我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2024年3月

2024年3月31日 (日)

Beaumat

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この一週間くらい、年度末で皆さんお忙しいのか?天気の影響なのか?店が静かだったので品物の動きも乏しく…新しいネタもなく…、ブログのネタ探しにお隣りアローカメラの買取りコーナーで苦肉のネタ探しなどをしたりしました。

買取りコーナーのウインドウの中で飾りとして長年置かれているカメラの1台に目が行きました。ビューティーカメラが製造した「Beaumat」というカメラ。1960年頃のものです。

レンズの横にポコッと丸いものが付いているのが特徴的で、「何だろ?これ?」と思ったのです。フォーカシングノブにしては大き過ぎますからね(笑)

その突起物を上側から見ると、小窓があって中に針が見えることから、露出計であることはすぐに察しがつきました。

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当時の多くのカメラと同じように受光部はレンズ前玉のまわりにあるのですが、その測光結果を示す露出計の針はボディ上面などではなく、レンズ鏡胴からコブのように生えているデザイン。かなり珍しいデザインだと思います。

 

 

2024年3月30日 (土)

ピカッ✨フード

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ニコンのメタルフード「HN-2」です。

我楽多屋へやって来た時に何となく薄汚れていたのと、貼られていたシールか何かの糊の跡があったので、それらを濡れ布巾で拭い落してからシリコンクロスで軽く磨いたら、ビックリするくらい綺麗になって光沢が蘇りました。

同じHN-2でも、後期のものはもともと表面が少し半光沢っぽい仕上げなのでここまでしようとさえ思いませんが、前期のものは光沢ある仕上げなので磨いてみようという気持ちになったのです。

ビフォーアフターの両方を画像に残しておけば良かったのですが、アフター画像のみで失礼します。

我楽多屋店内にある品物の中でレンズフードが占める割合は高い方です。なので、それぞれのフードにここまで個別に手を掛けることは出来ませんが、並べる前や値付けする前に状態をよくチェックするようにしています。

こういう綺麗になったものは積極的に袋に入れて保護してあげようという気にもなりますが、あまりにもキズが多かったり凹みがあるモノは袋に入れることによって、その程度が分かりずらくなってしまうので、あえて袋に入れないようにしています。*綺麗なフードでも他のフードと接触せずに置けるものは袋に入れずに並べています。

また、以前にも話題にしましたが~キズで剥げた塗装をマジックで塗って隠しているようなのに気付いた場合はマジックを落とすようにしています→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2023/02/post-6c6f.html

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2024年3月29日 (金)

似て非なるヒゲ

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2本のレンズ、ともに可変焦点レンズです。

そして、鏡胴にはどちらもヒゲのような線が描かれていますが、それぞれのヒゲが表すものは全然違うものなのです。

右側の可変焦点レンズは「ズームレンズ」と呼ばれる一般的なもので、焦点距離を変えてもピント位置は変わらないように設計されています。そして、鏡胴に記されたヒゲは被写界深度を表しています。

左側の可変焦点レンズは「バリフォーカルレンズ」と呼ばれ、焦点距離を変えるとピント位置がズレてしまう少数派。その分、重さやコスト・F値の向上面で有利と言われています。そして、焦点距離によってズレてしまう距離指標を描こうとすると、こういう風にヒゲ状になってしまうのです。

今回紹介したバリフォーカルレンズはコシナ製28-135mm/F3.3-4.5です。

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2024年3月28日 (木)

電池の値段は横ばい

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「使えるかどうか分からないけど~」言われて知人からもらったリチウム電池「2CR5」。そこに貼られた値札は20年以上前の値段のはずです。

どちらも使用推奨期限が2003年前半で記されていましたから、その4~5年前に販売されていたものと考えて良いでしょう。

ヨドバシカメラさんが1,080円、写真屋さん45さんが1,600円。どちらもmaxellの同パッケージなのにずいぶんと差があるな~と思うわけですが…。この電池、私の記憶では当時定価1,800円だったと記憶しています。

1994年からアローカメラで働くようになり、以後数年間はスピードプリントショップに従事していたので、その時に店でこの電池を売っていました。たしか、フジフイルムブランドの2CR5を売っていましたが、定価の1,800円で値付けしていた記憶があるのです。

いま現在はどうか?ヨドバシドットコムで確認したら、パナソニックブランドで1,670円・三菱電機ブランドで1,320円。

この電池、フィルムAF一眼レフボディに多く使われていた電池ですよね。画像に写っているカメラはすべて、この電池を使用します。

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この約20年でフィルムは大値上がりしましたけど、電池はほぼ横ばいってことですね。

 

 

2024年3月27日 (水)

👮注意

本日水曜日は、我楽多屋の定休日です。よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、出庫注意。

地下駐車場からの出口「出庫注意」なんですが、ミラーの中に警備員さんが居てギョッとしました。個人的には「👮注意」と思っちゃいました(>_<)

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2024年3月26日 (火)

またフィルムの空き缶

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本当に面白いもので、似たようなネタになるものが続いて現れます。

数日前に話題にした「NEOPAN SS」の空き缶。今度は随分と大きさが違いますが「ECOH 8」用フィルムの空き缶です。

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はじめはあまりにも缶が小さいので、貼られたラベルと缶は別物なんじゃないか?と疑っていました。

が、検索していたら~同じ缶に同じラベルが貼られている画像を見つけたので、これでまず間違いないのだろうと思います。

ECOH 8は、映画「ローマの休日」で小道具として使われたことで知られているライターの形をした超小型カメラ。いや、実際にライターとしても使えるので、ライター兼カメラなのか!?

423235860_25018761621072837_7575237 *アサヒカメラ編「広告にみる国産カメラの歴史」より

1951年に鈴木光学から発売されました。8mm幅のフィルムを使用し、撮影フォーマット6mm×6mm、専用カートリッジを使用し20枚撮れます。

この缶にどういう包装で入っていたのかは不明ですがカートリッジごとではないと思うので、暗室での詰め替えが必要だったのかと思われます…。

 

 

2024年3月25日 (月)

Mihama six S

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ミハマシックスといえば、4年前に話題にした「ミハマシックス物語」を思い出します。

マニア以外にはあまり知られていないカメラですが、何故だか我楽多屋には案外とちょいちょい出て来ます。

今回出て来たのは「ミハマシックスS」というモデル。

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オートマットでもセルフコッキングでも無いけど、距離計が連動するタイプです。50代半ばの私もそうなんですが、AF時代に育った人の中には目測だったり、距離計が付いていても連動していないと…かなり負担に思うのです(^^;)

この個体、シャッターもいい感じだし蛇腹に穴も無いので「これはイイね!」と思ったのですが、ヘリコイドが固着して動きません…。連動すべき接点の部分(赤い矢印の先)を指で動かすと、二重像はちゃんと動いてクッキリしているから、より残念。

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2024年3月24日 (日)

PLAUBELなので~

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「プラウベル」はもともとドイツのカメラメーカー(1902~)でしたが、1975年に「カメラのドイ」のドイグループに買収されました。

その後に作られたプラウベルマキナ67やW67はレンジファインダー式中判カメラとして、今なお人気を維持しています。

また、シフト撮影を可能にした「プラウベル69W プロシフト」(上の画像内で後方にあるカメラ)というかなり凝ったカメラも出していました。私がそのカメラの現物を間近に見たのは、過去に買取りアローカメラで買取った品物が業者へ流れていく一瞬の間に数回くらい。

では、今日何故このカメラを話題にしたのかというと~プラウベル69W プロシフト用のアクセサリーとして付属されていた「AR-1」というリングが単体で我楽多屋に入って来たからです。

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「PLAUBEL」という刻印があったので「あれ?」と思って気付けた訳なんですが、それが無ければ...52mmから77mmへの単なるステップアップリングです。いや、実際にステップアップリングなんですけどね。

このリングがプラウベル69W プロシフト用として付属されていた理由は当時の資料によれば、「レンズのフィルター径は52mmとなっておりますが、シフトアオリ効果を最大限に発揮するためには、付属のアダプターリング(AR-1)を使用し、77mm径のフィルターを使用してください」とのことだったようです。

このリングだけが出て来るなんて「実に我楽多屋っぽい」と言われそう(^^)

52から77への普通のステップアップリングなら300円なんですが、これの値付けは考えものです。今までにも何度かありましたが、普通のメタルフード(ニコンあたりのに酷似)なのに「PULAUBEL」の刻印があるだけで、相場?が全然違ってきますからね…。

下の画像はPLAUBELのAR-1と、Kenkoのステップアップリング(全く同サイズのはなくて52→72)。

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2024年3月23日 (土)

NDフィルター

本日23日は第4土曜日なので、午後2時より恒例の全品1割引きサービスを行ないます

 


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我楽多屋では中古の各種フィルターを扱っていますが、それぞれのフィルターの効果についてはあまり話題にしたことがありませんでした。

という今回も、NDフィルターの効果を話題にしたいわけではありません。

折角なのでいちおう簡単に説明をしておくと、NDフィルターはレンズに入る光の量を減らす効果のあるフィルターで、見た目はグレー系の色、濃さがいくつか存在します。

シャッター速度を遅くして流れる水を線状に見せたりするなど被写体をぶらす効果が得られたり、晴天時の屋外でも絞りを開いて被写界深度を浅くしたい時などに有効です。

 

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さて、このNDフィルターは「ND-100000」という太陽撮影用に作られたもの。グレーというより真っ黒けで、天井の蛍光灯に向けても光は全く通しません。

試しに、最近は悪名高い!?(見えなくても良いレンズのゴミやカビ、クモリまで照らし出してしまうので>_<)LEDのペンライトを当ててみました。

凄いな…(笑)、わずかに光が見えました。

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2024年3月22日 (金)

どれほど入ってますか?

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10日くらい前から「フジNEOPAN SS」の空き缶を店に並べています。裏面には使用期限だと思われる「1958-5」のスタンンプが押されています。

100フィート缶(画像内、小さい方の缶)というのは子供の頃によく見ましたし、今でも当時の空き缶は時々見かけます(まだ売っていますし)。あの缶の中には100ft(30.5m)の長尺フィルムが入っていて、暗室で切ってパトローネに詰め替えると、36枚撮りで17本分取れる長さのフィルムが入っていました。

では、100ft缶より径が三回りくらい大きい「フジNEOPAN SS」の缶には、どれほどの長尺が入っていたのだろう?と考えてしまいました。

が、缶の蓋をよく見たら「25 ROLLS」「36 EXPOSURES EACH」と記されているじゃないですか。ということは、36枚撮り分のロールが25本入っていたってことですよね。

ただし「DARK ROOM LOADING」とも記されているので、パトローネに入っていない状態。やはり、暗室でマガジンやパトローネに詰め替える必要があります。切る手間はいらないけども。実際、この缶の高さはパトローネの高さより少し低い(ちょうど時代考証が合ってそうなNEOPAN SSのパトローネがあったので並べてみました)。

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そういえば、この缶が来る少し前にパトローネに入っていない状態のフィルムがアルミケースにパックされた状態のもあったんですよね。数人にお買上げいただきました。あの状態でこの缶に25本が入るのでしょう。