我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2011年6月

2011年6月 9日 (木)

ライカぼん(本)

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P721 
お客さんに見せてもらった本です。

世の中、ライカの本は何千万(←数はいい加減)と出ていますが、この本に反応してしまったのは、昭和13年に作られた古さと、著者が間宮精一氏であること。

間宮精一氏といえば、日本のカメラメーカーである「マミヤ」の創業者。間宮氏は、自らが開発したレジスターを製造販売する会社を昭和12年に退社した後、昭和14年に「マミヤ」を創業させるので、この本はちょうどその合間に作った本のようです。アルス社発行の「ライカの使ひ方」がそれ。

当時現行型のライカDⅢをメインに使ひ方などが説明されていくのですが、ページをめくって行くと、過去の型であるA型なんかが「今は懐かし骨董的ライカ」と表記されて出ています。「懐かしい~」って言ったって、たかだか10年くらい前に出た型なのに、、、

で、突然ですが、昨日に続いて我楽多屋在庫情報。

昨年発売されたライカ本の傑作、田中長徳先生が書かれた「ライカワークショップ」(エイ出版・2010年11月12日発売)を、「ブログ見たので~」と言っていただければ、特別価格で販売します。定価1,680円(税込)を、税込1,500円にて。数に限りありますので、売り切れの際はご了承ください。

Lw 
 

2011年6月 8日 (水)

オールドレンズ・ライフ

Old 
過去に出版された本では、うちの店で出版記念のトークショーもやっていただいたこともある澤村徹さんが監修・執筆された「オールドレンズ・ライフ」というムック本が発売されました。

  • オールドレンズ・ライフ
  • 監修/執筆:澤村徹
  • 出版:玄光社
  • 価格:1,995円(税込)
  • 発売日:2011年5月30日

内容は「オリンパスやパナソニックが採用しているマイクロフォーサーズ、ソニーNEXシリーズのEマウントユーザーを対象とした、オールドレンズとマウントアダプターの解説書です。魅力的なオールドレンズを多数セレクトし、独学でマウントアダプターを使いこなすためのノウハウを解説。また、オールドレンズをおしゃれに演出するためのレザ-ストラップやカメラケースを豊富に紹介します。」とのこと。

チラッと見た私の印象は、分かりやすい・カッコいい・美しい~って感じです。ずいぶん曖昧な表現ですみません。

四谷系銀塩情報発信地としては、ボディ側が完全にデジタル系の内容なので淋しいところもあるのですが、レンズ側はフィルム時代のレンズが盛りだくさんで嬉しい限りです。

もっとフィルムを使わないかん!という考えもありますが、こうやって、過去の遺産であるオールドレンズを活用するのも大切なわけです。

また、デジタルカメラには薄い…と言われがちなモノとしての価値が、オールドレンズやドレスアップ系のこういう遊び方をすることで、増してくるような気もします。

昨日7日現在、見本誌が1冊あるだけですが、近日中に販売用の本も入荷予定ですので、どうぞよろしくお願いします。

それと付随して、我楽多屋の在庫情報。ライカM→マイクロフォーサーズのマウントアダプタが4個ほどあります。シッカリした造りで新品定価なら1万円代半ばと思われるシロモノ。もしかして、三〇精機製?

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元箱などの無い未使用品なので1万円程の値付けをしていますが、がらくたと一緒に並べているので、ずいぶんとお高い印象に。。。見えてしまうようで、しばらく居座ってます。

質のいいアダプタをお探しの方、いかがですか?

2011年6月 7日 (火)

フードを持つ手が

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数日前のこと、1階我楽多屋店内で品探しをされていたお客さんの、とある仕草に「おぉ。。」と思ってしまったのが、上の画像(再現画像ですが)。

店内に並んだ棚の奥にメタルフード各種を置いているのですが、その中にあった、たしかに大きなフード。これを画像のような持ち方をして見ているお客さんがいらっしゃったのです。まるで、陶器でも扱うように~。

その仕草が新鮮で不思議な感じがしました。大きなカメラや重いカメラなら扱いが慎重になって、両手でカメラを持って・・・ということも良くあるかもしれませんけどね。

しかし、このフード立派ですね。大判用フジナールSC18cm&21cmのフード。昔のフジのマークが洒落てます。

P718 

2011年6月 6日 (月)

ペンEF

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根強い人気のオリンパスペンシリーズの中にあって、異端児系のこのペンEF(画像手前)。

なんでか?というと、近年復活したデジタルのペンシリーズは別として、ハーフ判フィルムペンシリーズの中で、唯一のプラスティック外装、ストロボ内蔵なのです。

1959年に初代ペンが登場してから、22年も過ぎた1981年に発売されたペンEF。他のペンシリーズと比較しても、新機種としては約10年くらいのブランクがあっての登場でした(画像奥のペンEE-3は1973年発売)。

当時すでに、ハーフ判でなくてフルサイズ判でもカメラが小型軽量化されたり、現像・プリント代の価格も落ち着いてきたりして、ハーフ判の存在意義が低くなり出していた時期だったと思います。

そんな背景があってか、ペンEFはあまり世の中にたくさん出なかったのでしょう。最近では、見掛けることも稀なペンと言えます。

話をデジタルにすると、ちょっと皮肉なことも。。。ペンデジタルの初代E-P1は、フィルムカメラの佇まいを感じさせるデザイン、金属外装で登場。でも、E-P1に遅れること8ヶ月で、外装がプラスティックのE-PL1が軽量化を謳って、ラインナップされちゃうんです。そうそう、ストロボも内蔵されて。

 

2011年6月 5日 (日)

シンクロナイザー

P712 
こんなアクセサリーが出て来ました。「Leica」のネームが入っているので、ライカ用アクセサリーであることに違いはありませんが、America製のサードパーティー製アクセサリーなのです。

このアクセサリーの存在を知らないのに、見ただけでパッと推測が出来た人は、キレる!人かもしれません。

バルナックライカの初期モデルにはシンクロ接点がないので、ストロボ撮影に不向きです。なのにこれは、その初期モデルのバルナックライカに後付けして、シンクロ撮影を可能にするアクセサリーです。

GEISS社のコンタクト・シンクロナイザーというモノ。

シャッタースピードダイアルに丸い方の部品を装着して、四角い方の部品はアクセサリーシューに載せます。シャッターを切ると、シャッターダイアルが回転するので、丸い部品の突起が四角い部品の突起を押します。すると、四角い部品の横にあるシンクロ接点が反応するため、そこにシンクロコードを繋ぐことでストロボを同調させることが可能になるのです。

ある意味とても単純な仕組みですが、それぞれが良く出来た部品からなるアクセサリーです。

ライカ純正品でも「vacu」という同じようなアクセサリーはあるのですが、こちらはボディのシャッターダイアル自体の交換が必要になってしまいます。

しかし~、必要性があれば実に実用的なアクセサリーですが、実際にその必要性がどれほどあるのか…?でも、この良く出来たアクセサリー、持っているだけでも満足出来るレベルの逸品のような気がします。

2011年6月 4日 (土)

これ何?

P708 
いったい、これは何なのでしょう?がらくた箱を整理していたら出てきたものです。

ちょっと詳しい人なら、ニコンF3時代のストラップらしきものであることはお分かりになるでしょう。実際、金具に「Nikon」の刻印も確認出来ます。

不思議なのは、まさにこの状態で出てきたことです。このまま使用するものとも思えないし。。。じゃあ、何のためにこんな状態なのか!?

2本のストラップが並行に束ねられ、ストラップの片端は吊り金具が歯止め加工されていて、もう片端は未処理のまま。なんか不自然ですよね!?でも、ちゃんと大と小のニコン刻印入り金具と樹脂製の環で束ねられてます。

もしかすると、ニコンマニアが金具等を紛失しないように、ただ単に留めておいただけのことだったりして。。。

これで終わりじゃ、内容が薄いので、、、ちょっと勉強になったことを。カメラストラップには普通、当然のように付いているコレとコレ(下の画像参照)の呼び名を知っていますか?

P710 

画像内の右側の環っか状のを「サルカン」、左側の折り返したストラップを留める部分を「コキ」とか「テープアジャスター」って呼ぶらしいです。

2011年6月 3日 (金)

写真展と写真年鑑

まずは、私の身近な人の写真展をふたつご紹介します。

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  • 和田剛写真展 「おれとキューバ」
  • 2011年6月10日(金)~6月23日(木)
  • 10:30~18:00(最終日は15:00まで)日曜休館、入場無料
  • エプソンイメージングギャラリーエプサイト
  • 新宿区西新宿2-1-1新宿三井ビル1F
  • http://www.epson.jp/epsite/
  • 後援/キューバ大使館 協賛/堀内カラー

実はこの4月に銀座のスワンカフェというお店で、この写真展の予告編のような「おいしいキューバ」という写真展をやられていました。最終日に足を運んだのですが、営業中の店内での作品展示なので、ちゃんと作品を観ることが出来ずに不完全燃焼でした、、、という自分も飲んで喰っていたのですが。今回は作品数も多いそう(50点ほど)なので楽しみにしています。

 

P711 

  • まえだだいすけ写真展 「ちょこれーとふんさいきをもとめて」
  • 2011年6月7日(火)~6月25日(土)
  • 12:00~18:00(最終日は16:00まで)日月休廊
  • ギャルリ ドゥミ・ソメーユ
  • 中央区銀座6-10-10 第2蒲田ビル3F
  • http://g-ds.web.infoseek.co.jp

DMに使われている作品の天地が分からない~という不思議な感じですが、「視線のすみの陰を記録するような写真を展示します」というコメントも意味深。銀塩モノクロによるオリジナルプリントが約20作品展示される模様です。

 
また、先日、日本カメラの担当営業マンIさんに「写真年鑑2011」の見本誌をいただきました。昨年の様々な写真賞受賞作品が紹介されている本です。

カメラ・写真趣味の中で、カメラに偏重気味な人でも、たまには、こういう本でいろんな作品を見て刺激を得るのもいいのではないかと思いましたよ。

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  • 写真年鑑2011
  • スタジオ レイ/発行
  • 日本カメラ社/発売
  • サイズB5判 本体価格3,333円(税込3,500円)
  • あらゆる写真を記録し、展望する唯一の年鑑

第62回 得?or 特?

P704 
今回の得特企画は「APS一眼レフ」の巻。

あと何年かすれば、「へぇー、APSに一眼レフがあったんだぁ!」とか、さらに10年単位の時間がたてば、「へぇー、こんなフィルムあったんだぁ!」なんてことにもなってしまいそうなアドヴァンス・フォト・システム、略してAPS。

珍しく、ニコンとミノルタのAPS一眼レフが同時に出て来ました。ともに、よく使われた形跡はなくて美品です。

  • ニコンプロネアS 30-60mm付 1,200円 (画像:右)
  • ミノルタベクティスS-1 22-80mm&80-240mm付 1,200円 (画像:左)

どちらも現状OKです。たとえ、不具合が出ても、記念碑(コレクション)としての価値があるのではないでしょうか!?

いつものように我楽多屋ご来店早い者勝ちです!

2011年6月 2日 (木)

二段式フード

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特に気にしなければ、そのままスルーしてしまうことなんでしょうが。。。

この「EBCフジノンT200mm/F4.5」というレンズのフードは、一般的なネジ込んだり、被せたりして装着する外付けタイプではなくて、内蔵式のフードです。だからといって、内蔵式フードが決して珍しいものでもなくて、望遠系のレンズには案外と存在しています。

何気なくこのレンズをいじっていたら、内蔵のフードが二段階になって伸びることに気付きました。「おぉ、凝ってるな~」と。

でも、改めてレンズの焦点距離を確認すると、単焦点200mm。フードの長さ(深さ)が二段階なのは、ズームレンズだからかと思ったら違うんですね。じゃあ、何のために、こんな凝った面倒な造りをしたのかを、あぁーだろうか、こぉーだろうか、考えているうちに、どうやらその理由が分かりました。

ヘリコイドを無限遠側に回すと、鏡胴が一番短くなった状態になるのですが、その時に200mmで必要なフードの長さを収納しきれないので、二段階式にして、フードをコンパクトに収納しようという発想らしいです。当然、レンズの持ち運びにも有利なわけです。

数十年前、当時からそれほど目立った製品では無かったと思います。それゆえ、現存数も少ないこのレンズに、地味にこんな手が掛けられていたことが、今となって不思議な存在感を発しているような気がしました。 

2011年6月 1日 (水)

フィルムピッカー

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この道具、何をするモノか知ってますか?

私はアローカメラで働くようになった当時、スピードプリントショップに従事していたので、知っているし使えるのです、幸いに!

携帯用の櫛か何か、、、身だしなみ用品みたいですが、これは「フィルムピッカー」といって、パトローネに巻き込んでしまったフィルムの先端を引っ張り出す道具なのです。

フィルムの需要が減ってきた今、活躍する場が限られてきていると思うのですが、「まだまだ必要ですよ!」とおっしゃられるお客さんがいらっしゃいました。

カメラの動作チェックや、フィルム送りの確認、はたまた、撮影しなくても撮った気分になるシュミレーションなどには、同じフィルムをテスト用に繰り返し使うことになるから、このフィルムピッカーが役に立つ!というのです。 たしかに!!

本体に書かれたイラストの使用方法がちょっと分かりにくいうえ、少しコツもあります。使い方に困った方には、簡単なアドバイスくらいは出来ると思うので、お気軽に店でお声掛けください。