停止価格(マル停価格)
富士光学のカメラ「セミ・ライラ」の値札です。新型とかボディシャッター付きと書かれていますので、のちには「セミ・ライラ Ⅱ型」と呼ばれている1936年発売のモデルと思います。
「正價¥77.00」の後ろに、『停』の字に丸印が付いたハンコが押されています。
これ、何ぞや?と思って、調べたところ、これは「価格停止品」を表すマークだそうです。
日中戦争の長期化による物資の欠乏などに起因する物価上昇や国民の困窮対策の一つとして、1938年7月に物品販売価格取締規則が制定されて物価統制が進むのですが、翌年9月に第二次世界大戦がヨーロッパで始まるとすぐに物価への影響が出だし、物価停止令が発令(9月18日)されて物品の価格が凍結されることになります。そして、10月18日には国家総動員法に基づく価格統制令が発布され、9月18日に価格凍結されていた物品を「価格停止品」と呼び、それを表すためのマル停マーク(停の字に丸印)が付けられるようになったのだそうです。
そして、値札の背面には「本カメラは絶対に御値引致しませんが御諒承の上是非御引立の程御願申上げます」とも記されていました。強気ですね(^^)
先日のピコレットの時と同じで時代を感じる話題にでした。
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