サンズームレンズ
今でこそ常識のようになったズームレンズですが、40年くらい前はまだ、このカタログに「未来の~」とあるようにかなり先進的なレンズでした。
様々な焦点距離の単焦点レンズをラインナップしているカメラメーカーの純正レンズに対抗するべく、レンズメーカーの方が、積極的にズームレンズに取り組んでいました。
その中のひとつ、「サンズーム」のその昭和48年頃のカタログです。
まずその表紙に使われているカットにビックリしました!なんじゃこれは!と。ズームしながらシャッター切ったカットでしょうかね。
また、中のページにも面白い内容があったので抜粋してみます。
「カメラ-一眼レフ-を買ったら…もう常識です。
一眼レフを持ち、交換レンズまで持っているのは、プロか限られた一部の人達だけだ、と考えられたのはもう過去のことになりました。最近のカメラファンは、だんだんデラックスな一眼レフを求めるようになったし、カメラを買ったら次に交換レンズを買うものだと決めています。一眼レフ+交換レンズは常識になりました。それは一眼レフがレンズを交換して撮影するように作られているし、レンズを交換して撮影しなければ、使わない機構にまで高いお金を支払ったことになり、あなたは損をしたことにもなるのです。
では、まず何ミリ(焦点距離)のレンズを買ったらよいか?誰でも一度は迷うものです。」
なんか、宗教の勧誘チラシみたい。。。
「可能性を追求、未来を設計!!
一般の交換レンズは105ミリは105ミリ、135ミリの望遠レンズは135ミリのレンズの特性しか持っていません。しかしレンズの必要は写真を写す目的、表現する意図によって変わってくるのです。だからこそどのレンズを買ったらよいか迷うのです。一本のレンズで105ミリの特性も、135ミリの特性も持ったレンズができればよいと、誰もが考えたのです。そして可能性を追求し、みんなが夢みた未来を設計し、完成したのがサンズームレンズです。
サンズームレンズは一度カメラにつけると、レンズ交換をする面倒などなく、自由自在に焦点距離が変えられます。だから、何本も交換レンズを持ち歩くより便利だし、何本もレンズを買うより経済的でもあるわけです。しかも、その品質と性能の優秀さは、日本はもとより、ヨーロッパをはじめ、世界63ヶ国で高く評価されています。」
選挙演説みたいになってる。。。
しかし、時代は流れて現在、「ズームレンズは捨てなさい」こんな本も出ていますが...。参考ブログ記事→https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2015/03/post-b4d0.html
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