かつて一度は大~きく値が落ちたこともある、コンタックスのTシリーズ。ここ何年か高~く売るお店もあるようですが、そのT2とTvsのデータバックです。よく似ているけど大きさが微妙に違います。
電池を入れたら、両方とも表示された年月日は「'87-1-1」でした。
そこでまず思ったのは、この2機種って発売時期が一緒だったっけ?って点。
調べたら、T2が1980年12月発売で、Tvsは1993年9月発売。3年も違いました。
で、そもそもが表示された年月日は、T2の発売よりも3年も前。こういう初期設定値ってのは、そのカメラに合わせて設定されているわけじゃないってことです。それは少し前に話題にしたオリンパスのデータバックの時から分かってることですけどね。
なので、今日の話題のポイント発売時期と初期設定値がズレてるから~ってツッコミを入れようってわけじゃなくて、この2台の発売時期の差を再確認する点。30年も前のことで忘れてしまっている人も多いでしょうし、若い人なんか生まれる前のことですからね。
それから、デート機能について感じるジェネレーションギャップについて一点。もし日付設定が間違えてたら、表示やプリントをしなければ良いじゃん!って若い人の中には思う人も居るようですが、フィルムカメラの場合は撮影時に日付をプリント(写し込む)しちゃうと、消せませんからね。
キヤノンのコンパクトデジタルカメラ「パワーショット」シリーズ。その中で機種名に「Pro」が付くのはたった3機種のみ。さらに「Pro1」と一桁数字なのは後にも先にもこの1機種だけだそうです。そんな当時のフラッグシップモデルが発売されたのは、ちょうど20年前の2004年。
そのカメラを持参されたお客さんから、ネタとして「電源ONの仕方」について興味深い事実を教えてもらいました。
電源OFFは銀色のOFFボタンを押せば良いのですが、電源ONはちょっと風変わりなのです。
普通なら銀色のOFFボタンのまわりにある黒い回転部を、赤いカメラマーク側に回すと撮影スタンバイのONに、青い再生マーク側に回すと撮影画像確認のONに~と思うじゃないですか?でも、それをやっても全くONにならないのです。
「手前のボタンを押しながら回転させるんですよ」と教えてもらいましたが、手前のボタンが分からない…いや見えないんです…。
で、よ~く見ると(画像では案外と見えているかもしれませんが…)。黒い回転部の手前側にかなり小さな黒いボタンがあるのです。そのボタンを押しながら~なんだそうですが、老眼の人には見えづらいくらいの大きさなうえ、周りと同じ素材と色なので…これはかなり酷な操作系と言わざるを得ませんねぇ。
数日前のお客さんカメラです。この前も似たようなことがありましたが、うちの店に来る前に立ち寄ったお店で思わず入手してしまった変わったカメラを見せびらかされるパターンです(笑)。同じお客さんです。
ガメラじゃなくて「ラメラ(ramera)」。
ラジオ付きのカメラです。私、現物を手に取って見るのは初めてのような気がします。そして、コルゲンコーワのKOWA(興和)が造っていたことも初めて知りました。使用フィルムは16ミリでミノルタ16と同じフィルムカートリッジを使用します。
発売は昭和34年。当時「世界に発売する」というキャッチコピーの広告で宣伝されたようです。
画期的過ぎて売れなかったのか?というのは裏を返せば、カメラとラジオを一緒にする必要性がそれ程なかった…ということなのか?あまり売れなかったようです。
でも、10数年後には110フィルムを使用するカメラにラジオが付いたものが凝りずに登場するんですよね。今度は電機メーカーのナショナルから「ラジカメ(Radicame)」シリーズ。それは何度かこのブログでも話題にしています。
さて、ラメラにはボディカラーが数色あったようで~これはブラックですが、他に赤や青などもあったようです。興和ですからレンズにはProminarが付いています。
お客さんからアピールされたのは、ケースがあるのはもちろんのこと。小さなレンズキャップ(小さな半透明の)が付いている点。
お隣り買取りのアローカメラにあったニコンFの巻戻しクランク部に被さっていた、黒いモノを譲ってもらいました。
ん…。以前に話題したようなしないような...どのみちほとんど見かけないF用アクセサリー「SAFETY COVER」であります。
検索したら、8年前に話題にしていました。ん…そんなに昔じゃないのに記憶が怪しかったのが恥ずかしい。
なのに再び話題にしているのは、前回のと微妙な違いがあったからです。
小さなカバーに記された文字。「SAFETY COVER」「JAPAN」「F」は同じなのですが、前回「Nikon」と記されたところに、今回のは「NIKKOR」と記されているのです。
これもしかして?ニコンFが登場した直後の1960年代に西ドイツ向けにだけ流通していたモノかもしれません。
ここからはアルファベットで表記します。Nikon Fに対して、Zeiss ikonからケチが付いたという話があります。「ikon」に「N」を付けただけで紛らわしいとか!?その対応でニコンは当初西ドイツ向けにはニコンFのボディに「Nikkor」と刻印していたそうです。
このSAFETY COVERもその時代のモノなのかもしれません。
日本国内でも、レンズに付けるキャップやフィルターには「Nikkor」と記されたモノがありますが、これは明らかにボディに付けるアクセサリーですからね。
【追記】SAFETY COVERについて、正確な情報を常連さんからいただきました。このカバー、いわゆるシューカバーのように接点を水や汚れなどから守るものではなく、メディカルニッコールを装着しシンクロ接点とコード接続した際に、ボディアースになっているFボディのコードレス接点(巻戻しクランクの側にある)に触れないようにするためのものらしいです。
それならば、メディカルニッコール用のアクセサリーですから「NIKKOR」と記されていても不自然なことにはなりません。
じゃ、逆に「Nikon」表記されているモノは?という疑問になりますが、レンズフィルターやフロントキャップも途中から「Nikon」表記に変わるわけですから、これも納得となります。
このニコンのスピードライトSB-24、電池室に液漏れ跡が少しあるけども動作する~というので、液漏れ跡の掃除をして動作確認をしました。大丈夫そうでした。
その液漏れ跡の掃除をしている時に、電池室の中に小さな切り替えスイッチ(下の画像で黄色の矢印の先)みたいなものがあることに気が付きました。
「m」と「ft」と記されていたので、それが何のスイッチであるかは直ぐに理解が出来ました。
他にも在庫にあったニコンの同系統スピードライト(SB-25,SB-26,SB-28)を確認したら、どれも付いていました。他メーカーではミノルタPROGRAM 5200i)にもありました。
今まで何年もの間にこの切り替えスイッチがあるストロボを相当数チェックして来たのに、今ごろになって初めて気付いてしまいました(恥)。
これらのストロボは諸々が液晶表示されるため、調光範囲を示すバーグラフの目盛を「m(メートル)」表示にするか「ft(フィート)」表示にするかを切り替えるスイッチなんです。下の画像、左の方が「m」表示、右の方が「ft」表示。
在庫に無いメーカーや機種は調べていないので、他にもまだまだあるのだろうと思います。また、ニコンのSB-28DXについては電池室にスイッチが無くいため、「m」表示から変更出来るのかどうか…などは調べていません。悪しからず。
画像のニコンの外付けタイプのビューファインダー、ご存知の方も多いと思います。
ところで、これを所有されている方やお詳しい方、このファインダーのタイプってどんなものか記憶されていらっしゃいます?
外装に数字が刻まれているので、3.5cm~13.5cmまでの画角に対応している広義で言う「ユニバーサルファインダー」であることは間違いないのですが、覗いた時に見えるのは望遠側でも視野一杯に見える変倍式なのか?それとも、望遠側でも倍率はそのままで視野だけが狭くなるタイプなのか?という点について確認したいところなのです。
ほとんどの人が「変倍式」とお答えになるでしょうし、私も気になっていろいろと調べてみました。通称で「ズームファインダー」と呼ばれている、ニコンのこの形状のビューファインダーの正式名は「変倍式ユニバーサルファインダー」(当時ニコンは英語表記では「VARIFOCAL VIEW FINDER」としていた)は、その名の通り変倍式であるのが普通です。
しかし!なんです。少し前に我楽多屋にあった画像の個体は変倍式じゃなかったんです。iPhoneのカメラをファインダーの接眼部に当てて撮った画像なので分かりづらいと思うのですが、広角側と望遠側でそれぞれ撮った画像がこれです。
今、もうこの個体は店に無くて改めて確認することが出来ないのですが、画像が残っている以上は私が寝ぼけていて勘違いしているとかではないはず。
すると、アレは何だったのか!?不思議でならないのです。もしかして、ほとんど流通していないレアものだったのか?改造された紛い品だったのか?
念のため、ニコンにも変倍式ではないユニバーサルファインダーも存在していました(下の画像)が、今回のものとは形状が違います。
【追加】本件については私の勘違いもあり、近々に修正した後日談をアップしますが、十分な⁈言い訳もさせていただきます(>_<)
★本日第3火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
オリンパスOM-2Nに「RECORDATA BACK 3」が付いていました。
普段の我楽多屋のチェックでは、データバック単体の場合は電池を入れて状態を確認しますが、ボディにセットされている場合はデータバックに電池を入れて確認することはほとんどしていません。単なる背蓋~という判断しかしていなくて、もし使えれば儲けもの~という感じで。
でも最近、電池のLR44のアウトレット品をまとめて入手出来たので、動作チェックをしてOKだったカメラにはそのまま電池を入れた状態で店に並べたりしています。なので、このデータバックにも電池を入れて試してみようと思いました。
装填後に表示された数字は「70-1-1」
おぉ!このデータバックが発売されたのが1970年なんだろうな!と直感的に思いました。
しかし、RECORDATA BACK 3はOM-2N,OM-1N用として少し遅れて出て来たタイプだし、そもそもOMシリーズってそんな古いか?と疑問になりました。
調べてみると、OM-1が発売されたのは1973年5月(前年7月にM-1として発売されているが)で、OM-1NとOM-2Nが発売されたのは1979年なんです。
デート写し込み機能がある場合、下の画像のキヤノン・デートマチックのようなアナログ式の場合は発売年より前の数字を設定出来ることはまずないはずなんですが、電子式の場合は初期設定で表示される数字から発売年を簡単に推測出来るものではない…といういい経験になりました。
そして、さらに勉強。キヤノン・デートマチックは1974年発売。画像の個体は「76」からの設定になっているので、発売後2年目以降に製造されたものなんでしょう。アナログ式の場合、設定出来る数字に限りがあるので、発売から年数が経過して製造するものは設定数字を更新していかないと、長く使用した際に問題になってくるでしょうからね。
見慣れないカメラだなぁ~と思いました。パッと目に入った「REVERE 3M AUTOMATIC 1064」というブランドだか機種名に見覚え聞き覚えが無いので…。それよりも気を引かれたのがレンズの下に記された「ROKKOR LENS」の文字。
えっ!?ミノルタのレンズが付いてるの?作ってるの?と。
*最初のうちは辛うじてシャッターが切れていて、シャッターを切る瞬間だけ開くレンズガードの中にあるレンズが見えていたのですが、数回シャッターを切ったら動かなくなってしまったので、上の画像ではちょっと無理矢理レンズガードを開いています。
そして、この時点ではミノルタが126フィルムを使用するインスタマチックカメラを出していたっけ?という疑問も一緒にあったので、余計に何?何?と思ってしまったわけです。
調べてみてすぐに、ミノルタブランドでちゃんと126フィルム使用のカメラを作っていたことに気付き、見たことも触ったことも有ることを思い出しました。6機種販売したうち2機種は輸出専用モデルだったようです。
この「REVERE 3M AUTOMATIC 1069」は1969年に発売されたようなのですが、兄弟機と思われるMINOLTA AUTOPAC 400X(輸出専用モデル)の発売は1972年。
見た目の印象はかなり違うのですが、ファインダーやレンズ、シャッターなどの位置から兄弟機であって、ミノルタがOEM生産していたのだろうと思われます。
さて、冒頭で見覚えない聞き覚えない…と書いてしまった「REVERE」ですが、過去に一度このブランドのカメラ「REVERE EYE-MATIC EE127」(1958年発売)を話題にしていました。あれは127フィルムを使うカメラでした。
REVEREは8ミリのシネカメラなどをメインに作っていたカメラで、1960年には3Mに買収されているそうなのでつじつまが合います。
最後にこのカメラ、最初のパッと見で何が気になったかというと、下の画像で一緒に写っているワイルドに改造されたリコーオートハーフに色味やサイズ感がちょっと似ているな~と思ったのも原因です。