我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2018年10月

2018年10月22日 (月)

半年独学

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半年ほど前に「私でも使えるカメラありますか?」と質問されて、正直なところちょっと参ってしまった...お客さんがいらっしゃいました。

どんなものを撮りたいのか?予算はどのくらいなのか?こんなカメラを使ってみたい~!とかイメージを何かお持ちなのか?そこらへんを少し決めてもらわないと勧めるのが難しいこと。

また、我楽多屋はジャンク品も多く、動いているものでも現状販売なので、そういう点も理解していただかないと~、そんな案内をしました。

以後、ちょいちょいご来店くださって、ジャンクカメラも理解のうえでお買上げいただいたり、それを使った感想などを聞かせてくださったり、他のお店でこんなものを買って使ってみた~などの話も聞かせていただくうちに、ずいぶんと日々勉強されてるなぁ~と感じていました。

先日、キエフマウントのロシアレンズをお買上げいただいた翌日に「自分の持っているボディに合わない...」と、ボディとレンズを持ってご来店されました。

ちょっと無理すると付くことは付いたのですが、これは多分ボディかレンズのどちらかのマウント部が微妙に歪んでいるのだろう?と判断。でも、我楽多屋にはボディの在庫が無かったので、それ以上のレンズ確認が出来ませんでした。

ただ、ボディ側のマウントのツメが微妙に歪んでいるようにも見えたので、その可能性もお話ししたうえで「買ってもらったレンズの返品には応じますよ」と伝えると、「いや、使ってみたいレンズなのでとりあえず大丈夫です」とのこと。

そして数日後、「他の店で見つけたジャンクボディを買って試したら、レンズが付きました!」と報告してくださいました。

その時、最初に私が聞いたのは「カメラ、写真はどこかで教わったんですか?それとも独学ですか?」と。

「独学です!」とのお返事だったので、続けて、「ちょっと偉そうなことを言ってしまうかもしれませんが、すごい勉強されていますよね。知識がドンドンついてきています。一番最初ご来店いただいた時に少し厳しい言い方をしてしまったと思うんですけど、あの時に『趣味として楽しむなら、自分でいろいろ考えて実際にやってみるのがイイと思いますよ~』とも言ったんですよ。それをまさに実行されていらっしゃって、こちらも嬉しいです」と。

こんな出来事もカメラ屋をやっていく上での励みになったりもします(^O^)/

 

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2018年10月21日 (日)

ビトー兄弟

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私 二代目、フォクトレンダーの「VITO B」(上の画像左側)というカメラが好きです。

重量あるコンパクトボディに、必要最低限の機能を詰め込んだカチッとした佇まいが魅力的なのです。シンプルなデザインも良く、店の常連さんにもこのカメラが好きという方が多いようです。

1954年に登場したこのファーストバージョンが、やはりシンプルでいいと思います。後のモデルには露出計が付いたり、ブライトフレーム入りの大窓ファインダーになったり、距離計入りのファインダーになったりして、便利にはなるんですけどもね。

その先輩格にあたる「VITO Ⅰ」(上の画像右側)は、同じく35ミリフィルム使用ながら蛇腹式のスプリングカメラです。なので、折り畳んでしまうとさらにコンパクトになります。ジーンズのポケットにも入ってしまうくらい。

こちらも、1939年登場のファーストモデルがシンプルで良いです。後のモデルはレバー巻上げになったり、距離計入りファインダーになったりやはり便利にはなるんですけど。

さて、下の画像でビトー(VITO)兄弟と一緒に置いてみたカメラは、ニコン「ZOOM700VR」という1994年に登場した日本初の手振れ防止機能付きのフィルムコンパクトカメラです。

このカメラはカメラで特徴的な機能があって面白いのですが、その大きさはコンパクトカメラとしてはビックリするほどデカいです。

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2018年10月20日 (土)

荒木町で店主歴アラフィフのふたり

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子供の頃から知っている荒木町のお寿司屋のオヤジさんが、「このカメラの電池はどうやって交換するだっけ?」と、フィルムコンパクトのキヤノン・オートボーイ3を持って来られました。しばらくお使いになっていなかったのをご家族に持たせるようでした。

しかし、このカメラ、何で?こんな面倒な方法にしたのかと思うくらい~小さなビス2本を外してから開けないと、電池室が現れない機種なのです。

残念ながら、我楽多屋にはテスト用の電池が数本あるだけで、どれも容量自体が怪しいので、近所の写真屋さんで買っていただくようにお願いしました。

程なく再びご来店されて、「レンズカバー開けるのどこだっけ?」と。確かに小さなボタンだし、それを示すマークもよく見えない...。

いろいろと不親切なカメラだなぁ~と話しをしているところへ、買取名人もやって来ました。

聞けば、お寿司屋のオヤジさん、もう40年くらい前に名人からローライ35や一眼レフのローライSL35、ライカM3なんかもお買上くださっているらしい。そういえば、ローライ35はオヤジさんが持って歩いているのを以前に私も見たことありました。

まだ、どれもお持ちのようで、名人が「久しぶりにM3を拝ませてよ!」なんて会話もしていました。

荒木町で店主歴50年前後のふたり、年齢はアラエイティ!お元気なこと!(^-^)

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2018年10月19日 (金)

針の撤去

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もう15年以上は前のことです。当時、我楽多屋に出入りされていた修理屋さんがいました。

時々、我楽多屋に部品取り用のカメラ等を探しに来られていました。もうとっくに引退されていらっしゃいます。

その修理屋さんが何度かこんなことを言っていました、「動かないメーターの針なら無い方がいい!」と。

私 二代目はまだまだヒヨコの時代だったので「あぁ~そうか...」と、それ以上に突っ込むことなどしませんでした。

さすがに、その修理屋さんが修理依頼のあったカメラのメーターが直らないからといって、勝手に針を取り去ってしまうことはないでしょうし、するにしても確認されたうえのことでしょう。

ただ、修理依頼の片手間にやられていたと思われる~直して売っていたカメラの中には、そういう理由でメーターの針を撤去してしまったものがあったようです。

買われる方が承知で買われるんであれば良いのだけど、若い人や初心者はそれが分からないまま…なんてことがあれば、本来の状態でないものをプロが売る~ということが気になったりもしました。

そうは言いつつも、我楽多屋に並ぶカメラやレンズのほとんどが現状売りですから、そういうものが並んでしまうこともあるわけで、偉そうなことはいえないんですけども...。

そういう意味でも、我楽多屋は基本「ジャンク屋」であることはご理解の上、ご利用いただければと思います。

それでも、壊れているものとして売っている品物は別ですが、使えるものとして値付けをした品物は、事前になるだけ基本動作や状態を確認するようにしています。上の画像は先日検品中に発見した、ファインダー内にあるべきメーターの針が撤去されていた一眼レフです。

 

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2018年10月18日 (木)

斜めと真っ直ぐNikon

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画像の茶色のバッグに地味に型押しされたNikonの斜め文字ロゴ。

アラフィフのわたし的にこの茶色のバッグは、古き良き古代(笑)のイメージではなくて、記憶にある懐かしい時代のイメージ。

なので、このバッグに似合うカメラはAFカメラが全盛になる前のMFカメラくらい。適当なMFカメラを探してみたら、ボディに記されているNikonロゴが斜め文字じゃない。

あれ?と思って、いろいろと見渡してみたら、Nikonの文字が斜めになったロゴがボディに記されるのは、AFカメラのニコンF4からなんですね。

ただ、メーカーとしてはF4なんかのもっともっと前の時代から、斜め文字のロゴを製品のパッケージなんかには使っているんですよね。このタイムラグは何だったんでしょうか!?

今更こんなことを言っていると、ニコンファンに笑われてしまうかもしれませんが、カメラ屋なんて意外とそんなところがあったりします。

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2018年10月17日 (水)

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本日水曜日は、アローカメラ&我楽多屋ともに定休日となっておりますので、よろしくお願い申し上げます。

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二代目の「先週撮ったもの行ったとこ」は、西銀座です。

ピカピカに磨き上げられた黒塗りのタクシーに映ったネオンが印象的だったので。

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2018年10月16日 (火)

ソリゴール200ミリ

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先日、常連KさんがライカMDにマウントアダプターを介して、プラクチカマウントのフレクトゴン20mm/f4を付けてご来店されました。

嬉しいことに、フレクトゴンは数年前に、マウントアダプターは最近に、我楽多屋でお買上げいただいたものです。

超広角ゆえの被写界深度の深さから、少し絞ればピント合わせの必要が要らないことや、フレクトゴンは最短撮影距離が特に短いからより使い良くて、「このマッチングでも全然OK!」というのを聞きながら、入荷して間もなかったプラクチカマウントのソリゴール200ミリを冗談で勧めてみました。

このソリゴールレンズ、程度が良かったうえに鏡胴などの質感も良いレンズでした。

ただねぇ~(>_<)。実際にこの組み合わせで使うには、それこそピント合わせなど出来ないし~と返されながらも、インパクトありそうだから付けてみましょうよ!と言って、合わせてみたところの画像です。

もちろん!?お買上げの運びにはなりませんでした(笑)

 

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2018年10月15日 (月)

アイレスのフードが

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1957年3月発売のアイレス写真機製作所製の「Aires 35-ⅢL」。

いかにも金属の塊的な質感、とてもカメラ然としたスタイルが魅力的ですが、一般的な市場性は残念ながらイマイチです。

でも、この個体はとても綺麗な状態を保っています。今までに何度も見ているこの機種ですが、あまりに綺麗なので細かく眺めていたら、ボディ右肩部分の面取りが凝っているとうか、ちょっと独特でした。

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さらに驚いたのは、専用ケースのストラップに通されたフードケースに仕舞われていたフードです。

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黒塗りはテカテカで、カブセ部分の銀色はピカピカ。

これは、フードに惚れてカメラごと買ってしまえるほどだと思いますよ。

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2018年10月14日 (日)

中身はフィルムじゃなくて...

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かなり古い期限切れフィルムの山。

その中に一つ「あれっ!?」と思う箱がありました。

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110って記されていますが、勘が良い人なら「箱の縦横高さの比率が変!?」と気付くでしょう。それに、110フィルムのカートリッジと比べて微妙に小さいので、この箱の中に110フィルムのカートリッジが入っているわけがありません。

よく見ると、箱の一面に「9 COLOR PENCILS」ってありました。

で、箱を振ったら「カチャカチャカチャ」という音。開けてみると、小さな色鉛筆が9本入ってました。

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色鉛筆自体にも「FUJICOLOR PRINT」って記されています。富士フィルムさんが作ったノベルティでしょうね。かわいい。

以前、フィルムの箱やパトローネ型のロウソクも紹介したことがありました。あれもノベルティでしょう→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2010/09/candle.html

 

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2018年10月13日 (土)

COZOフィルター

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レンズフィルターを整理していたら、枠に「COZO」と記されたものがありました。

「小僧!?」と思ったら可笑しくなってしまって、実体はどんなブランドなのかと思って検索しました。

そうしたら、「株式会社コゾフィルタース」という1965年に設立された会社で、事業内容には「光学機器フィルター製造販売、ガラス研磨、コーティング、フィルター組立」とあって、「COZO」は何らかのブランドネームってだけではなくて、ちゃんと製造販売しているメーカーさんでした。

さらに、納入実績には「株式会社ケンコー、株式会社トキナー、株式会社ケンコーオプティクス、株式会社ケンコー光学」とありました。

あの有名なケンコーのフィルターも製造してるってことですか!そうとは知らずに失礼いたしました。

で、このコゾフィルタースさん、もう10年近く前にこのブログでも案内したことのある、上原ゼンジさん考案の「宙玉」も製品化もされていました。

 

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