★本日第3火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
私は長年この件について、結果として見て見ぬフリをしていました。
何か記されているのは気付いていましたが、それ以上まったく気にしていなかったからです。
表面に「NIKKOR」と記されて、両サイドのつまみ部分が金属製のフロントキャップ。それの裏面に記されている『J.U.M. 515,897』という文字についてです。
もう一年くらい前にお客さんから教えてもらいました。いや、教えてもらった?のではなくて、お客さん曰く「これ、何を意味するのか知っていますか?」でした。
お客さん自身いろいろ調べたりされたそうだし、マニア間でも話題になるそうですが分からないまま~なんだそうです。
皆が分からないのだから私が調べたところで簡単に分かるわけもなく、ふと思い出して、ここで聞いてみようと思いました。
『J.U.M. 515,897』について、ご存知の方いらしたら教えてくださいませ。
最近のレンズメーカーは個性あって尚且つ高価なレンズなども出していますが、フィルムカメラ時代は同じスペックでも純正品より明らかに安価だったり、純正品とかぶらないズームレンズなどがメインでした。
このレンズは、シグマ135mm/F3.5。ありがちなレンズですが、控えめなスペックゆえにかなりコンパクトな望遠レンズではあります。
ただ、少し珍しいと思うのが「ヤシカコンタックスマウント」であること。
何故に珍しいか?って、京セラ・コンタックスのカメラボディを使うほとんどの人が~カールツァイスのレンズを使うのが目的でしょうから、レンズメーカー製のヤシカコンタックスマウントって、あんまり見かけないものです。
さて、同じくやって来た「コンタックス 137MA」をザッと見たところ、マニュアルでシャッタースピードを変えてみると問題無さそうだし、内蔵露出計も反応しているのでその精度を確認するためにこのレンズを装着しました。
ファインダーを覗くと、いい感じの精度で露出計が数値を示しています。ただ、シャッターを切った瞬間に変な反応...。
実はカメラがミラーズレを起こしているのに気付いていませんでした。レンズ側の最後端部に干渉して、ミラーが少し欠けてしまいました…。
(>_<) (>_<) (>_<)
後から、同業のコンタックス専門店さんのサイトを見たら、「137MAは京セラボディの中ではタフネスで、故障頻度も少ない~」と書かれていました。たしかに、メカニズム的にはこの個体も無問題のようですが、ミラーが物理的にズリ落ちて来ちゃっていたのです…。
金属ボディで超コンパクトでマニュアル露出が出来るカメラ。←これ、多くのカメラマニアが望む理想的なカメラの条件の一つなんじゃないでしょうか。
該当するカメラの筆頭は「ローライ35」かと思います。でも、ちょっと高かったりする。
国産では私が一番に挙げたいのは「ペトリカラー35」。でも、タマ数が少ない。
で、この「ヤシカエレクトロ35 MC」を見て一瞬グッと来るのだけども、これはマニュアル露出が出来ないんです...。金属ボディで超コンパクトまではバッチリなんですけど。
さらに、電池が必要な電子シャッターカメラゆえ、1972年発売の50年モノ~という点からも実動しない個体が多いんです。
ちなみに、この個体は動いてます。ちょっと汚めですが。
どちらも一昨日の出来事。
まずは午前中、お客さんの琴線に触れる品物が多数あって見繕った何点もの品物の中に、買おうかどうしようか迷っている品物もあったようなので、「これはやめておいた方がいいんじゃないですか?」と私から言いました。
そのお客さんが普段お買上げされる品物の内容から判断して、勢いづいて買って後悔されるんじゃないか...?と少し感じたからです。
そして夕方、別のお客さんが店のFacebookページにアップされた品物が気になって、現物を見よう~とご来店くださいました。目的の2点が両方とも残っていこともあってか迷われているようだったので、「じっくり悩んでください、時間は気にしないでいいですから」と言いました。
そう言ったのはその品物の稀少性から。買い逃して後悔されるのでは?と思ったからです。
これらのお二人のお客さんは、わたし的にはどちらも気心知れたお客さんと判断させていただいているから、こういう対応をしました。
基本?は~迷っているお客さんには勧めないようにしています。迷っているということは、買ってから気が変わって後悔されることも十分に予想されるからです。そうすればお客さんはガッカリされるわけだし、うちの店に対してもいい印象を持たなくなる可能性があります。
それに中古という性格上、ケチを付けようと思えばいろいろと気になるところも出て来るわけで、後悔が変な方向に行きかねません。店としての危機管理でもあるのです。
浅い知識で話を進めますので、もしも間違った部分があった場合はご容赦願います。
OEM製品というのは、そもそもあまり明らかにされないものだと思います。
例えば~ニコンFM10についてニコンは「コシナのOEM製品である~」とは宣伝や販売上で明らかにしていません。また、ニコンが裏?では公けにしているのかどうかも知りませんし、公けにしていないのなら、もしかしたらコシナじゃないのかもしれませんしね…。
フィルムカメラがたくさん生産されていた時代、コシナやチノンというメーカーは自社ブランドでもカメラを販売していましたが、他社ブランドのOEM生産を盛んにしていたメーカーです。
で、今回入って来た「チノン CM-7」というカメラ。
これはどう見てもコシナ製のような気がして、カメラの底面を見たらニコンFM10とほぼ全く同じ意匠でした。下の画像、左がニコンFM10・右がチノンCM-7です。
これ、ともにコシナ製だとすると面白いですよね...。自らOEM生産をしていたチノンがコシナからOEM供給を受けていた~ということになります。
当時のそれぞれの会社の背景や状況も知らずに、勝手に語ったり想像するのは危険なのでここら辺でやめておきます。
東ドイツ時代のカメラメーカー「ペンタコン」製の「PRAKTICA TL3」です。
ボディ前面に貼られた機種名の「TL3」が簡単に剥がれてしまうんじゃないか!?と思って、爪を引っ掛けて剥がすのを試みてみました。
結果、さすがに旧東ドイツもの…とはいえ、そこまでいい加減ではありませんでした。樹脂製か何かのプレートでかなり強固に貼り付けられていました。
だって、白い紙が焼けて黄ばんでしまったような色味、その大きさや形状といい、ラベルシールみたいじゃないですか。
★本日第2火曜日、明日水曜日は我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。
キヤノンAL-1の欠点をご存知の方、多いと思います。
ボディ底面にある電池蓋が欠損して、蓋を閉めても留まらなくなる点です。
細かいことを気にしなければ、電池を入れて蓋を閉めた状態でシッカリとテープで固定すれば、それでまず大丈夫なんですけどね。
先日、物々交換で持ち込まれた時にお客さんが「ワインダーを付ければ押さえが出来ます」と言われました。
ボディに電池を入れてワインダーを付けてみたら、確かに電池蓋は留まりました。でも重くなるじゃん~と言うのであれば、ワインダーには電池を入れないでちょっと大きな電池蓋押さえ~と捉えればいいんです(^^)
もちろん、ワインダーに電池を入れていてもON/OFF切り替えが出来ますから、必要ない時は手巻上げで使用して、必要な時だけモーターで巻き上げてもらうことも可能です(^^)
ちょっと無理がある文面になりましたが、ここまで書いてしまったので、ボディとワインダーは別々に売らずにセット売りで店に並べることにしました。
「スローカメラ」という言葉を聞いたことありますか?
辞書には出ていないでしょうし、ちょっと曖昧な意味の言葉だとも思います。
もう15年以上前に田村彰英氏が「スローカメラの休日」という本を出されていますが、その内容は「休日はカメラを持って旅に出よう。デジタルカメラ全盛の今、ゆっくり写真を撮ることを忘れていたすべてのカメラ好きに~」という感じのものでした。
やはりイメージはフィルムカメラですよね。そして普通は写真を撮ることなんだろうけども、中古カメラ屋としてはついついこんな捉え方もしてしまうのです。
趣味のカメラを買ったり集めたりするのにせっかちに買い求めたり買い急ぐよりも、品物との出会いのタイミングも楽しみながら~大らかな気持ちで品探しをするのもスローカメラなんじゃないかなぁ~と。
我楽多屋のお客さんには結構そういう人がいらっしゃいます。ケースだけ先に買ってカメラ本体はゆっくり探そうとか、いつかレンズ本体に巡り合った時のためにフードを先に買っておくとか。
今回の画像もそういう感じです。
綺麗な革ケースを10年以上前に我楽多屋で買ってもらいました。その後、程なくボディのライカフレックスを別の店で入手されたそうです。が、それから約10年、今年になって適当なレンズに巡り合って入手。やっと、全部揃ったんだそう。
現物をご持参されて、そんなお話を聞かせてくださいました。