auto S1.6
1960年代、カメラの小型化・オート化が進んで簡単に撮れる~ってことで、一般層へ急速にカメラが普及します。
当時爆発的に売れた「キヤノネット」はシャッター速度優先AE機。「ヤシカエレクトロ35」は絞り優先AE機でした。ともに、搭載レンズの中で一番明るいものはF値1.7。
その頃、コニカはシャッター速度優先AE機の「オートS」シリーズを出しているのですが、イマイチ苦戦を強いられていた模様。そこで、搭載レンズにF値1.9、F値1.8に続いて、F1.6を搭載した「オートS1.6」を対抗で出したと思われます。
でも、コニカが本気の攻勢を仕掛けるのは、1968年に発売したC35シリーズから。70年代には転じて優勢にたつのですけどね。
その「オートS1.6」がこれです。F値1.6という数値自体が珍しいです。対抗するために無理矢理~の感あり。
発売されたのが1967年。ここで興味深いのが、トヨタの代表的大衆車カロ―ラが登場したのが、1966年。その時の宣伝コピーが「プラス100ccの余裕」でした。
当時の大衆車の多くが1000ccだったことや、ライバル社のニッサンが競合車を1000ccで開発していることが判明して、急遽100cc大きい1100ccに開発を変更したという事実が残っています。
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