我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2017年3月

2017年3月12日 (日)

シャッター切れる?

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前にも一度話題にした、このモータードライブもどきのグリップ兼フィルムケース

モータードライブに憧れた世代の人には「もどき」であろうが、その見た目がカッコ良ければ多少のお遊び感覚で「いいじゃないの!」ってアクセサリーなのかもしれません。

実際の使い勝手は二の次にしても、私もそういうのもアリじゃん!って思っていました。

が、使ってみると、「んん~~?」ってところがあることを教えてもらいました。

いくら汎用品とはいえ、カメラごとにデザインは違うわけですから、有り得ることかもしれません。ただ、底ネジの位置はかなり自由度を持たせているので汎用性は高く、カメラ側のネジ穴が中心部にあろうが右に寄ってようが左に寄ってようがかなり対応します。前後方面にもそれなりに。

でも、これを付けて実際に巻き上げてみたりシャッターを切ってみると、その操作がほとんどムリ!なカメラがあるというのです。

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画像のニコンF。見た目的にはかなりイイ感じです。が、右手でグリップした状態の人差し指から、シャッターボタンの位置はあまりにも遠く…。これでは握りかえる(といってもそれ自体がかなり不自然な格好になる)ことをしないと、シャッターは切れません。

 

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2017年3月11日 (土)

赤城写真機診療所

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先月半ば過ぎ、玄光社から「赤城写真機診療所」(著:赤城耕一)というムック本が発売になりました。

表紙には「患者さま症状別 症例200」とか、「赤城耕一氏があなたのお悩みにお答えします」とか、そんなキャッチが並んでいる本です。

発売前から我楽多屋の常連さん界隈でも、自分の症状を診断してもらわないと~的なことを言われている方がいらっしゃいました。

私も気になって、発売早々に立ち寄った書店でパラパラと見ましたが、、、「あぁ~、我楽多屋に出入りされていらっしゃるようなディープな方には、もう手遅れな本だなぁ~」というのが第一印象でした。

でも、これを言ってしまうと、玄光社さんの営業妨害みたいになって、玄光社さんや赤城耕一先生を敵に回してしまうので不味いな...と思って口をつぐんでいました。

が、先日改めて書店へ行って1冊購入して来ました。買って言うなら、いくらか罪も軽かろう~ってわけです。いや、それは冗談。

まず、「世界でいちばん不親切な写真入門書」とありました。「入門書」です。ちゃんと読んでみたら、テンポ良くいろいろな診断がされているし、たしかに所々には不親切な診断がされていてそれが面白い(^-^)。

これは我楽多屋近辺のディープな方でも、診断してもらうには手遅れかもしれませんが、あるある!的な読み物として楽しめますよ。

で、多分ですが、赤城先生が額帯鏡の如く、頭に付けているフラッシュガンは我楽多屋出身のフラッシュガンだと思います。

 

  • 「赤城写真機診療所〜そんなカメラは捨てなさい〜」
  • 発行:玄光社
  • 著者:赤城耕一
  • 定価:1,800円(税抜)
  • 2月20日発売
  • 主な内容:写真家・赤城耕一が医師に扮し、カメラや写真に悩める患者たちをズバっと診断!Q&A形式で機材選びから使いこなし、撮影の心得まで200のお悩みに答えます。

 

 

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2017年3月10日 (金)

ライツミノルタ

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ブランドものやキャラクターものの限定品は別として、ライカ(当時はライツ)とダブルネームを経験したカメラメーカーは、ミノルタだけじゃないでしょうか。

中身はほとんど日本メーカー製なのに、付いてるネームはライカだけのOEM品ってパターンは何例かあると思いますけどね...。

さて、そのライツミノルタCLですが、1973年ライツ社とミノルタの共同開発で誕生したカメラ。ライカM5がM4までのモデルより大型化してしまったからなのか?小型のMマウントボディというウリで登場した模様です。

日本国内ではライツミノルタCLとして販売されましたが、日本以外ではライカCLとして販売されました。両者は外装の表示が違うだけで、形も性能も全く同じカメラです。製造は基本ミノルタが行ない、ライカCLについては組立てと仕上げだけドイツ・ウェッツラーでやっていたらしいです。

ただ、ライカ自身が大型化したM5の後継機M6を、それまでのM4と同型のボディに戻してしまうので、このシリーズは唯一CLの一代限りで終わってしまいます。

が、ミノルタの方はシャッターを電子式に進化させた、Mマウントの小型ボディを全く新設計したモデル・ミノルタCLEを登場(1981年)させて、その後も8年ほど販売を続けました。

皮肉にも!?そのミノルタ(現コニカミノルタ)、すでにカメラ事業から撤退している寂しい状況。

 

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2017年3月 9日 (木)

重量級フィルムAF一眼

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先日、ライカM10(660g)が重い~って話題をしましたが、実際はボディが薄くなる前のライカM(type240)より20グラム軽くなっていました。

フィルムのM型ライカ(M6は560g)との比較で重い~という印象もあるでしょうし(でもたった100g差)、ライカMを知っている人の場合は、身が詰まっている感で重い~と感じる人もいるかもしれません。ただ、厚みが薄くなったことのプラスの方が全然大きいようなお話でした。

重さのことで言うなら、フィルムAF一眼のこのクラス(フラッグシップ機)も負けてはいません。「ニコンF5」と「キヤノンEOS-1V HS」。

ともに1kg超え、F5が1210gで、EOS-1V HSが1380g。どちらも、単3電池を8本必要とするので、電池込みだとさらに180gほど増します。

しかし、このクラスのカメラが今、残念ながら非常に市場性が落ちてしまっています。とてもよく出来たカメラ達なんですけどねぇ。使ってみよう!という人には、お求めやすい!好環境ともいえます。

でも、デジイチの感覚で連写なんかしたら、36枚撮りフィルムがアッという間の5~6秒で撮り終わっちゃうので要注意。

 

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2017年3月 8日 (水)

ラジオ体操第一

本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」、首都高湾岸線工事現場。

最近、バスの中から何度か工事現場の朝礼を見掛けることがあって、その雰囲気が好きになった。先週の定休日、久々に早朝のポタリングをしていたら、湾岸線に架かる橋の上から見える工事現場に人が集まりだした。

時間は午前8時5分前、「8時から朝礼が始まるのだなぁ!」と思って待っていると、8時ジャスト、ラジオ体操第一が始まった。

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2017年3月 7日 (火)

精確に描かれたM5

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「カメラ毎日」臨時増刊1976年3月版をペラペラと捲っていると、ライカM5の広告が出てきました。当時の輸入代理店はシユミツト。

が、ちょっと違和感を持ったのは高級機の広告なのに「M5」が写真じゃないのです。まだそういう時代だったのか!?と思って、ページを捲って他の広告を見てみました。

キヤノン、ニコン、マミヤ、ペンタックス、フジ、コニカなどカメラの広告を出しているメーカーは、すべてカラー写真でカメラが出ていました。セコニックなんかも白黒ですが写真で露出計が出ていました。

高級機ライカの広告が、こうやってイラストである件、どういった事情なんでしょうか?

この本、時期的にはM5の製造が打ち切られて、50周年記念モデルが登場した翌年なんですよね。でも、広告本文内には特に50周年モデルのことは謳われていなくて、小さくドイツ語表記で「seit 50 Jahren」とだけ記されてる。

そんなわけで、こういうのを勝手に推測するのも楽しい。

  1. 時期的に通常モデルの在庫品を売るのか、50周年記念モデル(小さく表記)を売るのかハッキリしない時期なうえに、50周年モデルの画像提供が本社からされなかった。
  2. 目立つように敢えて写真じゃなくてイラスト
  3. 広告代の節約
  4. 当時の取扱説明書も表紙などには、この手のイラストが使用されているので、特に意味もなくイラストが使用された

どうでしょう、この中に真相はあるのでしょうか…。

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2017年3月 6日 (月)

M10 vs M拾

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昨日のお客さんカメラです。今、ライカファンおよび富裕層に話題のライカM10(画像後方)。

一番のウリは「フィルムのM型ライカとほぼ同じ厚さになった」らしい。でも、持ってみると薄くなったことよりも、重量感をかなり感じました。これは、わたしの感覚がフィルムのM型ライカとの比較になっているからかもしれません。

デジタルのM型ライカとの比較では、ライカM(type240)より20グラム軽くなっています。でも、M9との比較では95グラム重いです。

オーナーさんに印象を伺うと、「M10使ったら、重さは別にして前のはデカくて使えない…という印象になる」とのこと。

大きさ重さは別にして使用上で良いところは?と聞くと、「バッファメモリー搭載(2GB)で連写が出来るようになったことが大きい」とのこと。

恐れ多くも、私のM拾と並べて写真を撮らせていただきました。

ちなみに、お客さんのM10は赤丸ライカマークが「目立つから~」と黒テープ貼って隠されてました。

 

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我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第210回目のテーマは『「ダブル8をドアストッパーにしないための市民の会」に貴重な資料の提供を受ける』です。

こちらよりお楽しみください。

*閲覧は2017年6月初旬までです。

2017年3月 5日 (日)

ペトリ品質!?

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もう、ご存知ない若い人も多いことでしょう。ペトリはかつて日本にあったカメラメーカーです。

当初は栗林写真機製作所といい、1917年からカメラを造っていた国内で歴史あるメーカーです。高度成長期に大手メーカーの台頭や内部で労働争議なども起こり、1977年に倒産しました。

ペトリのカメラの中には独創的なデザインの魅力あるモデルもあって、私二代目もペトリ好きの一人です。

ただ、「ニコンのカメラと機能は一緒で価格は半値」なんてイメージ戦略が、安かろう悪かろう的に裏目に出てしまったり、実際、ロットごとに意匠が違うのでは?みたいな部分もあったりして、所々であれ~?と思う部分があるのも事実です。

今、我楽多屋のジャンクコーナーに並んでいるペトリの一眼レフ2台、「FT」と「V6」。出所は別々なんですが、巻上げレバーが同じようにみすぼらしく劣化しています(上の画像参照)。

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まぁ普通、巻上げレバーがこんな風に劣化しているのって、他のメーカー製ではあんまり見掛けることありません。でも、この2台、確かに劣化しています。

これもペトリ品質なのかぁ~~!?

なんて、こんな話題を提供してくれるあたりもペトリファン的には、可愛げあって心惹かれるのですけどね。 

 

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2017年3月 4日 (土)

そのお気持ちが嬉しい

先日、物々交換でご来店されたお客さんがお帰りになられて、5分か10分後に戻って来られました。「さっき、カメラを壊してしまったようで気になってしまって…」と。

そういえば、そのお客さんが交換物件をお探しになられているときに「コトン」と何かが落ちたような音がしたのを覚えています。そんなに大きな音でもなかったので、私もそれ以上は気にせずそのままでした。

そのお客さん、ウインドウにあったニコンEMを手に取り、巻き戻しクランクのあたりを指さされました。

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こんな状態でした。確かに、巻き戻しクランクとその周辺部が一部無くなっています。

で、「このカメラ買取りますから」と言われる。

わたし的には、気になって戻って来られて、お声掛けくださったことだけで十分。壊したかもしれないから~とお買い上げいただくなんて、もってのほか。だって、そのお客さんがカメラ自体を落として壊してしまったわけではないし、そうだとしたって事故なら仕方ないし。

状況的に判断して、既に損傷していたのものを、手に取られたときにその損傷部が床に落ちてした「コトン」という音だったと思うのです。もし、お客さんが巻き戻しクランクを引き上げたときに損傷したのであれば、指にクランクが残っているはずです。が、欠損した部分すべて、展示台の下に入って行ってしまったようなのですから。

そういえば経験上、ニコンEMのこの部分は弱点と思われます。過去に何度か、ここらへんが欠損した個体を見ています。

お客さんには、「EMのこの部分が壊れた個体を時々見かけますから、これも既に外れかかっていたんでしょう。それが手に取られたときに落ちてしまったんだと思います。だから、気になさらないでください。わざわざ戻って来ていただいてすみません。」と言って、弁償するというご意思を退けました。

じゃぁ、その前にこのカメラを手に取って巻き戻しクランクを引き上げた人が壊したのか!?とか、そういう責任問題みたいなのは、どうでもいいです。うちの店に来た時点でヒビが入っていたのかもしれないし、それを私が気付けなかったのかもしれないし。

まぁ、これを受けて言えるのは~中古カメラというもの、店に並んでいる品物は興味本位で必要以上にカメラをいじったり、カメラを操作する時に雑に扱うのはやめて下さいね、ってことでしょうか...。

 

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