我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2015年6月30日 (火)

微妙なマニュアルフォーカス専用機

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左から、「ペンタックスMZ-M」、「ニコンF-601M」、「キヤノンEF-M」。

これら3機種は、フィルム一眼レフのメインがオートフォーカスにほぼ移行した時期に製造されたマニュアルフォーカス専用機です。

そういう時期に敢えてマニュアルフォーカス専用機をラインナップするのって、メーカーの良心と言ってもいいのでしょうかね?

ある意味で時代に逆行している感じだし、決して大ヒットは望めないだろうし、わざわざラインナップする必要性があるのか!?と思ってしまうのです。。。でも、特に海外にはそういう需要もあったと言いますし(EF-Mは輸出専用機)、まぁベースは他の機種と共用出来る部分も多いので~ってことでしょうか。

ただ、この3機種の中でも登場時期の少し早いニコンF-601M(1990年)と他の2台では、少し雰囲気が違っています。

F-601Mは、オートフォーカスのF-601からオートフォーカス機能とスピードライトを省いただけで、露出に関しては優秀なプログラム露出(絞り優先・シャッター速度優先も可)メインで~という感じ(マニュアル露出も可能)。だったら、マウントも同じなんだし、F-601でオートフォーカス機能をOFFにすれば良いのだけなのに…というわけで、存在意義自体が少々微妙。

それに対して、MZ-M(1997年)とEF-M(1991年)は、あえてマニュアル操作にこだわりたい人向けに出たっぽさを強く感じます。ともにプログラム露出(絞り優先・シャッター速度優先も可)が可能にもかかわらず、シャッタースピードダイアルがあって(EF-Mには絞りダイアルも装備)、マニュアル露出まで意識した造りになっているからです。

ただ、大きな冒険も出来ないからか...ボディはローコスト版のリメイク。レンズマウントがプラスティック製だったり、見た目にも非常にチープ感が漂ってしまっています。

これがもし、高級機で登場していたらマニアに歓迎されたのかもしれないけど、やっぱりそんなに売れないわな...(笑)。

いずれにせよ、国内ではかなり希少な3機種を一気に並べる機会を得られたというのは、非常に喜ばしき記念みたいな出来事。これは常連Yさんのおかげ。3機種中2機種を手放されるタイミングでこの撮影機会を与えていただきました。1機種だけはお持ち帰りになられました。

最後にツッコミを入れられそうなので、先に補足しておきますと...。EF-Mの絞りダイアルは、EFレンズに絞りリングが無いから付けないといけなくなったであろう背景が推測されるのと、MZ-Mのシャッタースピードダイアルは、ベース機のMZ-5あたりにも装備されている~って2点を補足しておきます。

 

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