我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2021年1月31日 (日)

附属品とは?

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オリンパスペンの取扱説明書を見ていて、「あれ?」と思うことがありました。

「オリンパスペンの附属品は、次のものをお揃え下さい」とあって、それぞれの品物の値段が記されているのです。

「ふぞくひん」(あえて平仮名で書いてます)って、カメラ買ったら一緒に付いてくるモノのことじゃないの???と思った私ですが、どうですか?私と同じような疑問を持つ人、いらっしゃいませんか?

まず、私が最初に気にしたのはオリンパスペンの取扱説明書には「附属品」と書かれていること。最近の殆どすべての取扱説明書では「付属品」と書かれていて、冊子の最初の方で付属品に欠品がないかお確かめください~的な感じで案内されています。

それならば、「附属品」と「付属品」では意味が違うのかな?と思うかもしれませんが、世の中一般的に近頃は「附」の字は固有名詞以外は使わないのだそうです。その流れから判断すれば、「附属品」は「付属品」の古い漢字表記であって同じ意味のはず。ネット上でもそういう解釈しかしていないサイトが多々あります。

それでは、私の疑問は解決しないのでさらに調べていると、「付」と「附」は元々少し違う意味合いがあることが分かりました。「付」は「給付」や「交付」などのように「わたす・あたえる」という意味合いで、「附」は「附表」などのように「つく・つける」という意味合いなんだと。

この解釈をすれば、オリンパスペンの「附属品」と、最近一般的にいう「付属品」の違いが納得できます。オリンパスペンの場合は「このカメラに付くモノですよ~」と別売りアクセサリーを案内しているわけで、最近一般的な場合は「このカメラに付いているモノ(言い方を変えれば一緒に与えます)」のことを言ってることになります。

オリンパスペンと同時期のカメラの取扱説明書も幾つか確認してみました。すると、別売りアクセサリーを「付属品」や「附属品」と表記しているものがありました。どうやら昭和30年代後半まで、「附」「付」に関わらず「ふぞくひん」とは「別売りアクセサリー」を指す言葉だったようです。

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もう25年以上もカメラ屋をやっていますが、今まで気にしていなかった点に気付けました。多分、その時代を経験されている人には「何を今さら~」のことかもしれず、ちょっとお恥ずかしい結末でもありますが、漢字の勉強にもなったので個人的には満足であります。

 

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