15年間も毎日ブログを書き続けていると、過去に話題にしたモノをすっかり忘れてしまっていることがチョイチョイあって、気になったら検索することにしています。すると、すでに話題にしていたモノで…では却下~なんてことをしています。
長徳先生には月に1回ですが、さらに長く23年間もコラムを書いてもらっています。過去に数回だけ話題の中心がダブっていたので、原稿を書き直してもらったことがありますが、今となってはもう人のことを言えないくらい、自分の記憶が怪しくなってきています。
今日の話題「シグマのPANTEL」レンズ。
ブログを書き始める前に情報を得ようと思って検索したら、自分が書いた過去のブログ記事が出て来てビックリしました→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2012/04/pantel.html
前回は「SIGMA PANTEL 135mm/F2.8」でした。今回は「SIGMA PANTEL 300mm/F5.6」です。「PANTEL」レンズとはパンフォーカス撮影をウリにしたレンズで、望遠レンズとしては最小絞り値が一般的なモノよりも1~2段小さく「64」まであります。被写界深度を深くしているのです。
今回も鏡胴に記された被写界深度目盛りを見てましょう。*今日に限ったことではないのですが、本ブログの画像、本文中の画像をピンチアウトして拡大すると像が粗くて見ずらいことがあると思います。その際は画像を一度クリックしていただくと拡大画像が開けるようになっています。
絞りリングにある目盛を「PAN 64」に合わすと、20m~無限大までピントが合うことになっています。また、近接側では6m~8mまで合うことになっています。
ちなみに、絞りを「22」にすると、30m~無限大・6m~約6.6mのピントが合うことになっています。
確かに随分と差が出て来ますが…。暗いF値でそういう距離を撮影するのはどんな条件なのか…私には謎です。
パッと見た目の「直線的デザインではなくて曲線的でデザインであるから~」などの感覚で、これがニコンFではなくてニコンF2のアイレベルファインダーと判別出来る人も多いと思います。
そして次に「でも『名板』が無いね…(代わりにシールが貼られている)」などと言われることでしょう。
しかし、今日の話題はそこじゃないんです。よ~く見るとファインダーの底側のキャップがオリジナルではなくて、半透明のものであることが分かるでしょうか?
半透明の樹脂製のこんな形状をしているんです。
何これ???これが何か分かる人はまず居ないと思います。
このアイレベルファインダーを持ち込まれた人に聞いたところ、「荻野屋の釜めしに付いてくる漬物が入ってた容器」だというのです。ビックリ!!
形状的に少し余計に膨らんだりしている部分もあるにはあるんですが、合せてみるとちゃんとハマって、こうやって持ち上げても落ちたりしないんです。
この発見、ノーベル賞レベルですな(^_^)
★本日7月23日(日)は都合により閉店時間を大幅に繰り上げて、午後2時に閉店させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
スーパーヤシノンR 13.5cm/F3.5、レンズマウントはM42です。
そのマウント部分が「取って付けたようなデザインをしているなぁ〜」思ったら、ヤシカ一眼レフの最初期シリーズ・ペンタマチック(3機種限り1年程で消滅した専用バヨネットのレンズマウントを持つカメラ)に同デザインのレンズがあって、マウント部を変えて製品化したものらしいです。
いや…そもそも自動絞りになっていないし、鏡胴自体が細い筒状であることからも、このレンズはもともと一眼レフ用に作られたものではなくて、どうやら~レンジファインダー用のL39マウントの同スペックレンズからの急造品っぽい…と見られているようです。販売期間も短かったようなので。
同じ人が持ち込まれた同じくM42マウントの標準レンズ「ヤシノン 5cm/F2.8」。こちらのマウント部は取って付けた感はないものの、自動絞りになっていないので、前述の13.5cmと同じような背景があるのかもしれません。
今時はこんな風にして遊ぶ人が多いんだろうなぁと思ったら、ペンタックスのデジイチに付けてみたくなって、この一枚。
★本日7月22日は第4土曜日なので、午後2時から恒例の全品1割引きサービスを行ないます。
★また、明日23日(日)は閉店時間を大幅に繰り上げて、午後2時とさせていただきます。
「なんか…このタムロン違うな…」と思いました。
最新レンズの情報バリバリの人には今ごろ何を言ってるの?笑われそうですが、「TAMRON」のロゴ文字、もう6年前にこれに変わってたんですね(^^;)
実際、私だってこもロゴ文字を見たのは初めてではないのですが、我楽多屋に並べる商品としてこのロゴ文字のフロントキャップが出て来たのは初めてのような気がします。
ちなみに、旧ロゴは下の画像内の左上ので1978年から39年間に渡って使用されていたらしいです。
さらにその前のロゴは下の画像内の右上だと思うのですが、ちょっと見ずらいですかね。でも、このキャップのロゴ文字の入れ方が凝っているんです。地が斜めになっているので字面が同じ高さになるように、後半の文字へ行くほど浮き上がるように処理されているのです。
ペンタカバー部分が凹んでいるニコマートELの個体数が多いことは、何度か話題にしていると思います。
何故に他のカメラより凹んでいる確率が高いのか?正確なところは分かりませんが、話題にするたびにお客さんからもご意見をいただくことがあり、おおよそ正しそうな理由を見つけました。
そもそもペンタカバー部分が構造的に弱いのでしょう…(>_<)
それとホットシューにストロボを付けた状態で何かにぶつけたり、地面や床に落としたり…なんてことも原因の一つではないかと。ニコマートとはいえニコン、他メーカーの同クラスのカメラよりも気合いを入れて撮る人が多かったであろうことも推測出来ます。それゆえ、ストロボ撮影された機会も多かったでしょうし、雑~というわけではなくて、カメラの扱いよりも撮影が優先~的な環境も多く、ぶつけたり落としたりなんてキッカケも少なくなかったのかもしれません。
さて、2年前にかなり凹みの酷い個体の画像をアップしました。それがこれ。
今回さらにそれの上を行きそうな個体が出て来ました。
ちょっと不思議なのはペンタカバー前面は赤い矢印の方向に力が加わった凹み方で、ペンタカバー背面は黄色い矢印の方向に力が加わった凹み方。えらい複雑な落下をしたのか?二度以上落下したのか…。
我楽多屋は中古カメラ屋の中でもかなりマニアック系の店のようです。それでも、フィルムカメラに触ったことさえないという超ビギナーの方が来店されることもあるのです。
そういう場合、フィルムカメラに関する事前知識が全く無いような人の場合は「自分なりにこんなカメラが欲しいとか使いたいとか、こんな写真を撮ってみたいとか~もう少し勉強されてからご利用いただいた方がいいと思いますよ~」なんて、厳しい言い方をしてしまうこともしばしば。
また、店内の品物ほぼ全部が現状売りであることや、多少のトラブルがあってもそれを理解した上で騙し騙し使えるような人向けであることを伝えるようにしています。
ビギナーさんでも、それらを理解してくださって話を進められる時は私なりのアドバイスなどをさせていただいています。
で、このカメラ。巻上げレバーを回して放した途端にシャッターが切れてしまいます。それでスローシャッターが粘っていたり、まともにシャッターが動作していなければ、まともに使えない~という判断で話は終わりなんですが…。いちおうシャッターはそれなりに切れるのです。
ということは、巻上げレバーを回した状態で保持して、今だ!シャッターチャンス!という時に指を放せば使えないことない…わけです。
でも、これは前述の「騙し騙し使う」のレベルの域を超えているので、不動品と同レベルの値付けをしています。
★本日第3火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
「Made in Occupied Japan」については、何度か話題にしたことがあります。戦後のアメリカ占領下時代に、輸出するカメラには「Made in Occupied Japan」の刻印をすることが求められていました。→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2017/08/made-in-occupied-japan.html
一番最初に話題にした時に書いていますが、「部品交換してしまえば済むような底蓋に刻印していたり、表裏するレバーの側面に刻印して裏返してしまえば見えなくなってしまったり、最たるものはキャップにだけ刻印されていたり~と、目立たないような工夫がされていた節が感じられなくありません」。
今回の品物はお客さん所有のニコン製ユニバーサルファインダー」。こんな所に刻印されている~ということで見せてくださいました。
ユニバーサルファインダーのボディへの取り付け部にとても小さく「Made in Occupied Japan」と刻印されているのです。
ここ、何度も繰り返し取り外していると擦れてしまう部分です。実際、この個体もほんの少しすり減っている感があります。
そんな部分に刻印されているのです。やはり何か目立たせたくない思惑みたいなのが感じられちゃいます。
もう、その見た目だけでネタにします。
ZEISS IKONのBOX-TENGOL。これは「56/2」とかいうタイプのようで1948~1956年頃製造された、BOX-TENGOLの最終型。
これより古い型では、黒い箱にレンズが付いてるだけのような見た目のもの、これと同じように絞りやフォーカスのレバーが有っても黒一色の仕上げのものなどが多いですから、この型の前面はかなり凝ったデザインがされています。
レンズの上側は3段階のゾーンフォーカスレバー、下側は3段階の絞りレバー。上方の両角にある丸い窓は左上が横位置用・右上が縦位置用のファインダー窓です。
真正面から見るとこんな感じ。