我楽多屋で買った    モノ・マガジン

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2012年5月

2012年5月 6日 (日)

ビッグミニF

N411
コニカビッグミニは、コンパクトカメラの中では比較的評価の高い機種です。

ここにあるのはそのビッグミニの高級グレード「F」。F2.8の明るいレンズを搭載していて(ノーマルグレードはF3.5)、外装も金属製で高級感があります。

ここで気になる点を一つ。ノーマルグレードのビッグミニも、この「F」もそうなんですが、レンズカバーが無いのです。

同年代のコンパクトカメラの場合、電源をオンにすると、シャカッとレンズの前にある扉状のカバーが開いたりするものが多いですが、そういうタイプでも無ければ、原始的に!?にパカッと被せるキャップがあるわけでも無し。。。

レンズの前にガラス製(多分)の固定式ガードがあるだけなので、ここに傷が付いたらおしまいです。

ただ、実際にそのガラスに大きな傷がついてしまっている個体を見掛けたことが、そうそう度々あるわけじゃないですから、それなりの強化ガラスを使っているのでしょうか。

そこで連想してしまったのが、腕時計の風防。

安物しか使ったことのない私は、日常生活の中でそこらにブツけてよく傷をつけていましたが、10年ほど前に同業のとある御大から譲っていただいたタグホイヤー。この風防はサファイアガラスというので出来ているらしく、傷に強くて、以前と同じようにブツけても傷がつかない!聞いた話によると、ヤスリをかけても傷つかないとか・・・。

そこで、タグホイヤーとビッグミニFを並べてみました。

ビッグミニFのレンズガードの材質が何か分かりませんが、円周部に光沢あるリングを配しているからか、タグホイヤーのサファイアガラスと十分につり合い取れているような気がしてきました。

最後に、このビッグミニF。装備表によると、スカイライトフィルターを内蔵しているとのこと。それって、レンズガードのことでしょうか!?

 

【追記】すみません。ビッグミニのノーマルグレードがすべて固定式のレンズガード付のような記述をしてしまいましたが、初代ビッグミニは電源オンでシャカッと開くレンズカバー付でした。下の画像参照。左から初代、二代目、三代目の順に並んでます。

N416

2012年5月 5日 (土)

ニコマートとニコンF

N357
「今日のブログはちょっと長いです。実はもう半年以上前に書いた内容なんですが、何かとてもエッセイちっく!?なので、保存したままでした。」

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『ニコマートの本気とニコンFのやる気』

ニコンFといえば、日本国内だけでなく世界的に認められた一眼レフと言っても過言ではないでしょう。

それに対して、ニコマート(ここではFTN)は、同じニコンが造った一般向けモデル。

1972年7月時点(既に発売から5~10年くらい経過した時点ですが)での定価は、ニコンF:48,500円に対して、ニコマートFTN:32,000円でした。そして、その価格差以上に、ユーザー側にはプロ向けの上級機ニコンFと、一般向けの普及版ニコマートというイメージが根付いていたと思います。

ただ、それから、4o年が過ぎた今、市場に出回っているそれぞれの個体を見ると、普及版ニコマートの堅牢さを実感せざるにはいられません。フィルムを巻上げたり、シャッターを切ったりする時に、その感触や信頼性に「いや~ニコマート立派だよな~」と感じることが多いのです。

他メーカーが劣るというわけじゃありませんが、同時期の他メーカーの普及版である、キヤノンFT系や、ミノルタSR系、ペンタックスSP系よりも一段上の信頼性があるような気がします。それは、上級機ニコンFにも匹敵するような印象。

また、こんな印象が私にはあります。今から10~15年前のニコンFとニコマートの間には、その操作感や印象に、やはり、Fの優位さみたいなのを感じた気がします。

ところが、ここ2~3年のニコンFとニコマートには、それほど差を感じない気がするのです。これは、いくつかの実機に触れて感じた、あくまでも私の主観ですけどね。

10~15年前は、まだフィルムが全盛の時代。ニコンFの場合はまだ現役の個体も多かったでしょうし、そうでなくても、まだ大事にされていた個体がほとんどだったはず。

一方、普及版ニコマートの場合は既に現役を引退して、タンスや押し入れで放置されていた個体が多かったものと思います。

じゃあこの10年で何が変わったのか?現在では、上級機ニコンFでも、現役を引退し放置されている個体が増加したのでしょう。もちろん、ニコマートに至っては、さらに放置された期間がのびているのも確かでしょうけど。

これには、ニコンというメーカーの偉大さを感じます。きっと、普及版ニコマートの製造においても、手抜き(こんな簡単な言葉は適当ではないかも・・・)をしていなかったんでしょうね。それが、長い年月を経ても、現在のニコマートに表れているんでしょう。

*いちおうニコンFのフォローをしておくと、最近では、酷使された挙句に長年放置された個体が多く、そういう状態でニコマートと比較されているパターンが多いのかもしれない点。

そんなことを考えている時に入ってきたニコンF1台。この個体のチェックをはじめると、アイレベルファインダーはご多分にもれず腐食が始まってきていて、クモリも少し、外装もアタリあり~だったのですが、シャッターを切ってビックリ!!なんとも言えぬイイ感じ。滑らかでありながら、切れたという実感もあり、絶妙な感触と音。

常連さんお二人にも、シャッターを切ってもらったところ、お二人とも、シャッターを切って「うん」と深ーくためこんだようにうなずかれました。

決して、ニコンFの悪口を言ったつもりはないんだけど、、、「馬鹿にするなよ~!」とばかりに反撃に出てきたニコンFだったのでしょうか。このレベルではさすがのニコマートもかないません。。。そんな絶妙なFでした。

 

上の画像は、常連FさんのニコマートFTNブラック。最近、セミハードケースをお買上げいただいた時に撮らせていただいたもの。ボディ、レンズ、フィルター、フードとほとんど、うちの店で順々に入手されたものなんです。

2012年5月 4日 (金)

無事に古客面(ヅラ)

N408
今年の1月に、ヨドバシカメラさんのゴールドポイントカードについて話題にしたことがありました。

ゴールドポイントカードを忘れて買い物に行ったら、店員さんから「新しいカードを発行しておくので、次回、古いカードに貯まっているポイントと合算出来ますから~」とアドバイスされて、その方法に従ったのでした。

せっかく、発生するポイントを無駄にしないで済むから~という店員さんの誠意ある対応だったのです。感謝感謝。

でも後から気になったのが、合算する時にどちらのカードを残すのか選べるのかどうか?という点。

そう、ゴールドポイントカードも年々デザインが変わっています。実際の効力に何ら差は無いのだけど、古いデザインのカードを持っていることに妙な満足感があったりするのです。

例えば、古客面できるような…だったり(笑)。

で、少し前にパソコンのマウスを買いに行った時に「合算して欲しい」とお願いすると、特にカードの事には聞かれずに手続きが進み出しました。マズイ、当然のように新しいカードに合算されては困るぅ~と思って、変な手間をかける前に「あのぉ~、合算するのに残すカードは選べるんですかぁ?」と聞くと、OKとの返事。

迷わず「古い方のカードを残してください」とお願いして、無事に古客面を維持できたのでした(笑)。

これに似たことって、銀行のキャッシュカードでありません?統合・合併などを繰り返している銀行の場合、合併前の古い銀行名のカードもまだ使えたりするじゃないですか。今、確認したら三和銀行のカードが財布に入ってました。。。

2012年5月 3日 (木)

フィルムピッカー

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これが何か知らない人にとっては、何をするものなのか推測するのも大変でしょうが、「フィルムピッカー」という名称を聞けば、分かる人も出てくるでしょう。

何らかの理由でパトローネの中に入り込んでしまったフィルムの先端を引っぱり出す道具です。

ただ、このフィルムピッカーが厄介なのは、本体に描かれたイラストで説明された使い方を見ても理解できる人が少ないであろう点、そして、使い方を教えてもらっても案外とコツを必要とする作業なので、なかなかフィルムの先端を引っぱり出すのが難しい点。

今の時代、フィルムを使う人自体が少なくなり、また、このフィルムピッカーを必要とする場面も少ないので、今後希少になるアクセサリーと言えるかもしれません(ただ、いちおう現行品としてまだ売られています)。

さて、私は以前、スピード仕上げのプリントショップに従事していたことがあるので、このフィルムピッカーはそんなに苦手じゃありません(自慢だな、これは…)。

なので、参考までに動画を付けておきましょう。


YouTube: filmpicker

 

2012年5月 2日 (水)

酸っぱいOM

N388
カメラを整理していると、外観がヤニっぽいカメラや、ホコリかぶったカメラ、錆びかかっているカメラ、カビ臭いカメラなどに、ちょくちょく出くわします。

ヤニっぽいのも、ヘビースモーカーが愛用していたから~というよりは、ヘビースモーカーの部屋に放置されていたから~というパターンの方が多いようで、残念がら上記の例は、どれも長年放置されていた結果であることが推測されます。

でも、何かの縁で我々カメラ屋にやって来ることで復活し、また活躍の場へ旅立って行くのであれば、それはそれでヨシかと。

さて、今回気になったのは、OM-2を掃除していたら酸っぱい臭いがするんです。

どこが臭いの発生源かと思ったら、ボディはレンズマウント周辺やミラーボックスのあたり、一緒にあったレンズのマウント部や後ろ玉あたりも酸っぱい。

何の臭いなのか不明です。「酢昆布みたいな臭い…」という人もいました。

もしや、長らくフィルムが装填されていて、そのフィルムが酸化した臭い?と思って、フィルム室を開けて臭ってみたけど、こちら側は不思議なくらい酸っぱくない…。

あと、もうひとつ不思議なのが、一緒にあった交換レンズ2本も同じように後ろ玉周辺が酸っぱかったこと。ボディに装着されて保存されていたのは、1本だけなのに。

何なんだろう?この臭い。ところで、臭うレンズのうち、1本は既に売れちゃいました。。。最近、OMのレンズ(ジャンク値段付けてました)をお買上げいただいた方、良かったらちょっと臭ってみてください(笑)。

関係ないけど、液漏れおこした電池もこんな臭いするけどなぁ。

2012年5月 1日 (火)

マニュアル露出のデジカメ

N387
店のアルバイトが学校の課題でこんなことをやるそうです。

「デジタルカメラ市場に新規参入を考えていてる光学機器メーカー。技術的には競合他社と同レベルにあり、デザインで差を付けられるような新製品の提案をする~」みたいことをするらしい。

そこで、「あれはどうだ!これはどうだ!」といろいろと話をしていたのですが、一般人からは出て来ないような、カメラマニアよりな発想が出て来て参考になった~と言ってくれました。

ところが私の中では、本来の課題からは少々脱線気味かもしれないんですが、こんなデジカメあったら面白いんじゃないの!という案に辿り着きました。

当初はフィルムカメラちっくなデジカメということで、液晶画面が無いとか、どんな大きな容量の記録媒体を入れても36枚までしか撮れないとか考えていましたが、それよりもっと良さげなのが、マニュアル露出のデジカメ。

露出にオートモードが無くて、シャッタースピードも絞りも自分で決めないといけない。まぁ、ペンタのSPや、このペトリカラー35みたいに露出計が内蔵されていてもいいけど、あくまでも指標としてで露出は自分で操作しないといけないタイプ。

これは、露出の勉強になるし、一旦は失敗するので反省も出来る。で、それこそデジタルのいいところ、失敗作は簡単に消すことも出来る。

それと、これは懐古主義的かもしれないけど、シャッタースピード操作はダイアル式、絞り操作もレンズにある絞りリングで~。露出計は針で読む!

これなら、フィルムのマニュアルカメラを使い慣れた年長者さん達にも直感的な操作が可能だろうし。

画像のカメラはペトリカラー35 D(deluxe)なんですが、ボディの表記は「D」のみ。これをベースにデジタルカメラを復刻したら、どうでしょう?「ペトリカラー35 D(digital)」。