∞を越えて
レフレックスニッコールC500mm/F8について、先日、お客さんに指摘されてお答えできないことがありました。
ヘリコイドを回すと、∞(無限遠)のマークを越えても、まだ少し回ってしまうのです。これについて「壊れているんじゃないですか?」とのご指摘。
その時に店にあった、他のニッコールを試してみると、∞マークが指標に来たところでピシッと止ります。まぁ、他メーカーのレンズでも、これが普通なんですが...。
ただ、なんの根拠も説明も出来ないのに、変な自信があったんですよね、、、このレフレックスニッコールは壊れていないと。でも、その時それ以上調べたりすることなく終わってしまいました。
次の日のこと、某常連さんが我楽多屋店内の新入荷品などをチェックしながら、そのレフレックスニッコールを手に取り、∞マークが指標を越えたところにあるのを見て、「あっ!これ、レフレックスニッコールらしいね」と、おっしゃるのです。
「何々何々何々何々何々?」と飛び付くようにして理由を伺うと、「私も光学的なことは詳しく分からないけど、温度によって収差が出るのを考慮して、∞を越えたところまで回るようにしてあるらしいですよ。昔、同じレフレックスニッコールを持っていたから、不思議に思ってニコンに電話かけて聞いたから間違えないですよ」と。
ほほう~、鏡胴内の温度変化により空気中の光の屈折率が変わるので、望遠レンズやミラーレンズではピントの位置が多少前後することがあるのだそうです。でも、一眼レフだからファインダーで合致するのを確認すればいいわけです。
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