(というのは失礼か…)になります。中藤さんが四谷にギャラリー・ニエプスを開くちょっと前まで遡るんです。その時のことは2008年、ブログ記事にしていますが改めてちょっと書いておきます。
ギャラリー開設準備中だった中藤さんが、その合間に何度か我楽多屋に足を運んでくださっていたのです。失礼ながら、その時点で写真家さんとは知らず、気さくなカメラ好きの方と思っていました。その1~2年後、カメラ雑誌に出ていた写真家プロフィールの中に中藤さんのプロフィール写真を見つけて「この人!」と思ったわけです。なので、中藤ワールドの写真に惹かれる前に、中藤さんのお人柄から惹かれているんですよね。
上の画像の「フジ HD-R」と「コニカ 現場監督 WIDE28」、物々交換でお持ち込みいただいたカメラの中にあった2台です。
物々交換成立後、改めて順番に状態チェックや値付けをしていく中で「コニカ 現場監督」の方を先に見ました。動作的にはOKなんだけど、外装が現場で活躍した感あって~白系のペンキが所々付いていたり、幾つか赤いペンキの点もありました(下の画像をよく見ていただくと分かると思います)。
そういうのをヨシな方もいらっしゃるので簡単に取れる汚れ程度の掃除にして、動くけど程度悪いモノとしての値付けをして店に並べました。
続いて、同じく現場系のフィルムカメラ「フジ HD-R」。外装はペンキ汚れは無いものの使い込んだ感がそれなりにあって動作はOKなので、動くものとしての値付けをしました。
この2機種を比較した場合、店側からすると売りやすさ、お客さん側からすると人気の高いカメラがどちらかというと、圧倒的にコニカ現場監督なんですよね。
それを踏まえたうえで自分で付けた値段を見て、「ん~この値段差は…近過ぎる」と思いました。でも、これ以上にフジの値段を下げるのは動く個体なんだから避けたい。だからと言ってコニカの値段をを上げるにはペンキ汚れが気になる。
現場感あるペンキ汚れに価値を見出す方もいらっしゃるでしょうが、綺麗に越したことないという方もいらっしゃるでしょうから、賛否両論あると思います。でも、私としては現場監督のペンキ汚れを落とす作業をして、値段を少し上げることにしました。
それに要した時間と手間を考えると、上げた金額には釣り合わないような気がしますが、まぁ~ヨシとします。下の画像、よく見ていただくとペンキ汚れがほぼ落ちています。
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