我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2009年9月

2009年9月13日 (日)

ニコンF6

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買取り依頼のあった「ニコンF6」です。この手のカメラが我楽多屋に並ぶことはありません、あしからず。

ニコンF1桁シリーズは、その時代時代のニコン最高級機であることはご存知かと思います。現行では、それがこの「F6」です。

しかし、もしかすると、これが最後のF1桁機種になる可能性もあるわけです。ご承知のように世の中はデジタルカメラが主流になり、フィルムカメラの現行機種自体が数えるほどしか存在していません。今、フィルムカメラの需要はより趣味性が強いものとなり、限られた人気機種以外は全体的に厳しい中古相場になってきているのも事実です。

そのような状況の中、新品価格に対する中古価格の比率が比較的いい状態を保っているのが、国産35ミリフィルムカメラの中ではこの「F6」かもしれません。

擬人化すれば、必死に頑張っている感のある「ニコンF6」に何故かエールを送りたくて取り上げてみました。

ちょっと前、「F5」の買取り依頼があった時にも、あの重量級ボディ(F6比で、高さ+3センチ、重さ+250グラム)を改めてじっくりと見て、とてもカメラらしさを感じました。FやF2に比べれば、電子武装化されたカメラであり、どちらかというとデジタルカメラに近い電気製品的なモノかもしれません。それでも、カメラらしさを感じたのは、フィルムカメラであるという先入観があるからかもしれませんが、D1やD2、D3よりも確実にカメラとしての存在感を感じました。この「F6」にも同じ印象を持ちました。

考えるに、フィルムカメラの場合、裏ブタを開けると、フィルム室やシャッター幕、巻上げ軸などの内部があらわになります。また、デジイチのように、CCDにホコリが付くからレンズ交換も慎重に・・・ということありません。その包み隠さず、さらけ出してくれるあたりに何か魅せられるものがあるのかな~なんて思いました。

つい先日、ライカの「M9」が発表されました。当然ながら・・・残念ながら・・・デジタルカメラでした。そうなると、突如のフィルムカメラ復活を期待するなら最短で「M10」しかありません(笑)。ところで、果たしてニコン「F7」は登場するのでしょうか、、、F1桁シリーズの過去のライフサイクルで見積もると・・・

  • F/1959年登場
  • F2/1971年登場
  • F3/1980年登場
  • F4/1988年登場
  • F5/1996年登場
  • F6/2004年登場

8年+αごとに次の型が出ているので、最短で2012年ごろには登場してもいいタイミングではあります。まだ、3年程ありますが、今後のフィルムカメラ市場の動向が影響するのは間違いないでしょう。

2009年9月12日 (土)

店内の足跡

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昨朝の開店準備中のこと。昼間は外に置いていて、閉店時は店内にしまっている商品ケースを持ち上げて外に運び出そうとすると、その下に裸足の足跡が一つ・・・。

前日の営業時間中についた足跡なら、すぐに気付くだろうし、遅くとも閉店作業中には気付くはず。。。それに、裸足で来店したお客さんが居るってこと?となるわけで、さすがに裸足のお客さんが居たら、その場で気付くでしょう。

でなければ、夜中、店内に何者かが侵入してつけた足跡か。。。しかし、そうだとしても荷物を一旦どかしたことになるわけで、狭い店内では手前から順番に荷物を動かさないといけないから大変な話。それに、荒らされた形跡や盗られたモノもありません。

どちらも信じ難く、前者なら奇妙な話、後者なら怪奇か物騒な話。

買取名人に「この足跡見て!」と言うと、どうしたのだろう?と興味深々なようす。デジカメで撮っておいたら?と早速、ブログネタに使えるのでは~と私と同じことを考えてました。

さて、この足跡の正体、あなたならどう推理しますか???

2009年9月11日 (金)

BC

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「BC」といっても紀元前の略号(Before Christ)ではありません。

少し前に話題にした「オリンパス35DC」の「F」ボタン。その時にちょっと触れましたが、初期の頃のモデルには、「F」ボタンも「BC(バッテリーチェック)」ボタンも無いようです。1974年頃のモデルから、「F」ボタンと「BC」ボタンが装備されるようになったようです。

で、今ここにある「オリンパス35DC」、どちらのボタンも装備された後期のモデルと思われます。そして、ボディ前面左肩部分に「BC」というシールが貼られています。思い返してみれば、今までにも何度かこのシールを見た記憶はありましたが、特に気にすることもなくやり過ごしていました。

ところで、このシールって「BC」ボタンを装備していることを誇っているシールなんでしょうか!?

もしそうだとしたら、そんなに大袈裟なことかな?と思ってしまいますね。いや、これは私の勝手な妄想で本当は違う意味の「BC」なのかもしれません、であれば、私の赤っ恥になりますが。。。

今のデジカメなんかでも、店に並んでいるサンプル品や、買って箱から出したばかりの現品には「〇〇機能搭載」とか「0000画素」とか書かれたシールが貼られていますが、あれを貼ったまま使う人はあんまり居ないでしょう。

しかし、オリンパス35DCの「BC」シールは、あえて剥がすほどの存在感でもなく微妙な体裁。

それと似たものに(最近はないのかな・・・)、タクシーのリアトランクあたりに「4速オートマチック車」などと書かれたシールが貼られている時代がありました。多分、マニュアルミッションのタクシーが多かった頃、シフトチェンジが下手な運転手のクルマに乗ってしまうと酔ってしまう~なんてことも多かったのかもしれません。

そこで、「オートマチック車なら快適!」みたいな主張のために貼られていたのかもしれません。でも、クルマの後ろに貼られても、タクシーを拾う人には見えないんですけどね・・・。

2009年9月10日 (木)

美の壺

NHK教育チャンネルで毎週金曜日夜10時から放送している「美の壺」という番組があります。

暮らしの中に隠されたさまざまな美を紹介する番組で、日常でも使っているような器から家具、着物、料理、建築に至るまで、衣食住、人の暮らしを彩ってきた美のアイテムを取り上げて、それぞれのアイテムの選び方・鑑賞法を、いくつかの「ツボ」に絞って分かりやすく解説してくれます。

今までに、「徳利と盃」「手ぬぐい」「木の椅子」「木造校舎」「バイオリン」などなど様々なテーマで放送されてきました。

で、9月11日(金)の放送は「クラシックカメラ」。

マニア向けの番組内容ではないかもしれませんが、こうやってNHKでクラシックカメラ・フィルムカメラを取り上げてくれることで、広く世間に注目されて、見直されていく可能性も高いわけで、我々業界や、マニアにとっても必ずや良い風に違いありません。

番組の進行役は俳優の草刈正雄さん。そして、今回の「クラシックカメラ」編では、田中長徳先生・飯田鉄先生など、うちの店でも毎度お馴染みの先生が解説役で出演するそうです。ますます見ないといけませんね!

世界の中古カメラフェア2009

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I.C.S.主催、毎年恒例の「世界の中古カメラフェア」が有楽町で今月開かれます。

昨年のポスターとDMも意外なイメージでしたが、今年のも親子のイラスト入りで新しいイメージです。「WE LOVE VINTAGE CAMERAS!」なんてタイトルまで付いてます。

企画としては、3日間の開催中、土・日曜は「10,000円均一セール」、日曜は「サンデーサービス」があるようです。ちょうど、中日の土曜はうちの店も「がらくた市」ですので、合わせてよろしくお願いします。

  • I.C.S.世界の中古カメラフェア2009
  • 2009年9月25日(金)午後2時~午後8時 : 9月26日(土)午前10時~午後8時 : 9月27日(日)午前10時~午後5時 (各日開催時間に注意)
  • 有楽町交通会館12階ダイヤモンドホール
  • 主催:I.C.S.輸入カメラ協会
  • 協賛:株式会社コシナ、株式会社日本カメラ
  • 入場無料
  • 各種クレジットカード及びショッピングローン取扱い

 

ここからは昨年のブログ原稿の流用になりますが。。。

さて、有楽町へ行った帰りには、また、行く前に、四谷三丁目にお立ち寄りいただくのも良いかと思います。有楽町での購入資金確保にアローカメラでカメラを売るのもよし、有楽町では買えなかったがらくた品を我楽多屋で買うもよしです。有楽町からアローカメラ&我楽多屋にご来店いただくには、地下鉄丸ノ内線の銀座駅から、新宿・荻窪方面の電車に乗り、5つ目の四谷三丁目駅で下車です。所要わずか11分、運賃160円。四谷三丁目駅から店までの地図は↓。*有楽町の中古カメラフェアの地図ではないのでご注意を。

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2009年9月 9日 (水)

「JILLE」って?

昨朝、開店前の1階我楽多屋店内にて雑誌の撮影がありました。雑誌と言っても、お馴染みの日本カメラや月刊カメラマンなどではなくて、「JILLE」(ジル)という、なんと!10代後半から20代のカジュアルファッション好きな女性向き雑誌の撮影でした。

「また何で?」と思われる方がほとんどでしょう。担当カメラマンさんが以前、我楽多屋にお越しいただいたそうで、古いカメラが並んだこの店の雰囲気の中でモデル撮影をしよう!ということらしいです。

撮影風景をデジカメで撮影しとこう~なんて思っていたのですが、撮影時間2時間の予定が小一時間ほどで終了してしまいキッカケを逃しました。。。

ただ、撮影風景をチラ見していたところ、ポラを引いてカットを確認したり、アシスタントさんがフィルムを詰め替えている様子が見えたので、よく見ると撮影機材はニコンF3でした!なんと!フィルムカメラ!!

店内撮影の後は荒木町内路上で残りのカットを撮影していましたが、それも終了後、カメラマンさんが店内に戻って来られたので聞いてみました。機材がフィルムカメラであることを。

すると、そのカメラマンさんは100%フィルムで仕事しているそう。ファッション系の雑誌では比較的フィルム率が高いらしく、その理由は「デジタルの解像度は十分だけど、質感が出ないから」だそうです。

編集の人にもちょっとだけ聞きました。「デジタルでも同等レベルの仕上がりが見込めるようになってきたし、後工程を考えるとデジタルが便利だけど、フィルムでやってます。デジタルでやるページもありますけど。」とのこと。残念ながら時間がなくて、そのこだわりまでは詳しく聞けませんでした。

さて、正直なところ私はこの雑誌を知りませんでしたが、今回の撮影分が掲載されるのは10月10日発売号らしいです。誌面を見た若い女の子が、古いカメラかわいい~!とカメラに興味を持って、うちの店に来てくれれば幸いなことです。

Jille

  • 媒体名  「JILLE」 株式会社 双葉社発行
  • 発行部数 13万部
  • 発売日  毎月12日発売
  • ターゲット  10代後半~20代のカジュアルファッション好きな女性
  • 定 価   450円(税込)  

2009年9月 8日 (火)

ニコンFが・・・

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この変形したニコンF、どうしたものか分かりますか?実にクダラナイ話なので、読んでいただくのも恐縮なのですが、、、

コピー台の上で原稿物を動かしながらコピーをとって遊んだものです。。。

先日、名人に銀行ATMの利用明細書のコピーを頼まれて、コピー中に「アッ!」と不備を思い出して、途中で明細書を持ち上げたら不思議な形にコピーされたのがきっかけ。

実物のカメラで試しにやってみましたが、さすがに立体物はうまく?いや、不思議な感じにはコピーされませんでした。そこで、ニコンFの写真を使ってみたら、こんな具合になったのです。ちなみに、下の画像が実物のカメラのもの、左がオリンパスペン・右がペトリカラー35。

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なんか~この遊び、うまくやると芸術性があるような感じしません?ただ、なかなか思うような構図にするのは難しくて、とりあえずは偶然性を楽しむくらいにしておいた方が良いのかもしれません。

私の場合、コピー用紙の無駄遣いにしかならないと思い、ミスコピーや両面にコピーしたりしましたが、それでも限界を感じてすぐに諦めましたが。。。

2009年9月 7日 (月)

S310に一目惚れ

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9月4日付けブログの「変な?ストラップ」を見て、駆けつけていただいた常連Dさん。所有しているコニカFS-1のストラップは今まで、片側だけ三角リングを付けて不思議を感じていたそうです。幸い、先客もなく、各種ストラップ300円のケースの中に残っていたので、お買い上げいただきました。

今日の本題はそちらではなく、その日にDさんが持っていたカメラ、上の画像の「ZEISS IKON S310」です。以前にも言ったかもしれませんが、小さいのにメカが凝縮されたようなカメラに魅力を感じてしまう私は、このカメラに一目惚れ!?したような感じ。

まず全体としての佇まいに、私の一番好きなカメラ「ペトリカラー35」に似た雰囲気を感じました。

カメラ機能としては、絞り優先式AEカメラ。あんまり詳しい資料がないのですが、、、1971年、ZEISS IKON(ツァイス イコン)が最後に造ったカメラの系列(S310に連動距離計を組み込んだS312が最終機種)らしいです。レンズはテッサー40mm/F2.8が付いています。

真上から見た時に、ボディの両サイドが斜めにカットされているあたりがデザインの一番のポイントのような気がします。そして、手に取ってみるとズッシリとした重量感で、小さいからと言ってトイ系でないことを主張しています。

で、私がネタにしたかったのが以下の2点。

一つは電池ボックス。上の画像に写っている赤い線の入っているロケットみたいな形をしたのが電池ボックス。カメラ底部の電池蓋を回すと、電池蓋と一体のこの大きな電池ボックスが外れます。MR9系の電池を4個も使用します。

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そして、もう一つは、ファインダー内に表示されるゾーンフォーカスのイラスト。一般的なものと同様で、「人のアップ」「人間のグループ」「遠景」のイメージイラストなんですが、、、よく見ると「人のアップ」のイラストが明らかに女性、で、その髪のボリュームから髪を結っている日本女性みたいなんです!!5千円札の樋口一葉みたいなぁ~。

 

ゾーンフォーカスとは・・・ピント合わせの方法に使われる方法の一つで、カメラ(レンズやファインダー内など)に表示されたイメージイラスト(ピント合わせの位置を適当なイメージで表示)に、被写体までの距離に応じてそれらのイメージイラストを選ぶことでピント合わせをしようとする方法。う~ん、文字で伝えるのは難しい。。。

我楽多屋で買ったモノ・マガジン更新

本日7日「我楽多屋で買ったモノ・マガジン」を更新しました。更新は毎月5日がメドなんですが、今月は2日遅れました。長徳先生には事前に原稿をいただいているので、私の不手際です、、、スミマセンお待たせしました。

今回で第119回目、テーマは「カメラ関係図書もってけ!泥棒!市!」にて「銘機礼讃1と2を買う」です。7月のがらくた市で行なった特設第二会場での書籍販売でのお話です。こちらからどうぞ。

2009年9月 6日 (日)

受光部・・・

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セレン式露出計の受光部を、受光部と認識していない若者が多いようです。

上の画像で、左2台のカメラでは左肩部分、真ん中と右上のカメラではレンズの周りの部分、右下のカメラでは右肩部分の格子状のレンズみたいになっているところがその受光部です。

ここがストロボのように発光するの?とか、あくまでもデザイン上の飾り窓?とか、いろんな見方や想像をしているようです...。

しかし、それも仕方のないことですよね。ダイアル式電話機のかけ方が分からない子供がいるのと同じように、彼らが育ってくる環境の中にセレン式露出計を内蔵しているカメラが存在していなかったのでしょうから。

下の画像の「ペトリEBN」(←これ、かなりレアモノ)の受光部なんて、その形自体がある意味かなり洒落てますよね?青や赤、緑など・・・ムーディーに七色に光ってみてもいいくらい(笑)

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また、いっそのこと、こんなカスタマイズされたホルガの右肩部分の空きスペース(黄丸の部分)にジャンクカメラから外した受光部分を貼り付けてみても面白いかも。。。

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