ライカ(などライカ型カメラ)に内蔵されている距離計って、1mだか、0.7mまでだかが近接側の測距限界です。
負け惜しみではなくて、カメラ屋として何度かは意識したことある事実ですが、一眼レフと違って近接撮影が得意なカメラではないし、その程度にくらいしか意識したことありませんでした。
この前、アローカメラの買取りで入って来た、ライカマウントの二ッコール5cmF2を手に取って見ていて、ヘリコイドが途中で引っ掛かるので、「こりゃ、調子悪いな~」と一瞬判断してしまった自分に反省。
このレンズ、距離表示がフィートなのでピンと来ませんが、目盛が無限大から「1.5」まで記されています。で、無限大から「3.5」までは目盛が黒文字で記されていますが、「3」から最短の「1.5」までは、目盛が赤文字で記されています。
で、ヘリコイドが引っ掛かる地点は、その黒文字と赤文字の間で、目分量で3.2のあたり。
この二ッコールの素性を知らない人でも勘が良ければ、ここら辺でピンっ!と来る人も多いはずです。
ヘリコイドの具合が悪くって引っ掛かってるんじゃなくて、あえて、ここにクリックを設けているんです。その地点、3.2フィート付近、メートル換算で0.97356。
そう、ライカの距離計で測距出来る限界点なのです。ここからは、二重像動きませんよ、測距出来ませんよ、というのを知らせてくれているわけです。
ちなみに、ボディから外してヘリコイドを最短撮影の位置にして、マウント部のリング(本来ボディ側のコロと接してボディに距離情報を伝達する部分)を見ると、遥か奥の方に沈み込んでおりました(下の画像右側)。参考までに左側のレンズは最短が1メートル弱で、リングはマウントとツライチになってます。
★本日5月3日より3日間、連休させていただきます。よろしくお願い申し上げます。
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