我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2011年1月

2011年1月13日 (木)

変態カメラ

P299 
P302 

お客さん、自ら「変態っぽい」と言われたので、そのままタイトルに使わせてもらってます。

オリンパスのペンデジタルにマウントアダプタを介して、アリフレックスのレンズを装着されています。

ただ、うちの店に居ると、ペンデジ他、マイクロフォーサーズ機やソニーNEXで、オールドレンズ遊びをされているパターンは結構お見掛けするので、レンズ側の変態加減について、私自身はそれほど反応しませんでした。

どちらかというと、ボディ背面の液晶まわりの異常さが気になりました。ハッセルのフォーカシングフードが付いてるのです。

どうやって付いてるのかを伺うと、特注品のアタッチメントを介しているのだそう。

アタッチメントは特注と言っても、「希望者を募っての一定数生産なのでそんなに高いものではありません」と言われていましたが、それでも、、、ハッセル純正のフォーカシングフードだって、新品なら3万円弱するものです。

また、お客さん曰く「レンズが大きいためにフロントヘビーになってしまっていたのが、このアタッチメントとフードで前後のバランスが良くなって使い易いし、空なんか撮る時に、フードが効果発揮しますよ」とのこと。

前後のバランスは、「金銭的」なことでなくて「重さ」のことですよ。

2011年1月12日 (水)

MINGCA

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P306 

「MINGCA」、あまり聞いたことのないブランド名です。読み方も分からないし・・・。

どこにも「CHINA」とは記されていませんが、中国のメーカーらしいのです。そして、この個体の場合、ほとんど消えて見えなくなっていますが、機種名は「MC K1000」というようです。

ところで、このカメラ、日本製のカメラの何かに良く似ていると思いませんか?

ボディがブラックということと、正面から見ると分かりづらいかもしれませんが、「ペンタックスK1000」にソックリなのです。上から見ると、その真似加減がより分かりやすいのではないかと思って、2台を並べてみました。ね、ソックリですよね!?アクセサリーシューや、巻上げレバー、シャッターダイアル、それにレンズの鏡胴のデザインまでソックリ。

そんなところへ、ちょうどこんな本がやってきました。「中国のクラシックカメラ事情」(朝日ソノラマ発行)。

P311 

これをチラッと見て「えぇ~そんなにコピー機が・・・」と驚きました。コピー機と言ったって、書面を複写する事務機器じゃなくて、カメラの模倣品のことです。

中国製のコピー機はライカ他、多数あるのは知っていましたが、その種類の多さに改めてビックリしました。フジペットやマミヤ6、アグファオプティマまでコピーされてました。。。

この本によれば、この「MINGCA」以外にも同じボディで、「PENTAREX K1000」、「珠江 MC K1000」と表記されたボディも存在するらしい。

ところで、本物の「ペンタックスK1000」は、1976年に輸出用として発売されて、10年後の1986年には国内でも発売開始。その後、1997年まで製造された長寿モデルでした。。。そのわりには、あんまり見掛けないカメラですけどね。

43-86解説

Q0309 
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解説というほどでもないんですが、、、

昨日、カメラ関係の本が少しまとまって入って来ました。そしたら、その中に、昨日の「ニッコール43-86mm」話題に反応するように、とある本の記事でこんなのが見つかりました。

タイミングが良かったので、参考までに載せておきます。「呼び」が解説までしてくれる時代になりました(笑)。

2011年1月11日 (火)

43-86勝負

Q0295 

新年最初のご来店いただいた常連Bさんが、きったねーニコンFを探しているお仲間Hさんと、ちょうど我楽多屋にあった2台のきったねーニコンFを比較中のこと。

「外観は汚いけど、フィルム室はこっちの方が勝ってる!」、「巻上げはこちらがスムーズで~」、「いやぁ、迷うな~」、「あっ、なんか失礼、売り物で勝負して…」などと、品定めに苦戦気味。

一段落ついた後、Bさんがご自身で持参された黒ニコンFを取り出されてからの会話はこんな感じ↓。

  • Bさん 「今日、こちらに来る前に地元のカメラ屋で買った、ニッコール43-86です。年末、我楽多屋さんに43-86があったのを見ていたんですが、やはり無くなっちゃってますよね」
  • 私 「いや~、前にあったのは無くなっちゃいましたが、今日、新たに入荷したのを並べましたよ・・・」と差し出すと。
  • Bさん 「おぉ、負けた・・・。こちらの方が最初期型で、値段も安い。。。今日、私が買ったのは2番目のバージョンで。。。」
  • 私 「やった!うちの品物が勝ち!?でも、買われた方が全然、モノがキレイじゃないですか」
  • すると、他のお客さんが 「ダメだよ、四谷に先に来ないと」
  • Bさん 「そうは言っても~地元のお付き合いもあるので・・・(笑)」

勝った負けた、地元のお付き合い、となんだか中古カメラ屋で交わされる会話としては、ちょっと不思議な感じが面白くて、最後には皆さんと笑ってしまいました。

 

Zoom-NIKKOR Auto 43-86mm F3.5:このレンズは1963年に発売された、国産初の標準ズームレンズなのです。「ヨンサンハチロク」とか「ヨンサンパーロク」とかの愛称で呼ばれることもあります。Bさんのおっしゃられる、最初期型などのバリエーションは、ネームの刻印や鏡胴の塗りの違いなどのこと。

2011年1月10日 (月)

国鉄

Q0284 

買取りをしたカメラのフィルム室に貼られたシール、カメラを購入したか、現像出しをしていたカメラ屋さんのシールでしょう。フィルム全盛時代では、そんなに珍しいことではありません。

ただ、今回、「おぉ!」と思ったのは、そこに「国鉄栃木西口」などと書かれていたから。

国鉄か~。鉄道マニアなら、まだ身近に感じられるのかもしれませんが、そうでないと、ずいぶん懐かしい響きに感じられてしまいます。

民営化されてJRになったのが、いつのことだか思い出せない程。確認したら1987年のことでした。もう、24年前のこと。すると、20代半ばくらいの若者には、「懐かしい」という感覚もないんでしょうね。

ただ、中古カメラ屋では、そのくらいの時代のカメラは、どちらかというとまだ最近のカメラ・・・という感覚で捉えているのだから、そのギャップが不思議な感じです。

ちなみに、そのシールが貼られた画像のカメラは、1978年発売のキヤノンA-1。

2011年1月 9日 (日)

プロ使用の貫禄

Q0278 

見事に使い込まれたニコンF2です。

「こんなになるの?」と思うくらい、右手の中指か人差し指が当たる辺りのクローム塗装が剥げています。

昨年流行った、きったね~系ですが、プロに使われていたことが判明しているので、「プロ使用の貫禄」なんて言い方もしたくなってしまいました。

一緒に買取りをしたニッコールレンズのマウント部は金属摩耗が激しく、素人からすれば、「こんな使い方どうやってするんだろ?」と思ってしまうくらいでした。

純正のリアキャップを付けてもガタガタするので、「そこまで摩耗するもの?」と思ったら、ガタガタの原因はプラスティック製のキャップの方の摩耗でした。。。

ただ、多数あったニッコールレンズはメンテナンスされていたのでしょう。レンズ内のクモリやカビはほぼ皆無でした。

こんな貫禄あるカメラ、持ち歩くだけでも楽しめそうですね。

2011年1月 8日 (土)

生まれ年のライカ・・・

Q0290 
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Q0292 

ちょっと前から、気になって置いてある「ライカのレンズ」というカタログがあります。

古いカタログは、その表現が独特だったり、作例にも興味深いものがあったりするものです。また、推測ながら、自分の生まれ年に近いカタログだろうな~というのも気になった理由の一つ。

実は、これにも「呼び」の経緯がありまして、先月半ばごろ、このカタログの復刻版がありました。

で、前述の通り、私自身が非常に興味深かったのでよ~く見ていたところに、日芸のH君がご来店。きっと、H君も関心あるだろうなぁ~と思って、「良かったら、どうぞ差し上げますよ!」と、ちょっと太っ腹なところ!?をみせてみました。結果、とても喜んでいただけました。

その数日後、いろいろとまとめて買取ったものを整理していたら、またこのカタログが出て来たのです。今度は当時の原本。

その直後にH君がタイミング良くご来店。再び太っ腹なところ!?を見せて、「良かったら、この前の復刻版と交換しようか~?」と言うと、H君は「いや、原本は貴重だから、遠慮します。欲しい人に売ってください」と謙虚。

そのまま、年を越し。

飯田鉄先生がご来店された時に、このカタログが話題になりました。飯田先生も興味深くご覧になっていたので、「これはいつ頃のものでしょう?」と聞いてみると、巻末に記された数字の羅列を見て、「1969年でしょう」と。

「やはり~私の生まれ年にビンゴだっ!」と私が言うと、飯田先生が「これは二代目さんのところで」と私の方へ差し出しながら、「ネタにもなるじゃないですか!」と。

というわけで、本日のネタに採用されたのです。

生まれ年のライカを所有したい~という話はよく聞きますが、生まれ年のライカのカタログとは…(笑)。

2011年1月 7日 (金)

見てしまった・・・

Q0263 

カメラケースの底にあるネジは、何かと使い道のあるものです。(例えば、こんな風にボトムグリップとして)。

なので、腐食や破損でケースとしての使用が困難なケースはそのまま廃棄せずに、ネジだけは取り外したりしています。その解体作業が上の画像です。

普通、ネジはケースから抜け落ちないように、U字型の薄い鉄板などで挟まれているのですが、今回解体したケースの中には、色・柄付きの薄い鉄板が入っていました!

これは明らかに何か(缶ジュースとか?)の再利用!?

再利用が悪いってことじゃないけど、このケースは20~30年ほど前のカメラのケース。使い捨て電化品と化した今のデジタルカメラとは違って、まだカメラが高級品と捉えられている時代のもの。それも、N社のカメラケース。

なんか見ちゃいけないものを見てしまったような気持ちになってしまいました。。。

我楽多屋で買ったモノマガジン更新

田中長徳先生の連載コラム「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。

第135回目の今回のテーマは「2011円の開運ちんちろりんでミノルタゲット」です。

こちらより、お楽しみください。

2011年1月 6日 (木)

結び目ストラップ

Q0281 

今までにも何度か見掛けているストラップです。両端部分に複雑で大きな結び目が付いていて、これが東洋的というか、、、韓国の装飾品とかにありそうな感じです。

今回初めて気付いたのが、先端の取り付け金具部に「W-GERMANY」と刻印されていること。

それを見て一瞬、金具だけ別物か?と思ったけど、複雑な結び目の先に付いているのだし、いやいや、もともとセットのものだろう~と判断。ドイツものならば、長徳先生に聞いてみよう~と。

で、年末のがらくた市で聞いてみたところ、「この金具が異様に頑丈で、私の知り合いに、このストラップを付けて、ライカM4のアイレットが僅か数ヶ月で侵食されちゃった人がいますよ!」と長徳さん。トンでもない情報を入手しました。。。

頑丈なのはいいけど、使い方を気を付けないと、見た目に似合わずカメラをも食っちゃうストラップらしいです。