我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2012年8月

2012年8月16日 (木)

新宿クラシックカメラ博 即売

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8月22日(水)~28日(火)まで、新宿高島屋で開催される「新宿クラシックカメラ博 即売」。

今回で第4回目です。34回の歴史をもつ「世界の中古カメラ市」を主催するI.C.S.輸入カメラ協会とは別のグループ「写真機商振興会」が主催する、中古カメラのイベントです。

今回もイベントタイトルの最後に「即売」が付いてました。まぁ、どうでもいいことなんですが、私が毎回気になって仕方ない部分です(笑)。

内容を箇条書きで~

  • オーストリア・ライカショップコーナーの開設
  • ライカカメラジャパンの特別出展
  • 25日26日、ジャンクコーナー開設
  • カメラクリニック開設
  • 写真家によるトークショー開催

26日のトークショーは、うちの店も顔馴染みの飯田鉄先生の「日独レンズ比べ」だそうです。

  • 第4回 新宿クラシックカメラ博 即売
  • 2012年8月22日(水)~28日(火)
  • 新宿高島屋11階 催会場
  • 連日午前10時から午後8時まで開催(最終日は午後6時閉場)
  • 主催/写真機商振興会(http://www.camera.jp/
  • 企画協賛/ワールドフォトプレス(モノ・マガジン)

2012年8月15日 (水)

シャッター幕の「K」

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「ライカⅢc」には、画像のようにシャッター幕に「K」のプリントされたものや、軍艦部の製造番号の最後に「K」の刻印をされたものが存在します。

合わせて、2700台~5000台くらいあると言われています。一部では、これは軍用であるという見方もあるようですが、すべてが軍用ではないそうです。

では、「K」は何の印なのか。

これはシャッター軸にボールベアリングが使用されている仕様(通常はグリスだけで済まされている部分)。

寒冷地での凍結を防いで、確実にシャッターを切れるようになっていて、高空を飛ぶ航空機での使用にも向いているそうです。

この希少な「K」印のシャッター幕ですが、幕に塗られたゴムが劣化しているものが多く(70年程前のモノだから仕方ない)、実際の撮影に支障をきたすようになります。

だからと言って張り替えてしまっては意味がなく、所有している人には悩みどころでしょうね。使うライカなのか、見るライカなのか、の判断を迫られるわけですから。

ただ、見るといってもレンズを外して~画像のようにしないと見えないですが。。。

2012年8月14日 (火)

偽貫禄が剥げたら~

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偽貫禄加工後

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偽貫禄が剥げた後

本日の2枚の画像、上のが偽貫禄加工後(Before?)で、下のが偽貫禄が剥がれた後(After?)です。

一昨日、アローカメラ&我楽多屋のフェイスブックページにフジX10の画像をアップしたところ、「偽貫禄が剥がれたら、それも貫禄なのか…?」というコメントをいただきました。

この件を考え始めると、非常に難しい問題のような気がしてきます。

施した偽貫禄加工が剥げたら、また塗ればいい~的な観点でいうと、違うタイプの貫禄を施したりして繰り返し楽しめるわけで、これは原点回帰的な気分になれるのです。

ところが、そうやって偽貫禄加工を繰り返していると、それが被膜になっていつまで経っても本貫禄にはなれないのです。

また、「偽貫禄が剥げることも貫禄」と見る的な観点で言えば、最初に少々大袈裟に偽貫禄加工を施せば、剥げていく途中でイイ感じな(偽)貫禄レベルに達する時があるわけで~、「今が旬!」みたいな味わい方もあるのかも。。。

まぁ、どれがいいのかは各個人の判断でして、自分の裁量で楽しめるのが趣味ってものですからね!

2012年8月13日 (月)

この深差(深さの差)は何?

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レンズフードってのは、広角レンズでは浅く、望遠レンズでは深くなるもの。また、ズームレンズの場合は望遠側を基準に作ってしまうと、広角側でケラレてしまうので、浅くなるもの。

画像のフードはどちらもオリンパスOM35-70㎜用。ともに、そう表記されています。

35-70mmといっても、OMレンズにはF値が3.6のもの、4のもの、3.5-4.5のもの、3.5-4.8のものと4タイプも存在するので調べたところ、深い方はF3.6用、浅い方はF4用であることが、取付け部の径から判明。

ちなみに、深い方はフィルター径58㎜用、浅い方がフィルター径55㎜用。

ところで、この深さの差は「何なの?」ってくらいな差ですよね。ちなみに深い方、135㎜用のフードとほぼ同じ形してます。

フードの深さってのは、そのレンズ専用に作ればレンズの形状も影響してくるだろうから、こうやって並べてみて一概に深さが違うから~変!とは言えないでしょう。

また、オリンパスさんが広角寄りでケラレてしまうようなフードを作るわけがないので、この差の違いには、正当な説明がされるはず。聞いたみたい知ってみたいものです。

それにしても、この深さの差、すんげぇ~よなぁ。。。

2012年8月12日 (日)

あまりクイックでない・・・

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このアクセサリー、三脚系であろうことは推測がつきます。

横にあるポッチが何かな?と気になったものの、底面に「Ernst Leitz Wetzlar」の刻印が無ければ、深く考えずにスルーしちゃっていたかもしれません。

結論を先に言うと、これはいわゆる「クイックシュー」。1936~1949年まで「SDOOG」という製品名で製造されていました。

横のポッチを押すと、上側(カメラ側に付ける)の台座が外れる構造になっているのですが、この個体は押すポッチの動き(スプリング)が固くて、外れることが分かるのに時間がかかってしまったので、クイックシューであることにすぐに気付けませんでした。

なので、タイトルに書いてしまった「あまりクイックでない…」はこの個体のコンディションによるもの。ちょっと前に「あまり自由でない… 」自由雲台を紹介したことがあったので、それに引っかけたまでです。

でも、画像でも垣間見れると思いますが、上側の台座が外れる仕組みがちょっと変わっていますよね。

一緒に写っている赤い布が貼ってある部品は、太ネジから細ネジに変えるアダプター。材質と外径がちょっと違うので、これは純正なのかどうか不明。

今回もうひとつ気付いたのが、昨日のケーブルレリーズ同様、「ライカポケットブック」によれば、どちらも希少品の部類に入るものであること。今日の「SDOOG」はレア度「R7」で飛び抜けて珍品クラス。昨日の「FISEX」に至っては、レア度「R8」の展示品クラス、とのこと。

2012年8月11日 (土)

なっげぇ~レリーズ

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よく言う「レリーズ」とは、離れたところからカメラのシャッターを切るためのアクセサリー「リモートレリーズ」のこと。その仕組みとしては、柔軟なケーブルを利用したケーブルレリーズが一般的です。

レリーズ時のブレを防ぐ目的であれば、それ程長い必要もなく、30~50cmくらいのものが普通。

遠隔操作的な目的が加わって、より長いものが必要となると、ケーブルでは操作が重くなったり鈍くなったりするので、ケーブルじゃなくて空気を媒体とするエアーレリーズなんてのもあります。

ところが!です。ここにあるケーブルレリーズの長さと言ったら!なんと、大まかに計ったら6mもありました。

我楽多屋に来られたことのない人にはピンとこないでしょうが、上の画像のように、店の中央に置いてある大きな商棚を一周する長さです!!

で、よーく見たら、金属部分に一ヶ所だけ「Leitz」の刻印を発見。

ライカポケットブックで見たら、「FISEX」という20フィートのケーブルレリーズがあるらしい。20フィートって、約6mじゃん!まさにこれがそれなのか!

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2012年8月10日 (金)

MONOSTAT

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あんまり使うことはないのだけど、持っておきたくて置いている一脚です。

それは特徴ある石突き部分が気に入ったから。

この一脚、スイスはMONOSTAT製。スポーツ系のカメラマンに愛用者が多いようです。

吸盤みたいな形状をしたゴム製の石突きは、平滑面でも滑りにくく、その部分はグリップさせたままで上の一脚は角度を変えたり回転させることも可。地面にキズを付ける心配もありませんね。

私は店の中でブログ用の撮影をする時に、床に突いてもグリップしてくれるので何度か使いました。

「一脚」って、時に便利で非常に魅力ある道具のひとつ。そして、思うほど高くないのもポイント。

三脚の場合、有名ブランドの品物は7~8万円(以下、新品の値段)は当たり前のようにあるし、10万円越えの品物だってザラ。

その点、一脚は高いものでも3~4万円くらい、1万円そこそこで十分なものを手に入れられます。まぁ、脚の数が1/3だし、当然と言えば当然か。。。

2012年8月 9日 (木)

工事現場〈匠〉

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「工事現場〈匠〉」という商品名のSDカードがある(あった?)ことを昨日知りました。発売は2008年。

湿気や粉塵、静電気に強く、耐落下衝撃性も確保されているそう。その名とともに、とても頼もしい感じですが、カメラに装填してしまえば、あんまし関係ないような気が。。。

いやいや、カメラ装填時よりも持ち運びや保管時のことですよね、この高性能は。

防水加工されたSDカードは現状そこそこ流通していますが、水の恐怖はカメラに装填していてもあるでしょうから、納得しやすい。

私が、この「工事現場〈匠〉」の存在を知って、思い浮かんだことが2点。

ひとつは、コニカが出していた「現場監督」というコンパクトカメラ。防水防塵耐ショック性に優れていて、建築や土木の工事現場での使用に活躍したカメラでした。明らかに、そのネーミングを真似た感が、、、

もうひとつは、今は消えてしまったスマートメディアという記録媒体(下の画像:左)。厚さ僅か0.76ミリのそのメモリーは、日常生活の中でも気を付けないと容易に折ってしまいそうな、か弱さでした。あのカードに工事現場仕様が欲しかったな~と。

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2012年8月 8日 (水)

三本和彦氏

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私事ですが、幼いころからミニカーなどで遊び、小学校高学年ころから、本物のクルマに本格的に興味を持ち、雑誌やカタログを見るのが楽しみでした。

当時、自動車評論家の中で贔屓だったのが三本和彦氏。

雑誌以外でも、テレビ神奈川系列の「新車情報」という番組のメインキャスターだった三本氏の分かりやすい解説、庶民的というか実益的な視点が好きでした。

それから程なく三本氏がもともとカメラマンだったことも知ることになります。

それから長い年月が流れ、私がアローカメラ&我楽多屋で働くようになったある日、もう10年以上前のこと。三本氏が我楽多屋に来店されました。まさか…と思って、一回目のご来店時には声を掛けることは出来ませんでしたが。

つい最近、その三本氏が二玄社発行のCG別冊「ドイツのカメラ」というカメラ誌に、「ボクは偽物が好き」というタイトルで寄稿していたのに偶然気付きました。

本物のライカも所有され使用している三本氏が辿り着いたのは、コピーライカの収集。偽物が好きな理由に「偽物を本物以上にする努力と情熱に胸を揺すられる。偽物から鬼気迫る技術根性が伝わってくる」と書かれています。

あと、「私はカメラを(自動車もそうだが)芸術品として見る眼に欠けている」とあり。おぉ、新車情報の解説通りだ!と納得してしまいました。

偽ライカ同盟や偽ライカ愛好会、偽貫禄クラブなど…偽物系も注目される今、偽物ゆえの魅力や楽しみってのが確実にあるんだよな~と再認識。

 

Cg

  • 「ドイツのカメラ」 CG別冊
  • 二玄社発行(1998年4月)
  • 高橋鎮雄 責任編集
  • 定価:2,415円
  • *現在は二玄社でも在庫切れの模様

 

2012年8月 7日 (火)

ホンダF-1カラーのカメラ

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以前、レーシングカーのF-1カラーを施した常連Iさんのカメラを紹介したことがありましたが、今度はミニカーとのセットものです。

ミニカーは、ホンダがF-1に初参戦した翌年のメキシコGPにて、リッチー・ギンサーのドライブで初優勝をした時のカーナンバー「11」、RA272型。

カメラは、それと同カラーリングに塗装されたペンタックスMX。

コレクションケースに見事に収められている様は、まるで売り物のようですね。その秀逸さゆえ、実際にホンダのディーラーにしばらく飾られていたそうです。

さて、ペンタックスMXはマニュアルカメラとして、依然人気のある部類のカメラ。こんな風にして勿体ない…という人もいるかもしれませんが、、、

Iさんに聞くと、某中古カメラ店のジャンク箱の中にしばらく売れ残っていたので、救出してきた個体らしいです。動作はしていたものの、外観がボコボコだったそうで、この塗装にあたってはパテで下地処理もしたそうです。

この2点セット、しばらくお預りさせてもらったので我楽多屋に展示品として飾っておきます。興味のある方はどうぞ。