我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2010年4月

2010年4月13日 (火)

s u n

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こんなネタばかりが続くと、変なモノ発見のブログみたいに思われてしまうかもしれませんが、今回の見っけモノはこのレンズフィルター。

「sun」と書かれているのだけど、その文字がえらい大きいというか、えらい平体がかかっていて、ギョギョっと思ってしまいました。

ちなみに、「sun」に続いて刻印されている文字は、「SKYLIGHT (1A) 52mm JAPAN」。

「sun」といえば、かつて存在していた日本のレンズメーカー。アローカメラで買取りをしていると、1960~70年代のカメラとともに一緒に入ってくることが多々あるレンズであります。しかしながら、今現在、一般的な市場性はないので、我楽多屋のジャンクレンズコーナーに並ぶことになります。

でも、今回発見したこのフィルター、見る限り、そんな昔のものでは無さそう。。。海外向けのブランドで、いまだに「sun」というのがあるのかもしれません。

2010年4月12日 (月)

隠しポケット

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最近はあまり使われなくなってしまった、この手のカメラケース。これはペンタックスSPのソフトケースです。SPが発売されたのは1964年のことですから、すでに40余年ほど前のものになります。

SPは爆発的に売れたカメラですし、その当時のことなのでケースを使う人も多く、相当数が世の中に出回ったことと思います。しかし、現存する数は、カメラ自体に比べて明らかに少ないと思います。

その理由は、劣化して廃棄されてしまった・・・というのが、一番の理由かと思います。だからと言って、レアモノという部類のモノではありません。

このケースを知っている人、持っている人でも、案外と気付いていない…と思われるのが、上カバーの内側に予備の電池を入れるための「隠しポケット」があること。

当時の取扱説明書にも「ソフトケース前ぶた内側の天井にあるポケットには、予備の水銀電池が入れられます。」と書かれてあり、隠しポケットの存在を認めています。

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ま、それだけのことなんですが、知らない率が高いのではないか~?と思ったのでネタにしてみました。。。

さて、以下は業務連絡みたいになってしまいますが~。実は、この「電池ポケット」のネタふりはあるお客さんにしていただきました。しかし、うちの店にも当然あるはず・・・と思っていたこのケースがずっと見つからず、困ってました。そこへ、先週土曜日にそのお客さんが再び来店されたので、次回来店の際に、SP用ケースをご持参いただくお願いをしてしまったのですが、、、無事に見つかりましたので、もう大丈夫です。すみません・・・。

2010年4月11日 (日)

レリーズなら・・・?

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「カメラならライカ」、「クルマならメルセデス」、「野球は巨人!?」と、それぞれの分野で確固たるステータス性があり、その分野に詳しくない人でも、知名度が高いブランドというのがあります。その多くは、質の良さ、歴史の深さなどが条件になると思われます。

ただ、その分野を細分化していくと、一般的な知名度の高さは落ちてきてしまうものです。

たとえば、カメラの場合は、前述のようにライカやニコンなのでしょうが、カメラ用品となると、「三脚ならジッツオ」だと思うのですが、これはカメラ好きな人にしか分からないブランドになってきてしまいます。

さらに、「レリーズなら・・・」となると、カメラ好きな人でも分からなかったりするのではないでしょうか?「レリーズならプロンター」と言えるブランドがあります

プロンターとはドイツのシャッターメーカーです。そのプロンター製のレリーズは、シンプルな造りなのですが、スムーズな動きで、信頼性も高いのです。これはプロカメラマンからの情報なので、情報の信頼性も高いと思います。

ただ、カメラのオート化が進み、さらにはデジタルの時代になると、今まで話題にしてきた、レリーズ(ケーブルレリーズ)自体の必要性が乏しくなってきてしまっているわけで、、、「レリーズならプロンター」という概念自体がこれ以上育たない時代なのかもしれません。。。

さて、レリーズの頭の部分に刻印されているマーク。「A」「G」「C」のアルファベットは、創業者のAlfled Gauthierという名前と、創業地のCalmbachの頭文字3つから取ったもの。また、3つの文字の間にある模様は、シャッター羽根と思われます。1904年にコイロスという三枚羽根シャッターを開発しているので。

2010年4月10日 (土)

腰掛けOK 踏台OK

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面白いものを見つけてしまいました!

腰掛けOK、踏台OKらしいです。その名も「プレジデントバッグ」!!

当時のこんな商札、初めて見ました!今となっては、かなり希少なんじゃないでしょうか!そして、とても時代を感じますよね。アローカメラでカメラ・レンズを買わせていただいた時に、一緒に引き取ったバッグの内ポケットに入っていたのです。

買取りをしていると、このタイプのバッグに、カメラなどを入れて持って来られる方が、意外と多いです。というのも、この手のバッグ、今、新品で売っているのを探すのは大変だと思いますが、かつては、カメラをこれに入れて、保存し移動し…という使い方が非常によくされていたのです。

標準レンズを付けた一眼レフボディ以外に、広角レンズ・望遠レンズ1本ずつ、ストロボやフード・フィルターなどがちょうど全部収まるくらいのサイズなのです。で、サイドには適当な大きさの三脚を留められるようになっています。そう、一般人向けのシステムが丸ごと持ち運べてしまうのです。

この手のバッグが持てはやされた、そのかつてとは「1970年代頃」の話になるのかと思います。

ちなみに、このバッグにはニコンFEと28ミリ・50ミリ・135ミリが入っていました。ニコンFEは1978年に発売され、後継機のFE2が1983年に発売されているので、まさに、そのかつての頃のカメラですからね。

2010年4月 9日 (金)

再び学研フレックス

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学研の「大人の科学マガジン」Vol.25のふろく、35mm二眼レフカメラ「学研フレックス」、根強い人気があるようです。聞くところによると、歴代で3番人気だそうです。

昨年末にうちの店で企画したカスタマイズ・コンテストも、たくさんの皆さんにご協力いただきました。そのブログ記事を見た、テレビ番組の制作スタッフさんから、番組内で「大人の科学マガジン」をテーマにしたコーナーが予定されているとのことで、取材協力の依頼連絡があり、昨日、その取材が行われました。

番組名は読売テレビの「大阪ほんわかテレビ」。放送エリアが関西ローカルなので、見られる人は限定されてしまうのですが、4月18日(日)の22:30~放送予定です。

私と、カスタマイズコンテストで特賞受賞のNさんが、実際に学研フレックスを作った人間として登場する予定です。どんなところがオモシロイのか?出来はどうなのか?などなど質問されました。また、うちのアルバイトも「大人の科学マガジン」Vol.17の「テルミンmini」を作った人間として、急遽、取材されました。

上の画像はその学研フレックスで撮影した神田川の桜です。他のお客さんから貸していただいたものなのですが、画面の端が流れるように写る特性が、とても効果的に発揮されているカットだと思いませんか?

こんな描写の特性をうまく利用した撮影を意図的に楽しめたらいいなぁ!と、再び学研フレックスにフィルムを入れる気持ちになってます。

2010年4月 8日 (木)

パトローネ・キーホルダー

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デジタルカメラしか知らない世代が世に出始めているとはいえ、これを見てフィルムと認識出来ない子は少ないと思うのだけど、、、どうなんだろう。。。?

うちの店では、かなり前からサービス品として時々、パトローネをキーホルダー化したものを作ったりしていました。10年ちょっと前まではミニラボ(自家処理現像)もやっていたので、1日に何十本、多い日には百本以上の、現像後の空きパトローネが出ていましたから。

かつては、そこらじゅうにあったパトローネ。今では銀塩派の人くらいしか、身近に感じていないでしょうから、こんなパトローネキーホルダーや、パトローネ携帯ストラップなんてのを作ったら、、、珍しモノ好きな人に注目集めるかな!?

こんなお遊びをしたこともありました!某量販店さんの包装紙を真似て、、、うちの店のロゴをこっそり忍ばせてみました(笑)。

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2010年4月 7日 (水)

第20回 得?or 特?

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レンズの前に付けるフロントキャップ、昔のものには、金属製で味のあるキャップがありましたが、最近のモノはプラスチック製で、これといって趣きのあるものでもありません。

特に、今回の「得?or 特?」用に集めたキャップたちは、レンズメーカーのブランドネーム入りだったり・・・、カメラメーカーのブランドでも程度が悪かったり・・・。カッコは別にして、落しても気にならないという使い方には最適かと思います。

特に希少性があるものでもないので、1階我楽多屋の店内入ってすぐの足元あたりに、ザルに入れて置いておきます。

キャップもカメラの一部なのだから、純正品のキレイなモノでないと~!という人には、ゴミ扱いされてしまうかもしれません。。。でも、レンズをカバー出来れば良いという実利主義な人には、喜ばれるかもしれない「ばザールでごザール」(ザルに入れてるので…)。

普段、我楽多屋ではキャップの値段は100円~で大部分が200円ですが、数量限定の「得?or 特?」企画では、50円と100円の2段階。毎度のように、我楽多屋ご来店早い者勝ちです。

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ところで、上の画像のTAMRONの62ミリ用キャップなど、ホントに100円で良いのか!?と思うくらい、デキが良いです。最近はニコンなどカメラメーカーの純正品もこの形状のキャップになってきています。単にキャップを着脱する時のツマミ易さだけでなく、フードを付けた状態でも、キャップの着脱が可能になったりするのです、この形状だと。

あと、急に思い付いたのですが、キャップの色って、何でほとんどが黒なんでしょうね。。。赤・白・青・緑・金・銀・ピンクなど、カラーバリエーションがあったら面白そう。サイズか沢山あるうえに、色も増えるとなると、メーカーさんも作るのが大変でしょうか?カスタマイズ好きな方、自分で塗って個性を主張してみてはいかが?

2010年4月 6日 (火)

ラジカメ

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このカメラが使用するフィルムは、残念ながら昨年秋、フジフィルムが製造を終了してしてしまった110フィルムです。しかしながら、トイカメラを販売しているような一部の本屋さんや雑貨屋さんでは、まだフィルムの入手が可能だとか。

さて、このカメラ、「ラジカメ」という愛称で1980年頃に売られていたナショナルの「C-R2」という機種です。「ラジオを聞きながら写真を撮ることが出来る」という宣伝コピーで売られていたそうです。当時の定価は、15,910円。

なので、このカメラを見た人の多くは、まず、ナショナル製のカメラであることに「お~っ!」と驚き、次に、AMラジオが内蔵されていることに「お~っ!」と驚きます。ここまでは、常人の域。

このカメラ、レンズ前のカバーを閉じると、ファインダーの中に赤い鍵マークが現れるのです。「レンズカバーが閉じて、シャッターがロックされてますよ!」という警告。現れるマークは、カバーの開閉と直に連動しているようで、その動き方や出て方が、なんともトイチックなんですけどね。

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ナショナル製110カメラのこんな芸の細かさに気付けると、3度目の「お~っ!」という驚きを得られるのです。

我楽多屋で買ったモノ・マガジン更新

田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。今回で126回目になります。

今回のテーマは、『「四谷快談」と同じ黄色いポラロイドSX70アートバージョン』です。

以前にブログで紹介した「激劇カスタマイズの珍SX-70」を買って行かれた長徳先生が、早速、コラムのネタに採用してくれました!!

それでは、こちらからどうぞ!

2010年4月 5日 (月)

晴れてお披露目!

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去年7月に「ボツには勿体ない!?」というタイトルで話題にしたネタを覚えていらっしゃいますでしょうか?覚えていないですよね。。。詳しくは、こちらで確認してください。

簡単に説明すると、某新聞社のカメラマンさんから、我楽多屋の天井からぶら下げられた沢山のカメラが面白いので取材させて欲しいと依頼があったのです。しかしながら、誌面に採用されることはありませんでした。

掲載される予定だった企画は、2007年10月3日から2009年7月1日まで、東京新聞夕刊の一面に100回に渡って掲載された「東京 Oh!」という企画。街中にある変わった光景や面白い風景をインパクトある写真で紹介するものでした。

その企画が平成21年度新聞協会賞の写真・映像部門を受賞し、さらに、誌面に掲載された写真を集めた写真集「TOKYO 異形」が発行されたのです。そして、その前書き部分に4点の未掲載写真が載り、そこに、我楽多屋の天井カメラが載っているのです!!

今回も写真集をわざわざご持参いただいた、東京新聞のこのカメラマンさんのお心遣いには敬服です。ありがとうございます。不要なカメラを手放される際は、特待遇させていただきますので(笑)。

さて、この写真集、わたし的にはかなり見応えありました。このブログでも何度かネタにしていると思いますが、普段は見過ごしてしまいそうだけど、「何これ?」と思うような光景に目が行きがちな私なので、この写真集のテーマでもある見方を変えた「斬新なアングル、圧倒的なインパクト」ある作品に妙に惹かれてしまいました。東京生まれ東京育ちの私ですが、こんなに知らない東京があるんだ!とも改めて思いました。

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最後に写真集のあとがきにあった授賞理由を抜粋しておきます。「斬新なアングルによる圧倒的なインパクトある美しい写真の数々は、読者に新たな視点と驚きをもたらし、写真が語りかけるテーマを考えてもらおうという連載手法は革新性に富む」だそうです。