リコーGXR!?
何であるのか知ってる私も、久しぶりに見て「おっ!」と思いました。これ、発売されたばかりの新種デジカメ、リコーGXRに似てませんか!?レンズ(のような)部分もカチャカチャと取り外しが出来ます。
実体は何かというと、「APSフィルムビュアー」と言います。
APSは現像後、フィルムがカートリッジ内に戻されてしまい、そのままでは直にフィルムを見ることが出来ません。そのためにインデックスプリントなるものが登場したのです。
この器具にカートリッジを装填しクランクをクルクル回すと、カートリッジからフィルムが引っ張り出されて、ルーペ(先程「レンズのような」と表現した部分)でフィルムを拡大して覗き見ることが出来ます。フィルムはクランクをクルクル回すと進み、逆に回すと戻って、最後にはカートリッジ内にすべて巻き込めます。
これから、APSを使って撮影しようという人は少ないかもしれませんが、既に撮影してしまった、APS遺産をお持ちの方には、この「APSフィルムビュアー」、今後必要になる道具かもしれませんね。インデックスプリントを失くしてしまうと、何を写したものか分からなくなってしまうという弱点がAPSにはありますから。
APS(アドバンスフォトシステム)については、いつか話題にしようかと思いながら、手付かずでした。
簡単に説明しますと。1996年に登場した24ミリ幅のフィルムを使用するシステムのことで、フジ、コダック、ニコン、キヤノン、ミノルタによって共同開発されました。上の画像のようにフィルムが小型になりカートリッジ式であることが、一般の人には一番の訴求点だったと思います。
確かに、フィルムがカートリッジ式になったことでカメラへの装填ミスは無くなったでしょうが、実際に登場したカメラの多くは、35ミリフィルムのコンパクトカメラと大きさが大差なく、小型を強調できなかったのも事実。
他にも、フィルムに撮影情報を記録出来たり、フィルムの途中交換が可能だったり…特徴は有るのですが、一般の人に訴求出来るだけの魅力でなかったと言えます。
さらに、登場したのがデジタルカメラの登場時期とも近く、システムとしてブレイクしなかった・・・と言ってしまっても過言ではないと思います。現状では、まだフィルムを造られていますし、現像も可能ですが~。
さて、この「フィルムビュアー」はキヤノンブランドのものですが、フジブランドのものも存在します。多分、他にもあるのでしょうが、情報が少なくて調べきれませんでした。